北島哲也
きたじまてつや
「人間誰しも、大事に取っておいた思い出に別れを告げなきゃいけないときがあるんだ」
演:津村鷹志
27歳。ZAT隊員のリーダー的存在で、隊長や副隊長の不在時に指揮をとる。普段は都内のアパートで一人暮らしをしている。
情報分析と新兵器開発を担当し、その技術力は高く、改造ベムスター戦ではウルトラマンジャックのウルトラブレスレットと同等の威力を持つ電動ノコギリなどを開発している。
また宇宙生物にも詳しく、ヘルツの細胞組織を分析にかけ、宇宙のどこからやってきたか特定しようとしたこともあった。
飄々とした性格。イデ隊員などと同じく、科学者と隊内のムードメーカーという2つの顔を両立させている。
実家では長男であるために長男の気持ちはよく分かると自負するが、それに留まらぬ人情家であり目下の者の扱いは総じてうまく、東光太郎を指揮したり兄弟喧嘩中の兄を諭すなどゲストキャラクターを説得し事件解決の鍵となることもあった。
光太郎とは第1話で殴り合ったが、それが理由で歪み合っていない。だが、徹底的に相性が悪い模様で、組むと必ずと言っていいほど酷い目に遭う。第49話では興奮剤に中毒させられてしまっている。下手をしたら死にかねない。ただし光太郎のほうが酷い目に遭うケースもままある。最終回(第53話)などはその典型である。酷い目に遭っている状態で放置されることもよくある。
第1話では朝日奈隊長と同じ機に搭乗しており、科学者という立ち位置から極東支部内ではおそらく一般隊員の首席、荒垣副隊長の次席、南原隊員や森山隊員の上席にあると思われる。隊長や副隊長の不在時に指揮を執ることは、第52話にて光太郎が発言している。事実上のナンバー3の地位にある。荒垣や南原とはしばしばコンビを組む。第44話など光太郎を指揮下に収めて出動し、指示を与えて別行動させることもある。
戦闘機、地底戦車ペルミダーII世、戦闘車両ウルフ777、ラビットパンダのいずれも操縦が可能。
また、ロードラ戦など重火器や放水銃を手に怪獣に立ち向かったこと(特にロードラ戦では志願して放水銃を受け取っている)、バードン戦では猛火に包まれたウルフ777の中から白鳥健一を助け出すなど最前線での活躍も複数回描写され、メモール戦では戦闘機撃墜・脱出直後に単独突撃、射撃戦に移行したこともあり、ZATの定期体力テスト制度、マシュラ戦でキノコ人間化した際に格闘技を使用していることも考慮すると戦闘能力は高いと思われる。しかし、マシュラ戦など毒にやられたり、ペルミダーに搭乗しトンダイルの体に突き刺さった際には半ば気絶するなどの描写もあり、超人的人物というわけではない。
ガンザ戦やトンダイル戦では任務中に釣りを始める、ヘルツ戦では無謀な行動をとる光太郎をのんびりと見守るなど余裕ある振る舞いも見せるが、一般人に「あんたがウルトラマンタロウかい」と問われた時など予想もしない事態には狼狽し、無茶な作戦には驚きと常識人の本質をあらわにしている。科学力の高さはウルトラブレスレットと同等の切れ味を誇るノコギリを開発できる、宇宙生物の細胞から出身星系を特定できるなど折り紙つきである。
第45話は北島が主役である。
光太郎とスケートに行く約束をするが、光太郎は白鳥姉弟との食事の約束が重なったため、北島は一人帰宅することに。その帰り道、母親に抱き抱えられた女の子が落とした赤い靴を見て、十数年前に何者かに連れ去られた幼なじみの山川真理を思い出す。
翌日、北島のもとを一人の女性が訪ねてきた。それは真理だった。再会を喜ぶ北島は、真理に自分のZAT隊員としての活躍を見せたい一心でZAT本部を見学させようとするが、彼女から宇宙人や怪獣の反応が検知されたため、彼女を立ち入らせることを躊躇する荒垣たちと対立。激怒してZAT除隊を宣言するが、真理から衝撃の告白をされる。彼女はドルズ星人によって怪獣に改造されていた。真理に懇願され、人間の姿のうちに倒そうとするが、真理はメモールに変身して街を破壊。荒垣から「あれはお前の幼なじみではなく怪獣だ」と諭されるも戦闘を躊躇したため、殺さないことにした。しかし、スカイホエールとコンドル1号が撃墜されたことで踏ん切りがついたらしく、ウルフ777で突進。
「この地球はな、真理ちゃんの故郷なんだ。お前なんかのいいようにはさせないぞ」
メモールに踏み潰されて車外に放り出されるが、タロウに助けられた。メモールがタロウによって宇宙に投げ返されたのを見届けた後、真理との思い出と決別すべく川に浮かぶ赤い靴にZATガンを発泡。後日、スケートの約束を破ったことを詫びた光太郎には上記の「人間誰しも」云々の台詞を口に出し、同じ思いをすると言った(光太郎は「僕はなるべく先に伸ばしたいですね」と反論)。
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