「喝! それは違う! 人間誰だって一生懸命になれば、怪獣の1匹や2匹やっつけることができるもんだ!」
データ
本名: | 海野八郎 |
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職業: | 塾の講師 |
役者: | 大和田獏 |
概要
『ウルトラマンタロウ』第29話「ベムスター復活! タロウ絶体絶命!」、第30話「逆襲! 怪獣軍団」に登場。
フルネームは海野八郎。
防衛チームの隊員でもなんでもない普通の塾講師だが、ウルトラシリーズにおいて最強クラスの人間である。
生徒の一人の父親が勤めるZAT第1ステーションが改造ベムスターに全滅させられ、それをZATが逃がしたことと、あまつさえ地上に降り立った改造ベムスターを倒せなかったことから子供達の間に「ウルトラマンタロウ(ウルトラ戦士)がいるからZAT(防衛チーム)は必要ない」という考え方が蔓延していた。特にヒロシとアキラの2人の少年はその傾向が強く、あろうことか殉職者を侮辱し、その息子である塾の仲間にはからかいのネタにまでしていた。海野はそうした子供たちを厳しく叱責し、上記の台詞を言い放って人間の力で戦うことが大事だと述べるが、ヒロシとアキラは反発。怪獣に勝てるのかと問われ、戸惑いながら勝利を宣言。子供たちに人間の強さを示すと同時にタロウへの依存を断ち切らせるべく改造ベムスターに立ち向かう。
ウルトラ一般市民
ここまで述べれば勇敢で良識的な好青年だが、海野も『タロウ』に登場する他の一般市民同様にとんでもなくアグレッシブである。
まず初戦では、ダイナマイトを持って、改造ベムスター(身長80m)の口に建物の屋上から飛びこみ、攻撃を仕掛けた(描写からして玉砕するつもりはなかったようだが、脱出方法までは考えてなかったらしくかなり焦っていた)。
一応タロウに救出されたが、海野としてはもう少しで子供たちに「ウルトラ戦士に頼らずとも怪獣は倒せる」と証明できるはずだったところを水を差される形になってしまったために、この時はタロウに対し素直に感謝することができず、「タロウのバカヤロー!」と罵倒してしまう。
改造ベムスターはそのままタロウを倒してしまい、ダイナマイトも腹部の口から吐き出されて作戦は失敗する。しかし、この勇気を振り絞った決死の行動は、海野を軽蔑していたヒロシとアキラの考え方を着実に変えつつあった。
その後、海野は1人ロープを使った特訓を続け、ヒロシとアキラに見送られて再び改造ベムスターに挑む。
特訓の末に習得したロープ投げで地上80メートルの高さにある改造ベムスターの角にロープを括りつけ、そのまま改造ベムスターの顔に飛び乗り、ナイフ片手にベムスターの眼をぶっ刺しまくって片方を使用不能にしてしまった。
さすがの改造ベムスターもこれは相当痛かったらしく、目からビームを出しながら大暴れ(しかし攻撃する余裕はないらしく、実質その場に釘付けにする形となった)。海野は振り落とされて80mから地上に落下した…が、ほぼ無傷だった。
激昂したヤプールが、改造ベムスターの援護のために投入した改造サボテンダーによって海野は危機に直面。だがタロウに助けられ、さらに投入した改造ベロクロン二世もZATのスカイホエールのミサイル攻撃で翻弄され動けない。
狼狽える改造ベムスターのロープが近くまで飛んできたので、海野は再びベムスターに飛び乗り、残る片眼を攻撃する。
実質タロウVS改造サボテンダー、スカイホエールVS改造ベロクロン、海野VS改造ベムスター。しかも、この中で一番強い奴を一般市民が相手取るという物凄い絵面が完成した(これは『新ウルトラマン列伝』のスパークドールズ劇場でも盛大に突っ込まれている)。
海野は再び振り落とされるが、改造サボテンダーを倒したタロウに救出され、手傷を負って動けなかった改造ベムスターはスカイホエールのエネルギー爆弾で爆砕される。海野が語った通り人間の努力で怪獣を倒したのだ。
3匹の改造怪獣VSウルトラマン・防衛隊・一般市民の3対3の壮絶な死闘は、これでようやく幕を下ろした。
海野「ざまあみろー!」
こうして自分の主義思想を証明して面目が立ったためか、ラストではタロウに対する怒り(とは言っても、言うまでもないが元々タロウは海野の邪魔をしようとしたわけではなく、ただ終始、無謀なことをする海野さんを助けようとしていただけだったので、この怒り自体少々筋違いと言えるものであるが)もすっかり氷解し、子供たちにタロウが主人公のウルトラ兄弟の絵本を渡しており、今はこれが一番面白いと笑顔を見せ、東光太郎も嬉しそうにしていた。
関連タグ
ムラマツキャップ…一度きりの見せ場ではあるが、異星人相手に格闘戦で圧勝している。
ジャグラスジャグラー アーリースタイル…生身で巨大怪獣に飛び掛かり目を潰した存在(ただしこちらは怪人態での行動である)。
静弦太郎…別の作品のキャラクターだが、最強の度合いでは海野に引けをとらない。