DATA
別名 | 無幻魔人 |
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身長 | 1.95~49メートル |
体重 | 100kg~4万7000トン |
スーツアクター | 岡部暁 |
概要
ウルトラマンオーブ第10話「ジャグラー死す!」のラストにて遂にその姿を現した、ジャグラスジャグラーの怪人態。
人間態と区別する為に魔人態と呼称される他、別名を前に付けて紹介されたり、単にジャグラスジャグラーと呼ばれる等、媒体によって呼び名が安定しない。
オーブと違い変身にダークリングや携行武器である蛇心剣は使用しない。特に派手な演出もなく、黒いオーラのようなものに包まれて一瞬で姿を変えた。また後述の様に顔のみの変身や、その逆に顔のみ変身を解除させることも可能。
ただ、自力での巨大化は不可能らしく、何らかの外的要因がないと行えないらしい。(『オーブ』本編では潜伏していたマガオロチのエネルギーの一部を利用する形で、『ジード』劇場版ではクシア人のペンダントの力を使ってそれぞれ巨大化した)
一応、漫画『DARKNESSHEELS-Lili-』では3分間だけだがダークザギと共に自力での巨大化を果たしている。
ジャグラーはかつて「光の勢力」に属していた存在とされているが、そうした設定に違わず、ウルトラ戦士を思わせるヒロイックな風貌をしている。
しかし、胸部のカラータイマー状の部分が欠けたような形状(三日月形?)をしていたり、暗いトーンの色調に細く鋭い目など、通常のウルトラ戦士と比べると似ても似つかず、遥かに邪悪で禍々しい雰囲気のデザインになっている。
胸の三日月型の模様はカラータイマーではなく、ナターシャを助けた時に負った傷であり、ナターシャを助ける直前のシーンでは傷が見当たらない。ウルトラマンZにてこの傷跡は人間態に戻ってもジャグラーの胸に残り続けた事が判明した。
これが本当の意味で「真の姿」なのかは不明であったが、『THE_ORIGIN_SAGA』では後天的に手にした姿であった事が判明した。
ミコットの死がこの姿への覚醒の引き金になったのは確実だが、いつこの姿になれる力を授かったのか厳密に明かされないままだった。ジャグラーの心の闇がその力となったようにも見受けられるが、後に惑星o-50の戦士の頂に挑戦したとある兄弟の末の妹が、ウルトラマンの力ではなく怪獣の力を授かったことを見ると、一見拒絶されたかのように見えて、この時に彼の心の闇の存在を見抜いた光の力により、敢えて魔人態の力を授けられた可能性もある。
ウルトラマンフュージョンファイト!」での必殺技名は蛇心剣抜刀斬(じゃしんけん・ばっとうざん)。
また、テレビ本編では闇のエネルギーを三日月形の刃として発射し、敵を切り裂く蛇心剣・新月斬波(じゃしんけん・しんげつざんぱ)という技も披露した。
他にも、蛇心剣には闇の力を感知したり吸収したりする役割もあるなど、意外に多機能であり、劇場版では空間を切り裂いて異空間への入り口を作り出したり、『ウルトラマンZ』ではハルキから強奪したウルトラゼットライザーからダークゼットライザーを複製するのにも用いている。
ちなみにこの刀、抜刀すると何かの呻き声のような禍々しいSEが発せられるという演出が入る。
その他手から黒い光弾を放つ能力も見せている。
ちなみに、ミニコーナー「ウルトラヒーロー大研究」で唯一2回紹介された怪獣である。
劇中での動き(魔人態)
第10話
惑星侵略連合の罠にかかり命を落としたと思われたジャグラー。
その壮絶な最期に、思わずガイ=オーブまでもが驚愕の声を上げる。
しかしジャグラー排除の成功に嬉々として地球攻撃作戦を企てるナグスを何者かが刀で貫いた。
驚くノストラの目の前に現れたのは、死んだと思われていたジャグラーその人であった。
そう、ジャグラーは死んでいなかったのだ。
ノストラに自身の生存理由であるベムスターの怪獣カードを見せつけ動揺を誘った後、ノストラの放ったグリップビームを刀で弾いたジャグラーは、無幻魔人ジャグラスジャグラーとしての姿を見せ、ノストラを斬殺。
これによりジャグラーは6枚の魔王獣カードに加え、ノストラが切り札として所持していた、黒き王「ウルトラマンベリアル」のフュージョンカードを手に入れたのだった。
第11話
「入らずの森」でマガオロチを復活させようとしていたジャグラーを止めようとガイが現れ、魔人態での戦闘に突入。
ガイと互角以上の格闘戦を繰り広げるが、戦闘中の一瞬の隙をついてダークリングに6枚の魔王獣のカードをリードしマガオロチを復活させることに成功する。その後、ガイはオーブに変身してマガオロチとの戦闘に突入してしまったため、決着はつかなかった。
ちなみに、これより以前にもナオミの母に対して魔人態の姿を見せようとしたが、ガイに慌てて止められ、未遂に終わっている(厳密には一瞬顔のみ変身している)。
第12話
サンダーブレスターにフュージョンアップしたオーブとマガオロチの戦いを見守っていた。
この時、オーブが闇のカードを用いて変身したことに愕然とし、さらにあまりにも一方的にマガオロチが攻撃される様子を前にまるで駄々っ子のように「一度くらい俺に勝たせろよコノヤローッ!!」と悔しさを露わにする。そしてその叫びもむなしくマガオロチが倒されるや、ものすごい絶叫を上げると、まるで燃え尽きたように脱力し、人間態に戻りながらその場から立ち去っていった。
第16話
北欧のルサールカを訪れていたガイの前に姿を現し、マガオロチの尻尾にダークリングでリードしたゼットンとパンドンのカードを超合体させて合体魔王獣ゼッパンドンを生み出しつつ、自らも一体化してガイに襲い掛かる。「闇の力を頼りこのまま滅びるか、闇に落ちるか、お前にはそれしかないんだ!」とオーブを挑発しつつ追い詰めるが、バーンマイトのストビュームダイナマイトの爆発に紛れて逃亡された。
第17話
ナオミを襲った際に魔人態になった後、ガイに阻止されてから程なくして人間態に戻っていた。
その後再びゼッパンドンと超合体し、目論見通りオーブをサンダーブレスターにフュージョンアップさせることに成功。サンダーブレスターのオーブをも圧倒するが、オーブが本来の力を取り戻してオーブオリジンに変身したことによりゼッパンドンを倒され、直後に自らも人間態に戻っていた。
第23話
特訓の末に必殺剣「蛇心剣・新月斬波」を極めたジャグラーが、蛇心剣を介して地球の底に眠る闇の力を吸収して巨大化。サンダーブレスターにフュージョンアップしたオーブと戦闘になり、オーブを肉弾戦でも圧倒した上、蛇心剣・新月斬波で吹き飛ばす。その後オーブがオーブオリジンに変身してもなお、オーブフレイムカリバーを破り、オーブカリバーを弾き飛ばしただけでなく、背後にSSPの面々がいて避けられなかったのを良い事に何度も蛇心剣・新月斬波を浴びせ、一度はオーブをダウンさせる。
勝ち誇るジャグラーだったが、オーブは「誰かを守りたい」という思いから限界を超えた力を発揮して再び立ち上がり、ジャグラーは驚愕する。
その後は奮起したオーブの気迫を前に先程とは一転して劣勢に追い込まれ、蛇心剣を弾き飛ばされたのを皮切りに、地面に投げ倒されて何度も顔面を殴打され、最後は投げ飛ばされて満身創痍になったところへオーブスプリームカリバーの直撃を受けて敗北、人間態に戻って倒れていたところをビートル隊に捕縛された。
第25話(最終回)
遂にマガタノオロチを復活させたものの、図らずもナオミを助けてしまった事で光を捨てきれなかった自分に気付いたジャグラーが、ナオミの叱咤激励を受けて巨大化。マガタノオロチに苦戦するオーブに加勢する。
オーブと息の合った連携攻撃を見せ、ビートル隊の援護もあってマガタノオロチの弱点である顎の下を集中攻撃するが、マガタノオロチの触手に捕まってしまう。それでも逆にマガタノオロチを取り押さえて動きを封じ込め、オーブに止めを刺すよう促し、ウルトラフュージョンカードの力を借りた渾身のオーブスプリームカリバーによってマガタノオロチもろとも爆散した…かに見えたが、ちゃんと無事だった。
劇場版
ムルナウに不意打ちをかけダークリングを奪う際に変身。
ガイがオーブトリニティにフュージョンアップした直後に自身もダークリングを使ってゼッパンドンに超合体した。
劇場版ウルトラマンジード
なんと再びウルトラ戦士と並び立つ。
今作では、闇の力に変わり、比嘉愛琉が身に着けているペンダントの力を利用して巨大化し、ウルトラ戦士たちと共にギャラクトロンの大軍に立ち向かった。
また、ゲームの必殺技である蛇心剣抜刀斬も映像作品で初めて披露、オーブオリジンのオーブグランドカリバーとのコンビネーション攻撃でギャラクトロンを撃破した。その後も蛇心剣による泥臭い連続攻撃でギャラクトロンを一体倒す。
…が、投下されたギャラクトロンを全員倒した時点で「戦いに飽きた」という理由で戦線を離脱してしまい(ただ、劇中の描写を見る限りでは、体力が限界を迎えて変身が解除されたようにも見えるため、実際のところは不明)、ギルバリスとの最終決戦には加わらなかった。
公式サイトではウルトラ戦士やウルティメイトフォースゼロとともにウルトラヒーローに分類されている(青柳尊哉氏が所属しているアルファセレクションも驚きのtweetをしている)
ウルトラマンフェスティバル2018
エンペラ星人によって生み出されたコピー体で、エンペラ星人曰く「意思を持たない木偶」。
戦闘力はオリジナルと同等で、カミソリデマーガ、ダークザギ、イーヴィルティガと組んで一度はウルトラ戦士を敗北に追い込むが、ソラの歌でウルトラ戦士が復活した事に加え、湊兄弟も参戦し、逆に追い詰められる。最期はジードとタロウの「インテグレートスパーク」を浴びて倒された。
ウルトラマンZ
第5話「ファースト・ジャグリング」にて登場。
そして同時に、(大方の予想通り)ヘビクラがジャグラーと同一人物であったことまでもが判明した。
同作ではジャグラーが自分の名前を名乗らないため、ストレイジの隊員たちからトゲトゲ星人(byナツカワ・ハルキ)、仮面の宇宙人様(byオオタ・ユカ)というあだ名を付けられている(前者に関しては「変な名前で呼ぶな」と苦言を呈していた)。
ヘビクラ・ショウタとして表向き行動する事が出来ない際に、ハルキ達に正体が露見しない様、この姿で暗躍していたが、23話ラストにてハルキの目の前で魔人態に変身する形で自ら正体を明かした。
また、ゼッパンドンのインナースペース内で胸から下のみ変身したいわばマスクオフを披露している。(24話のみ)
セブンガーファイト
第7話に登場。怪獣たちに囲まれた特空機1号セブンガーの前に現れ、新月斬波でイカルス星人を攻撃する。巨大化はせず、撮影は遠近法とプロップ(当時発売済みのS.H.Figuartsと思われる)の併用。
直後にイカルス星人にプロップごと捕まれ、人質にされるがベータスマッシュの攻撃により放り出される。
戦闘終了後に黒幕のゴース星人を斬って帰っていった。
アーリースタイル
最終回での回想シーンで一瞬登場し、『THE_ORIGIN_SAGA』にて本格登場した姿。
胸にある三日月型の傷がないのが大きな違い。
巨大化こそしていないが戦闘力は高く、数百mの高さはある命の樹を切り倒し、50m級のベゼルブにも(さすがに大きさが違いすぎて苦戦したものの)生身で切りかかり目を潰すほど。また、単独での飛行能力も披露している。
ちなみに、『ウルトラマンフュージョンファイト!』では通常の魔人態の属性が「闇」なのに対し、アーリースタイルの属性は「光」。この時点では光の勢力に属しているため必然とも言えるが、『ORIGIN_SAGA』での境遇を踏まえると皮肉なものである。
関連イラスト
余談
脚本では「新月斬波」は「三日月斬り」という名称だったが、ひねりがないとして監督の市野龍一によって変更された。
当初、アーリースタイルは体色を変更する案もあった。
身長、体重ともにオーブ放送時では「不明」のままだったが、「劇場版 ウルトラマンジード」の公式サイトにおいて身長、体重ともに発表された。
オーブより1m低いが、人間時のガイとジャグラーの身長を比べれば、あながち間違ってはいない。
2018年には悪のウルトラマンのチームである「ダークネスヒールズ」の一員となり、ウルトラマンベリアル、カミーラ、イーヴィルティガ、ダークザギと共に各種イベントに登壇している。ダークネスヒールズは悪のウルトラマンのチームではあるが、人気の高さに加え、上記のように劇場版作品でウルトラヒーローとしての扱いを受けたことが抜擢の決め手になったのだろう。