データ
身長 | 47m |
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体重 | 4万2千t |
年齢 | 2万歳 |
CV | |
人間体: | 春野ムサシ |
スーツアクター | 寺井大介ほか(テレビシリーズ,サーガ、劇場版) |
テーマ曲 |
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概要
長い歴史のあるウルトラシリーズにおいて、世紀を跨ぎ21世紀になって初めて登場したウルトラ戦士である。
宇宙の何処かからやって来た神秘の巨人。年齢は初代ウルトラマンと全く同じ。
バルタン星人との戦いをきっかけに地球に現れ、当時小学生だった春野ムサシと出会っている。
その後、カオスヘッダーが地球に出現した際に再び地球に現れ、大人になったムサシと一体化して地球にしばらく滞在することとなった。バルタン星人の時以上に長期滞在していたのは、かつてカオスヘッダーからとある惑星を守りきれずに生態系を作り変えられ死の星と化していく様をその目で見てきたという経緯があったためであり、「地球だけは何としても救いたい」という思いから来訪してきたという。
カオスヘッダーとの戦いが終結後しムサシと分離後も、地球やムサシの事は常に気にかけており、劇場版2作目では、サンドロスとスコーピスの襲撃に対処すべく地球や遊星ジュランへ救援に駆けつけ、3作目でもデラシオンの意志に逆らって単身地球の救援に駆けつけた。
非戦闘時でも地球圏をパトロールしており、ギャシー星人の宇宙船やコスモノアの遊星ジュランの宇宙航空の護衛を行っていたりもする。
「慈愛の勇者」と呼ばれるように性格は極めて穏やかであり、他のウルトラ戦士と比較して怪獣をむやみやたらと殺傷せずに鎮めて保護するスタンスだが、凶悪・邪悪な相手や心を持たない破壊兵器に対しては容赦はしない。
ウルトラ戦士としての能力は、素早い動きと高速移動を得意とするスピードタイプのウルトラマンであるが、スピードタイプにしては防御力と持久力、スタミナも高いというパワータイプの特徴も併せ持つ少し珍しい戦士である。
恐ろしいことにスピードと防御力は殆どの形態に変化しても高いままであり、特に劇場版第1作でのネオバルタン戦での高速戦闘はその極地だと言える。
基本形態のルナモードは攻撃力こそ低いものの、高い防御力を持っており、パワータイプの特徴から攻撃力を抜いてスピードを上げたというようなスタイルとなっている。
ルナモードがセルフディフェンスをメインにしていることを考えると、守備的な戦士である。その一方で、「伝説の力を呼び起こす超危険因子」とアブソリューティアンに狙われたこともあり、その力が2つも存在していることを考えると、その攻撃面での存在感も大きいととれる。
チョップ技やキック技も意外と多い。
等身大に変身して人間を助けた事もあるが、その時はムサシだけがいない事に対し「ムサシ隊員は、先に救出した」とムサシのアリバイを作る形で答えていた(ウルトラ戦士が自分から正体バレに配慮した発言をするのは珍しい)。
エネルギー切れになると全身が透明化する。これまでにこの状態を劇場版第1作と第29話、第64話の3度経験している。
カラータイマーの音は初期はウルトラマンネオス、以降はウルトラマンティガに近いものが使われているが、劇場版第2作では後に共闘することとなるウルトラマンダイナに近い音となっている。
コスモプラック
ムサシがコスモスと初めて会った時にもらった輝石が変化した変身アイテム。変身機能だけでなく、ムサシが自身の中に宿っているコスモスと対話する際の媒体としての力も備えている。ムサシとコスモスが分離してしまうと輝石に戻ってしまい、再度一体化して変身する時は輝石が変身アイテムの代わりを務める。
基本的に一体化変身をとっていたコスモスシリーズの劇場作品では登場しなかったが、再び一体化した『ウルトラマンサーガ』以降はマルチバース単位での強敵が出てくるためか引き続きムサシと一体化しているため客演時には続投しており、訳合って分離していた『ウルトラ10勇士』の最初の変身以外ではムサシはコスモプラックによってコスモスに変身している。
『THE_ORIGIN_SAGA』でも遊星から別次元に向かう際にジュランにいることが確認できるため、少なくとも今でもムサシのもとにはいるようだ。
モードチェンジ
ティガ以降導入されている「タイプチェンジ」に相当するが、モードチェンジでは敵を救うか倒すかという戦闘目的自体が変わる。
また、タイプチェンジの演出がダイナと並んで当時のウルトラマンとしてはかなり派手。
『慈しみの青い巨人』ルナモードを基本形態とし、通常はこの姿で相手の攻撃を受け流して沈静化させる。
しかし度し難い邪悪に対しては『戦いの赤き巨人』コロナモードとなって激しい闘志を燃やし、戦いを挑む。
物語中盤からは『勇気』を司るエクリプスモードを会得し、あらゆる敵に対応できるようになった。
その後も劇場版シリーズにてスペースコロナモード、フューチャーモードなど新たな姿を度々見せている(当時のウルトラマンでは数少ない劇場版限定タイプ持ちであった)。
また、ウルトラマンジャスティスと合体してウルトラマンレジェンドに変身する奇跡を起こしたことも。
技の種類が豊富であり、その数はウルトラマンA以上と言われている。また、青いウルトラマンとしては最多である。
ルナモード
『優しさ』を司る、コスモスの基本形態。防御力・持久力に優れ、相手を攻撃することなく敵の力を受け流し、拳を握らず平手で怪獣と対峙するのが特徴。
得意技は右腕から放つ沈静光線フルムーンレクトなど。
コロナモード
ルナモードからモードチェンジする、『強さ』を司るモード。ウルトラマンにしては珍しい左右非対称の模様を持つのが特徴。攻撃力に優れ、邪悪な敵を倒す時や、暴れる怪獣をこらしめて戦意を喪失させる時に使われる。
必殺技は腕を組んで放つネイバスター光線など。
亜種として、宇宙戦闘に長けたスペースコロナモードがある。
エクリプスモード
『優しさ』と『強さ』がムサシの『勇気』で1つになって体得したモードで、ルナモードとコロナモードの両方の力を併せ持つ。その併用効果は大きいものの、ルナモードからコロナモードを経てチェンジしなければならないため、活動時間が最大でも約1分が限界となる弱点がある。
必殺技のコズミューム光線は、カオスヘッダー等の邪悪な敵だけを倒す光線で、カオス怪獣の体内にいるカオスヘッダーだけを倒すことなども可能。
ミラクルナモード
スペースコロナモード
スケルトンコロナモード
フューチャーモード
エクリプスモードに『希望』の力が加わり体得した最終形態。
劇場版での活躍
『ウルトラマンコスモス2』
「僕に力を、皆を守る力を!もう一度…僕に!」
砂漠化した遊星ジュランを調査していた所を突如スコーピスに襲われたムサシを救出すべく飛来、あっという間にスコーピスを叩きのめした後はムサシと共にジュランを脱出した。
その後は地球にも現れたスコーピス軍団を迎え撃つためムサシの意思に共鳴して再び同化、何気にシリーズ通して珍しいエクリプスモードへの直接変身を果たす。スコーピス達の攻勢をものともせず圧倒していくが、親玉であるサンドロス相手にはエクリプスの力をもってしても大苦戦を強いられる。しかし、ギリギリの所で駆けつけたジャスティスの救援と合わせて2対1の激戦を繰り広げ、コズミューム光線とビクトリューム光線の同時攻撃で撃破した。
『ウルトラマンコスモスVSウルトラマンジャスティス』
「ムサシ、力は満ちた…!」
アストロノーツの宇宙開発ロケット「コスモ・ノア」を破壊しようと襲来したグローカーを追ってまたも地球に飛来し、ムサシと融合してこれを阻止しようと立ち向かうが、ジャスティスの乱入も相まって敗北された挙げ句ムサシ共々異次元(光量子空間?)に閉じ込められてしまう。しかし、終盤かつてのムサシの仲間たちの「フューチャーエナジー」が注がれることで新たな姿"フューチャーモード"に変身、ジャスティスと和解してグローカーと激突する。
地球のリセットを目論むデラシオンが更に送り込んだギガエンドラの圧倒的な力に地球ごと消し去られる寸前まで追い込まれるも、最後まで諦めないコスモスとジャスティスの意志が一つとなった伝説の巨人:ウルトラマンレジェンドが誕生、スパークレジェンドの一撃でギガエンドラを打倒した後は、デラシオンへ地球のリセットを撤回するよう説得した。
すべての戦いが終わった後は再びムサシと分離し、再建されたコスモ・ノアで遊星ジュランへ飛び立つムサシに寄り添うようにジュランへ一緒に向かうというラストシーンで物語は締め括られる。かつて巨人に支えられて大空を飛んだ少年は、遂に彼の力抜きで共に宇宙を駆けていったのだ。
客演
『ウルトラマンサーガ』、『劇場版ウルトラマンギンガS決戦!ウルトラ10勇士!!』、『ウルトラマンオーブTHE_ORIGIN_SAGA』、『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』にも登場しており、これらにおいてもムサシと共に新たな脅威に立ち向かっている。サーガ以降は客演が増えており、今や共演の多いウルトラマンダイナとともに平成ウルトラマンの客演の顔となっている。
厳密にいうと、他の平成ウルトラマン達も客演機会は意外とあるが、ウルトラマンとしての姿の身にとどまることも多く、またキャストが変わっている場合もあったり、もしくはオリジナルキャストが出ても当時とは別の役で出ることもある。それに対してダイナとコスモスは放送当時の人間態でしかも本編と同一人物が登場することが多いことから、ファンからは「特に客演が多い」との印象を与えているのではないだろうか。ちなみに、人間態ありでの客演はジード(ウルトラマン)と並んでダイナの次に多い。
ここではムサシの姿で登場した作品には◎、ムサシの姿で登場していないがムサシ役の杉浦氏がコスモスの声を担当した作品は●を付記する。登場こそしていないが何かしらの形で関与している作品は△、台詞無しの直接登場は〇を付記する。
『ウルトラマンサーガ』◎
「立つんだ!タイガ、僕らはまだ…守れるんだ!」
ある日、遊星ジュランに現れた謎の巨大円盤(のちにバット星人のものと判明)と遭遇。その時に再びコスモスと一体化を果たし、ウルトラマンダイナ=アスカ・シンに導かれバット星人に支配された別宇宙の地球『フューチャーアース』に向かう。
『フューチャーアース』でウルトラマンゼロ=タイガ・ノゾムや「チームU」と共闘しバット星人の怪獣軍団やハイパーゼットンと戦い、最後はタイガ、アスカ、ムサシの諦めない心が一つになってウルトラマンサーガに変身し、ハイパーゼットン(イマーゴ)と戦う。全ての戦いが終わった後、遊星ジュランへ帰還した。また、この戦いでゼロ、ダイナとの戦友関係ができ、それは後にも続く。
なお、序盤ではダイナは行方不明、ゼロは変身拒否され、変身しても巨大化できず本領発揮不可という状況にあり、3人の中で唯一終始完全状態のウルトラマンであったため、序盤から中盤まではほとんど彼一人で頑張ることになった。
『ウルトラゼロファイト』△
ゼロ「何故だ…何故俺にこんな力を与えたんだ…?答えてくれ、ダイナ、コスモス!」
一度サーガに一体化した影響で、ゼロが新たにルナモードの力が受け継がれたルナミラクルゼロ、コロナモードの力を受け継いだストロングコロナゼロと2つの新形態を獲得。バット星人グラシエとの戦いを通して、新たな力への葛藤が描かれていく。
『ウルトラ10勇士』◎
「これからも頼んだよ、この世界を…!」
突如遊星ジュランを襲来したエタルガーをムサシと共に迎え撃つも、奮戦虚しく敗北を喫して鏡世界に封印されてしまう(コスモス自身はすんでのところでムサシと分離して彼を脱出させている)。
UPGとムサシの尽力で鏡から解放された後は再びムサシと一体化、アレーナの洗脳を解くために奔走することになる。久しぶりにコロナモードとエクリプスモードにチェンジしたりボイスがTV版基準になっていたりとファンには嬉しいサプライズが多かった。
最終決戦では他の戦士がエタルダミーと戦う中で唯一それがいなかったこともあり、ギンガビクトリーと共にエタルガーに挑む。ジュランでの闘いよりは善戦したものの、アレーナの攻撃を受けて苦しめられる。しかし、一瞬の隙をついてエクリプスモードにチェンジすると、コズミューム光線を浴びせて彼女を呪縛から解放し、この際にヒカルの説得をアシストし、大きく貢献した。
その直後に、説得中であったために無防備になっていたギンガビクトリーをエタルガーの攻撃から庇ってダメージを受ける。自身は倒れてしまったがカラータイマーはなっておらず、そのままアレーナを時空城から連れ出し、他の戦士より少し早く戦線を離脱。しかしエタルガー撃破後に再びコロナモードの姿になり、他の戦士と共に時空城を破壊した。
エタルガー撃破後は他の7人の戦士が同時にそれぞれの時空に帰還した中1人遅れて変身し、アレーナを本来の時空に連れて帰った。
本作ではゼロやダイナとも再会したが、ウルトラマンとしての会話はなし。ゼロ同様に主役以外ではメイン級の扱いを受けているが、これは杉浦氏が主演の根岸氏と家族ぐるみで仲がいいことと映画に出たいと主張したためである。また、他の戦士とは異なる扱いを受けているが、コスモスの性質上他のウルトラマンと異なる要素も多く、放送時期が他と空いていたこともあって単独で扱う際には最も向いている側面もある。
『ウルトラマンX』△
怪獣との共存を目指す大地に、ヒカルが、セブンのカプセル怪獣と共に例として挙げている。直接の登場ではないが、一応ヒカルのイメージにセブンとカプセル怪獣と共に登場している(画面は別)。
『THE_ORIGIN_SAGA』◎
「光は、闇を越えた先にしかありません」
アスカからの協力要請を受け、王立惑星カノンに向かうことになり、戦うことなく平和を保とうとするアマテの思いに共鳴、苦悩する彼女へ向け自身の経験による多くのアドバイスを贈ることとなる。
コスモスの力ですらベゼルブの毒を浄化することはできず、諸々の事情で『サーガ』よろしくまたもルナモードしか登場しないという姿勢だったので戦闘面ではあまり大きな見せ場はなかった(一応スペースコロナモードも登場する予定だったらしいのだが、諸々の問題で省略されている)。
最終決戦でも命の樹やアマテたちを救うべくサイクイーンと激突し、サイキの野望を阻止。激戦の後はガイへ激励の言葉を送った後にコスモスペースへ帰還していった。
『ウルトラマンジード』〇
リク「見せるぜ、衝撃!!」
コスモス(ルナモード)とヒカリの力を受け継いだフュージョンライズ形態であるアクロスマッシャーが登場する(ちなみに、ウルトラカプセルの開発者であるがヒカリがコスモスと面識があったかは不明。
とはいえ、コスモスはゼロなどのM78星雲のウルトラ戦士とも共闘したことがあるほか、それ以前のギャラクシークライシスでも共闘している可能性が非常に高いので、面識に関してはとくに問題はないと言える。もっとも、ギャラクシークライシスでの描写がないこと、開発の経緯が描かれなかったことに不満を持つファンがいるのも事実であり、下記の『大いなる陰謀』では、「ジードより前ならタルタロス撤退後に光の国に言ってれば説得力があったのに」と言われることもある。
コスモス自身も最終話で登場し、遊星ジュランからジードとベリアルの最後の戦いを見守っていた(地味にコスモス本人が初めてTVシリーズにゲスト出演した瞬間だったりする)。
『ウルトラマンZ』△
第9話「未確認物資護送指令」にて、地球防衛軍が回収していたウルトラメダルの一枚として登場、ネクサス、メビウスのメダルと組み合わせることで、天空から電撃を降らせる必殺技:ライトニングジェネレードが使用できる。ちなみに玩具版ウルトラゼットライザーでは他のメダルと組み合わせてサーガ、レジェンド、アクロスマッシャーといったコスモス由来の形態にも変身可能。
『大いなる陰謀』●
「タルタロスの狙いは、一体…?」
コスモスペースで観測された異常なエネルギー反応をジャスティスと共に追跡して惑星フィードに飛来、ウルトラマン80、ウルトラマンネオス、ウルトラセブン21と共闘する。なお、自己紹介シーンにおいて80から「ゼロが世話になったな」と発言していた点から少なくとも『サーガ』以降の出来事と推測できる。
今作では『コスモスVSジャスティス』以来久々にフューチャーモードやスペースコロナモード、ウルトラマンレジェンドが登場し、当時のファンを大きく賑わせ、特にほぼ事前情報なしで参戦したスペースコロナとレジェンドはTwitterのトレンドに入る程の騒ぎになった(放送時期が時期だっただけに「スペースコロナ」が別の意味で捉えられる風評被害もあったが)。今作品では主に『コスモス2』及び『VSジャスティス』の稲田徹ボイスで戦闘を行っている。
ちなみに、『コスモス』が主演俳優の誤認逮捕により放送休止になった際に、一時『ネオス』が代替放送されたことがあり、放送再開までの間を繋いだことから、メタ的にではあるが今回共闘したネオスとセブン21はコスモスの恩人であり、今回彼らを救ったことでその恩返しという見方もできたため感慨深く思った視聴者もいたようである。
また、ネオスとコスモスには
- 初代ウルトラマンを意識した装飾のないシンプルなデザインの主人公ウルトラマン。
- スピードタイプのウルトラ戦士。
- 相方がセブンタイプのデザインかつパワータイプの戦士であり、女性に擬態した事があった。
という共通点が存在する。
本作では初めてムサシと一体化した状態でスペースコロナモードに変身している。また、ギャラクシーファイトシリーズでは基本的に人間態は登場せず、かつて人間と一体化していた本作に登場する戦士も皆人間とは分離しており、何気に台詞のあるウルトラマンでは唯一人間と一体化、意思が出ているキャラクターである。
『運命の衝突』プロローグ編●
プロローグにて登場。
遊星ジュランにて「伝説の力を呼び起こす鍵となる存在」としてアブソリューティアンに「超危険分子」と判断され、兵士達の襲撃を受ける。最初はルナモードで攻撃をいなすだけに留めていたが、狙いが自分であると分かったことや、相手が戦意を失わない様子を見てコロナモードにチェンジ。数々の光線技を駆使して兵士たちを圧倒する。途中で敵の集中砲火を相殺すると同時にエクリプスモードにチェンジ。戦いを有利に進めるなか兵士たちにリドリアスを人質にされるが、リドリアスの意思を汲んで放った「コズミューム光線」により兵士たちの返り討ちに成功。リドリアスも無事だったが、アブソリューティアンに対する危機感をあらためて募らせた。
なお、この際、理由は不明だがエクリプスモードの目がこれまでと異なりオーブのように青みのあるものとなっている。
ちなみにコロナモードが映像作品に登場するのは『10勇士』以来7年ぶりとなる。また、当時世界各地で猛威を振るっていたコロナモードと同名のウイルスの影響によりコロナモードは登場出来ないのではないのかという声もあった。
本編には未登場だが、上記の事件を受け、宇宙警備隊と協力体制を敷いたデラシオンによりM78ワールドにジャスティスが派遣され、ユリアン王女レスキュー隊に参加し、ユリアン王女救出に貢献、その後光の国へ撤退した。共闘経験のあるセブン21に参加理由を聞かれ、今回の件が伝えられた際には、レスキュー隊全員が驚いており、共闘経験のあるビクトリーはコスモスの身を案じていた。
他媒体での登場
『超時空のアドベンチャー』
こちらでは怪獣バイヤーのチャリジャがカオスジラークと交戦中のコスモスを目撃し、コスモスがジラークを保護しようとしたところを横からかすめ取る形で入手したことを明かされており、TVシリーズにおける16話辺りの時系列であることが推測できる。 一応保護とディーラーというある意味真逆な立場ではあるものの、怪獣を殺さないというスタンスを取るコスモスにはチャリジャもシンパシーを感じていた様子。無論今作の主役ではないので、ちょっとしたゲスト出演という趣が強い。
『バトルオブドリームノア』
時期は不明だが、M78スペースに来訪してウルトラ兄弟達と共闘している(というか、メビウスとゼロのように世界観設定がまだ明確に区切られる前の話なので致し方あるまい)。が、これが現在の公式でも採用されているのかは不明。
『フュージョンファイト』
ウルトラマンエックスとフュージョンアップしたフルムーンザナディウムが登場。怪獣と絆を育み、共に生きることを目指す者同士という繋がりか。ジードでもダイナとフュージョンライズしたマイティトレッカーが参戦。『サーガ』、『10勇士』、『ORIGIN SAGA』など多数の作品で共演した繋がりだろうか。
その他
『かいじゅうステップワンダバダ』
ルナモードと思われる人形が登場したり、ムゲちゃんのイメージに登場するなど、本人ではないものの複数回にわたって登場している。かいじゅうステップに登場したのは平成ウルトラマンではコスモスのみである。ちなみに、ウルトラマンレオやグリッドマンも本作にカメオ出演している。
会話ボイス
2024年現在、客演作品においてコスモス自身が言葉を発した事は一度もなく、変身後に喋る際はいずれもムサシが代わりに会話している(『サーガ』では佐藤氏が久々に参加しているが、あくまで新規の掛け声のみを担当していたらしく、会話シーンはなし)。そのため、コスモスの新規会話ボイスが聞けるのはウルトラレプリカ「コスモプラック」に佐藤氏によって新規収録されたものくらいとなっていた。
その後、『コスモス』YouTube配信の際に、チャンネル紹介動画のコーナーで久々の新規音声が流された。
コスモス自身の人格が出てこない事を残念に思うファンも少なくないが、コスモス本編においても変身後にムサシの人格が表に出ている描写は何度か見られた為、同じく近年の作品では全く喋らず本当に無愛想になってしまった宇宙人などとは異なり本編と大きく隔離した描写というわけではない。
また、変身後も主にムサシの意思に任せているような描写はコスモスの最後の作品である劇場版3作目においても見られた事から、以降の作品でもコスモスは基本的にムサシに委ねているのではないかという意見もある。ちなみに似たような例として、共演の多いウルトラマンダイナがあげられる。ダイナも基本的に一体化しているアスカに委ねており、実際に劇中で変身拒否をしたという共通点が存在する。
一方で、『大いなる陰謀』ではムサシの声で「僕は、ウルトラマンコスモスです」と80に対して名乗っていることもあり、この時系列が『THE_ORIGIN_SAGA』と『10勇士』の後日談ならば「徐々に人格が統合されているのではないか」と考察されることもある(上記の宣伝も、本編とは無関係であるため。もっとも、単純に略しただけかもしれないが)。
余談
当初はM78星雲出身という設定の予定であった。
名前の由来は植物のコスモスとギリシャ語で秩序を意味するコスモスから。このコスモスの対義語が混沌を意味するカオス=カオスヘッダーというわけである。
ちなみに植物のコスモスの語源も秩序を意味するコスモスから来たという説もあったりする。
実際に劇場版第1作での登場エフェクトは花弁の開花をイメージしたものである他、コスモプラックも花がモチーフである。
デザイン画の時点では、「クリスタル」という名称もあった。
なお、コスモスのモードは「平成ウルトラマンを遡っているのではないか?」という考察がある。
ルナモード:コスモス本人
エクリプスモード:ダイナ(ウルトラゼロファイト内にてコスモスとの対比で「勇気」という言葉が使われている)
フューチャーモード:ティガ(「新しい時代を切り開いた」という意味では合っている)
劇場版ではレジェンド同様に稲田徹氏が掛け声をあてているが、稲田氏は様々は特撮作品に出演しているがそのほとんどが悪役であり、ヒーローを担当したのはコスモスが初めてである。以降はドギー・クルーガーや仮面ライダー1号といったヒーローの声を担当する機会も増えている。
本人は幼少期にヒーローごっこを散々していただけに、『コスモス』で公式でヒーローを演じることができた時の喜びは忘れられないと語っている。
なお、ギンガスパークにおけるコスモスの変身音はテレビシリーズのサブタイトル表示音のものを使用している。とはいえ、この効果音自体は第1話で使用されたものなので、変身音として採用されるのは間違いではない。
第1話以降もSEが追加されているなどバリエーションも増えている。なお、ファイティングエボリューションシリーズで使用されているものは全く違う効果音である。
当初は、クリスタル状の全身の透明なイメージのウルトラマンが、2種のモードにチェンジするという案だったが、当時の造形的な限界もあって見送られ、青いウルトラマンと赤いウルトラマンの2形態が登場するラインに落ち着いていった。そして、青い姿を基本形態にしたことで、下記にもある通り後にシリーズで最も異端な存在の1人となる。
上記の通り客演自体は多いものの、単独及び本格的なテレビシリーズへの客演は2023年現時点では存在していない。これはウルトラマンガイア、ウルトラマンメビウスも同じである。
上記にある通り客演自体は多いのだが、実は新世代ヒーローズ以前の平成ウルトラマンの主人公では唯一、CBC制作の作品に客演していない。コスモスの他にCBC作品未登場なのは、昭和作品を含んでもTVシリーズでは『ザ☆ウルトラマン』の主人公であるウルトラマンジョーニアスが加わるだけである。
2023年現在、「メビウス」までの平成ウルトラマンでは唯一、「サイズの変わらない変身」を行っておらず、人間サイズで現れた際もムサシがミクロ化していた状況下だったため相対的に「巨大化」になっている。
青いウルトラマンはタイプチェンジ後を含め光の剣、もしくは実体化した独自の剣や武器を使用することが多いが、コスモスには武器は一切存在しない。ちなみにこれは、青トラマンでは唯一である。(ここでの基準は、青い姿が基本形態でありかつ赤が一切入っていないことであり、コスモス以外ではアグル、ヒカリ、ブル、フーマが該当)
慈愛の戦士
プロデューサーを務めた渋谷浩康氏は21世紀目前の殺伐とした世の中に対するアンチテーゼとして優しさを前面に打ち出し、それを子供達に伝えたいという想いが強かった。コスモスの敵を倒さず無害化させるという戦い方はおそらくここから着想を得たと考えられる。
今でこそ慈愛の戦士と称されるコスモスだが、これは本編終了した現在で変身者である春野ムサシと共に(あるいはムサシの比重が強く)呼称される印象が強い。
本編では「バルタン星人を追い込んでしまった」「カオスヘッダーの根絶のため再び地球に現れた」「カオスヘッダーやスコーピスのように星を壊滅させた者に対して怒りを顕にする、あるいは最初から倒しにいく(後者は一度自身が救った星に手をかけた)」など、必ずしも優しさ一つというわけではなく過去に失敗をしたり、倒すための戦いをしたり、激情が垣間見えたりする部分が散見される。
本作ウルトラマンコスモスは変身者が憑依型というのもあり人間とウルトラマンとのコミュニケーションに基づくバディものとしての側面があり、ウルトラマンが人間を導くことは勿論、逆に人間にウルトラマンが導かれるという展開を取り入れている。終盤、ムサシがカオスヘッダーとの戦いに疑問を持つもコスモスのかつて守ろうとした星をカオスヘッダーに滅ぼされてしまった過去を知ったことで今まで自身を導いてくれた存在がカオスヘッダーとの争いにおいて決して中立の立場ではないことが明らかになったり、最終回ではムサシだけでなく『TEAM EYES』のメンバーですら戦いながらも行き詰まった戦況に迷いを感じる中コスモスはムサシと再び一体化するまで決して攻勢を崩さなかったりと、(他のウルトラマンと同じように秩序を守るという使命はあるが)本作のウルトラマンは戦いの代行者や力を授与する存在といった点のみに収まらない個人的な事情、あるいはキャラクターワークが描かれている(この点は秩序をもたらす存在でありながらカオス(混沌)と名付けられしまったカオスヘッダーと対比させると興味深いかもしれない)。
そんなコスモスもムサシの優しさ・強さ・勇気に導かれたことで最終的には宿敵との和解を果たすことができ、彼を真の勇者と讃えたことから、慈愛の戦士とは決してコスモス1人の呼び名ではないとも受け止められる。
上記のことから、劇場版一作目とTV版本編は
ウルトラマンコスモスが慈愛の戦士になるまでの物語だったともいえるだろう。
異質マン
実はコスモスには、他のウルトラマンと大きく異なる部分が多い。下記は、その内容である。
デザイン
シンプルなデザインもあってあまり語られることはないが、実はデザイン的に見れば歴代でも1,2を争うほど異質なウルトラマンである。
基本形態はルナモードの色は体色が青と銀、顔を含んでも金色が加わるだけで、W主人公を含めればウルトラマンブルが登場するまではTVシリーズの主役ウルトラマンで唯一基本形態が青い主役ウルトラマンかつ、「基本形態に赤色を一切含まない唯一の主役ウルトラマン」でもあった。ただし単独主人公の作品ので主役ウルトラマンは現在でも唯一である。
一部ではゼットも青トラマン扱いするファンもいるが、ゼットには赤い部分も存在しており、ブルは黒などが配色された部分も多い。加えて『R/B』もどちらかというとロッソが主役のように扱われており、後半以降ではそれがより顕著になっており、単なる主人公とは言い難くなった。
このため、より厳密にいえば、「『コスモス』という作品は歴代で唯一、メインの姿に赤色の入ったウルトラマンが主人公ではない作品」というべきでる。
また、平成ウルトラマンは体に装飾が存在しているが特徴だが、コスモスは平成ではわずか3人(悪トラマンまで範囲を広げてもこの人が加わるだけで4人)しか存在しない「完全無装飾のウルトラマン」の1人である。ちなみに他の平成無装飾ウルトラマンはゼアスとネオスである。ちなみに、完全無装飾のウルトラマンは、上記の悪トラマンを除けば2024年現在の時点で、彼が最後となっている。また平成以降のテレビシリーズに登場した中では唯一である。
そのため、他の平成ウルトラマンと並べると非常にシンプルな姿をしており、最大の特徴の一つである色をのぞけばそのデザインはむしろ昭和ウルトラマンに近く、平成以降では1,2を争うほど(良い意味で)簡素な意匠のウルトラマンである。
また、体色が2色だけなのコスモスとベリアルくらいである。
ティガ以降、タイプチェンジをするウルトラマンが増えており、コスモスもその1人であるが、コスモスの場合は模様だけでなく顔の形や声質まで変わるというシリーズの中でも外観も内容も極めて変化の大きいウルトラマンである。ちなみに、顔や声の変化はタイプチェンジでは初めてであり、ウルトラマンエックス以降のタイプチェンジの定番となった。また、後ろ向きの頭部がタイプチェンジ後には前のめりにもなり、フュージョンアップなどを除けば初代ウルトラマンタイプの顔とセブンタイプの顔を両方持つというというかなり珍しい戦士でもある。このような頭部のタイプチェンジは後のウルトラマントリガーが登場するまでで待たれることになる。
しょっちゅう声が変わる
ウルトラシリーズでは、客演時の声優が本放送時と異なるという場合が少なからずあり、特に昭和2期では客演も多い反面、その都度毎回声が変わっているということが常態化していた。後の『メビウス』以降は原則として一度その際に務めたキャストに固定か、あるいは昭和ウルトラの場合は人間態を演じた役者が務めるようになり、変わるとしても役者の都合などというのがほとんどであった。
アニメや特撮などのいわゆる「仮面劇」では、顔出しでなくても役が成立するというメリットが存在しており、極論だが設定上は誰が演じてもおかしくないというものではあるが、ほとんどは一定の期間は同じ役者が演じ、それが変わるのは役者側の都合であるか、あるいはゲームなどの別メディア、上記のウルトラ同様に本編展開から数年後にやむを得ず変わるということが多い。
複数のキャストが演じるにしても、特撮ではせいぜい憑依する側が複数人いるとか、変身者が変わるなどが多いが、近年のウルトラの場合は変身者が変わってもウルトラマン声は変わらない、もしくは変わっても明確に別人格であるということが描写されている。
しかし、コスモスの場合は、掛け声のみとはいえ最新ヒーローでありなおかつ別の人格が存在しているというわけでもないにもかかわらず声が変わるという結構珍しいキャラクターである。
しかも、コスモスの人格としての会話声は一貫して佐藤佑暉氏が担当しており、特に劇場版3作目では、掛け声は稲田徹氏、喋る際は佐藤氏の担当となっている。ウルトラに限定してもここまで声の変わるキャラクターも珍しい。
それ以外にも、上記の理由もあって、現在だからこそ言えることではあり話題に上がることは多くないが、他の戦士との共通点の少ないさもあって実は全ウルトラマンの中でもトップクラスに異質なウルトラマンの1人である。
関連タグ
ウルトラマンコスモス 春野ムサシ ウルトラ10勇士 ウルトラ戦士 巨大ヒーロー スピード系ウルトラマン
ウルトラマンアグル、ウルトラマンヒカリ、ウルトラマンブル、ウルトラマンフーマ:他の青トラマン。
ウルトラマンキヨタカ:そっくりさん。