「これで勝負がついたと思ったら大間違いだよ、北斗星司!!」
概要
『ウルトラマンA』第48話「ベロクロンの復讐」に登場。ヤプール人の残党であり、北斗星司が虫歯の治療のために訪れた「Q歯科医」の女医に化けている。
北斗の歯に痛み止めの薬を投与し、超獣ベロクロン二世の幻覚を見せる装置を取り付けて北斗を精神的に追い詰めた。
ベロクロン二世が倒された直後に北斗に正体を知られ、正体を暴くべく、再びQ歯科医を訪れた彼の前で本性を現した。北斗に「いい加減に復讐などやめたらどうだ」と言われるがまったく耳を貸さず、「勝った者は常に負けた者たちの怨みと怨念を背負って生き続けているのだ!!」という呪いの言葉(負け惜しみにも聞こえるが)を遺して北斗に襲い掛かったが、タックガンで撃たれて死亡。死体は泡を放出して消滅し、Q歯科医も最初から幻影だったらしく、いつの間にか廃墟となって消滅していた。
北斗「(Qという歯医者は)あったよ。そして…消えてなくなりました」
本性を現した直後には白い能面を顔に着用。その裏の素顔は極彩色で描かれた悪魔のような形相をしており、終始人間体のままだった。
ウルトラマン超闘士激伝
第2部『ヤプール編』において、Qの名で登場。
第2回銀河最強武闘会の主催者であるループ星人ヤンドの側近として、アンチラ星人とともに彼に仕えている。原作で能面を被っこと事からか麿眉。
地球人のような外見ながら、ウルトラ戦士たちと同サイズ。
異次元人ゆえ、現実世界では影が映らない。武器は両手の爪。
ヤンドの態度に疑念を感じ、調査に乗り出したウルトラマングレートとウルトラマン80を最初は追い返そうとするが、グレートに影の有無を見破られたことで彼に襲いかかり、負傷させながらもカウンターとして放たれたナックル・シューターに敗北。壊れた顔の中は異次元空間が広がっていた。
その様を見てグレートは正体に気がつくが……。
ちなみに原典同様に、エースの虫歯の治療を行うコミカルなシーンもある。
(本作でギャグキャラ化することの多い)エースの名誉のために言うと、正体に気づかれそうになったのを誤魔化すために取った行動なので、実際に彼に虫歯があったわけではない……ようである。
余談
『ウルトラマンメビウス』ではフジサワ・アサミ博士がヤプール絡みの事件で初登場した際、顔に能面を付けてGUYSの面々をビックリさせる。ヒビノ・ミライは、前回の事件の渦中で見た夢の中でアイハラ・リュウが能面を被っていたことや、彼がヤプールに憑依されたこともあって彼女を一目見るなり、ヤプールと間違えている。
彼女の遺した「勝った者は負けた者の怨念を背負う」という台詞はわヤプールの有名な名言の一つとして語り継がれていた。そして、『ウルトラマンZ』の第19話では、ゲストとして登場したエースが殺し屋超獣バラバに宿るヤプールの怨念に向かって、「それでもウルトラマンは戦い続ける。宇宙に真の平和が訪れるその日まで!」という返答を実に47年越しに行った。
ヤプールの女性が歯医者をしていたという設定を活かして、ヤングチャンピオンで連載中の『ウルトラ怪獣擬人化計画 feat. POP Comic code』では、ヤプールが学生業の傍ら歯科医を経営しているという設定になっている(病院の名称も原作と同じく「Q歯科医」)。施設内に能面が飾られている、治療を終えた際に病室のあった場所が廃墟になるなど、本編の内容を意識した展開も見られる。
作中ではシェルターが常連客としてよく訪れていることが語られているほか、主人公のメフィラス星人も虫歯の治療のために一度ここを訪れている。腕は確かなようだが(メフィラスも治療で虫歯が治り、痛みも引いていたことに驚き、絶賛していたほど)、ヤプールの横柄で上から目線で物を言う性格故か、あまり人気はないらしく、客はシェルターしかいないらしい。
しかし、後に稼いだ金を元手に最新型の超獣製造機を作成していたことを考えると、それなりの収入を得ていた可能性はある。
2015年には、「商品化に恵まれないが、魅力的なウルトラ怪獣を立体化する」という趣旨のもと、プレミアムバンダイで『怪獣美少女コンテスト』と銘打った人気投票が行われ、見事(?)2位に輝き商品化を果たした。
劇中で披露した白衣+ミニスカスタイルに能面をつけた状態というなかなかニッチな造型となっている。なお、1位はローラン、3位はアクエリウス、4位はアプラサールであり、ローラン以外は『A』登場の超獣で独占する結果となった(公式サイトでは、「ヤプールによるグループ票、マグマ星人の圧倒的な投票による結果」とネタにされている)。
Qという歯科は沖縄県に実在する。