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「来たな、ウルトラマンエース!」

A「そうか……ヤプールというのはお前か!」

「そうだ! 俺がヤプールだ!」

A「ヤプール、徹底的にやるぞ!」

「どこからでもかかってこい!!」

A「行くぞ!!」

概要

第23話「逆転!ゾフィ只今参上」に登場。

これまで数多くの計画をウルトラマンエースと超獣攻撃隊TACにことごとく阻まれ、ついに自ら地球攻撃に乗り出した異次元人ヤプールが、ゾフィーの助けを借りて異次元空間に殴り込んできたエースを倒すために合体・巨大化した姿。知能指数は人類のIQを集計しても届かないほどだと言われている。

鎌状の右手から多彩な光線を発射し、さらにはバリヤーや炎を発生させたり、空間を捻じ曲げるなど、様々な能力でエースを苦しめる。また、皮膚の一つ一つが生きたヤプール人という設定であり、腹部の体毛が毒針になっていて、刺された人間の精神はヤプールの悪意に支配されてしまう。透視能力を持つほど優れた視力を誇る(出典:「ウルトラマンオフィシャルデータファイル」より)。

だが最後は光線の撃ち合いの末、メタリウム光線によって敗北。

死ぬ間際に地球の奴らめ、覚えていろ! ヤプール死すとも超獣死なず、怨念となって必ずや復讐せん!と言い残して粉々に砕け散った。

そして、その肉片は地球の各地に降り注いで、その後も長きにわたり災いをもたらすことになる

ヤプールの意識集合体とも言うべき存在であり、『A』以降の映像作品に登場するヤプールはこの姿で登場している。

そのため、pixivや公式作品などでもこの姿を「ヤプール」と呼称することが多いが、ヤプールとはあくまで種族名であり、こいつは「巨大ヤプール」が正式名称。

劇場版では、数十年分のマイナスエネルギーを貯めこんで作成したUキラーザウルスを以てウルトラ兄弟やウルトラマンメビウスに戦いを挑むも敗北。

その後、TVシリーズ本編ではメテオール「ディメンショナル・ディゾルバー」により異次元空間に永久に封印されたかと思われたヤプールが、その邪悪さとウルトラ一族への怨念を気に入った皇帝陛下の気まぐれにより、異次元から救出され、実体化し復活。

ちょうど空席であった暗黒四天王「邪将」の地位を与えられて、皇帝の命により、打倒メビウスの任務を受け、地球へ飛来した。

新参者であるため、古参メンバーであるデスレムグローザムは難色を示しているようだが、メフィラス星人は皇帝陛下の気紛れと認識し、意に介していない模様。

まぁ、本人も地球を支配し、皇帝陛下に献上した後は残りの3人を超獣に改造し、自身の配下にしようと息巻いているあたり、一応、体裁上は仲間として振る舞っているが、内心では微塵もそう思っていないことが窺い知れる。

忠誠を誓っているというより、「皇帝にはどうあがいても勝てないので、利害の一致から共闘している」という可能性が示唆されるが詳細は不明である。

以前利用した地球人・久里虫太郎の内面の邪悪さを気に入っていたのか、彼をモデルにした黒づくめの男性の姿(上記のイラスト)で暗躍し、宇宙同化獣ガディバを使いメビウスの戦闘データを取集後、メビウスキラーを開発。

メビウスキラーを使ってメビウスの打倒を図る一方、失敗した場合を想定し、蛭川光彦の醜悪極まる人間性を利用してメビウスに地球人の邪悪さを突きつけ、失望させた上で仲間に引き込もうという2段構えの作戦を企てるなど、邪将の地位にあるだけに、相も変わらず卑劣かつ陰湿で狡猾な性格を視聴者に見せつけてくれた。

結局、最後まで地球人の持つ良心を信じ続けたメビウスが心を折ることはなく、実力行使に出るが、最後はメビュームバーストを受け、死に際に皇帝陛下と彼に仕える暗黒四天王の存在を告げ、「破滅の未来で待っているぞォォォォ!!」と呪いの言葉を残しながら再び爆発・消滅した。

ゴーストリバース

恐るべき執念と怨念から、怪獣墓場に漂着していたメビウスキラーを新たな依代として復活(名称はメビウスキラー(G))。

他の復活した暗黒四天王メンバーと共にかつて仕えた主君を再び現世へ呼び戻すために暗躍した。

最終的に計画は阻止され、ヤプールも他の四天王共々倒されるが、この事件がきっかけで後に宇宙牢獄に幽閉されていたウルトラマンベリアルが復活するというとんでもない事態が発生。間接的ではあるが、以降のシリーズ展開に大きな影響を与えたことになる。

第5話「仲間と悪魔」に登場。

今作ではシリーズ初の市街地戦を展開する。また、ヤプールの公式作品におけるM78スペース以外の世界での活動及び、ウルトラ兄弟以外のウルトラ戦士との対決も本作が初となる。

バキシムスパークドールズの中に隠れており、アンドロイド・ワンゼロモンスライブするのと同時に実体化。

本人曰く「2手3手先を読んでいたのはお前だけではない」とのことで、ダークルギエルから逃れるためにわざとスパークドールズの中に潜伏していたらしい。

「機械の分際で私の道具を許可なく使うとはいい度胸だ」という理由からワンゼロを追い出し、彼女とチブル星人エクセラーに打倒ギンガを宣言。

バキシムを奪い取って一時撤退させると、半透明な姿となりUPGのゴウキ隊員に憑依し、ライブベース内にまんまと侵入する。

彼の意識を乗っ取って一般隊員に攻撃を加え、ストリウムブレスを身に着けていた礼堂ヒカルをギンガだと見抜き、異次元空間に幽閉。さらに一条寺友也を襲いウルトラマンビクトリーの存在を知ってショウをも襲うが、その場に居合わせた、転んでしまった妊婦が助けを求める声を聞いてゴウキの意識が復活。何度も妊婦の病院輸送を妨害しようとするもゴウキの強い意志に阻まれてしまう(この際、「うるさい」という理由だけで妊婦を殺害しようとしており、ヤプールの残忍さが改めてうかがえる)。

結果的にまたしても人間の心の強さに敗北することになってしまい、激怒してバキシムを再び召喚。自身もゴウキを取り込む形で巨大化し、バキシムとビクトリーを戦わせる。

しかしまたしてもゴウキの強い意志に抵抗された挙句、ウルトラマンジャックの力を使って異次元空間から脱出したギンガが乱入しゴウキを救出されてしまい、ギンガストリウムと対決することとなる。

バキシムがビクトリーに倒されたことで「今度はお前たちの絆を潰してやる!」と捨て台詞を残して撤退しようとするがビクトリーに阻まれ、ヒカルから「お前に次なんてねぇ!」と罵られた挙句にメタリウム光線で倒された。

ウルトラファイトビクトリー

エタルガーを撃破し、休日をもらって地底世界へと帰還したショウとサクヤにアリブンタを差し向け、その戦闘データを収集。

同時にビクトリウム・コアの力を得るため、サクヤからビクトリウム・コアへのアクセスに必要なビクトリアンの水晶を奪い、ビクトリウム・コアの超高次元エネルギーを手に入れてしまう。

その目的は10万年周期で起こる「宇宙の歪み」の発生を故意に引き起こし、あの最凶最悪の宇宙の悪魔・ジュダを復活させることであった。

惑星グアにて復活させたベロクロンバキシムドラゴリーと共にエース、レオアストラ、ギンガ、そしてビクトリーと戦い、これまでよりさらに強い怨念の力でギンガとビクトリーを苦しめたが、ウルトラマンギンガビクトリーに合体されると終始圧倒され、ウルトラフュージョンシュートで倒される。

だがそれでもただでは転ばず、「もう帝王復活は止められん……全宇宙は、終わりを告げるのだーッ!」と捨て台詞を吐いて爆発するとともに亡霊体となり、発生させた宇宙の歪みに憑依することでついにジュダ・スペクターを蘇らせてしまった。

ジュダ・スペクターはその後、ビクトリーの奮戦により撃破されたが、実はこの時、ジュダの兄モルド・スペクターと姉ギナ・スぺクターもひそかに復活を遂げていた。彼らは後に強大な軍勢を結成して『ウルトラマンX』の世界にも侵攻してくることになるため、次回作である『X』の展開にも間接的ながら影響を与えたことになる。

番外編

ウルティメイトフォースゼロアナザースペースアドベンチャー

てれびくん2011年4月号の付録DVD。

更に再び復活し、壊滅したベリアル銀河帝国軍の邪悪な怨念に導かれてアナザースペースに現れ、侵略を目論む。ベリアルの怨念によって生まれた時空の歪みである異空間に引きずり込まれたウルトラマンゼロの前に、カイザーベリアルの姿で接近。正体が明かされた後は、彼らの怨念を利用して作り出した幻影軍団や自身の超獣軍団を使ってウルティメイトフォースゼロの壊滅を企む。ウルティメイトブレスレットを奪い、ゼロキラーザウルスを差し向けたが敗北した。

ウルトラマン ヒットソングヒストリー ニューヒーロー編

宇宙パトロールを終えてウルトラの星に帰還しようとしていたウルトラマンゼロを異次元空間に引きずり込み、そこで始末しようと企むが、どこからともなく駆けつけた平成シリーズの戦士たちに阻まれ、最後はゼロとメビウスの合体光線で異次元空間ごと粉砕され消滅する。

大怪獣ラッシュ

CGムービーでハンターステーションにいる宇宙人の一人として登場。

ゲーム作品

大怪獣バトルシリーズ

『ゴーストリバース』と『ウルトラギャラクシー大怪獣バトルNEO』の後日談となる『大怪獣バトルNEOギャラクシーレジェンド弾』でまたしても復活。ウルトラゾーンにて脅威となるレイオニクスの一人であるレイを始末するべくZAPを襲撃するが、ウルトラ戦士とレイの活躍で再び地獄に叩き落される。

『大怪獣バトルNEOギャラクシーレジェンド弾』から未来の話である無印〜EXシリーズではレイブラッド星人に絶滅寸前まで追い込まれたトラウマからレイオニクスを執拗に狙う。また、ナックル星とペダン星の星間戦争にも加担し、超獣軍団やエースキラーを操ってナックル星人側を支援している。彼らとの共同開発で作り上げたEXタイラントもペダン星人に操られてしまい、ナックル軍は全滅。EXタイラントは最終的に暴走してペダン星に壊滅的な被害を与えた。詰まる所、ペダン星人が『ウルトラギャラクシー』の時代にやって来た元凶を作った人物の一人である。

NEO(第6弾まで)のストーリーの時間軸においても登場。

相変わらずレイオニクス殲滅に勤しんでおり、M78スペースからアナザーネオフロンティアスペースに飛来し、元同僚であるグローザムキリエロイドヒッポリト星人と手を結び、大軍団を作り上げる。一度はゼットンの繭に敗れるが、怨念の力で復活。しかし、絶大な力を持つレイブラッド星人には敵わず、傀儡にされる末路を辿った。カネゴン「ヤプール星人」と呼ばれて激昂するなどコミカルな面がある。

ちなみにレイオニクスを憎んでいるにもかかわらず、大怪獣バトルGL弾のEXラウンドではレイオニクスに覚醒しており、バキシマムを使役している。

必殺技は鎌状の腕から一般線の光線を放つ「ストレートショット」、異次元空間に引き込み、念動力で敵を苦しめる「サイコインパクト」、ワームホールを開いて三日月型の光線を連射し、敵の周囲に開いたワームホールでオールレンジ攻撃をする「ワームブレイカー」

ロストヒーローズ

アジト・キューブにてガンダムヘブンズソードと共に研究に勤しんでおり、キングクラブバキシムにDG細胞を植え付けて改造を施し、研究室にやってきたヒーロー達を迎え撃った。続いて初代ウルトラマンとエースを磔にしてヒーロー達を誘き寄せ、エースキラーの圧倒的な火力で追い詰めたが、二人のエネルギーを受けて復活した立ち上がったヒーロー達にエースキラーを倒されてしまう。

その後、ヒーロー達のデータを収集したガディバを取り込んだメビウスキラーアルティメットDとして蘇ったダミー・ドーパントと共にヒーロー達に決戦を挑むが敗れ、メビウス登場時と同じ捨て台詞を吐いて逝った。

小説・漫画

ウルトラマンF

連載時には登場せず、単行本化にあたって加筆された章に登場する。

ウルトラマンが去った地球を狙う別次元の巨悪たちの一人で、躁躁がブルトンを利用した装置によって生み出された別次元と繋がる経路を利用して空を割るように名古屋に出現し、Uキラーザウルスと融合。人間達の交渉に一切応じず、ウルトラマンの引き渡しを要求した。

ウルトラアーマーを装着したハヤタを「ウルトラマンの残り滓」呼ばわりして一蹴し、ウルトラマンFを人質に利用するも、自らの体を光線として利用したFの攻撃を受けUキラーザウルスと共に倒された。

ウルトラ忍法帖

忍者免許試験のモブ受験者として登場。

余談

ウルトラシリーズでは初となる「巨悪」系キャラということもあり、メフィラス星人などと同様に他媒体でも大物として登場する機会は多い。しかし、なぜかゲーム作品ではすべからくラスボス(笑)になるというジンクスがある(『メビウス』でもそんな感じだったって?……ゲフン)。

例を挙げると

  • ウルトラマン倶楽部3』:HP9999、攻撃力も最強レベルだが2回に1回は攻撃をかわされ、なおかつ主人公パーティのレベルがどうあがいてもほぼMAXに到達するためまるでダメージにならない。RPG史上最弱のラスボスという説も。
  • ガイアセイバー』:「真のラスボス」のくせに1個前に戦った表シナリオのラスボスの方がはるかに強く、数ターンの通常攻撃だけで十分倒せる程度の強さしかない。しかも本作でのヤプールは悪事を働いていたわけではなく、突然住処に殴り込んできたヒーローを迎撃しただけの被害者である。
  • ウルトラ警備隊モンスターアタック』:ラスボスだが、中ボスとさほどスペックも変わらないので「背後に回って着実にダメージを与える」という鉄板戦法で容易に倒せる。

といった具合である。

このジンクスがあったからか、『グレイトバトルフルブラスト』の最終ステージではご丁寧にUキラーザウルス・ネオに変身して挑んでくる。

デザインモチーフは閻魔大王。初稿デザインでは、ミノカサゴのような姿だった。

鳴き声はブラックキングの流用。

2008年ごろのウルトラマンランドのライブステージではバルタン星人と共謀してウルトラ兄弟殲滅を目論んだが、ミラーマンの介入により阻止され、最後の手段としてヤプールの全怨念を取り込んで窮奇(ダークロン2006)の姿に変化した(両腕は巨大ヤプールのまま)。最期はエースのスペースQで撃破された。

スーツアクターは『A』では図師勲が担当。ちなみに図師勲が担当した『A』最後の敵で、以降の『A』のメインの超獣は第12話までスーツアクターを務めた河合徹が担当している。

当初、『メビウス』ではレギュラーの敵として登場させる予定があり、異次元でボガールと戦争をして、その後に劇場版とリンクさせる形で劣勢となって助けを求めてくるという案もあった。

『メビウス』以降に使われている巨大ヤプールのスーツはアトラク用を改造したものである。

だが、これによりイベントやライブステージなど出払ってしまい、スケジュール的に撮影に使用できないという事態が起こる事もあった(『ゴーストリバース』でメビウスキラーに憑依した形で登場したのはこの都合による。ただしメビウスキラーにしたことで戦闘にスピード感が出た為怪我の功名だったとアクション監督の横山誠は語っている)。

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