概要
全ての宇宙の征服を企む悪の組織で、様々な異星人による混成部隊。「宇宙の悪魔」「グア帝国侵略軍」とも呼ばれている。
本拠地は惑星グアと呼ばれる惑星であり、帝王であるグアを頂点に子息ジュダ、ギナ、モルドの三大軍団長を幹部に据え置く。悪名高い宇宙人や怪獣軍団、さらには戦闘生物ファイティング・ベムを配下にアンドロ超戦士たちやウルトラ戦士と激闘を繰り広げる。
潤沢な構成員だけでなく、月の裏側やカーツ星など様々な星を前線基地にしており、古代兵器であるBH砲を再現。怪獣戦艦の開発など技術面に関しても侮れない。
構成員
帝王
- 合身魔獣帝グア:グア軍団の帝王。誰もその姿を見た者はいないと言われているが…
三大軍団長
グアの子息にして幹部。三人は兄弟である。
- モルド:三大軍団長の長男。スォードUすら跳ね返す戦斧が武器。部下のファイティング・ベムには結構甘い。
- ギナ:三大軍団長の長女で軍団長の紅一点。ムチが武器。ヒステリックな性格でアンドロフロルを敵視する。
- ジュダ:軍団長の次男で末っ子。バットキャリバーという剣が武器。別の時間軸では宇宙の帝王とも呼ばれている。サイボーグ・ジュダという影武者のアンドロイドがいる。
ファイティング・ベム
グア軍団が制作した戦闘生物。
怪獣戦艦
三大軍団長が乗り込む怪獣の姿を模した巨大戦艦。
- キングジョーグ
- ベムズン
- ギエロニア
- ペストリア:雑誌グラビア版にのみ登場するペスターを模した怪獣戦艦。
- 初期型怪獣戦艦:コミカライズのみ登場する名称不明の戦艦。ブラックホール発生装置を装備する。これやベムスターロボを参考に上記の機体群を製作したと推測する。
怪獣軍団
マグマ星人三人衆以外はコミカライズと雑誌グラビアの登場。
- マグマ星人三人衆
- ゼットン
- グワガンダ
- 合体ゼットン:ゼットンとグワガンダが合体した姿。
- ナックル星人
- 改造ブラックキング:頭部の角がドリルになっている。
- バルタン星人
- 改造キングジョー
- 改造ゴラ
- 改造エースキラー
- 改造エープ星人:友好的な宇宙人エープ星人がジュダによって改造された姿。
戦闘員
戦え!ウルトラ戦士 出撃!宇宙けいび隊
エンペラ星人、ジャッカル軍団壊滅後を狙って現れた。『アンドロメロス』に登場した三大軍団長、怪獣戦艦が登場。ギエロニアとキングジョーグにモルドとギナが乗り込み、キュラソ星を襲撃。メロス率いる宇宙警備隊の合体光線で撃破されるが、それは囮であり、ジュダの乗り込んだベムズンが地球を目指しており、ZAP_SPACYとEXゴモラが月面上でこれを食い止めていた。救援に駆けつけた70親子のエメリウム合体光線、ゾフィーのM87光線を強固な装甲で寄せ付けなかったが、三戦士の合同技「ステップショット戦法」でベムズンの装甲を貫かれてジュダごと爆散。
これにてグア軍団は壊滅と相成った。
ちなみに、アンドロじゃない方のメロスとグア軍団が戦うのはこれが初となる…が、アンドロメロス本人は登場せず。
ウルトラファイトビクトリー/ウルトラマンX
『ウルトラファイトビクトリー』にてジュダ・スペクターが登場し、後に2015年放送の『ウルトラマンX』にて、モルド・スペクターやギナ・スぺクターも登場。
平成作品にてまさかの復活となった。
今回は全宇宙の制覇のため、ダークサンダーエナジーという謎のエネルギーを使い、軍団長や配下の怪獣を強化させることを目的に活動していた。
モルドによれば宇宙のそこかしこに軍勢が散らばっているようで、原典同様かなり大がかりな組織であることが窺え、宇宙人の間でもかなり名の知れた組織のようである。グア軍団に入隊できることはかなり名誉なことであることを仄めかす描写もある。
後述する理由で軍団を呼び寄せる事に失敗すると、Xioが保管しているスパークドールズを奪って新たなグア軍団を作り上げようとしたが、Xioやエックス、ギンガ、ビクトリーの三大ウルトラ戦士の奮戦によって首魁のグア・スペクターは撃破され、グア軍団は完全に崩壊、その野望は潰えたのだった。
帝王
- 幻影合身大魔帝グア・スペクター:グア軍団の首魁。三軍神の本来の姿である。
三軍神
原典における三大軍団長にあたる。兄弟である点は原作と同じ。
- モルド・スペクター:長兄。原典同様、戦斧:バットアックスを武器に戦う。
- ギナ・スペクター:長女で、モルドの妹およびジュダの姉。
- ジュダ・スペクター:末弟。ヤプールの手で復活を遂げた帝王で、ウルトラマンビクトリーと壮絶な戦いの末に倒されたのだが…。
怪獣軍団
劇中では、以下の怪獣・宇宙人がグア軍団の配下や協力者として登場している。
モルドの台詞から、これらはあくまで先遣隊であり他にも戦闘要員が大勢存在していたらしいことが窺えるが、地球へ到達する前にギンガたった1人の手によって壊滅させられてしまったため、どのような軍団員がおり、どの程度の規模の軍勢だったのかははっきりしていない。原典同様、ファイティングベムやグア兵などが存在していたのかどうかも不明。
ウルトラマンタイガ ボイスドラマ
第13回「その拳は誰が為に 前編」から第15回「その拳は誰が為に 後編」に登場。
タイガはかつてゾフィーからグア軍団のことを聞いたことがある。
ウルトラギャラクシーファイト
『X』で倒された彼らが復活したのでは無く、過去のアンドロ警備隊を相手に戦っていた時間軸からアブソリュートタルタロスによって連れてこられた並行同位体。
尚、その時既に昭和作品の姿では無く平成作品の強化形態であったが、これがタルタロスの干渉による影響なのかは不明。
この状態でアンドロメロスと戦っていたが、その最中にモルドとジュダがタルタロスに拉致される形でナラクへと誘われ、ギナは取り残される。
その後、どの様なやり取りを経たかは不明だが、モルドとジュダはタルタロスに協力してウルトラ6兄弟と激突するも、激闘の末にコスモミラクル光線によって葬られてしまった。
一方、2人が消えた後の可能性世界では、彼らを欠いて弱体化したグア軍団がアンドロ警備隊によって壊滅し、残って戦っていたギナも戦死する末路を辿っていた。しかし、再びタルタロスが来訪し、彼が連れてきたレイバトスによってギナは蘇生される。
自分達の運命を狂わせたタルタロスに憤るギナだが、兄弟の復活を盾にデビルスプリンターの回収を命じられ、未来の自分達を倒したニュージェネレーションヒーローズを相手に戦う事になる。
そして、怪獣墓場での戦いにおいて、タルタロスはギガバトルナイザーを復元したレイバトスにモルドとジュダの魂を召喚させると、それらを強引にギナと合身させ、かつて『X』の世界で滅ぼされた正史の個体以上に強力なグア・スペクターへと変えてしまう。その正史のグアと戦ったギンガビクトリーとエックスは自分達が戦ったのとは別格の完全体と評しており、以前のレイバトスの事件でジュダと戦ったオーブはデビルスプリンターの力で強化されてるのも相まってそのエネルギー量はとてつもないと感じており、最強形態になっている新世代ヒーローズの面々を正史のようにバットキャリバーを使わず徒手空拳と雷撃で圧倒している。
激闘の末にウルトラマンレイガによって撃破され、ギナは解放されるが、既に限界を迎えていた彼女は助かりようが無かった。最期に自分を救おうとしてくれたウルトラウーマングリージョに感謝の言葉を述べ、ギナは穏やかな気持ちで消えていった。
正史では、最後まで悪の存在としてアンドロ警備隊やウルトラ戦士達と敵対し、深い恨みを抱いたまま滅んだグア軍団だったが、今作での彼らは第3勢力であるタルタロス達ザ・キングダムの謀略によって運命を狂わされた被害者であり、単に野望を潰されただけで無く兄弟と離ればなれにされたばかりか、最後は3兄妹にとって切り札であり覚悟の証とも言えるグア・スペクターまでもが足止め程度の目的に利用されてしまう。如何に悪人とは言え、手駒として魂までも徹底的に利用するという、余りにも惨たらしい仕打ちを受けており、これには正史での彼らと面識が無いグリージョはともかく、かつてのグア軍団を倒したギンガ達も同情を禁じ得ない様子だった。
そして、最後の最後で改心し、浄化されたかの様なギナの最期は、図らずも「運命が変わった瞬間」であった。
関連項目
ウルトラシリーズ ウルトラ超伝説 アンドロメロス ウルトラマンX
哀しき悪役:ギャラファイでの扱いと末路から。