概要
『ウルトラギャラクシーファイト大いなる陰謀』の敵、アブソリュートタルタロスがザ・キングダムへと誘った者たちの一部のこと。
ゾフィー曰く「歴史のどこかで分岐して時間軸を超えてきた並行同位体」。
タルタロスは時空を行き来する能力で様々な並行世界を行き来し、ウルトラ戦士たちに倒される運命にある怪獣や宇宙人の前に現れてその未来を教えて軍門に勧誘。そうして仲間に加えた彼らを現在の時間軸に連れてくるという手段を使っている。
ベリアルやトレギアの精神的な歪みが生じる時期から干渉を行い、最後に彼らが敗北する未来のヴィジョンを見せて言葉巧みに勧誘し、最終的に力を与えることで自身の指示を聞かせている。
これは恐らくあえてそのような時期を選んだと考えられ、ジュダとモルドは戦闘中優勢だったところに現れて拉致同然で連れて行き、レイバトスに至ってはベリアルに完全に止めを刺される直前に助け出した。
ただ、彼らが命を助けられただけで素直に言うことを聞くとも考えにくいため、ベリアルやトレギアに行ったように、未来のヴィジョンを見せたり、力の取引をしたりといった、何らかの手段はとったと思われる。
形としては過去から連れてくるタイムワープのようだが、こうしてタルタロスの軍門に下ったとしても「倒されない代わりにその次元から去る」という「可能性世界」と呼ばれる新たなパラレルワールドが誕生することとなり、本来の歴史に影響が及ぼされることはないが、ウルトラ戦士達にとっては最悪の敵が立て続けに復活するも同然の事態である為、何にせよ恐ろしい能力である事には違いない。
恐らく、マルチバースのレベル3マルチバースにあたると思われる。
なお、ザ・キングダムに召集されたりタルタロスが利用した怪獣が全て並行同位体というわけでもない。
ギマイラやバット星人はレイバトスによって蘇生された、いわゆる再生怪獣にあたる。
また、宇宙恐魔人ゼットは元々存在していた個体がいるが、今作に登場するのはそれとは別にバット星人が新たに作り出した個体で同一個体ではない。
尚、コスモスの台詞によれば彼らの世界であるコスモスペースでもタルタロスの干渉があった事が語られており、現時点で描写はされてはいないが、その他の次元にも干渉して何らかの脅威を戦力に取り込んでいる可能性は極めて高く、果たしてどれ程の勢力となっているかは不明だが、タルタロスの能力が能力なだけに、前例が無いほどの強大かつ混沌とした軍勢であるのはほぼ間違い無いだろう。
一応はアブソリューティアン傘下ということになるのだが、特に洗脳の類はされていないため、離反されるリスクも孕んでいる。
特に闇に堕ちた後ではなく、その直前のベリアルやトレギアを連れ出したのを見れば解る様に、当初は自分達の脅威にもなる存在には干渉していなかった。しかし、後にレイブラッド星人の並行同位体を解き放つ等、思惑は不明だが、その一線も曖昧になりつつある。
メンバー
ウルトラ大戦争後、ケンとの差に劣等感を抱き始めた頃からタルタロスの精神干渉を受ける様になり、唆される形でプラズマスパークに手を出して失敗するが、追放される前に自分から光の国を去ってしまう。そこへ現れたタルタロスに、レイオニクスとなってからジードに引導を渡されるまでの自分の未来を告げられる。そして、運命を変える為にタルタロスの誘いに乗った事で正史から完全に分岐した。
これにより、この次元では「ベリアルの乱」を始めとするベリアル絡みの事件は一切起きないという事になるが、彼と接触し損ねたレイブラッド星人の暗躍がどの様に変化したのかは不明。
宇宙警備隊への入隊が叶わず、「光の使者」に対する疑念を持ちながらも宇宙科学技術局でタイガスパークを開発していた頃、ボガールによる惑星アーブ滅亡の悲劇が起こる。しかし、そこで「ヒカリを直接迎えに赴くも、復讐鬼ハンターナイトツルギに変身した彼に拒絶される」と言う、完全にイレギュラーな事態が発生。
結果として、正史以上に「光の使者」への疑念が強くなってしまい、それから程なく惑星デスターでタルタロスと邂逅。ベリアルと同じく未来のヴィジョンを見せられた後、力の誘惑や好奇心からタルタロスの軍勢に加わる。
これで、この次元ではルーゴサイトの暴走やグリムドの解放も回避され、当然ながら『ウルトラマンR/B』や『ウルトラマンタイガ』における一連の事件も起きない事になる…しかし、上述の通り、それ以前に惑星アーブでの出来事から歴史が変化しており、ヒカリがトレギアに刃を向けてしまった件も含め、必ずしも正史よりもマシな可能性の未来を歩んでいるとは言い難い面がある。
しかし、タルタロスの企みによってレイバドスに蘇生され、より惨たらしく利用される羽目になる。
時空移動で所属していた世界そのものから完全に消えてしまった為、後の『ウルトラファイトビクトリー』や『ウルトラマンX』におけるグア軍団との戦いは発生しない。しかし、その事件の裏で暗躍していたヤプールに何らかの影響が及んだ可能性が考えられる。
正史通りベリアルに始末される寸前でタルタロスに救出されて分岐。
何気に同位体の中で、ウルトラ戦士達に敗れた記憶をそのまま明確に持っている。
また、結局は正史通り「ベリアルに攻撃された所為でこの世から消えた」為、可能性世界は生まれていないと思われる。
孵化する前の卵の状態でタルタロスに調達された。
『ウルトラマンオーブ』の個体が基になっているかは不明。
撃破前である事以外正確な時間軸は不明だが、『ウルトラマンR/B』の個体が基になっている。
少なくともトレギアの同位体の次元同様、美剣サキが生還する可能性世界が生まれたと思われる。
『ウルトラマントリガー』で登場。バット星人の手で改造が成されている。
なお、どの時空の個体かは不明。
第一特殊空挺機甲群で運用されていたウルトロイドゼロが回収され、バット星人の手によって自律稼働型に改造された。
よって、デストルドスが誕生しなかった世界線が生まれた事になるが、予期せぬ形で文明自滅ゲームを潰されたセレブロがどの様な行動に出たかは不明。
また作中の人物達のセリフを総合すると、境遇は上述のレイバトスの並行同位体に近いらしく、可能性世界が生まれているかは不明。
「ウルトラマンジード」最終回にてウルトラマンベリアルの体から切り離されたレイブラッド星人の怨念がタルタロスによって別次元へと逃がされていた。その後惑星マイジーにてザラブ星人が復活させたレイバトスを器に復活を果たす。
並行同位体の疑いがあるメンバー
作中では推測できるような発言や描写もされていないが、過去死亡した者ばかりで並行同位体かレイバトスによる再生個体の可能性がある。
この中でもヘルベロスやスラン星人は出自不明であり、ナイトファングはタルタロスに連れてこられている。
また、ゴーデス細胞はウルトラマンリブットによってマガオロチ、ルーゴサイトと並んで復活したものと語られていることから、UGFTAC時点で本来の歴史では既に存在していない可能性がある。
- グリムド(ウルトラヒーローズEXPO2021ニューイヤーフェスティバルの個体)
外部作品で並行同位体として登場したメンバー
ウルトラヒーローズEXPO2021ニューイヤーフェスティバル
- ウルトラダークキラー(※再生固体か純粋な並行同位体かは不明)
※配下にグリージョダークネス/エックスダークネス/ジードダークネスを引き連れている。
NEW GENERATION THE LIVE ウルトラマントリガー編
TDG THE LIVE ウルトラマンダイナ編 in 博品館劇場
TAMASHII NATIONSスペシャル配信:ウルトラマントリガー編
※この他、タルタロスが復活させた存在としてイーヴィルトリガーが登場。
配下にダークザギを連れている。ダークスパークによる対象のスパークドールズ化も健在。
これ以前には『New Generation Heroes Live Stage』でもルーゴサイト、レイバトスと共にタルタロス配下として登場。ゼロダークネスをダークライブさせてゼットに仕向けた。
『ウルトラゼロファイト』時同様に鎧は「テクターギア・ブラック(あるいはテクターギア・ヘイトリッド)」となっており、出身の時系列はプラズマスパークコアに手を伸ばそうとして止められた後の修行時代。
K76星でのレオとの修行の最中で一人になった隙に、タルタロスにエタニティコアの力を匂わされた上で、仲間にならないかとの勧誘を受けタルタロスと一時的に行動をともにした。
タルタロス側についていたダークルギエルとともにゼットとトリガーを相手取る事になったがゼットの熱い気持ちのこもった拳を受け覚醒、「俺には限界がねぇってことを見せてやるぜ!ブラックホールが吹き荒れるぜ!」と発言した上でテクターギアを解除しウルトラマンゼロとしてゼット達とともに戦った。その後の行動は不明。
戦闘能力はテクターギアを付けた状態でも成長したゼット(ゼットやハルキにとって戦いにくい相手とは言え)を相手取ったり、直後に離反してダークルギエルをも相手取るほどに高い。
ゼット達との共闘の後の行方は不明。
余談だが上記の「俺には限界がねぇってことを見せてやるぜ!ブラックホールが吹き荒れるぜ!」という台詞とともにテクターギアを解除しウルトラマンゼロとして覚醒するシーンではゼロのデビュー作『ウルトラ銀河伝説』からウルトラマンゼロの声を担当しておりゼロに変身するモロボシ・シン:ライト役もつとめている宮野真守氏が歌唱するZERO_to_INFINITYが使用されており、このステージのメイン監督で音響や演出も担当していたのがゼロのデビュー作『ウルトラ銀河伝説』で監督した坂本浩一氏であったのも相まってウルトラ熱い展開だった。
無論この時のゼロはまだゼットとも知り合ってないためゼットの変身者の仲間であるナカシマ・ヨウコにゼット様のお師匠さんと言われた時には、「え?師匠?俺が?」とびっくりした反応をしておりゼットは正史の師匠が自分になかなかしてくれないグータッチをしてくれたことに感激したり飛びついたりしている。
トリガーの発言から「過去から連れてこられた」事が判明。
TAMASHII NATIONSスペシャル配信:ウルトラギャラクシーファイト編
タルタロスによってスフィアに加えてアブソリュート粒子でさらに強化された個体で、レグロスとデッカーを圧倒したが、終盤ダイナミックタイプになったデッカーのダイミュート光線とレグロスの白虎赤龍弾の同時攻撃を受け倒れた。
ウルトラヒーローズEXPO2022 ニューイヤーフェスティバル STAGE3「時空を超えた戦士たち」
マルゥルはカルミラがブルトンを利用し、時空の歪みを生じさせてアブソリューティアンやゼットらウルトラ戦士達を呼び寄せた際に偶発的に出現。
正史のマルゥルとは微妙に性格が異なり若干馴れ馴れしい対応をする為、事情を知らないイグニスやマナカ・ケンゴを意図せず困惑させてしまった。
その後、終盤で危機に陥ったトリガー達を救う為、2人のマルゥルがブルトンにナースデッセイ号からエネルギーを打ち込んで並行同位体のウルトラマン達を呼び寄せる。
このウルトラマン達はカルミラによってトリガーの世界に集められた正史の本人達と共演しており、分身などではない形で同じウルトラマンが2人同時に並び立つという非常に珍しい光景が見られた(ちなみに冒頭の戦闘では、トリガーが分身して4形態が並び立っている)。
戦いが終わった後、時空の歪みが消えると共に全員元の世界に帰っていった。
転じて
上述したように作中では現在のところ「分岐した別の歴史の同一存在」のことを指しているが、視聴者の間ではさらに拡大解釈して「別の世界の同一(的)存在」(中の人が同じ、名前が似ているなど)レベルを並行同位体と呼称することもある。もちろん同一の存在を指すこともある。
ここでわかりやすいように過去作の例をいくつか挙げてみると以下の例が該当する。
原典 | 並行同位体 |
---|---|
『ウルトラマン』におけるウルトラマン | 『ULTRAMAN』におけるベムラー |
『ウルトラセブン』のウルトラセブン | 『平成ウルトラセブン』のウルトラセブン |
『ウルトラセブン』のメトロン星人 | 『ウルトラマンマックス』のメトロン星人 |
『ウルトラマンネオス』のウルトラマンネオスとウルトラセブン21 | パイロット版のウルトラマンネオスとウルトラセブン21 |
『ウルトラマンティガ』におけるウルトラマンティガ | 『大怪獣バトルNEO』のウルトラマンティガ等 |
『ウルトラマンコスモス』の春野ムサシ | 『ウルトラ銀河伝説』におけるZAPに所属するムサシ |
『ウルトラQ』〜『ウルトラマンコスモス』までの登場人物 | 『大決戦!超ウルトラ8兄弟』における横浜市民 |
『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』のレイやZAPのメンバー | 『ウルトラマンゼロVSダークロプスゼロ』に登場する別世界のレイやZAPのメンバー(他にもヒュウガとクマノが登場し、残りのメンバーやゴモラもいたことが明言されている) |
身も蓋もない事言っちゃうと、IF(もしもの可能性)なのだから、作品展開に支障がなければなんでもアリというわけなのだ。
サブカルチャー作品における並行同位体
近年では、サブカルチャー界隈で一種の一般名詞となりつつあり、平行世界やパラレルワールドをテーマにした作品における「原典とは別の歴史を辿った登場人物」に対しても、この言葉が使われるようになっている。
並行同位体に該当するキャラクター
- リ・イマジネーションライダー:仮面ライダーの並行同位体(ただし、大半は名前が似通っているだけの全くの別人で、原作と演者が同じなのは少数派であるが)。『仮面ライダージオウ』に登場したアナザーディケイドも並行同位体と呼べる個体を召喚できる。
- ミサキ(バトルガールハイスクール):こちらも該当する。
- エーリカ(戦国†恋姫):劇中世界における明智光秀(兼ルイス・フロイス)にあたる人物。本能寺の変にて消滅するが、『X』ではその後の黒幕との戦いで並行世界にあたる『無印』の世界で消滅した彼女が救援に駆けつけ、以後消滅した『X』世界の自身に代わり仲間として復帰する。
- 八神太一(Vテイマー01):『デジモンアドベンチャー』本編とは同一人物だが、別の歴史を辿った太一。大輔は本編の太一の面影を見ていた他、特別編では『アドベンチャー:』の方の太一と共演している。
- ハム子:『ペルソナ3』のPSP移植版である『ペルソナ3ポータブル』に登場。無印版では主人公の性別は男性キャラのみで固定だったが、PSP版では性別を女性として開始することもでき、その時はこの姿になる。『ハム子』とは、P3P発売前のプレビュー画像において『主人 公子』と名前が仮付けされていたことから『主人公』の『公』の字を『ハ』と『ム』に分解して女の子っぽい『子』の字をつけた、プレイヤーらによる俗称。P3P本編においては(細部に女性ゆえの差異こそあれど)生い立ちから物語の結末まで男性の時と概ね同じ展開を辿って終わったが、後のペルソナシリーズ派生作品である『ペルソナQ2』において、(平行世界から連れてこられたということで)男性主人公とは別個の存在として共演を果たす。PQ2作中におけるS.E.E.S.の仲間たちは「ハム子ではなく男性主人公が主人公だった世界の存在」であるため、「自分はS.E.E.S.の皆の事をとてもよく知っているがここにいるS.E.E.S.の皆は(彼らの世界でのハム子のポジションには男性主人公が居る為)自分の事を何ひとつ知らない」という事実に直面した時、そのショックと孤独感に打ちのめされ思い悩む一幕もあった。
- ベーオウルフ:スーパーロボット大戦シリーズ、それもスパロボオリジナルシリーズの主人公・キョウスケ・ナンブの別世界での彼のなれの果て。本編とは違って彼が過去にアインストという敵勢力の影響で浸食されている。テレビアニメ第2シリーズとなる『ジ・インスペクター』ではプロローグにて、本来は仲間であるはずのSRXを完膚なきまでに叩きのめし、メインパイロットにして主役の一人のリュウセイ・ダテも「なぜだ!?」の動揺の言葉の直後に殺害という、本編シリーズのキョウスケからかけ離れた行動と豹変ぶりを視聴者に見せつけ、困惑と動揺を禁じ得ない幕開けであった。そして最終回でまさかの…。
- 平行世界から来たディエゴ:「ジョジョの奇妙な冒険」に登場する並行同位体のディエゴ・ブランドー。ファニー・ヴァレンタインが有する平行世界間を行き来できるスタンド「D4C」によって連れてこられた。こちらではディエゴが発現しなかった「THE・WORLD」を持っているなどの違いがある。その最期は「基本世界のディエゴの生首」と接触してしまい、"平行世界同士のモノが接触すると消滅する"という「(ジョジョ世界における)並行同位体の法則」を受ける形で退場することになった。
- META:ゲーム「アズールレーン」における、闇堕ちしたKAN-SENたち。詳しく話を聴いてみると、その正体は本編とは別の歴史を辿った世界のKAN-SENたちであり、同名キャラとは完全に並行同位体の関係にあった。
- プレナパテス、シロコ*テラー:上記のアズールレーンと同じくYostar社のゲーム「ブルーアーカイブ」における、平行世界から来た、本編のストーリーを失敗した(と思われる)時間軸の存在。
- リーヴ、スラシル:「ファイアーエムブレムヒーローズ」本編第三部に登場した死の王国の女王ヘルの眷属。その正体はヘルによってアスク王国、エンブラ帝国を滅ぼされた並行世界のアルフォンス、ヴェロニカのなれの果てであった。また、召喚士によって召喚された同じ異界の英雄たちでも、性別が違ったり、闇落ち・光落ちしてたり、違うルートを通った結果が出ていたりと多岐にわたっている。
- 名前の後ろに(アニメver.)が付く魔法少女たち:ゲーム「マギアレコード」のアニメ版からゲームに参加してきたキャラたち。ストーリーがアニメ版とゲーム版で展開が大きく異なる(キャラ個別に見ても、見た目や戦い方などが異なることもある)ため、全て同名キャラの並行同位体と考えるのが自然。ゲーム版にはさらに、魔法少女まどか☆マギカのアルティメットまどかとは別に鹿目まどかが存在する(本編1部ラストにアルティメットまどか本人が姿を見せたことで判明)など、部分的ではあるが二重三重に並行同位体の魔法少女たちが入り乱れている。
並行同位体が登場するウルトラシリーズ以外の作品
- スーパーヒーロー大戦GP:本来の歴史とは異なる歴史に改変された世界が舞台。この世界線では歴代ライダーがショッカーライダーに改造され、BLACKはRXになることなく戦い続けているなどの差異がある。
- アベンジャーズ エンドゲーム/スパイダーマン:ノーウェイホーム:並行同位体に当てはまる人物が登場した作品。逆に、MCU版のこのキャラクターは並行同位体に相当する存在が居ない(MCUのマルチバースで唯一無二の存在)とされている。
- プリキュアオールスターズ/プリキュアスターズ:テレビシリーズとこちらとの矛盾を解消する意味では登場人物達が並行同位体と言える作品。
- 戦姫絶唱シンフォギアXD:並行世界の装者などを始めとする人物が該当する。
- スクールガールストライカーズ:並行同位体とはすなわち、この作品で言う「もしもの私」のことである。並行世界の自分自身と会話することも、戦うこともある。各エテルノ間も並行同位体の関係にあり、その全てがメインストーリーの並行同位体に当たるなど、メモカのシステムにも「もしもの可能性」が使われていることを含めるととてつもない数の並行世界が絡むことになる。
- 東方ロストワード:このゲームに登場する並行世界の東方Projectのキャラたちはいわば並行同位体であると解釈できる。
- イレイナ22:アニメ本編第12話では主人公のイレイナが本編とは違う選択をして様々な未来に行き着いたイレイナ本人達と一堂に会する事になる。
- TYPE-MOON作品:例えばイリヤスフィール・フォン・アインツベルンの場合、『Fate/Staynight』の原典の個体、それをベースにした『Fate/Grandorder』のシトナイ、『プリズマ☆イリヤ』の個体が確認されている。この他、異聞帯サーヴァント、エミヤ(アーチャー)と無銘、そしてエミヤ・オルタのような例など挙げればキリがなく、『Fate/Grandorder』では登場人物の「IFの可能性」が登場、あるいはオリジナルと共演する展開が多い。
- KIKAIDER00:並行世界の仮面ライダーV3とロボット刑事Kが登場。前者は途中までは『V3』本編と同じ物語であったが、最終回以降の歴史が分岐している。
- ドラえもん:もしもボックスを使うと指定した条件に見合う世界に連れて行く(あくまでも、これは解釈の一つである)道具であり、『魔界大冒険』では友人たちや家族、果ては主人公たちの並行同位体(のようなもの)が登場している。
- イナズマイレブンGO2:歴史改変の影響で主人公が様々な可能性世界に迷い込む描写が多く、その過程で原義の並行同位体である剣城優一(サッカーを続けたIFの姿)が登場している。
- カードファイト!!ヴァンガード外伝イフ-if-:こちらもある人物が起こした行動が発端となり、ヴァンガードやそれに関わる人物達の歴史が改変され、歪んでしまう事態が発生。それに対して主人公達は幾人もの人物達が主軸となる幾つもの歪められたパラレルワールドを巡るという、タイトルがタイトルなのもあって主人公も他のキャラもこれまでとはどこか違う並行同位体ばかりである。
- マブラヴオルタネイティヴ:主人公の白銀武は2つの並行世界を行き来してBETAという地球外生命体からの侵略に立ち向かい、一人でも多くの人類を救おうとする物語だが、その物語の性質上それぞれの世界での人物達はそのことごとくが並行同位体なのが顕著になっている。
- マジカミ:並行世界同士でデスゲームが行われている特異な作品。当然自分や親しい人の並行同位体と会って話をすることになる展開や、並行同位体同士での戦いも多い。また各ドレスストーリーは全て「IF」の話という設定であり、(複数ドレスストーリーで話が繋がっていることもあるが)これら全て含めると途方もない数の並行世界が絡むことになる。
- KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT:DNA認証により特定の人物にしか使えない変身アイテムを並行同位体に使用させる事でDNA認証のセキュリティ・ホールを突く悪役が登場する。
- スーパーロボット大戦V:作中で少なくともアムロ・レイ、ハサウェイ・ノア、千鳥かなめが出身世界である宇宙世紀世界(クロスボーン以外の宇宙世紀ガンダム、マジンガー、ゲッター、フルメタ、ヱヴァの世界)だけでなく、新正歴世界(スパロボオリジナル、ヤマト、クロスボーンの世界)の過去の時代にも存在したことがシナリオ中で語られている。
- アムロの場合、アクシズ落としの戦いで行方不明になるところまでは一致するが、宇宙世紀ではνガンダムごと異世界転移してしまい、新正歴では戦闘データを木星帝国にバイオ脳として利用されてしまう。
- ハサウェイの場合、新正歴では「マフティー・ナビーユ・エリン」として原作通りの結末を迎えたようであるが、宇宙世紀ではそれを知りながらもΞガンダムと共に世界を変えようとしていく。
- かなめの場合、新正歴では戦争で夫を亡くした科学者「サガラカナメ」の名が真田志郎の口から語られている(それ以前でも、中盤あたりで真田がかなめを気にしているシーンはあった)。なお、フルメタシリーズ25周年で発表された新作「フルメタル・パニック!Family」では相良宗介と結婚し二児の母となった「相良かなめ」が登場予定のため、ファンの間では「サガラカナメが公式化した」と話題にもなった。
- シン・シリーズ:共通の演者が登場しているため、「並行同位体なのでは?」と毎回疑われているキャラクターが多い。
- フラワーナイトガール:2022年の冬に登場した「パラレル学園」シリーズのキャラは、全員同名花騎士の並行同位体に当たる。根本的な世界観が本編とは違う(舞台が現代日本になっている、など)ことから、完全な別人としてみなされることも多いが、イフェイオンは正史を基にしたような悪夢を見ていると語られている。
- ファイアーエムブレム無双風花雪月:本作の主人公の存在から原作風花雪月のルートによるとは言え本来の歴史とは分岐した歴史を歩む作品。男性主人公の中の人はゼットと同じ。
近年ではマルチエンディング方式やメディアミックスにより、ゲーム、マンガ、小説、アニメなど、同じ公式作品でも同一シリーズ内に互いに設定や展開が噛み合わない複数の「正史」が誕生することがよくある(前述のマギアレコードなどがわかりやすい)。そういった場合、それぞれを「別の世界」と定義して矛盾を解消していることがある。この場合それぞれの同名キャラ同士は、全員並行同位体として扱われることになる。
広義にはアンソロジーなど二次創作もこの「別の世界」に含まれ、前述の東方シリーズやスパイダーマンシリーズなど、二次創作世界も準公式として認めている作品もある。
二次創作
いわゆる独自設定による応用が効きやすい設定のため二次創作と非常に相性がよく、また前述の通りアンソロジーや二次創作が「原作の正史とは違う歴史を辿った世界」として扱われる作品もあり、二次創作の幅を大幅に拡大させることが可能となっている。メディアによっては「現代入り」など、世界観そのものを根本的に変更するような方法を取った作品もあるため、並行同位体の種類や形式は、公式非公式問わず各作品の世界観の数だけこれからも増え続けることだろう。
関連項目
アブソリュートタルタロス アブソリューティアン
スターシステム:似ているようで違う概念。
マルチバース(ウルトラシリーズ) 並行世界
マルチエンディング
ウルトラマントリガー、カルミラ、ダーゴン、ヒュドラム、イーヴィルトリガー:その容姿、能力、果ては境遇などの類似点の多さから、ファンからはそれぞれウルトラマンティガ、カミーラ、ダーラム、ヒュドラ、イーヴィルティガの並行同位体である可能性を疑われている。現時点では真相は明かされておらず、どういう関係なのかは一切不明。
リピアー:ファンの間では初代ウルトラマンの並行同位体ではないかと疑われている。一方ウルトラマンパワードは完全な別人であることが確定しており、ウルトラ銀河伝説やウルトラギャラクシーファイトなどで共演することもある。