曖昧さ回避
ウルトラシリーズ以外に登場するブルトンの名称を冠するものについては「Breton」を参照。
データ
別名 | 四次元怪獣 |
---|---|
身長 | 60m |
体重 | 6万t |
出身地 | 宇宙 |
攻撃 | 体表の孔から四次元繊毛(4種類ある)を出して様々な四次元現象を起こす |
概要
『ウルトラマン』第17話「無限へのパスポート」に登場。
一見すると無機物の塊のような地味な外観だが、四次元空間を自由自在に操るというそのチート染みた能力(後述)から、しばしばウルトラ怪獣の中でも屈指の強豪の一角として挙げられることも多い怪獣である。
とはいえ、ブルトンの戦闘力はその特殊能力に依存するところが大きく、素の攻撃能力自体はそこまで高いわけではない(最低限の攻撃手段は存在するものの、せいぜい相手を怯ませる程度で、致命傷を与え得るようなものはない)。このため、何らかの手段でこれらの能力を無力化若しくは無効化されてしまうとジリ貧になって一気に弱体化してしまうという脆さも抱えている。
もっとも、後の時代において存在自体は多くの人物に認知されてはいるものの、明確な攻略法は未だに確立されていないのが現状であり、倒され方も作品によって様々である。
初登場時は局地的に4次元現象を起こして巻き込まれた人達を右往左往させる迷惑な怪獣といった程度の存在でしかなかったのだが、再登場するたびにどんどん設定が盛られていき、怪獣を召喚して使役したり、複数のパラレルワールドを次元の壁を超えて繋げるなど大げさになっていった。
挙句の果てウルトラマンZにおいては、巨大な宇宙を成立させるために様々な不条理を引き受ける歪みのような存在とも称されており、ある意味ウルトラシリーズの宇宙の根幹に関わる存在にまでなっている。
劇中での活躍
バローン砂漠で発見された隕石を持っていた科学者・イエスタディが突然行方不明になったり、川口熱線研究所で謎の空間が発生し川口博士がその空間に閉じ込められるという、不可解な事件が次々と起こり、科学者達の身の安全を守るため科学特捜隊が隕石(赤と青の2つ)を1箇所に保管したところ融合して怪獣として誕生。
この時イエスタディはホシノ少年に「あの隕石は2つあって、1つになると恐ろしい」と説明しており、ホシノ少年がこの事を科特隊に伝えようとするがフジ隊員はこの事を信じず、却下されてしまう。
科特隊本部を四次元空間(四次元の霧)に包み込み科特隊メンバーを翻弄する(特にイデ隊員の翻弄されっぷりが見もの)。その後、駆けつけた防衛隊(自衛隊?)が戦車で砲撃するも体表の孔から出した四次元繊毛で砲弾を逸らしたため、砲弾はあさっての方向で爆発、かすり傷さえ与えられなかった。そして飛んできた戦闘機を地上に転送して地面を走らせ破壊、戦車は空中に転送し飛行させ破壊というこの怪獣ならではの四次元攻撃により駆け付けた防衛隊は全滅してしまう。
ウルトラマンをも四次元繊毛攻撃で圧倒し、飛び蹴りを一時停止で阻止して空中で振り回したり、突然地面にブラックホールのような穴を出現させて引きずり込むなどして苦戦させたが、ウルトラマンの高速回転で四次元繊毛を破壊され(回れば何とかなるの法則)、スペシウム光線を食らい空を飛んで逃亡を図るものの、2発目のスペシウム光線で撃墜され隕石の姿に戻る。その後、ウルトラマンがその隕石を握り潰し、宇宙へ運んで廃棄した。今作ではあくまでも完全に爆破まではしていなかった。
その後の作品での扱い
「空間を操る」という反則のような能力があるせいか、後の作品では物語の根幹に関わるような設定だったり、世界の破壊者・オーガス・宇宙海賊・超魔神などのようにクロスオーバー的な展開における接着剤として出てくることも多い。
『大怪獣バトル』シリーズや、ゲームソフト『グレイトバトルフルブラスト』では、宇宙人に操られて平和な星にあらゆる時空から大量の怪獣を送り込む。特に前者での設定は後の映像作品で世界観が異なるウルトラ戦士や怪獣が共演できる理由となっており、後のシリーズ展開に大きな影響を与えたことを考えると地味に重要キャラであると言えるだろう。
大怪獣バトルシリーズ
ウルトラギャラクシー大怪獣バトル
第7話「怪獣を呼ぶ石」にてフルCGで登場。映像作品での登場は、初代以来41年ぶりとなる。
何かの臓器のようにブヨブヨ動くようになり、人によっては結構気持ち悪く見えるかもしれない。
ゴモラの突進を転がってかわすなど、見た目に反して動きも身軽である。
惑星ボリスに隕石として落下し、回収されてZAPの研究施設へ運び込まれるが、そこで異常な現象を起こした。その際に内部から赤ん坊が出てきた。そしてボリスに過去の地球や様々な宇宙から大量の怪獣たちを召喚し、ボリスを怪獣無法惑星にした。
初代ほど自ら積極的には戦わずレッドキング、テレスドン、ネロンガを呼び出してレイのゴモラと戦わせたが、リトラに陽動されたテレスドンが四次元繊毛を誤射して破壊してしまい、そこをスペースペンドラゴンのミサイル攻撃で倒された。
本作から怪獣を召喚できるようになったが、なぜ召喚した怪獣がブルトンに従うのかは不明である。(ブルトンを誤射してしまったテレスドンはそれを見て頭を抱えており、明らかにブルトンを味方と認識している)
尚、ブルトンから出てきた赤ん坊の正体は・・・
ウルトラ銀河伝説
ベリュドラの左腕を構成する怪獣の一体として登場した。
新世代ヒーローズ
劇場版ウルトラマンオーブ絆の力、おかりします!
ブルトンの怪獣カードが登場。
ムルナウが自らの洋館のセキュリティ対策として使用しており、ダークリングでリードする事で空間を歪める力を発動していた。
ウルトラマンZ
第1話「ご唱和ください我の名を!」
ゲネガーグがウルトラマンゼロ・ウルトラマンゼットと戦っていた最中に、呑み込んでいた小惑星と共に吐き出した。吐き出されたブルトンは直後に四次元空間を展開し、ゼロを呑み込んで異空間へと放逐、自身も直後に姿を消した(なお、ゼロは飲み込まれる直前にウルトラゼットライザーとウルトラメダルをゼットに託している)。
この四次元空間はかなり宇宙嵐が荒ぶっており、流石のゼロも「ブラックホールより吹き荒れていやがるぜ!」と脱出に手こずり、最終的にはシャイニングウルトラマンゼロの力まで使用させる事態となっていた。
第14話「四次元狂騒曲」
ゼロを閉じ込めた個体と同一の個体かどうかは不明だが、セレブロが原典と同じ青い隕石と赤い隕石を合わせることで再出現した(この時の動作は演者のツイート的にも完全にこれ)。この事から、ますます第1話の一件が意図的に起こされた可能性が高まった。
攻撃手段として、新たにテレポートをも駆使した転がり攻撃や、リング状の光線を発射している。また、ボールのように体をバウンドさせながら前進することで移動していた。
ストレイジの基地前に出現し、持ち前の能力を駆使して基地内の時間と空間を歪め大混乱に陥れる。その後は市街地でバウンド移動しながらビルを浮遊させた上に落としたりして大暴れしていた。
ちなみにこの能力について、ユカの解析の結果「ブルトンの発生させた四次元空間は人間の深層心理と結びついている」らしいことが判明している。早い話が、空間内の誰かが少しでも考えたり願ったりしたことはブルトンの力で時間や空間を超越してそのまま現実になってしまうのである。
- 例えば、言い訳として「トイレ行ってくる」と出ていったヘビクラ隊長は本当にトイレに迷い込み、深層心理で「強大な兵器であるキングジョーSCの使用に抵抗感」を感じていたヨウコはキングジョーに一向に乗れず、「美味しい料理を時間を巻き戻して何回も食べたい」と言っていたハルキはその時間を何度もループしていた。
- しかし、逆に言えば強くイメージできれば自身の思い描く行きたい場所にも(時に時間や時空を超えて)任意で行くことが可能であり、このことが物語の中盤で非常に大きな意味を持つことになる(後述)。
- ストレイジを大混乱に落とし入れた四次元空間は初代と違って繊毛で発生させた描写はなく公式サイトではブルトンの周囲の空間と解説されており、科学特捜隊基地を混乱に落とし入れた現象とは別物とも見れる。
戦闘の際にもテレポートを駆使したトリッキーな戦法で、出撃したキングジョーSCのペダニウム粒子砲をかわした上に消滅させたミサイルを逆にキングジョーSCに飛ばし手玉に取り、ガンマフューチャーの超能力攻撃に対しても一歩も譲らぬ攻防を繰り広げた。何気にガンマフューチャー戦に関してはライトニングジェネレード以外の殆どの攻撃を無力化しており、四次元繊毛によってゼットを地面に埋めて転がり攻撃を行って押し潰す(しかも、生々しすぎる効果音付き)など相変わらずの奇々怪々さを見せつけた。
ちなみに、ミサイルなどを消す時に発した効果音に、下記のSFC版を想起した視聴者もいたとの事。
しかし、ゼットの三形態全てを使わせた一方で素の攻撃力自体は決して高くはないこともあってかゼットがベータスマッシュになると防戦一方になり、遂には四次元繊毛の一部を引き抜かれてしまう(その際ゼットは引き抜いた繊毛を誇らしげに掲げ叫んでいた)。それでも尚もしぶとく抵抗をつづけたものの、最後はゼットランスアローで体を串刺しにされて地面に固定されたことでテレポート能力を封じられ、逃げられなくなったところをハンマー投げの要領で空中に放り投げられた末、アルファエッジのM78流・竜巻閃光斬で体を真っ二つにされて引導を渡された。
だが、ブルトンが起こした時空のゆがみからは不気味な笑い声が響いており……。
その後、ユカが「ブルトンの破片が欲しい」と念じていたシーンから察するに、どうやら劇中でブルトンの破片などは爆発後に発見されなかったと思われ、何気にこの部分に関しては謎のまま話は終了している。もっとも、破片とはいえ元がブルトンなことを考えるとまともに研究、解剖ができるかも怪しい上にキングジョーよりも扱いに困ることは想像に難くない。仮にブルトンの破片を発見したとしても『Z』世界の地球の科学力では安全に保管することは非常に難しいだろう(最悪、後述する『F』のような事態になりかねない)。
ちなみに、上記の通り「破片が欲しい」と念じたユカだが、蓋を開けてみればドアから出てきたのはヘビクラ隊長だった。ブルトンが倒された後なので当然と言えば当然なのだが、一部ではユカの深層心理で本当に解剖したいのはブルトンではなかったのではないかという説も浮上していた。
なお、第14話の中盤で時間の歪みに巻き込まれたハルキが父親と思いがけず再会することになり、そこでのやり取りを機にこれまで抱えていた悩みを吹っ切ることになる。
主人公を立ち直らせるきっかけを作ったという点でも非常に重要な存在だったと言えるだろう。
何気に本編で第三者に使役されたり、市街地で暴れまわるのは今回が初。殆ど動かなかった初代とは対照的にアクティブに動き回り、また建物から離れていても四次元空間はある程度持続する事も判明している。戦ったゼットの三形態はいずれもブルトンと因縁がある戦士の力を使っているのも興味深い(今作で呑み込んだゼロ、説明不要の初代ウルトラマン、後述するガイア)。
第15話「戦士の使命」
前述の通りリクには「巨大な宇宙を成立させる際の様々な不条理を引き受けるひずみのような存在」と言及されており、これが更なる事件の遠因となっている。…そんな存在を丸ごと喰ってたゲネガーグも大概だが。
映像作品には『大怪獣バトル』以来13年ぶりの登場となる他、第1話では造形物、第14話ではメイン怪獣として登場するにあたりスーツが作成されている。テレビシリーズ本編でメインの怪獣として登場するのは『ウルトラマン』以来54年ぶりとなる。
登場に先駆け、バンダイからソフビ人形が発売。これまで何回か立体化されたことはあったが、バンダイのソフビ人形から発売されるのは今回が初となる。
上記のように劇中で何度も再登場して存在感を見せつけたことも合わせ、今作で何気に優遇されている古参怪獣の1体と言える。
ウルトラマントリガー
第7話「インター・ユニバース」に登場。
キングジョーSCを強奪したバロッサ星人(四代目)がゼットと宇宙セブンガーの追撃を阻むために利用するも、次元の穴を開く想定外の事態を起こし、それによりZとハルキ、そしてバロッサ星人がトリガーのいる世界へと飛ばされる事になる。
番外編
ウルトラソフビワールド
第7話「ふしぎなクッキング」に登場。
ハルトくんが所持しているソフビフィギュアの1体で、プラズマスパークタワーの奇跡によって空間転移能力を獲得。
風邪を引いて寝込んでしまったハルトくんのお母さんを心配するウルトラソフビ達を連れてキッチンに転移し
卵入りおじや作りの指揮を執った。また、自身も超能力で長ネギのカットを担当している。
ゲーム作品
アーケード版『ウルトラマン倶楽部 ~戦え!ウルトラマン兄弟!!~』
ステージ5のボスとして登場。弾の多さと跳ね返る光球でプレイヤーを苦しめた。
SFC版『ウルトラマン』
4番目の対戦相手として登場。攻撃範囲の広い回転体当たり、対空技として機能するうえに地を這う衝撃波を発生させる隕石召喚攻撃、被弾するとウルトラマンが拘束されてHPを削られていくビーム弾など厄介な攻撃手段を持つ強敵。更に今までの怪獣に有効だったジャンプキックが通用しない特性、テレポートによる変幻自在の機動力、バリアによる光線反射能力まで有しており、多くのプレイヤーのトラウマとなった。
スーパーヒーロー作戦
不思議界フーマの手先として復活したサイコラー達マドー残党の手先として登場。彼らの手引きで科特隊基地に運び込まれ、基地内を四次元空間に作り替えてムラマツキャップら科特隊メンバーを混乱に陥れる。
PS2『ウルトラマン Fighting Evolution Rebirth』
序盤の強敵として登場、バリアによる打撃+光線技完全無効というアホみたいな能力でウルトラマンを苦しめる。ただし投げ技を使うとバリアが解除されるので普通に倒すことが可能になる。
一度はウルトラマンに倒されて本体の隕石を壊されたが、再生させられてウルトラマンガイアと戦う。ガイアの記憶から幻影ウルトラマンアグルV2を作り出したり、ガイアを体内に吸い込んだりと更にパワーアップしていた。
ウルトラマンフュージョンファイト!
さすがにチート過ぎるためか、本作では普通に殴れるようになっている(同時にブルトン自身も体当たりなどで直接攻撃してくる)。
本作での属性は『光属性』。
ウルトラ怪獣バトルブリーダーズ
惑星ウルバトでデータから再現された怪獣の一体。
しかし、惑星を覆うシールドを突き抜けて干渉し他の空間と繋げてしまった。
後に「ブルトン・インシデント」と名付けられたこの一件によって、密かに怪獣のデータを再現していた惑星ウルバトに本物の怪獣の出現やそのデータを狙う宇宙人が現れるようになってしまった。
プレイアブルキャラとしては待機することで固有スキルが発動するバフ要員。覚醒させるとレッドキング、テレスドン、ネロンガからランダムで一体を召喚できるため『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』の個体を意識してると思われる。前述のブルトン・インシデントの際も惑星ボリスを例に出していた。
漫画・小説
ウルトラマンSTORY0
イカルス星人の仲間として登場し、怪獣やウルトラ戦士を異空間に閉じ込めようとした。様々な場所を亜空間ゲートで繋げ、高重力や隕石群などで相手を苦しめた。
ウルトラマン_THE_FIRST
バルタン星人に操られており、宇宙ステーションを占拠したり(まだ怪獣化していない頃の)ジャミラを捕獲するなど暗躍していた。ウルトラマンでの戦闘では亜空間攻撃で圧倒するも、それを破壊する時空を生み出されて撃破された。
ウルトラマンF
ブルトンそのものは登場しないが、某国が密かに入手したオリジナルのブルトン細胞を基に天才少年躁躁が作り出したクローンブルトンがストーリー上の重要な設定として扱われている。
躁躁は自らが死ぬ運命を変えるため「ウルトラマンより強力な存在」と同化することを望んでおり、その存在を探す為にブルトンの能力を利用して別宇宙への交信を目論んでいた。
本来ブルトン細胞はバルンガの細胞と同じく危険性が高いため使用は禁止されていたのだが、某国の元帥が躁躁との取引に応じたため入手に成功。ブルトンの力を利用して別宇宙への入り口である超次元微小経路を生みだし、そこからビースト・ザ・ワンが出現。続いて彼らの主であるダークザギを呼び出してしまう。
さらに、ザギ達の宇宙以外にもつながる経路が固定されてしまったため、その後もヤプールの侵入や、ゼットン星人による完全生命体イフの召喚などの事件が続き、更に数多くの侵略者達がM78ワールドの地球を侵略しようと押し寄せ、それを阻止すべくウルトラ戦士たちが経路をふさごうと奮闘している事が語られている。
ウルトラ忍法帖
悪の組織朧党の忍獣「武瑠屯」として登場した。全身の突起から発する四次元光線であらゆる物を四次元空間に移動し、自身も四次元空間に出入りできる。しかしそれ以外は何もできずウル忍と戦う程の戦闘力は持っていない(一応スペシウム光線を耐える程の耐久力はある)。多数ある突起の1つが耳、1つが目になっているが、口は無い。
第3話終盤で登場し、四次元光線で寿城を盗んでしまい、自身も相方の罵瑠丹と共に四次元空間に撤退した。
第4話では四次元空間にいたが、空間に侵入したウル忍から拷問を受け寿城を元の場所へ戻す方法を吐かせられそうになるが、口が無い為に喋れず見かねた罵流丹に助けられる。
結局武瑠屯を倒せば元に戻ると禁愚和尚は判断し、ウル忍の合体光線技「スペシウム&ワイドショット」で倒された。ブルトンが死亡した事でウル忍たちは元の世界に戻ったが、寿城は四次元空間と共に消失してしまった。当然、禁愚がウル忍と将軍にボコボコにされたのは言うまでもない。
酩酊!怪獣酒場2nd
第43話で登場。うっかり空間を歪めてしまう能力があり、うるまを驚かせるが、ダダとゼットンは前にも複数回経験している為か受け入れられており、繊毛を泡立て器代わりにして彼らの仕事を手伝う事もある。
なお、原作のイメージとは異なり無口ではなく、饒舌という設定。本人曰く、顔は下にあるとの事である。
余談
名前の由来はシュルレアリスムの父アンドレ・ブルトンから。
デザインモチーフはイソギンチャク、造形を担当した高山良策は心臓の静脈と動脈とをイメージして青と赤に彩色した。
四次元繊毛には泡だて器、光線は、光学スタッフの皆様がフィルム1枚1枚に丸いハンコを大量に押す事で製作されたと言う。
脚本では、動物とも植物ともつかない蝙蝠のような羽根を持つ怪獣と描写されていた。
これまでの作品では四次元やパラレルワールドに干渉する姿が描かれていたが、『Z』にて過去にも干渉できる事が確定した為、やろうと思えばあらゆる時間、あらゆる平行宇宙からこれまでウルトラヒーローが倒してきた強豪を召喚する事も理論上、可能ではないかと思われる。恐ろしい事にブルトンは無数に存在するので可能性が無いとも言い切れないのが恐ろしい所。たかが一体を倒したところで脅威は去らないのである。
また、『Z』に登場した個体が起こしたタイムループ現象は、実際の撮影現場にも大波乱を起こしており、現場の進行を進める本編助監督の越知靖氏や演者もまとめ撮りをするもそれぞれ別の時空の自分のため台本がごっちゃになるなど頭を抱えていた。
越監督も現場を悩ませた大敵ですと振り返っている。
『Z』でメイン監督を務めた田口清隆氏は造形部から怪獣のリメイクの希望を尋ねられるたびにブルトンとガヴァドンAと並べて挙げていたが、どちらも可愛い系ゆえに難しいとの反発にもめげずセブンガーやペガッサ星人が受けてる今の土俵なら「絶対ウケるから!」と言い続けた果てに叶ったものである。ちなみにガヴァドンAは3年後の『ウルトラマンブレーザー』で実現し、こちらも田口氏が監督を担当している。
関連イラスト
関連タグ
アクマニヤ星人:本来の姿が隕石である、ウルトラ怪獣繋がり。
ロブトン星人:ブルトンをモチーフとした宇宙人。
ザディーメ: 空間を操る特殊能力を持つ怪獣で、背中のデザインが酷似している。またZ版ブルトンと同じく、倒された後に更なる脅威を及ぼすという特徴がある。