DATA
概要
『ウルトラマンアーク』第14話「過去の瞬き」、第15話「さまよえる未来」に登場。
謎の異星人・スイードが操る宇宙怪獣で、空間を裂いて蜃気楼のように出現する。
別名はモノゲロス、ディゲロスと同じく「宇宙獣」となっており、現時点で関連性は明言されていないものの、スイードがゼ・ズーの腹心であること、モノゲロスがゼ・ズーがルティオンに差し向けた宇宙獣であることから、モノゲロスらと同じくゼ・ズーの尖兵である模様。
ただし、容姿はモノゲロスとディゲロスのどちらとも掛け離れていることから、種族自体は異なると思われる。
外見
岩石のようにゴツゴツした肌を持つ、生物感に欠けた不思議で奇怪な外見をした怪獣。
基本は二足歩行型だが、非戦闘時など四つん這いで歩く姿も多く見られ、パゴスやネロンガなどのように二足歩行と四足歩行を両方使えるタイプの可能性もある。
シュモクザメのように左右から赤い目らしき器官が飛び出た顔立ちはどことなくセブンガーやキーラにも似ているが、実は頭部の角にも同じような器官があり、四つん這い時や直立時で印象も変わってくる。
胸部にはステンドグラスのような黄色い発光器官があり、背中からはブルトンのものに近い突起が複数生えている。
両手はエレキングのように丸みを帯びており、指先には複数の穴がある。
全体的にずんぐりとした体型をしており、その体型でドタドタと動き回るマスコットじみたユーモラスな動作をするが、鳴き声についてはくぐもった声で「ザディーメ…」と名前をそのまま発する不気味な所作が特徴。
能力
両手を叩くと胸部の発光器官から四次元超立方体「テセラクトーン(テッセラクト)」を放出し、攻撃用の飛び道具のみならず、偵察やバリア代わりの防御手段としても使われる。
テセラクトーンは高速回転しながら周囲の物や受けた攻撃エネルギーを吸収してしまう能力を有しており、アークファイナライズのような必殺級の技すら取り込んでしまう程の防御力を見せるなど、かなり高い性能を誇る。ただ、流石にテセラクトーンで吸収できる蓄積量にも限界はあるらしく、一応1度テセラクトーンへのエネルギーが限界まで蓄積された際には撤退する場面もあった。
テセラクトーン以外にも、両手の先からはビームを、背中の突起からは電撃を発射する。
背中の器官にも攻撃を吸収する能力が搭載されており、劇中では「ルーナソードキャッチャー」を背中で受け止めながら吸収して尻尾でアークアイソードを払いのけ、逆に刺股状の光弾に変換・増幅させて打ち返すといった応用も見せた。
肉体を透明化する能力も持っているらしく、劇中ではテセラクトーンで調査を行う傍ら、自身は身体を透明化して身を隠していた(一応この能力はあくまで隠密用らしく、戦闘中には特に透明化を利用することはなかった)。
最大の能力が空間を切り裂いて移動する能力であり、尻尾の先にあるトゲを振りかざして切り裂いた空間を自分の手でこじ開け、そこへ潜るように別次元に撤退するといった使い方をする。
別次元から出現する際には、多数の六角形から成る模様の不可思議なゲートから出現する。
総じて、火力重視のモノゲロスやディゲロスとはタイプの異なる、奇想天外な特殊能力に長けた宇宙獣となっている。
アークとの戦闘でも、スイードの援護があったとは言え新たな力を手にするまで互角という状況だった。
活躍
第14話「過去の瞬き」
オニキス(ゼ・ズーゲート)捜索のためにスイードと共に四次元空間を経由して地球へ来訪後、自身は透明化した状態で山中に潜伏しながら放ったテセラクトーンを使ってルティオンと融合していたユウマ(と一緒に来ていたシュウ)を襲撃するが、ルティオンに阻止された上に逃亡される(その後、テセラクトーンを回収した際に実体化した)。
しばらく後に、ユウマが変身したウルトラマンアークと闘うためにスイードによって街中に呼び出される。
全ての真相を教えるためにユウマとの会話にエネルギーを消耗していたアーク(ルティオン)相手に終始優勢であり、ルーナアーマーを装備したアークの放ったルーナソーサーとテセラクトーンの対決こそ互角だったが、アークの放った「ルーナソードキャッチャー」を一目で攻略後、背中から光弾を連射してルーナアーマーを解除させる程のピンチに陥れる。
しかし、シュウの狙撃による妨害を受けた一瞬の隙に発射されたアークファイナライズをテセラクトーンで受け止めた後、尻尾で空間を引き裂いて作った次元の穴に逃げ込み、そのまま撤退。
その後アークもエネルギー切れで消滅し、戦いの決着は次回に持ち越されることとなった。
第15話「さまよえる未来」
スイードに封印を解かれて出現したオニキスを、自身の空間を超える力をもって破壊するべく、狐ヶ森上空から出現。
防衛隊の戦闘機をテセラクトーンで撃墜させた後、テセラクトーンから放つ光線でオニキスを攻撃し続け、爆発寸前にまでダメージを与える。
そこにアークが現れて攻撃を阻止され、そのまま戦闘になるが、目の前に現れたスイードによってアークが身動きが取れなくなっている隙に、オニキスへの攻撃を再開。
しかし、ユピーによってスイードの姿が捉えられたことで石堂シュウの狙撃で撃退され、自由の身となったアークのソリスアーマーを纏っての体当たりで吹き飛ばされる。
そして遂に封印が解かれそうになって大爆発寸前に陥ったオニキスだったが、アーク自身が想像力を解き放ったことでオニキスのエネルギーを新たなる究極のアーマーに変えられ、地球を巻き込む大爆発を阻止されてしまう。
ザディーメはテセラクトーンを巨大化させて向かわせるが、アークの召喚した時空のゲートにテセラクトーンを吸収され、逆にそれを用いた瞬間移動攻撃や最強武器・アークギャラクサーに翻弄される。
最後はアークキューブを3つ搭載して放った光線・ギャラクサーファイナライズを(ザディーメを守ろうとバリアを張ったスイード諸共)受けて爆散。
オニキスと共に消滅したことで、地球の危機は救われることとなった。
…しかし、爆散した際に吹き飛んだ尻尾のトゲが、消滅寸前に次元の間に突き刺さり、空間を引き裂いていた。
トゲはすぐに崩壊して消滅したが、それによって生まれた「別次元へ繋がる亀裂」は遺されたままとなり、不気味な怪獣らしきものの咆吼が辺りに響き渡っていた…。
余談
- ソフビはウルトラ怪獣シリーズで2024年10月19日に発売。シャゴンやリオドと同様、値段は税込880円と少しお高めの価格設定。