データ
別名 | 完全生命体 |
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出身地 | 宇宙 |
身長・体重
第1形態 | 4m | 32000t | |
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第2形態 | 27m | 35000t | |
第3形態 | 31m | 43000t | |
第4形態 | 52m | 46000t | |
最終形態 | 54m | 49000t |
概要
第15話「第三番惑星の奇跡」に登場。
イフを「完全生命体」たらしめる最大の特徴として、受けた刺激を増幅し再現する能力を持つ。しかもただ反射するのではなく、一度身に着けた能力は自在に使用する事ができる(CBCの公式サイトでは「自分が受けた攻撃に対して相手方の能力を身に付け反撃する」能力と説明されているが、後述の展開などを踏まえると「相手から受けた行動をそっくりそのまま返す」のだと思われる)。
劇中ではこれ以外の能力は見せておらず、本人に意思や感情があるのかすら不明である。
劇中の事例
- ナパーム弾を一発撃ちこむ→ナパーム弾の発射筒を何本も生やし、弾を切らすこと無く無差別に爆撃してくる(第2形態)
- ミサイルやレーザーを受ける→同上(第3形態)
- 格闘戦に持ち込む→押し出されると押し返し(第3形態)、パンチにはパンチで、キックにはキックで反撃(第4形態)
- マクシウムカノンで爆砕する→即座に復活し、無限にマクシウムカノンを乱射する(第4形態)
- マクシウムソードを飛ばして両二の腕を傷つける→瞬時に再生して傷跡からマクシウムソード型の刃を飛ばして2倍返し(第4形態)
言い換えれば「攻撃されればされるほど際限無く強くなる」能力であり、劇中では上記のように、自身への攻撃・接触に応じてその姿を幾度も変えていった。
それに加えて、肉体が電子レベルに分解されるような攻撃を受けても即座に再生してしまう程の再生能力も持ち合わせているため事実上不死身の怪獣であり、「最強最速」と謳われるウルトラマンマックスでさえ遂にイフを倒す事はできなかった。
なお、理由は不明だが、宇宙から地上に落下した際の衝撃や棒で突かれた程度の刺激では反応していなかった。そもそもどこからどんな目的でどのような経緯でそこに現れたのかすら不明である。
棒に突かれた件に関しては、刺激に反応していないわけではなく、突かれて凹んだ皮膚が元に戻る(要は反発作用)と言う形で刺激を返しているという考察も。また、オウム返しの要領でイフなりに相手とコミュニケーションをとろうとしていたという考察もある。
劇中の行動
突如として第1形態(巨大な白いマシュマロのような姿)の状態で地球に落下、DASHの調査でも生命らしき反応は無く一切正体不明という結果になり、害は無くともバカデカいだけに邪魔くさいので、ナパーム弾による焼却処分命令が下された。
その結果、第2形態と第3形態と変化していき、現れたウルトラマンマックスの攻撃により第4形態に変化、マクシウムカノンを撃ちまくり、マックスもまるで歯が立たず撤退に追い込まれる。
その後もマクシウムカノンを撃ちながら暴れまくり、一晩で都市を焦土に変えてしまうが、暴れ疲れたのか眠っていた所で盲目の少女・アッコが奏でたピッコロの音楽を学習し、最終形態に変化。
自身も音楽を奏でながらミズキ隊員とアッコを乗せたダッシュアルファを掌に乗せたマックスに宇宙に誘導され、地球を去っていった。
一先ず地球滅亡の危機は去ったが、もしもこの後、どこぞの宇宙人や宇宙怪獣がうっかりイフを攻撃してしまったらと思うと全然安心できないラストではあった。
イフに限った話ではないが、一話ごとがパラレルストーリーに近いマックスだからこそ出来たストーリーであり、出せた怪獣であると言えるだろう。
余談
- 最強?
上記の能力故にファンの間では「最強」「チート」などと呼ばれる事も多く、俗に言う「最強議論」では必ず名前が挙がる怪獣の一体であるが、イフはとにかく「外部から受けたものをそっくりそのまま返す」存在である。
そのため攻撃的なコミュニケーションさえとらなければどこまでも無害であり、極端な話、対処法さえ知っていれば一般人でもイフを無力化できる(と思われる)。
上述したように棒でつっついたり、地球に落下したりといった多少の衝撃ではそれ相応の反応しかしない模様。また、攻撃した場合でもその攻撃をしてきた相手に通じなければ、相手を倒すことはできない。
そういう意味でもイフの前に"敵は無く"、イフを評するならば、「最強というより無敵」といえる。
その特性から映像作品で再登場したことはなく、着ぐるみが現在どうなっているかも不明。
- 小説『ウルトラマンF』
ゼットン星人が超次元微小経路を使って異世界からハイパーゼットンの餌として喚び寄せられる。行動通り攻撃さえ加えなければ何もしない怪獣だったのだが、そんなことは知るはずもない科学特捜隊がミサイルやらマルス133やらを浴びせてしまったため、段階的に『マックス』での第四形態にあたる姿にまで変貌し、スペシウム光線を乱射して市街地を蹂躙する。
だが解析の結果、人間の細胞分裂に回数があるようにイフの進化のための再生にも限界があることが発覚。その結果、ハイパーゼットン(コクーン)の暗黒火球の一撃を食らって爆散し、再生し耐性を付けている途中で再び火球の直撃で霧散させられ、これが何度も繰り返されたために再生能力が追い付かず、肉体を維持できなくなり、最終的に再生途中の粒子状のまま空中に漂うことになり、そのままゼットンに吸収されてしまった。
これらの問題描写について小林氏は、2016年5月13日に『小林泰三掲示板』で 「『ウルトラマンF』最終回は与えられたページ数に収まりきらず、いろいろと割愛した分があります。『イフの再生回数に限界がある』という井手隊員の推測も短くまとめるためで、実際にはイフは倒されていないと考えます。ただし、再生までに一定の時間が必要なので、その隙をついてハイパーゼットンが吸収したのです。ハイパーゼットンは吸収した怪獣の力を借りているだけで、再分離も可能であり、殺している訳ではないのです」と回答。
要するに、作中での出来事は、イフがゼットンに殺されたわけではなく、吸収しその能力を借りている状態だったと説明した。
その後、単行本化の際にはこの発言に沿うような形で加筆・修正が施され、「イフの再生には限界がある」などの設定は削除され、「再生途上の形態を繰り返し攻撃したので、再生機能が疲労状態に陥って速度や精度が劣化し、再生を開始するまでの間は光の粒子状態に変化した」と改変された。
余談ではあるが、文庫版のあとがきで登場した怪獣について小林氏が解説するコーナーがあったのだが、そこでイフについて個別の項が設けられることはなかった。
能力の近いザラガス(作中では隊員たちの台詞にのみ登場)の項で数行触れてはいるが、登場した殆どの怪獣が解説された中で何故イフだけ省略されたのかは不明。
なお、ネット掲示板などでは、本編と『ウルトラマンF』のイフについて同列に述べられるケースも散見されるが、映像作品と小説では設定からして違う面も多い・二次創作限定の独自設定であることには注意しなければならない。
また同時に劇中描写部分だけがイフの真実なのか、あるいは視聴者がイフを過剰に評価しているのかは、作中テーマを考えても一切不明である。最強議論する際には荒れないためにもこちらも留意した方が良いだろう。
- マシュマロ
2018年5月20日放送の『日曜もアメトーーク! ウルトラマン芸人』では、番組終了間際マシュマロ状の第1形態の写真が「最強の怪獣」として紹介されたが、詳しい説明がされないまま宮迫から「続きは第2回で」と告げられて〆る…というまさかのオチとして使われる事態となった(ちなみに、出演者の1人であった出口博之からは、「インスタ映えするスイーツみたい」と言われていた)。
そのためか、ニコニコ大百科の急上昇ワードランキングでは1位を取るなどのなかなかの話題となった。
『ウルトラマンマックス』でミズキ隊員を演じた長谷部瞳氏もイフに関してtweetしている。
- 酩酊!怪獣酒場
第43話にシルエットで登場。
- コラボ
こんな恐ろしい能力を持っていながら、バトルスピリッツに参戦しており、シン・ゴジラと同様に不死身とは行かないものの、破壊してきた相手を破壊し返す能力を備えている…という風にコラボ先でもパワーバランスの調整が非常に難しい。
- ウルトラマンで対処できるか?
ファンの間でよく言われるのが、対象を別の空間に送ってしまうウルトラマンダイナ・ミラクルタイプのレボリウムウェーブによる対処である。吸い込まれる前にバリアで防いだジオモスの例があるので攻略される可能性もあるが、イフはその性質上最初の一撃は素通しである事が多いため、通る可能性は高い。
ザナディウム光線のような破壊ではない封印技の場合は一度スパークドールズ(SD)化してしまうのか、仮にSD化したならSD化後にSD化を自力で打ち破れるのか・SD化したままザナディウム光線を乱射するのかは当然描写がないので不明。
その他、マックス本編でのイフへの対処法及びイフの性質を踏まえると、ウルトラマンコスモス・ルナモードのフルムーンレクトのような、一部のウルトラマンが持つ破壊を伴わない浄化技・沈静化技ならば、攻撃性を無くして事実上無力化するといった対処もできる可能性は高いと考えられる。ウルトラマンビクトリーナイトのような(ピッコロではないが)浄化の笛の音を奏でるウルトラマンも後に登場した。
- 最恐?最狂?最凶?
「外部から受けたものをそのまま返す」という特性上、こいつら↑と会わせた場合は別の意味で大惨事となるだろう。
ちなみに次の回の怪獣も、イフとは別の意味でとんでも無い怪獣として有名。
関連イラスト
関連タグ
ゴジラ2016…イフと同様「攻撃に対処するかのように自己進化する」怪獣であり、「人知を超えた完全生物」と評される。
…両者が出会ったら文字通り「勝った方が我々の敵になるだけです」となることだろう。
バルンガ……イフとよく似た「成長に上限が無い」タイプの怪獣だが、イフと違いただそこに在るだけで人類の脅威となる。
ザラガス…同じような能力を持っているが、こちらは科学特捜隊とウルトラマンの連携で倒された。
キングストロン(クプクプ)…地球に来た当初は無害な姿であったが、正体不明だった為に防衛隊が処分を試みた事で返って凶暴になってしまった怪獣繋がり。
グリーザ…球状の形態から姿を変えていく怪獣繋がり。
第四惑星の悪夢…今回のサブタイトルのオマージュ元と思われる。
ショパン:別れの曲…本作で流れたクラシック音楽。これより先にA27話で使われている。
もう一つの結末
これより先、衝撃のネタバレ注意
セル版DVDの特典映像に、実はもう一つの結末、バッドエンドが存在する。
イフを宇宙に誘導するマックス。だがミズキ隊員とアッコを乗せたダッシュアルファを手を滑らせて落としてしまう。
マックスは飛んでいくイフを呆然と見上げ、画面暗転後にイフの咆哮が響き渡った後、物語は幕を閉じる。
この回を担当した三池崇史監督はこの結末を放送しようかどうかギリギリまで悩んだらしく、せっかく撮影したのにもったいないとしてDVDに特典映像として収録したとのこと。
一人の少女によってせっかく免れた地球滅亡の危機が、たった一つの過ちにより最悪の結末を迎える。まさに「イフ(IF)」ストーリーそのものである。