「お前たちは先にいけ! 俺は一人でも多く助ける!!」
演:金児憲史
概要
ハルキの父親で、第11話の回想及び第14話にて登場。
職業は消防士(この設定が語られたのは14話だが、11話でも自宅にある表彰状や、恐らく幼少期のハルキが描いたと思われる、消防車の絵等からそれが示唆されていた)。
ハルキの少年時代に突如出現したギーストロンから、人々を避難させる最中に亡くなった……と思われる(回想は避難誘導に向かうところで締めくくられており、死亡した時の様子は直接描写されていない為、消息不明になった可能性もある)。
その過去は今でもハルキの心に暗い影を落としており、11話でのかつての自分の父親と同じく家族を守ろうとしたレッドキングを(事情を知らなかったとは言え)殺害してしまった事でそのトラウマが再発、長きに渡ってハルキを苦しめる事態となった。
時間と時空を超えた再会
14話でセレブロの操るブルトンの力の影響により、時空と時間の歪みが生じた影響で、ハルキは思いがけない形で過去の父親と再会する事になる。
突然のことに戸惑うハルキであったが、意を決して自分の抱えている悩みを父に打ち明ける。
「もし、誰かを守ろうとしたときに…その行動が同時に別の誰かを傷付けてしまったり…守れないって分かったら…どうしますか?」
それに対して、マサルは
「うーん…なんて言えばいいのかなぁ……。
守りたい人を全員守れるわけじゃない。
助ける為に手を伸ばそうにも手の長さには限界がありますしね。
だから、手が届く範囲で…自分の信じる正義を、守ると決めた人を全力で守る。
それが使命だと思っています」
ハルキ「手の届く範囲…」
「そのせいで傷付けてしまったり、守ることが出来なかった人のことは…僕は絶対に忘れません」
と答えるのだった。
父の薫陶を受けたハルキは、長い間心の中にくすぶらせ続けていた迷いをようやく断ち切る事が出来、決意を新たに戦いに戻るのだった。
志半ばで無念の死を遂げたマサルであったが、その思いは確かに息子へと受け継がれたのである。
余談
マサルは目の前に現れた青年が、未来のハルキである事に当初は気付いていなかったが、最後にハルキと握手をした際に、(恐らく握った手の感触から)相手がハルキである事に気付いたようである。
また、14話を観た後で11話を観直してみると、
- キャッチボールをしていたシーンで、ボールを取って帰ってくるだけだったのに、マサルがなかなか戻ってこなかった → 未来のハルキと会って話していたため
- ハルキと手を合わせたマサルが「大きくなった」と感慨深げに言う → ハルキと握手をしたから
- ハルキとの最後の別れの時にマサルが「また会える」と言う → 時間と時空を超えてまた会う事が出来るのを示唆
と言った具合に、マサルが未来のハルキと出会っていた事に対する伏線が、ある程度張られていた事が見て取れる。
超全集掲載の第11話のプロットでは、名前はナツカワ・ヒデキで出現した怪獣はゴメスとなっている。
田口監督のインタビューによると、14話の父との会話シーンの撮影は、11話を担当した武居組の撮影を、ハルキ役の平野氏と見学しており父親とハルキの対話シーンが田口組としてもコロナ明け最初の撮影と語っている。
関連タグ
南香乃:こちらも故人の円谷キャラ。怪獣の能力で過去の時間軸に飛ばされた妹と対面し、その葛藤を解くきっかけを作った類似点がある。
のび太のおばあちゃん:大した説明をされなくても時を超えた未来の家族であることを理解し、悩みを聴き、優しく受け止める器量を持った故人である点が共通する。