前衛芸術のひとつ、シュルレアリスム(Surréalisme:仏語)の形態をとった絵に付けられるタグ。
シュールレアリズム(Surrealism:英語)とも。
概要
芸術の1ジャンルで、前衛芸術としては抽象画と並ぶ割とメジャーな部類の芸術。
フランス語の言葉であり、和訳は「超現実主義」。シュル(超) + レアル(現実) + イスム(主義)。直訳すると「より上の現実主義」という意味。「現実主義を超えている」のであって「現実を超えている主義」という意味ではない。
日本では日本語的な略し方で「シュール」と呼ばれる事もあるが、シュルレアリスムとシュールでは意味合いが違う。
超現実とは人間の作為が介入しない究極的な現実である。
端的に表現するなら「完全なランダム世界」とでも言うべきもの。
人の意思が介入しない存在を描くことを第一主義とした芸術をシュルレアリスムという。
夢は人間が無意識に見るものであるため、夢には人間の作為が介入しない、ともいえる。
シュルレアリスムにおいて「夢に出てくるような荒唐無稽な世界」が描かれるのはこのためである。
他にもシュルレアリスト達は、複数人で詩の一部だけを、内容を互いに知られず書き合い、それを繋げてひとつの詩にすることもあったという。
(その時産まれた詩の一部から、この手法は「優美な屍骸」と呼ばれる)
このように、一見すると何も考えず適当に描いただけのような作品に感じる
何とも言い難い感覚が、シュルレアリスムの本質といえる。
現在日本でよく使われる「浮世離れした世界観」としての「シュール」の意味合いも、
元を辿ればこうした作風に対し、人々が感じたイメージに由来しているのだろう。
著名なシュルレアリスムの芸術家
類似タグ
「シュルレアリズム」「シュールレアリスム」「シュールレアリズム」などの表記揺れがあり、それぞれのタグに一定数のイラストが存在する。フランス語では母音の長短を区別せず、sの有声化については個人差もあるのでしょうがないが、ちょっと検索しづらい。
「シュール」タグとも混同され境界があいまいだが、どちらかというと「シュルレアリスム」タグは芸術方面、「シュール」タグは漫画方面のイラストの比率が多い傾向にある。