ルネ・フランソワ・ギスラン・マグリット(René François Ghislain Magritte 1898年11月21日~1967年8月15日)は、ベルギーのシュルレアリスムの画家。ルネ・マグリットとも。(0)
概要
作品について
緻密な描写で物が描かれているが、その異様な組み合わせ方や不可解な題名(1)で知られる作品が多い故か、「イメージの魔術師」と呼ばれている。
しかしマグリット本人によれば、「思考を目に見えるものにするために絵画を利用している」に過ぎないという。
(ちなみに、他のシュルレアリスムの画家(2)は夢や幻想を描こうとしているため、その意味では大いに異なる存在である)
また、絵と題名の関係については、「絵の題名は説明ではなく、絵は題名の図解ではない。題名と絵の関係は詩的である。」としている。 そのため、絵と題名の異様な組み合わせに驚かされることも屡々である。
生活
しかし生活ぶりは驚くほど普通であり、規則正しい生活を送っていた。
真昼に友達と得意のチェスをして遊んで、日が暮れる前に帰ってくるという話や、どんなに隣がうるさくとも夜10時には就寝しているという話もある。
また、画家であるにもかかわらずアトリエも持たず、好きなときに絵が描ける環境を作って絵を描いていた。そのためか、食事中に絵を描くこともあった。
また、絵の具は一滴たりとも床にこぼさなかったという。
代表作
「光の帝国」(遺作を含め、23作品ものヴァリエーションが存在する)
「魅せられた領域」(クノック・ル・ズート市営カジノの壁画として制作された巨大な作品)
注釈
(0)・・・「ギスラン」が「ギラン」になっているところもある。
(1)の例(括弧内は題名である)
・部屋を覆うほど大きい林檎(「盗聴の部屋」)
・曇り空に鳥の形に切り抜かれた青空(「大家族」、「帰還」など)
(2)の例
サルヴァドール・ダリ、ジョアン・ミロなど。
前者は夢の世界を忠実に描き出したことで有名。 後者は空腹で見た幻覚を描き出したことがあった。