概要
20世紀の芸術史を代表する画家の一人。キュビズムの代表扱いされることもあるが、その膨大な制作活動のうちキュビズムの名で語れるのはごく一部である。常に新境地を開拓し続け、年代によって作風がめまぐるしく変化したことでも有名で、それぞれの時期は「青の時代」「ばら色の時代」「アフリカ彫刻の時代」「キュビズムの時代」などと呼ばれている。
ある意味「一般人には理解し難い天才」の代名詞とも言える作風で知られるが、10~12歳時のデッサンや14歳時の絵画「初聖体拝領」を見れば一般的尺度でもスケールの大きい絵画を描けることが覘える。
少年時代から大人顔負けのテクニックを持った、いわゆる「上手い」絵を描いていたことに思うところがあったのか、晩年には「この歳でやっと子供みたいな絵が描けるようになった」と語って素人には落書きにしか見えないような絵を描いている。長年の支持者にすら「さすがにそれはどうか」と言われたほどだが、もちろん本人は気にかけていない。
また絵画だけでなく版画・陶芸・彫刻なども制作しており、最も多くの作品を残した美術家としてギネスブックにも掲載されている。
人物
今でいう注意欠陥多動性障害の疑惑があったとされており、読書も計算もまともに身につかなかった。
中学受験の際も、コネてわざと簡単な問題を出してもらったにも拘らず不正解が多く、結局試験官に答えを教えてもらう始末になった。
無事に入学できても、そのような裏口入学をしたところでやっていけるはずなく、結果2年生の時に猩紅熱が元で中退。
唯一、人並み以上のものを示していたのが絵画であり、美術教師でもあった父親が付きっ切りで教えることにより、画家として大成功できた。
女に目がなく、女性をめぐるトラブルが絶えなかった。作品を制作している時以外は傍らに常に女性がいた。
アトリエに二股をかけていた女性たちが踏み込んできて修羅場になりかけたこともあったが、ピカソは「戦って勝った方と付き合う」と言い、取っ組み合いの喧嘩を始める二人を尻目に、制作に戻ったという。
その時作っていた作品こそが、争いの愚かしさと平和を訴える傑作『ゲルニカ』である。
ナチスのフランス侵攻でパリが陥落した際、ドイツ軍将校に「『ゲルニカ』を描いたのはお前か?」と問い質され、「いや、あなたたちだ」と返した。
30歳の時、ファンだという女性に頼まれて、その場で絵を描いてみせたが、わずか30秒で描き上げたそれを「100万ドルの価値の絵だ」と嘯いて手渡した。「30秒しかかかっていないのに?」と訊かれると、「30年プラス30秒かけた作品なんだよ」と答えた。
名前
本名は「パブロ・ディエゴ・ホセ・フランシスコ・デ・パウラ・ファン・ネポムセーノ・マリーア・デ・ロス・レメディオス・クリスピアーノ・デ・ラ・サンティシマ・トリニダード・ルイス・イ・ピカソ」と縁者や聖人の名前を並べたため非常に長い。初めは「パブロ・ルイス・ピカソ」、後に父の姓の「ルイス」を省いて「パブロ・ピカソ」を名乗った。
トリビア
あるタバコのパッケージにこう書かれている。
1881年10月25日、マラガの小さな家で男の子が生まれた。残念な事に産婆はすぐに死産を宣告した。
皆が母親の手当を優先する中、叔父がタバコを吹かし赤ん坊の鼻へ向け煙を吹きつけたところ、赤ん坊は体を動かしはじめたつまり蘇生したのだ。
その赤ん坊こそが後世に偉大な芸術家といわれたパブロ・ピカソである。
代表作
『アヴィニョンの娘たち』
『ゲルニカ』
『泣く女』
創作でのピカソ
ピカソが登場する、または題材にしたキャラクターが登場する作品。
『ラヴヘブン』
乙女パズルゲームの攻略キャラクター。初期レアリティはNでの登場。
異世界の危機を救うため、主人公により召喚された。
詳しくは→ピカソ(ラヴヘブン)
『猫のニャッホ』
CV:板垣優稀
キャラクターの一人で白猫。主人公であるニャッホとは正反対の性格をしている。
関連タグ
本名が長いキャラ(実在人物の項目あり)
パブロ:ピカソのファーストネームを冠したスプラトゥーンのフデ型ブキ。