概要
眼魔世界の住人が戦闘用アバターとして地球に送り込まれた姿。
ガンマホールと呼ばれる紋章から現世へとあらわれる異界の存在とされている。彼ら自体は特殊な能力を持たないが、物に宿っている強い思い(思念)をパーカーとして取り込みその能力を具現化して身に纏うことで様々な特殊能力を得ることが出来るという特性を持っている。いわば、器物は仮面ライダー側で言うところの英雄ゴースト眼魂の代わりを果たしていると言える。
「眼魔アサルト」及び「眼魔コマンド」(下記参照)は「眼魔眼魂」と呼ばれる眼魂から生み出される。
また、これらの器物はハイパーバトルDVDに登場したダヴィンチ眼魔の誕生経緯から、西園寺がコレクションしていた偉人の思いが宿る品々であった事が判明している(眼魂は既に眼魔の本体にあたる眼魔眼魂がある以上、器物を英雄ゴースト眼魂に変化させる必要が無いという事だろうか)。
ゴーストの世界における事件の(当初の)黒幕西園寺主税によって多数が現世へと召喚され統率されており、彼の協力者であり後述する大帝の息子アランと共に、主人公同様に英雄・偉人の眼魂を集めている(眼魂収集の目的は後に、西園寺の方が世界を統べるという願いの実現、アランの方が完全なる世界の実現という大帝の理想に助力するためと判明した)。
大まかな特徴
ゴーストと同様に眼魂を持っていないと普通の人間にはその姿を観ることが出来ない(最新科学の塊である仮面ライダードライブの高性能センサーをもってしても索敵不能である…筈だが、次回作のライダーは普通に認識や攻撃が可能だった)。どんなに大声を出してもまるで感知されることは無く、画材眼魔とタケルが会話していた際には、周囲からは「タケルが何もない空間に向けて独り言をつぶやいている」ようにしか映らなかった。また、普通の攻撃ではダメージを負う事も傷付くこともないという特徴を持つ。
眼魔の方からは物理敵な干渉ができる事から、眼魔が暴れている最中に周囲の砂埃が舞ったり、足元の荷物を蹴飛ばしたりする事で、「見えないしセンサーにも反応しない何かが動いている」事は判別できるので、そこから索敵することは可能。とは言っても物理攻撃は通じないので、眼魔の攻撃の瞬間にカウンターを決めるというような、バトルマンガによくある戦法は通じない
不知火などのアイテムによって、眼魔を普通の人間でも視認できるようにすることは可能で、この状態ならば触れたり物を投げつけたりして、抵抗可能となる。戦闘員の眼魔コマンドの時点で、そこらの一般市民が素手でどうにかなる相手では無いので、倒せるかは別問題ではあるが。
ちなみに人間に憑依する事でその人物を支配下に置くことも可能だが憑依された人物は人格が変わってしまうため、「眼魂」を生み出す際は第三者に憑依して「眼魂」を生み出す際に必要な「偉人に強い憧れを持っている人物」を唆すという手間が掛かる方法を取っている(『眼魂』を生み出すためには偉人に強い憧れを持っている人物』の偉人への想いが高まる必要があるが、眼魔に憑依された人物は人格が変わり厳密には「偉人に強い憧れを持っている人物」では無くなってしまう為)。
※「眼魂」の生成方法の詳細についてはゴーストアイコンの個別記事を参照されたし。
また、体を乗っ取られた人物は99日以内に助け出さなければ完全に身も心も乗っ取られて助けられなくなる事が第8話で判明した。
基本的には人間たちとは敵対する関係にある種族であるが、争いごとに興味がなく、絵を描くことが好きな画材眼魔や、騎士道精神を重んじる甲冑眼魔に、美しい曲を作曲したいと考えている音符眼魔(2代目)などがいるため、一概に邪悪な存在であるとは言えない面もある。
眼魔世界
当初は単なる異空間と思われていた眼魔世界であるが、第9話において大帝という支配者が存在する王国のような場所だと判明した。
アラン曰く、現在の大帝であるアドニスの指揮の下『完璧なる調和』が成された世界だと言われているが、一度眼魔の世界を見たタケルは「人間が住めるような世界ではない」と語っている。
また、アランはマコトへ執着に近い歪な友情関係を見せ、画材眼魔は絵を描くという行為を「生まれて初めて、楽しい」と語っている。
イゴールに至っては友情や娯楽、果ては個の命さえも「不要な不純物」と語っており、人間の感覚ではとても歪な社会で構築されていると推測された。
この世界を訪れたタケルは、眼魔の真の正体を目にすることになる。
眼魔の正体は肉体をカプセルに入れられ完全に管理され、魂のみが眼魂として分離し活動する存在であり、本来の彼らの姿は幹部たちと同じく人間とほとんど変わらない。その為、魂の器となる眼魔眼魂が破壊されても、また新しい眼魔眼魂を与えられさえすれば何度でも復活が可能のようである。
その恩恵で人間よりも長く生きることができ、肉体さえ無事なら事実上不死身に近いが、第22話ではカプセル内の肉体が朽ち果てる現象が起こるのをタケルが目撃している(原因は現時点では不明。これは大帝の息子であるアランすら知らなかったことであり、実際に目撃した時は驚愕していた)。
後に販売された超全集や小説で明かされた設定によれば、元々彼らは弥生時代の住人(ぶっちゃけいえばただの地球人)で、グレートアイが残した星間移動を可能とするゲート(モノリス)を神聖なものとして崇めていたアドニスの一族が治める部族。
平和に暮らしていたが、ある日、狂王と呼ばれる暴君の支配する部族の侵略にあい、その弾圧から逃れる為にグレートアイの力で起動したゲートを通り、捨てられた文明が残された星へと移住した。
そのような経緯からグレートアイの本名であるガヌマの民と名乗るようになったが、何時しかそれが訛ってガンマ=眼魔と呼ぶようになったという。
移住先の惑星に残されていたオーバーテクノロジーを使い、ガヌマの民は大いに繁栄した。だがアンバランスな発展によって激しい環境汚染が発生。公害病である赤死病で最愛の妻アリシアを失ったアドニスは、誰も死ぬこと無くに幸せに暮らせる完璧な世界を望むようになった。こうして不死に近い存在となれる眼魔システムが作られたが、更にその後、考え方の違い(あくまでも生身の体のまま生きてゆく事に拘った)ダントンとの対立から勃発した眼魔百年戦争で、長男アルゴスを失った事を契機によりアドニスはより一層、完璧な世界を望むようになった(この戦争を契機にアドニスは一部の者たちを残して、仮想現実空間で幸せな時を過ごせるようにした。劇中で活動している眼魔たちは特別に起きてアバターで活動する事を許された選ばれし者たちである)。
また、眼魔たちの姿が見えなかったり、声が聞こえなかったりするのもオーバーテクノロジーから得られた完璧なステルス機能によるものだとされている。
一覧
眼魔アサルト
眼魔の基本となる姿(メインイラストの姿)。素体状態での個体名は無し。素体の状態から器物やエネルギーを取り込むことで怪人に生まれ変わる。
電気眼魔を除いて素体の眼魔アサルトと同様の青い眼が特徴。個体の特徴は主にパーカー部分となる上半身に集中しており下半身はブーツを除き素体の眼魔アサルトとほぼ変化が無い。
基本的には融合した器物が個体名となることが多いが、ハットと融合して誕生したマシンガン眼魔の様に個体名と関係のない器物が融合している個体などもいる。後述する通り、ゴーストアイコン同様に偉人の隠れモチーフが有る(偶に犯罪者の類もモチーフになっているが)。
詳しい情報は各記事を参照。
個体名 | 依り代 | 偉人モチーフ | CV | 登場話 |
---|---|---|---|---|
刀眼魔 | 日本刀 | 佐々木小次郎 | 第1・13話 | |
槍眼魔 | 十文字槍 | 宝蔵院胤栄 | 高口公介 | 第1話 |
電気眼魔 | 電波受信装置 | ニコラ・テスラ | 北沢洋 | 第2・34・35話 |
斧眼魔 | 斧 | 不明 | 桐本琢也 | 第3話 |
ブック眼魔 | 不思議の国のアリスの小説 | ルイス・キャロル | 吉開清人 | 第4・34・35話 |
マシンガン眼魔 | ハット | アル・カポネ | 長克巳 | 第5・24話 |
音符眼魔 | スカーフ | ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト | 森訓久 | 第6・27・28・46話 |
インセクト眼魔 | 虫眼鏡 | ジャン・アンリ・ファーブル | 生天目仁美 | 第7・8・29話 |
青竜刀眼魔 | 青竜刀 | 関羽 | 稲田徹 | 第9・10・24・43話 |
プラネット眼魔 | 宇宙服のメット | ユーリィ・ガガーリン | 内田雄馬 | 第13・14・29・30話 |
ナイフ眼魔 | ハサミ | ジャック・ザ・リッパー | 坂口候一 | 第17・43話 |
画材眼魔 | 画材 | ピカソあるいは岡本太郎 | 松野太紀 | 第19〜28・46・49話 |
甲冑眼魔 | 西洋風の長剣 | ジャンヌ・ダルク | 幸田直子 | 第21・22話 |
飛行機眼魔兄/弟 | ゴーグル/飛行帽 | ライト兄弟 | 伊丸岡篤 | 第25・26話 |
飛行機眼魔・パーフェクト | プロペラ | 〃 | 伊丸岡篤 | 第36話 |
眼魔コマンド
眼魔眼魂がエネルギーを解放して誕生する下級の眼魔で、本作における「戦闘員」ポジション。
詳しくは個別記事を参照。
眼魔スペリオル
第10話より登場の幹部眼魔。
眼魔スペリオル・パーフェクト
第18話より登場の眼魔スペリオルの上位存在に当たる眼魔。
眼魔ウルティマ
第22話より登場の最上位幹部眼魔。
巨大眼魔
眼魔が「パーカーゴースト」などを取り込んでパワーアップした姿。巨大化し強力な力を発揮する事が可能。
この状態で倒されても元の眼魔は消滅しないが、その代わり元の眼魔とパーカーゴーストに分離してしまう(器物は消滅する模様)。
- 巨大電気眼魔(第2話。エジソンゴーストと融合)
- 巨体インセクト眼魔(第7話。重機やテントと融合)
- 巨大ルネサンス眼魔(超MOVIE大戦ジェネシス)
劇場版に登場
- ダヴィンチ眼魔 (ダヴィンチ眼魔眼魂 超MOVIE大戦ジェネシス)
- ミケランジェロ眼魔 (ミケランジェロ眼魔眼魂 超MOVIE大戦ジェネシス)
- ラファエロ眼魔 (ラファエロ眼魔眼魂 超MOVIE大戦ジェネシス)
- 謎の眼魔 (? 仮面ライダー1号)
- 僧兵眼魔兄/弟 (不明)
ひらかたパークヒーローショーに登場
- 甲冑姿の眼魔(名称不明)
- 胸にデスマスクのある眼魔(名称不明)
眼魔と関わりのある存在
アランと共に英雄眼魂を集めていた謎の男。
大手ネットワーク企業「ディープコネクト」の社長。
画材眼魔が起こした混乱の際、イゴールに眼魔眼魂を埋め込まれてしまい、イゴールが進める「デミア・プロジェクト」を遂行するために利用されてしまっている。
眼魔の世界に棲息する巨大怪生物。
眼魔世界の護り神。
余談
- デザインは漫画家島本和彦氏が担当。眼魔怪人は融合した器物と同時に偉人のモチーフも取り入れられており、毎週モチーフとなった偉人のヒントが島本氏のTwitterで実況されている(「#怪人200パー熱烈応援実況」で検索すると当時のアーカイブが確認できる)。
- TVシリーズでは『仮面ライダースーパー1』のジンドグマ以来となる全身タイツにバックル付のベルトとブーツ、手袋をつけた容姿のライダー怪人である。
- 素体となる眼魔は仮面ライダーのような風貌をしており、怪人への変身プロセスや容姿もゴーストに近いものである。『仮面ライダー』におけるお約束である、「怪人とライダーは本質的には同じ存在である」という設定を意識した演出と言えるだろう。