概要
『週刊少年サンデー』で2008年から2009年まで連載された作品。単行本は全5巻。
ジャンルは王道能力系バトル漫画だが、「トラウマ」をモチーフとしている。また、作品中にキュビズムという表現が多用されている。特徴的な絵柄のためか人気が伸びず、わずか47話で打ち切りとなった。しかし終盤の衝撃的な展開が話題を呼び、ファンの間では続編を望む声も多い。
連載終了後、本作の一部の設定を引き継いだ次回作である格闘漫画『ねじまきカギュー』が別誌にて連載された。
あらすじ
ピカソは強烈なトラウマを持っていた。幼少時に刻まれた、癒えることのない心の傷…そんな苦悩の日々に光をもたらしたのは、スジャータなる謎の美女!彼女は不思議なお香「反魂香」によって、ピカソのトラウマを具現化させた。
本当の自分を取り戻すため…今、少年は己の闇と対峙する!!
用語
トラウマイスタ
自己のトラウマに打ち克ち、それを従えて戦う人間。
真実の自己(アートマン)
心の闇に潜むトラウマが形をもったもの。
反魂香
普段は実体をもたないアートマンを実体化するための特殊な線香。
チャンドラカンパニー
反魂香とアートマンを使い、世界統一を企む秘密結社。
登場人物
多くが芸術家をはじめとする文化人の名前をあだ名に持つ。アートマンについてはそのモデルの人物の著名な作品をモデルにしている。
比何ソウマ (モデル:ピカソ)
「鬼」のトラウマを克服したトラウマイスタ。
身長162㎝、体重53㎏、4月13日生まれ、A型のごくごく一般的な高校2年生(粗チン)。
ゲルニカ (モデル:ピカソの作品「ゲルニカ」)
ピカソのアートマン。能力は「嘔吐カノン」
胃に入れた物質の原子配列を組み替え、撃ち出すことができる。甘えん坊で臆病。
スジャータ
反魂香開発者、漆原シエナのアートマン。能力は「審義眼」。あらゆるものを見通しことができる(…らしい)。かなり悪女体質。
茶風倫太郎 (モデル:チャップリン)
スジャータにぞっこんの熱血筋肉バカ。粗暴かつ野蛮な性格。
羽生瑠々花 (モデル:ジャン・アンリ・ファーブル)
ピカソにぞっこんのツンデレ女子高生。大食いの涎少女。
センゴ (モデル:千子村正)
ピカソに超ぞっこんの現役カリスマアイドル。実は寂しがり屋。
ダヴィンチ (モデル:レオナルド・ダ・ヴィンチ)
チャンドラの契約社員。アートマン「モナ・リザ」を溺愛し、ピカソに異常な執着を抱く。謎に包まれたトリックスター。
漆原シエナ
スジャータの主。組織に背いたため、チャンドラに幽閉されている。
二千恵 (モデル:フリードリヒ・ニーチェ)
本作の黒幕。チャンドラカンパニーの社長。
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