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サンダーフォースⅥ

さんだーふぉーすしっくす

伝説のサンダーフォースが復活するはずのシューティングゲームであったのだが…
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概要

テクノソフトの版権を当時引き継いでいた有限会社トゥエンティ・ワンからライセンスの許可を得て、当時SEGAに所属していた岡野哲氏が掲げたSTG復権プロジェクト第一弾作品。
ただしこれっきりでこのプロジェクトが頓挫しているあたりお察しである。
当初この存在が示唆されたのがよりにもよって旧テクノソフト公式サイトだったという。

他サイトで詳しく書かれているためこのゲーム内外の細かい問題点などは割愛するが(一応後述)、ともかくこれまでテクノソフトが培ってきたサンダーフォースをすべて破壊してしまった作品。
世界観崩壊、メモリーカード破壊バグ(※)や、デバッグ、作りこみの甘さなどで、大批判の嵐であった(この騒動がサンダーフォースの知名度をあげるきっかけになってしまっているのは皮肉である)。
当然ながらファンからはセガでさえも不信感を抱かれる事にもなった。

なお、この作品は版元を除き開発スタッフには一切元テクノソフト関係者は関わっていない。
もっと言うとスタッフロールで流れる開発スタッフの大半は恐らく岡野氏と少数(実態がわかってない人物含む)以外は製作に殆ど関わっていない可能性が高い。また、ディスク内に開発元される企業とその代表の名前があるが、その企業の代表取締役は否定している為、結局のところはどこが開発を引き受けたのかは不明になっている。

問題だらけのこの作品はシリーズのファンからはサンダーフォースと認めていないのが大半であり、実は賛否両論だった「Ⅴ」が再評価される事態にまで発展してしまっていた。

※:このメモリーカード破壊バグは当時の2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)で一人が書き込みで報告したものなのだが、ソフト起因の不具合で本当に起こるのかが疑わしい情報であるらしい。そしてその疑わしい情報が手放しで信じられてしまっている可能性が高いのではないかと有志による検証もされている。なお、メモリーカードの破壊の不具合は初期型(SCPH-10000ならびにSCPH-15000)本体そのものの不具合で起こる為、書き込みをした者は初期型ゆえにこれをソフト起因による破壊と勘違いした可能性もある。

ゲーム性の問題

単純に遊ぶだけならさほど問題はないが、VIまで進んだシリーズの割に本作の難易度はぶっちゃけ“ヌルゲー”と言われるほど低めであり、自機がロストしても武装リセットとかは行われず(※1)、敵の動きや攻撃パターンも至って単調、加えてオーバードウェポンを利用すればいかなるボスも特に苦戦もなくあっさり撃破が可能と、緊張感と達成感が重視されるSTGとしてはかなりプレイヤーの不満が残る出来となっている。

他の細かい所に目をやると“唐突な見辛いだけの場面転換”“同年代のゲームとしてはいまいち低水準なグラフィックとスプライト”“明らかにシチュエーションにあっていないBGM”(※2)など、ゲーム自体の全体的なクオリティが低く見られるのも批判点とされている。

設定の矛盾点

これは今作だけだと分かりにくいが、「Ⅳ」「Ⅴ」の結末を知っていると明らかにおかしな点が浮き彫りとなる。並べるとキリが無いので数点だけ挙げると。

  • 「Ⅴ」で地球上に存在したVasteelからもたらされたテクノロジーはセネスの奮戦とVのラスボスガーディアンによって全て痕跡程度でしか残っておらず全て破壊されている。その為RVR-02ヴァンブレイスが最後のVasteel Technologyであり、おそらくこれも破壊されている。「Vasteelの封印」とは破壊を意味する。その為、RVRシリーズはRVR-02以降はテクノロジーが消滅して造られる事が無いはずなのにRVR-00が存在するという矛盾。ただし、0型試験機というものが「Ⅴ」の設定上にはあるようだ(PS版のデジタルビュワーでのテキストより)。
  • RVR-02は最終決戦後に航行システムに異常が発生しておりセネスは消息不明になっている(遺書ともとれるメッセージが遺されており詳細はこれに記されている)。にも関わらず何故か「Ⅵ」に登場する。ラスボスのガーディアンはRVR-02の破壊をセネスに託している(エンディングでのLAST LETTER)。
  • 「Ⅳ」の自機「RYNEX」はファウストとの最終決戦で大破し地球圏に流れ着いた。これが「Ⅴ」の「Vasttel Original」であり、これもRVR-02との激戦で完全に破壊された。その為「Ⅵ」でコアユニットとして存在する事がおかしい(Ⅴの主役機に搭載されたAIことReffiもしくはラスボス・ガーディアンのコアと勘違いしている可能性大)。なお、「RYNEX」のパイロット二名はコックピットを切り離す事で無事に銀河連邦に帰還しているとされる。その為時空転移で古代地球に流れ着くのはありえない。これこそトンデモ設定である。
  • 今まで一切使われてなかった言語「西夏語」「モンゴル語」の『VI』での採用は一際サンダーフォースの世界観に違和感しか与えていない事を物語っている。
  • なんとこの『VI』のエンディングには続編を匂わせる「TO BE CONTINUED」が表示されるが(※)、結果は皆様お察しの通りである。

このおかしい点の一因となっていたのが、当時の権利保持者からライセンス自体は得られたものの、過去作品の開発資料の提供は受けられなかった故に設定確認する手段が非常に限られる状況にあったからではないかとされている。一応、設定に関しては岡野氏と実際に開発したとされるスタッフを弁護するならば設定資料が乏しい中でどうにかしなければいけなかった…可能性も否定できない。

※…一応「IV」でもあったのだが、その続編は物語としては舞台が変わってしまった為謎に終わったところがあったりする。ただし、RYNEXは残骸として宇宙を漂った事が『Ⅴ』に繋がっているが。

騒動にまつわる背景

総スカンを散々食らったこの作品であるが、テクノソフトがリリースしたサンダーフォースシリーズ自体も各作品でクセのあるものが多々ある。例えば『Ⅱ』はオリジナル版(X68000)では難易度が高く、『ⅡMD』は移植先のハード仕様で一部変更を余儀なくされた事、『Ⅲ』は初見殺しの多さ、『IV』は難易度の高さと全10ステージというクリアまでに時間がかかる事、『Ⅴ』はゲームバランスを崩壊しかねない装備「フリーレンジ」の存在と演出寄りな作風で本来は賛否両論の評価だった事である。
つまり、それまでの作品が完璧だったかというとあながちそうではなかった事が騒動の最中ではほとんど語られていなかったのである。特に『Ⅴ』は『Ⅵ』のせいで皮肉にも再評価されたのである。

元テクノソフトスタッフの監修が無かった事(シリーズの正確な設定資料の入手ができていない可能性)・岡野氏のサンダーフォースシリーズに対する理解力が足りなかった・独自すぎる設定の挿入が本作の出来になったのは間違いないが、実は『Ⅵ』の少し前にPCにおいてリリースされた二次創作『ブロークンサンダー』で起こった騒動も語らねばならない。

ブロークンサンダー

そもそもこの『ブロークンサンダー』とは何かと言うと、同人音楽を手がける「Factory Noise&AG(以下FNAG)」という会社がリリースした、非公認の二次創作であった。FNAGには作曲スタッフとして元テクノソフトの山西利治氏と九十九百太郎氏が当時所属しており、『Project THUNDER FORCE VI』のレーベルで氏が手がけた作品のサウンドトラック復刻や新作楽曲をリリースしていた。
『ブロークンサンダー』とは当初『過去作品のアレンジ曲・新作楽曲』が収められたアルバムのタイトルだったが、当時のFNAGのプロデューサーがゲーム化を計画した事で始まっている。

ところがこの会社、本来は楽曲制作が本業であってゲーム開発の実績が全くなく集まった開発陣の間で互いに連絡が取れていない中(実際に会ってミーティングすら無かった説もある)で作っていた。いざ、発売されると非常にお粗末すぎる出来・・・むしろ世間一般のゲームソフトでいうならば、開発における「ベータ版」以下のレベルの作りでしかなかったのである。つまり未完成品を販売していたわけである。ちなみに購入するまで未完成品である事がわからない代物だった(さらに言えばディスク内のテキストファイルを開いて初めてわかる真相であった)
プロジェクトから見る通り、理想はサンダーフォースⅥを作ろうとしたが結局技術が足りていない為にこうなったというわけである。こちらの作品はストーリーがほとんど本家サンダーフォースシリーズとは繋がりがないのに等しいが、ストーリー・設定・楽曲自体はそこまで悪いものではない。ただ、どうやらハイパーデュエルと何らかの形で繋げようとしていたようである。ちなみに「サンダーフォース」の名前が使えなかったのは当時サンダーフォースの商標を持っていた所から許可が下りなかった為。

なお、再三言うがこの「ブロークンサンダー」はあくまでも二次創作作品である。

こういう事もありファンは落胆したが(そもそも二次創作作品なので本家本元ではないのが前提だが)、旧テクノソフトのWebサイトでの初報と大手であるセガ直々でサンダーフォースが復活するという情報が出た際は当初は「大手のセガが手がけるなら大丈夫だろう」と思われていたが、肝心のプロジェクトの責任者が一癖も二癖もあった岡野氏だった事で徐々に不安視がされていき、結局は不安が的中してしまった背景があったのである。

つまり、熱心なファン達は同人ならびに商業作品と共に二重に期待を裏切られてしまったのである。そしてついにサンダーフォースの新作はおろか復刻への命脈はここで一度閉ざされてしまった。

その後

突如、それまではテクノソフトの知的財産権を保持していた企業「トゥエンティ・ワン有限会社」(※3)からセガへ全権利が移行された事が判明する。詳細はテクノソフトを参照されたし。

なお、『VI』当時は許可を得るにも版元(知的財産権所有者)が企業名ではなく個人名(何故か創業者ではなく元社員名義)だった為にどこにいるのかわからなかったらしく、当時のセガは八方手を尽くして探し出したという。ちなみにこの許可を得る為の交渉が無かったら後年のセガの権利移籍はもっと遅れていた可能性があったとも言われている。


3D復刻アーカイブ3にサンダーフォースⅢが収録されることやセガから出る事に概ねVIでの苦い思い出を想起したユーザーも多かったようだが、重鎮の一人であった元テクノソフト開発室室長の新井氏を交えてのテクノソフト製のゲームライセンス移行経緯や当時の思い出トークを語るなどで不安の声は少なくなった(サンダーフォースⅢの3D移植を担当した開発会社もM2(エムツー)という良質な移植の実績があり、3D復刻プロジェクトの全シリーズを手がけ、PS4版バトルガレッガの移植や斑鳩などで活躍した井内ひろし氏他、多数の有力なスタッフを擁する開発会社である)。皮肉な事に岡野氏が掲げた「STG復権プロジェクト」は全く別の形でM2の技術で「3D復刻プロジェクト」の一環やM2がパブリッシャーとしてリリースした「M2ショットトリガーズ」「新生SEGA AGES」等でいくつかの名作STGの復刻が実現されていった。事前に3D復刻アーカイブ3に入れて欲しいタイトルのアンケートを募集した際、サードパーティのタイトルでありながら「サンダーフォースシリーズ」の復刻を希望するものがランクインされていた事からユーザー達からも実績を重ねてきたM2にいかに信頼されていたかが汲み取れる。
VIの開発経緯に関する不透明さがあった事でライセンス移行の経緯をオープンにする必要性があったとも考えられる。

しかしそのトーク中にサンダーフォースⅥの存在は語られず(※4)、後のインタビュー記事にも続編への希望は語られていたが「サンダーフォース「7」」などの文面は出ず、ファンの心境も考慮した相当デリケートなものと化している事を察することが出来る。

2019年現在でも現行ゲームハードへの移植(+‪α‬)にとどまっており、リメイクや新作までは現行では行っていない。

そのインタビューにおいて詳しい事は不明だが、セガの奥成氏によるとWiiのバーチャルコンソールでメガドライブタイトルとしてサンダーフォースシリーズを配信する為のライセンスを当時版権を持っていた「トゥエンティ・ワン」に打診するも実現しなかったそうである。
ただし、PSでリリースされたタイトルはトゥエンティ・ワン名義でゲームアーカイブス配信されていた為、VI騒動でセガと距離を置いていた説もある。
新井氏によって明かされた話として、元テクノソフト社長であった今は亡き大園氏が生前に「テクノソフトのブランドを潰えさせたくない。セガさんなら引き受けて貰えるのではないか」といった事を話していたという。

3D復刻アーカイブス3でⅢが現代に復刻されて約二年後、新プロジェクト「新生SEGA AGES」のラインナップの一つとしてニンテンドーSWITCHにてサンダーフォースⅣやサンダーフォースACが移植される事となった。

3D復刻プロジェクトの開発を担当したM2によってオーン三部作完結編の「Ⅲ」、謎の勢力ファウストとの戦いの「Ⅳ」の物語が再び現代のゲーム機に蘇りテクノソフトが残した遺産として再び日の目を見る事となった。

また、元テクノソフトスタッフがTwitterにおいてサンダーフォースシリーズ含むテクノソフト作品のこぼれ話といったものを近年明かす事が多くなった。

一方、かつての主導者であった岡野氏が立ち上げた会社のヒューガでも動きがあった。
2018年10月30日、ヒューガで2020年リリース予定とされる開発中のSTG作品のPVを公開した。その冒頭では、どこか「Ⅵ」のバッドエンドをどこか思い出させるような演出で…

翼を穢したる者よ
お前たちは 決して赦されることのない 咎人である
あらゆる者が お前たちを 呪い 憎み 拒むであろう
呪われし 偽りの 翼よ
お前たちは 何処にも 行き着くことはないであろう
己が 過ちと 罪の報い
嘲笑と侮蔑
業火の中を 永遠に飛び続けるのだ

…というメッセージが流れた。

この発表は、「Ⅵ」が発売されて丁度10年目であった。ただし、一切「サンダーフォースⅥ」とは言及してはいないのだが、これが過去に「Ⅵ」で犯した過ちに対する現在の岡野氏の悔悟のメッセージととるか、あるいは現在でも根深くある「Ⅵ」に対するファンからの岡野氏への怨恨の声を表したのか、その両方なのかもしくはそれらとは全く別の意味なのかは各々方の解釈次第であろう。

ヒューガの公式Twitterアカウントでも多くは語られていないものの「誰しもそうだと思いますが、いろいろなものを背負ってここにまで至ったのでした。もはや取り戻すことの出来ないものも多くありますが、せめてその分、新たな何かを生み出せればと思っております。まだまだ道は遠いですが、どうかよろしくお願いいたします。」のメッセージがツイートされた。

脚注

※1:一応、テクノソフトがセガサターンでMD版のサンダーフォースシリーズを移植したゴールドパック1ならびに2での追加仕様である難易度「KIDS」を選んだ場合ミスしても武装リセットされない。ちなみにⅥだとRVR-00ならびに隠し機体SYRINXが最初からシールド除く全武器装備済みであり、同じく隠し機体であるRYNEX-Rは従来通り道中で装備する必要がある。最初から全装備は「Ⅲ」と「IV」で裏技としてコマンド入力では可能だった。

※2:特に最終ステージは宇宙空間にある機械要塞が舞台にも関わらず、そこではトルコ民謡風(メフテル調)の曲が唐突に流れるという演出になっていた。ただし、これはSYRINXでの場合。RYNEX-Rだと全く別の曲になるがどの道サンダーフォースという作品にマッチしていないのは同様。ちなみに戦艦ステージ・ラスボス手前に出るボス敵の曲に至ってはセガガガのとある戦闘曲のアレンジ。

※3:旧テクノソフト本社ビルをテクノソフト倒産後に管理していたビル管理会社(旧テクノソフトそのものとは直接関係はないとされる)。正確にはそこに所属する元テクノソフト社員だった人物での登録だった。

※4:2019年にセガの3D復刻プロジェクトならびに新生SEGA AGESシリーズのスーパーバイザーである奥成氏がインタビューで経歴を語る際に名前だけであるが、騒動後に初めて口にしている。また、2020年にSEGA AGESサンダーフォースACでのインタビューの際に再び僅かだがゾルゲール哲の名前を出している。


最後に注意点

この当時の事をまとめた外部wikiがあるが、そこにまとめられている情報は全部が全部サンダーフォースVI開発にまつわる事実なのか、本当にきちんとした検証や裏取りされたものか怪しい点がある事に注意が必要である。この騒動の過程で「STG復権プロジェクトの企画書」が流出しているが、限りなく本物である可能性が高い一方で社員からの内部告発とされる2ちゃんねる(5ちゃんねる)での書き込みは本当に社員なのか疑わしいまま記録されている。特にメモリーカード破壊バグはPS2の本体ロットの組み合わせが起因である可能性を精査されないまま流布されてしまったケースがある。




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