概要
1971年5月9日生まれ。東京都三鷹市出身。
日本の思想家、評論家、SF作家。「現代思想好きのオタク」を自認し、現代思想と絡めたオタク論で知られる。
フランス現代思想を専攻し、1999年に刊行した初の著書『存在論的、郵便的 ジャック・デリダについて』で名を知られる。『動物化するポストモダン―オタクから見た日本社会』ではオタク層の萌えの消費を「データベース消費」「動物化」と表現し議論を巻き起こした。
従来のオタク評論でスルーされがちだった美少女ゲームを批評し、自身もファンでもあり、麻枝准と竜騎士07の二人を特に高く評価している。
思想や文芸のサブカルチャー(ここでは主にライトノベルやアダルトゲームなどのオタク文化を指す)との接合につとめ、『ファウスト』などのサブカルチャー系文芸誌の刊行に関わる。本人もSF作家としてデビューしている。
だが2011年のアニメフラクタルを巡る騒動の後、東日本大震災以降、政治的発言が増えた。アートの分野では、カオスラウンジのメンバーの師匠として活動の場を提供し、彼らが制作した著作権上の問題がある作品を絶賛し買い上げた行動により、その後カオスラウンジの引き起こした騒動について責任を問われた。
これら影響でオタク批評の分野からは徐々にフェードアウトしていき、思想家業に復帰。都知事選では猪瀬直樹を応援した。ポストモダン系リベラル論者を標榜し、安倍政権から左派リベラルまで批判的な立場をとっている。