著者・年代・制作過程などが虚偽とされている文書。内容も虚偽の場合が多いが、内容が虚偽というだけでは偽書には該当しない。信憑性を高めるために著者や年代をごまかしたものを指す。
例えば「古代に書かれたとされているが、実際には明治以降に書かれたもの」などが該当する。
素人目にもデタラメとわかるようなものから多くの人が騙されたものまで幅広く存在する。
主な偽書
言わずと知れた偽書の代表格。日本の超古代文明について書かれている。あまりにも話が壮大すぎて真偽を確認する以前の問題とも言える。
- 東日流外三郡誌(つがるそとさんぐんし)
和田喜八郎宅の天井裏から落ちてきたことで「発見」された書物。江戸時代に書かれたはずなのに、「光年」など明治以降に作られた単語が大量に使われている。そもそも和田宅は昭和時代に建設されているので江戸時代に書かれた書物が天井裏から発見されるばずがない。また、1つの民家から見つかったにしては書物の量があまりにも多すぎる。和田氏の経歴も「ビルマ国王の影武者をしながら通信研究所に勤務」「フィリピンで抑留されたまま皇宮警察に勤務」など支離滅裂。
単独の書物ではなく複数の書物の総称。中世に書かれたとされていたが、実際には江戸時代に山城国相楽郡椿井村の椿井政隆という人物が作成した。内容は郷土史程度のもので突拍子もないことは書かれていないが、かえってそれが疑いの目を向けられないこととなってしまい多くの人が騙された。存在しない年が書かれているなど見抜くポイントはある。