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概要編集

アメリカ合衆国カリフォルニア州サンタモニカに本社を置くゲームメーカー

エレクトロニック・アーツと肩を並べる、世界最大級のゲーム会社である。


2007年12月2日にアメリカのアクティビジョンフランスのヴィヴェンディ・ユニバーサル・ゲームズが合併して誕生した。

合併当初は旧ヴィヴェンディ・ユニバーサル・ゲームズの親会社であったヴィヴェンディ社の子会社という立場だったが、2013年に親会社から株式を買い取り独立した。


アクティビジョン社とBlizzard Entertainment社は現在もアクティビジョン・ブリザードの子会社として存続しており、以前よりBlizzardが取り扱っていたゲームは引き続きBlizzardから発売されており、それ以外のゲームソフトは基本的にアクティビジョンが販売している。


日本法人は、アクティビジョン・ブリザード・ジャパン株式会社。


マイクロソフトによる買収編集


2022年1月18日にコンピューターソフトウェア最大手のマイクロソフトは、アクティビジョン・ブリザードの買収を発表した。

2023年6月までに各国の審査を経て買収手続きを完了する予定…と、ここまでなら360時代に買収されたレア社、ライオンヘッド、One時代に買収されたMojang、ゼニマックスを買収した時のような活動と同じで終わる筈だったのだが、この買収に対しソニーが英競争当局に異議を申し立てた。訴える原因になったのは、ソニー・インタラクティブ・エンタテインメント代表のジム・ライアン氏による意向である。

そもそものきっかけは2021年に起きたグループ全体に蔓延していたセクハラ問題と言われている。それ以前にCoDシリーズで過剰な開発リソースの偏りが発生し、毎年のように100GB以上の容量がある新作を出し続ける以上、開発リソースが膨大化するあまり企業体制が腐敗しかねないのも無理はない話である。この件で社会的地位を大いに落としたABは、様々な事情からソニーに身売りするにもできなかったのでMSへ身売りを提案した。しかし、ソニー(SIE)側はこれに反発したのでしばらくの間裁判に発展することになったが、2023年10月をもって裁判はほとんど終了し、買収が確定した。


なぜ買収の件で裁判は発生したのか?編集


なぜソニーがアクティビジョンの買収にだけ著しく抵抗したのかを考察する場合、おそらくソニーのファーストスタジオに開発費を回せなくなるためという説が最も有力である。プレイステーション版のCoDシリーズが毎年発売されるたびにかなりの売り上げをたたき出していることをこの裁判で間接的に証明させてしまったといえるし、買収完了後にジム・ライアン氏が、裁判の影響だけでなく、プライベート間の家族との関わりも疎遠になっていたことを理由に実質退任確定となった後、皮肉にもソニーグループの取締役である十時裕樹氏が暫定のCEOに就いてしまっている。そして、十時氏はソニーの一部のファーストスタジオ(主にBungieなど)に人員削減のレイオフを実施していることからも、開発費問題を裏付けていると言える。ちなみに、この影響もあって買収の数年前の段階でジム・ライアン氏はファーストパーティー系スタジオに「ライブサービスゲーム」の開発を数作依頼していたが、買収完了後に当初予定されていたノーティードッグのThe Last Of Usのオンライン作品などは中止されている。

このような流れは「ライブサービスゲームの配信による従来のゲームソフトのマーケティング排除」が背面で進んでいることでもある。ライブサービスゲームとはスマートフォン上のソーシャルゲームや「GTAオンライン」のような追加課金式のオンラインゲームを指す。PS4の海外でのローンチ時はXboxOneのDRMが非難されまくってPS4版ディスクの中古品がどの本体でも使えることが称賛されていたが、Xbox側が「Xbox Gamepass」や「Xbox Cloud Gaming」でディスクを購入しなくても遊べる環境を作り始めたこと、任天堂も売り上げを取れるファースト開発のソフトを自社でほとんど出せる環境にしたこともあり、結果的に2023年になるにつれてソニー側が降参せざるを得なくなる構図になったのである。


買収完了までの流れ編集


  • ソニー(もっと厳密に言えば海外に本社があるソニー・インタラクティブエンタテインメント)がFTCに対してベセスダ買収の際にEU規制当局に虚偽の申告をしたということにして訴訟を開始する。
    • 訴訟すると報じたその日のうちに反トラスト法を専門にする機関誌の取材を受けたEU規制当局は事実無根と回答。
    • 同じ頃にFTCの役員だった上院議員が委員を辞任する報道が相次ぐ
    • これによりジョー・バイデンがFTCに送り込んだ反ビックテックの急先鋒リナ・カーン公私混同が明るみに出る。
    • アメリカで大手とされる2つの労働者組合は買収の支持を宣言、それと同時に片方の組合がFTCを非難する声明も出る。
    • 2023年3月に上院議員11名がソニーが日本のビデオゲーム市場において最大の競合企業であるマイクロソフトより優位に立つために行っているとされる「反競争的戦術」に対する懸念を表明(参照)
    • 超党派が表明したその日のうちに公正取引委員会(日本)が買収を承認(参照)
      • これによりMSが任天堂以外の日本のメーカーを買収しても独禁法違反にならないというお墨付きも得られる。
  • AB幹部のLulu Chengが定期的にTwitterでジム・ライアン(SIECEO)の本音を暴露する
  • 本件はCall of Dutyシリーズを展開するハードがXbox(ゲームパス、xCloud含む)とPCだけになるのではという懸念もあったが、任天堂(おそらくニンテンドースイッチの次世代機)やGeForce Now、各国のクラウドゲーミングサービスにCoDを10年間提供する契約を交わしている
    • ソニーにも当初は3年、後に10年間の契約を提示したが拒否された。
    • ゼニマックス(主にThe_Elder_ScrollsFallOutシリーズを制作した会社)などは買収されたらMS独占でそれっきりの状態が確定していたが、アクティビジョンのソニーに関する供給に対する件はソニー吉田憲一郎会長の鶴の一声でジム・ライアン氏の意向をストップさせ、CoDのみ10年間提供を受けることに。おそらく10年後もCoDシリーズは引き続きプレイステーションシリーズに供給されると思われる。逆に言うとCoD以外のゲームは今後プレイステーションには提供しないので、クラッシュ・バンディクーなどの新作も同様の扱いを受けることになる。

2023年、MSがベセスダ、ABから提供された資料によって事態は会社間どころか国家間の問題に発展していく。


ソニーの日米デジタル貿易協定違反の追求編集


前述の通り各国で独禁法違反かどうかの調査が進められる中でMSの報告と資料が提示され、これによりソニーの日米デジタル貿易協定違反を疑われるまでに発展した。


FTC敗訴及び控訴棄却編集

7月中旬にFTCが裁判で敗訴した。

この結果を受けたFTCは直ぐ様控訴を行おうとしたが、棄却された。

さらにこの裁判の流れを見たCMAがMicrosoftに対し和解を持ちかけている。

これによりMicrosoftの買収はほぼ決まることとなった。

イレギュラーが発生する事がなければアクティビジョン・ブリザードの買収が完了し、終戦する事となるだろう。


2023年10月13日に最後まで抵抗していたCMAが陥落(承認)し、買収は実質成立。マイクロソフトの子会社となった。


10月24日にBlizzardに来社したフィルをBlizzardの社員総出で出迎え、看板もリニューアルされ名実共にマイクロソフト傘下になったことをアピールした。ここまで優遇されているのも、裁判自体が無駄足だったために終わったことの裏返し表現である。ちなみに、その直後にCoD:MWIIIがリリースされると、Xbox本体の起動時に広告が一度だけ表示された。


主なゲーム作品編集

アクティビジョン編集


ブリザード・エンターテイメント編集


旧ヴィヴェンディ・ユニバーサル・ゲームズのソフト編集


関連タグ編集

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