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セガガガ

せががが

『セガガガ』(SGGG)とはセガが2001年に発売したドリームキャスト用のゲームの一つ。
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概要

2025年のセガ本社を舞台に、プレーヤーはセガの経営を任された主人公となって、ゲーム業界を制圧するという経営シミュレーションゲーム。


だがその実態はRPGからシューティングまで何でもアリ、内容もゲーム業界やセガをとことん自虐した要素や危険なパロディが満載の、セガの本気が詰まった渾身のバカゲーである。

R.P.Gは(株)バンダイの登録商標です。


実際に当時のセガはドリームキャストの売上不振によって非常に厳しい状態に晒されていたため、「窮地に陥ったセガを救うべく主人公が活躍する」というゲームの主旨そのものが当時のセガを皮肉ったものである。いわば、セガが目指した夢をゲームの中で実現させることが当ゲームの目的となっている。


ストーリー

ドリームキャストの人気が高じ、1日100万台の生産でも間に合わなくなっていた栄光の時代も過去のもの、西暦2025年、セガはライバルのドグマ社にシェアを奪われて業界シェアは僅か3%にまで落ち込んでいた。

こうして経営危機に陥ったセガは『プロジェクト・セガガガ』を実行に移す。セガが誇るスーパーコンピュータ・テラドライブによってある日突然選ばれた2人の若者、瀬賀太郎(名前変更可)と羽田弥生(名前変更可)は、セガガガのメンバーとして、ドグマ社からシェアを奪還し、セガのシェアを100%にするという任務を背負うことになった。


ゲームの流れ

プレイヤーは主人公・瀬賀太郎となって行動する。


ゲームは大きく、RPGパートとSLGパートの2つに分かれ、RPGパートではダンジョンと化した3つの開発室(A研、B研、C研)を攻略し、各開発室の部長を説得してゲームを作る場をゲットすることが主な目的。

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また各開発室では後のSLGパートで必要となる開発メンバーを集めることも目的となっている。プレイヤーは開発室内で遭遇したプログラマーやデザイナー等と、「説得」を試みることとなるが、これが一般的なRPGで言うところの戦闘に該当する。説得コマンド(通常攻撃)とハッタリコマンド(夢ポイントを消費する特殊攻撃)を用いてゲーム開発者を説得する。

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相手を説き伏せると経験値やお金、たまにアイテムが貰えるほか、開発メンバーとなる「交渉」が始まることもある。交渉では相手が投げかけた質問に応じてプレイヤーがコマンドを選択して答えていくことになるが、この選択した答えによって相手の「好感度」が上下する。制限時間がゼロになったときに相手の好感度が一定値以上であれば開発メンバーとなってくれる。中には交渉を行わなくても開発メンバーになってくれるものがいるほか、イベントで自動的に開発メンバーとなるものもいる。


各開発室の部長を説得して、開発室をゲットするとSLGパートで遊ぶことが可能となり、ここでは先ほどのRPGパートでゲットしたメンバーを作って実際にゲームを作っていくことになる。なお、1つのゲームを作るには最低でも「プログラマー」、「デザイナー」、「ディレクター」が各1人ずつ必要となる。サウンドコンポーザー(ゲームの音楽や効果音を作る人。当然ながら重要な役割)はいらないらしい。開発メンバーが(半自動で)ゲームを制作している最中にも、プレイヤーには様々な気配りが求められ、開発メンバーの士気を把握して適度にガス抜きを行う、備品に予算を割いてハイエンドマシンを導入し開発のペースを上げる、広告費を多めに用意してCMを打つ等々、采配を振ることが求められる。こき使い過ぎるとメンバーが逃げ出し秋葉原に行ってしまうなど、リアルとは言わないまでも生々しいイベントが用意されている。

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無事にゲームを作り終えて発売すると、ゲームの売上が発表される。この売上はそのままセガガガの予算となり、この予算を使って次々とゲームを使っていくこととなる。

予算がゼロになったり、ドグマ社にシェアを更に奪われてセガのシェアが0%になってしまうとゲームオーバーとなる。


登場キャラクター

セガ

このゲームの主人公。岡山県立倉敷古城池高等学校(このゲームのディレクター・ゾルゲール哲の母校)に通う普通の高校生だったが、ある日突然、プロジェクト・セガガガのメンバーに選ばれる。

このゲームのヒロイン。プロジェクト・セガガガのもう1人のメンバー。主人公とは別に、彼女はとある目的のために行動することとなる。

ゲームの進行役。金髪・眼鏡着用の美人でプロジェクトセガガガの専属秘書。実はとあるゲームのキャラクターである。元来ゲームキャラクターだったので、口を動かさずに話せる

2025年のセガの社長。元ネタは当時のセガ社長であった入交社長(但し本作発売時には既に社長の座を降りていた)。

セガ・アメリカの重鎮。とある野望を持っており、そのためにセガガガを利用しようとしている。


ドグマ社

  • ドグマ社長 cv:岸野幸正

ドグマ社の社長。社長らしからぬ、いかにも悪役っぽい格好をしているが、2002年にドグマ社を設立して1代でドグマ社をシェア97%にした凄い人。

  • 虹野カオリン cv:井上喜久子

ドグマ社の幹部。ゲームディレクターであると同時に、自分をアイドルとして売り出しており、萌えを売りにしたゲーム開発を得意とする。「えーい、セガなんて死んじゃえ~☆

  • 人工生命E

ドグマ社の幹部。短期間でのゲーム開発を得意とする。モデルはゲームクリエイターの飯野賢治

  • ドグマ博士

ドグマ社の幹部。高い売上を誇るゲーム(キラータイトル)の開発を得意とする。当初は「横○博士」となる予定だったが、恐れ多い(というよりも任天堂から怒られる事を避けるため)という理由で「ドグマ博士」に変更された。


その他

その名の通りA研の部長。どこかで見たようなデザインをしている。開発室の中では数少ない喋るキャラの1人。

  • アレックス cv:井上喜久子

大鳥居にあるゲームショップの店長。かつてはセガの看板キャラクターとして、任天○のマ○オさんに対抗したが歯が立たず、その後は看板キャラの座を青いハリネズミに奪われて表舞台から姿を消した・・・という設定になっている。本作では「自分の存在が忘れ去られていた」という自虐ネタも・・・。


このゲームの凄いところ

本作の制作スタッフはなかなか豪華である。作中のアニメーションは東映アニメーションが制作しており、非常にクオリティの高いものとなっている。本作のキャラクターデザインは上野ケンシナリオは当時まだ無名だった冲方丁。また、作中に挿入されるイラストもヤスダスズヒトを初めとした有名な絵師によって制作されたものであり、これまたクオリティが高い。


さらに、セガのゲームだけあって、ソニックを初めとしたセガのゲームキャラクターも隠し要素的に多く登場するが、このゲームの凄いところはこれだけじゃない。


これ以降の記述にはネタバレが含まれていますので閲覧にはご注意ください。


  • このゲームにも顕著に表れている特徴として、例として、C研パートでは萌えがテーマとなっているが、このゲームが発売された当時(2001年)は『萌え』というジャンルが一般ではあまり確立されていなかった。もちろんその後の萌えをめぐる動き、そしてSEGAも自社ハードをもれなく擬人化してみるなどしてその波に乗ったのは周知のとおり。


  • 説得パートの台詞がいちいち酷い。主人公の説得台詞を例に挙げても「他人のせいにして楽しいですか?」「夢も希望も無いんですか?」「10人ぐらいでゲームは作れる!」「マニアとかオタクという言葉が勲章ですよね」「毎日、終電ですか?」「言われたとおりに作っていて楽しいですか?」「スーツ、似合わなそう・・・」など、とても普通の高校生が喋るとは思えないようなことを言い放ち、もはや説得というより罵倒に近い。また、相手(開発者側)の台詞にも「思いつきは企画と言わねぇ!」「休みをよこせ!」「辞められるならとっくに辞めてる」「ユーザーとの約束?笑わせるな!」「若いウチからこんなところに来るな」「残業400時間オーバーだ!」「ゲーム好きなヤツは友達いないんだってな」など、ゲーム作りという仕事の生々しさ全開の台詞を言い放ちゲーム作りという仕事への夢をぶち壊すものが多い。なお、これらの説得台詞はセガ社員の公募によって決まったものらしい。
    • ただし、あくまで都市伝説に過ぎないがこれこれは新人社員の単なる思いつきから始まったとされている。

  • アイテムを取るといちいち「セーガー」と流れ、非常に濃い身内ネタも多数含まれている。当時問題となっていたパソナルーム問題まで再現されている。そしてネタバレになるが、ラスボスは歴代のセガハードという有り様である。

  • 危険なパロディが満載。特にドグマ社で出てくる敵キャラクターはセウトレベル。ちなみにセガダイレクト版ではSLGパートで作れるゲームに『偽ゲーム』というものがあったが(実際は没データ扱いでチートツールを使った場合に確認できる)、そこに出てくるゲームがあまりにも危険すぎて、一般販売版では関連データが削除されていた。どんなものだったかは以下を参照されたい。

また、R-720に出てくる敵キャラにはプレイステーションのコントローラーであるデュアルショックが出てくる始末。…本当に大丈夫なのかコレ。

    • 実は一件だけクレームを受けて、一般販売版で名前が変更されたキャラも居る。

  • 本文中にも何度か出ている「R.P.Gは(株)バンダイの登録商標です」というメッセージは、ピピンアットマークの不発で苦境に陥っていたバンダイとセガの間に合併の話があり、「1997年10月1日に両社は合併して、新社名をセガバンダイにする」という声明まで出ていたほど。しかし、この話は後にたまごっちのヒットで苦境を脱したバンダイからの申し入れによってオジャンとなったため、このメッセージはそのことを皮肉ったものと言われている。但し、バンダイとはその後ナムコと経営統合してバンダイナムコとなった今でも、セガとは良好な関係を築き続けている。
    • ただしセガは本作以前にも『RPG伝説ヘポイ』において「ロープレゲーム」を商標登録しており、「R.P.G.(アールピージー)」の商標に関しては昔から意識していた模様(「ロールプレイングゲーム」の商標はホビージャパンが持っていた)。…生憎「ロープレゲーム」は浸透しなかったが(と言うか「メガドライブ版ヘポイ」自体も発売中止になっている)。

  • 当初、このゲームはセガダイレクトおよび作中にも登場する実在のゲームショップ『メッセサンオー』でのみ販売されていたが、後に一部表現を修正したうえで一般販売されている。また、本ゲーム発売の2ヶ月前にセガが家庭用ハード機事業からの撤退を表明したことも本ゲームがネタとされる要因の1つ。

  • 何も知らずにゲームを進めると仲間(モンスター)が続々と増えるのだが、彼らには給料が存在するので、仕事をしない社員が増えると開発予算が減少してしまう。雇った直後に給料を最低ランクに下げてもいいいし、不要だと思えばリストラしてもいい。この社員がゲーム開発中(仕事中)に秋葉原へ逃亡してしまう現象も起きるが、即解雇して替わりの人に仕事を任せることももちろん可能。社員の士気を高める福利厚生コマンドが大量に用意されているものの、実は、馬車馬のように働かせるのが一番効率良かったりする。

  • プログラマーやデザイナーは、仕事を続けていると「こういうゲームを作りたい」と言い出すディレクターに昇格する事がある。「セガガガ」に於けるディレクターは、セガ往年のゲームを2〜3種類提案してゲームを作ってくれるのだが、それ以上続けさせると「もう何も思いつきません、ネタ切れかもしれない」と言い出す。それは勿論、解雇ですね。替わりの人は沢山居るんだから。

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