データ
別名 | 悪夢魔獣 |
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身長 | 62m |
体重 | 6万2千t |
スーツアクター | 高橋舜 |
概要
第7話「魔の山へ‼」、第8話「悪魔を討て!」に登場。
太古の昔、現在は廃村となっている九頭流村に「皆既日食と共に天から舞い降りてきた」と伝わる邪悪な魔獣。伝承の内容から、元来は宇宙怪獣であると思われる。タイタスは噂程度だがナイトファングを知っており、その名を口にしていた。
村人たちから「赤目(アカメ)様」と崇められてきた守り神の正体。
位置が逆転した口と目(顔が逆さまになっているわけではない)、胴体に浮かぶ赤い目の巨大な髑髏の顔のような模様、体の各所に生えた何本もの触手、巨大な黒い翼など、その容姿は守り神……よりは悪魔に近く、人の啜り泣きにも薄ら笑いにも聞こえる不気味な鳴き声を発する。
かつて村人達は偶然村にやって来た旅人を生贄として捧げ、その代わりに村を守ってもらっていたが、風の便りでその所業を知られて旅人が村を訪れなくなると、今度は住人の中から生贄を捧げるようになり、やがて誰も住む者がいなくなり、村は滅びたとされる。
能力
口の奥に大きな一つ目が隠されており、そこから邪悪な催眠音波「ナイトメアウェイブ」を放って人々に強制的に悪夢を見せ、その悪夢をエネルギーに変換して吸い取り糧にすると、おぞましい生態を持つ。
なお、この能力の影響かどうかは不明だが、かつて生贄となった人々の霊魂はナイトファングが復活できないように現世に留まり続けており、ナイトファングが復活するとその役目を終えて成仏していった。
口から吐く強力な火球「ファングヴォルボール」に加え、腕の触手による拘束・殴打が主戦力。
また、タイガのアクアブラスターを飛行中に受けても、意にも介さずそのまま飛び去ってしまう程の高い耐久力を有し、フォトンアースに変身するまでは終始優勢を保っていた。
活躍
第7話「魔の山へ‼」〜第8話「悪魔を討て!」
遥か大昔に、古代のシャーマンが執り行った地球のパワーを利用した儀式によって、村の跡地の岩山に封印されていたが、日食の日に封印の力が弱まる事を突き止めたババルウ星人が村人達の亡霊と共謀し、シャーマンの生まれ変わりである天王寺藍を利用して封印を解かれて現代に復活。
ファングヴォルボールを放ってフーマを圧倒し、彼と代わったタイガも劣勢に立たせるが、突如飛び立ち戦線を離脱。タイガのアクアブラスターの直撃を意にも介さず飛び去っていった。
翌日市街地に出現し、ナイトメアウェイブでE.G.I.S.のメンバーや藍を含む町の人々を眠らせて、悪夢のエネルギーを吸収し始めるが、唯一催眠効果から逃れていたピリカにより『同じナイトファングの音波同士をぶつけると音波を無効化できる事実』が発見、ホマレが近隣に音声データを配布、それを一斉に流されてしまいナイトメアウェイブを無力化されてしまう。
直後に出現したタイガとの戦闘に突入すると、ナイトメアウェイブを浴びせてタイガのトラウマ(第1話冒頭でトレギアになすすべなく敗れ、3人とも光の粒子に分解されて離れ離れになってしまった過去)を引きずり出して錯乱させ、火球で容赦なく攻め立てる。
その最中、藍がナイトファングの体内に残留していた地球のパワーを引き出し、そのパワーがタイガの光の力と融合して、強化形態フォトンアースが発現する。
黄金の鎧を纏ったタイガの猛攻に圧倒され、形勢は完全に逆転。最後は必殺のオーラムストリウムを受けて爆死した。
第16話「我らは一つ」
霧崎によって怪獣リングから召喚され、トレギアの策略で闇堕ちしたタイガを救出しようとするタイタスとフーマを同じく召喚されたヘルベロスと共に足止めする。激戦の末、タイガはヒロユキによって闇から救い出され、トライスクワッド全員の力が合わさった最強形態トライストリウムを発現させる。攻撃する暇を一切与えられず、タイガトライブレードの連続斬りを食らって爆死した。
ニュージェネクライマックス
ヘルベロス、セグメゲル、ギガデロス、ゴロサンダーと共にトレギアが怪獣リングから召喚し、新世代ヒーローズと戦う。なお、今作ではナイトメアウェイブを受けたオーブやビクトリーが悪夢に苦しむ描写がなく、ただの衝撃波のような扱いになっている。ただし、2人が既にトラウマを乗り越えているため、単純に効果がなかった可能性もある。
主にオーブと戦うが、最後は劇場版形態となった五大ウルトラマンの一斉攻撃(自身はウルティメイトファイナルのクレッセントファイナルジード)の前に他の4体共々敗れ去った。
ちなみにオーブとの戦いは、『“トラウマを抱えながらもそれを乗り越えたウルトラマン”対“過去のトラウマを悪夢として見せる怪獣”』という構図になっている。
その後の作品での登場
ウルトラギャラクシーファイト大いなる陰謀
「第2章」にて登場。惑星デスターで発生した異常なエネルギーの調査に訪れたタロウとトレギアの前に、アブソリュートタルタロスの発生させた異空間ゲートから出現。怪力でタロウを苦しめ、立ちすくむトレギアにナイトメアウェイブを浴びせて心の闇を刺激し、アブソリュートタルタロスの傘下へ入る切っ掛けを作った。ウルトラダイナマイトで何とか倒されるが、時すでに遅く、トレギアは異空間ゲートの中に消えて行った。
『タイガ』の個体の並行同位体かどうかは不明だが、現代のトレギアによって利用されたナイトファングが、過去のトレギアを絶望させる一手となってしまったのは皮肉であろう。
ライブステージ
ウルサマ2022 ボイスドラマ
第5話「帰ってきたトライスクワッドボイスドラマ」に登場。トライスクワッドの前にヘルベロス、テレスドンと共に突如として出現し、3人と交戦するが、「ストリウムブラスター」「プラニウムバスター」「極星光波手裏剣」のいずれかで倒された。
直後、ナイトファングらを召喚したのがレイブラッド星人だと判明する。
NEWGENERATIONTheLIVEウルトラマンデッカー編ステージ3「希望の光へ導かれて」
オーブダークが、ウルトラマン達を倒すために結成したルーザーズのアジトに溢れる闇の力を我が身に纏い変化した。グルーブ、カルミラ、トリガー、デッカーを圧倒し、デッカーとトリガーを変身解除させるまでに追い込み、カナタは倒れ伏すも観客とケンゴの光を受け取って立ち上がり、2人は最強タイプに直接変身し、エタニティゼラデスとダイミュート光線の同時攻撃にやられた。
余談
- そのずんぐりとした体型、背中の翼、無数の触手、お腹に浮き出た顔の形状などから想像できる通り、モチーフは邪神の代名詞たる存在クトゥルフ。実際に「クトゥルフ神話から着想を得た怪獣である」と監督の神谷誠氏が明言している。
- ナイトファングを崇めていた村の名前は「九頭流」であるが、こちらもクトゥルフの和名である「九頭龍(クトウリュウ)」を連想させるものである。
- ナイトファングは顎の下に赤い瞳が付いているが、これは同じクトゥルフ神話の邪神をモチーフとしている怪獣ガタノゾーアの顔と非常に似通っている。このためウルバトにおいてナヴィからは「(体の特徴がどことなく似ている点から)もしかすると遠い親戚なのかもしれませんね♪」と語られている(そうなるとガタノゾーアが宇宙からやってきた可能性が出てくるが、モチーフがモチーフなだけにあり得なくもない話ではある。公式からの明言が無いため真相は今もって闇の中であるが)。
- セグメゲル同様、トレギアが直接召喚した怪獣ではないが怪獣リングが出現しており、後に登場する登場するギガデロスと同じく、事前にトレギアの感情を埋め込まれていた可能性が高い(封印される前から仕込まれていたのか、逃亡から再度出現するまでに仕込まれたのかは不明)。
- 初期案は、『ウルトラマンティガ』のガタノゾーアをモチーフとしたもの、コウモリをモチーフとしたもの、クトゥルフ神話をイメージした深海生物の集合体の3つの案があり、神谷監督の意向でクトゥルフ案が採用された。また、当初は1つ目はなく、本来の目は首回りの二つの目だったが、監督の神谷の提案で「開いた角から単眼が出てくる」ギミックとなった。神谷の意向により各部の爪や目がある首元辺りは、上下逆さになった不気味に笑った人間のように見える顔がつけられ、結果的にガタノゾーアのオマージュにもなった。井野元の個人的な設定として、深海に笑いながら沈んだ王様の怨念を吸収しているため、その姿が露出したものとなったイメージとしている胸部はグソクムシ、羽根は映画『巨大アメーバの惑星』に登場するコウモリグモ(=コウモリダコ)の裏返した足の膜の牙のような部位、触手はイソギンチャクをモチーフとしている。触手はCGで描く流れから動かすのは予算的に難しかったため、うにうにと揺れ動くような形状のデザインとなった。
- カラーリングはピンク、青、紫、黒のものもあった。
- 当初はスーツは『ウルトラマンジード』のキメラベロスを改造する予定で、デザイン画でも翼の形状はキメラベロスに酷似しているが、造型の段階で新規造型となり、改造されたものは別のものに流用された。飛行シーンで翼を合成する撮影手法はキメラベロスを踏襲している。
- ガタノゾーアをモチーフにしている点から、『ティガ』のリブート作品である次々回作の『ウルトラマントリガー』でも再登場する可能性もあったが登場しなかった(その後、前述のライブステージにてトリガーとの対決が実現した)。その代わりに他のモチーフであるメガロゾーアが登場した。
- 『大いなる陰謀』まではナイトファングが登場すると、もれなくトレギアも登場し、タイガが新たな力を披露していた(後者2つとは直接関わってはいないが)。
- 『大いなる陰謀』にてタロウと戦った為、タロウ親子が共通して戦った数少ない怪獣となった。
関連タグ
ガタノゾーア、ゾイガー、ボクラグ、バイアクヘー:クトゥルフ神話モチーフの怪獣の先輩達。
シアエガ:「崇拝対象を封印する為に生け贄を捧げる」点が一致。こちらも出典はクトゥルフ神話なのでモチーフの1つになっているのかも知れない。