演:吉永アユリ
概要
E.G.I.S.のオペレーターを務める女の子。年齢23歳。主にヒロユキやホマレのサポートに回ることが多い。
コンピュータのモニターを見るときは眼鏡をかけていることがある。
サイバーセキュリティを一手に引き受けるなど異才を発揮する一方、オシャレやダイエットなどに気を使う女の子らしい一面も持つ。社長のカナから寿司の奢りに誘われた際も、ダイエットを理由に断っている。
その一方で、怒った際には関節技をかまして制裁するというアグレッシブな面もある(被害に逢うのは大体ヒロユキ)。
口癖は「承知の助」で、命令に対する返事として使っている。他にも「あじゃぱー」「ぶいぶい言わせる」のようなおっさん言葉を使う事が多い。
タイガを初めて目撃したときも悠然とした様子で「かっこいいじゃん」と印象を語るなど、意外にも物事に動じない性格のようだ。
また、タイタスのポージングを見た際には「切れてるよ!」と絶賛していた。
基本的には組織内のムードメーカーといったところだが、ウルトラマンと一体化しているヒロユキ以外では唯一ナイトファングの音波を聴覚で認識できたり、第19話で霧崎=トレギアと対面した際、霧崎が彼女の瞳を介して謎のビジョンを目にして狂喜する場面があったりと、謎めいた部分も多い。
余談
次回作『ウルトラマンZ』でオオタ・ユカを演じた黒木ひかり女史は、ピリカ役のオーディションを受けていた。
ちなみに『怪獣バスターズ』にピリカと言う惑星が存在するが無関係である。
当初は桃果女史が演じる予定だったが放送開始直前に突如降板し、吉永アユリ女史に変更された。これは「桃果女史が台湾の民主化を描いた映画『哲人王 ~李登輝対話篇~』に出演していたことが発覚し、円谷プロ側が国際展開をするにあたって中国当局の圧力を警戒したから。」という説があるが、真偽は不明。わざわざ役者まで変えて撮り直しが行われている以上、少なくとも表向きの理由である「スケジュールの都合」ではないことは明白である。
ただ、ウルトラシリーズにおけるヒロインの交代はさほど珍しいことではなく、前例としては『ウルトラセブン』の友里アンヌ(豊浦美子→ひし美ゆり子)、『ウルトラマンA』の南夕子(関かおり→星光子)がある。とはいえ、それぞれ理由が同時期の映画撮影を優先したスケジュール変更や舞台出演中の怪我などはっきり判明している。
関連タグ
彼女の正体(ネタバレ注意)
実は彼女は人間では無かった。
その正体は、惑星を食いつくしていく宇宙爆蝕怪獣ウーラーを抹殺する為にエオマップ星の科学者が作った、怪獣の生命活動を止めるデバイスを搭載したアンドロイドの一体、ピリカ03であったのだ。
タイタスはその存在の噂を聞いた事があるらしい。それによると、科学者はそのアンドロイドとウーラーを一体化・同期させデバイスを作動、アンドロイドをウーラーもろとも活動停止させて殺害するつもりであり、そのためにアンドロイドを大量に生産して全宇宙に放っていたようだ。
こうしてエオマップ星から宇宙に放たれたアンドロイドの一体は地球に流れ着き、物語の7年前、外事X課にいた頃のカナにゴミ捨て場に倒れていた所を拾われ、人間・旭川ピリカとして生活することになった。
なお、当時はいかにも機械的な口調で喋っていたが、7年の歳月を経て人間らしい言動・感情を持つようになったようである。
これまでにも
など彼女が普通の人間ではないという伏線は各所に存在していた。
人間らしい感情や記憶を手にしたことでウーラーと同期するうえで障害となる「バグ」が発生し、ピリカ03としての人格から自分の記憶の初期化を指示されるもそれを拒絶。
あくまでも「旭川ピリカ」としてその使命を果たそうと試み、ヴィラン・ギルドが使用する怪獣誘導装置を利用して脳波を同調・増幅し、ウーラーとの同期を試みた。
止めに来たE.G.I.S.の面々に感謝の言葉を残したが、同調直前で助けようと手を差し伸べたヒロユキに思う所があったのか、思わず手を伸ばして握ろうとした。しかし一歩遅く、ウーラーとの同期が完了、その体内へ量子化・転送されてしまう…
だがしばらくして、同期したことによりウーラーの「心情」を知った彼女から、E.G.I.S.に通信が入った。
その心情とは、「ウーラーはお腹が空いて苦しんでいる。誰かに助けを求めながらも『お腹を満たしたい』と食欲を止められずひたすら食べている内に、ウーラーの被害者の負の感情まで取り込んでより苦しんでいる」というものであり、同時に「飢えと心を満たしてあげたい」と訴えたのだった。
その想いに答えたE.G.I.S.や外事X科、さらにヒロユキの要請と彼女の決意に応えたヴィラン・ギルドの二人も加勢し、ウーラーを救うための作戦『バディ ステディ ゴー!』が展開されることとなった。
作戦はトレギアの妨害が入ったものの、ウーラーがトレギアに攻撃したことでスキが生まれ、さらにタイガが光線を食べさせることが出来たため成功に終わった。
生まれて初めて満腹になり、赤子のような喜びの声を上げるウーラー。
そしてピリカはウーラーのコアを抱きしめ、あやすかのように声をかけてウーラーと運命を共にしたのだった…。
「お腹いっぱいになったね…お昼寝しよっか…」
それからしばらくして、ヴィラン・ギルドの2人が入社したE.G.I.S.に、佐倉警部に新入社員として紹介される形でまさかの帰還を果たした。
思わず笑うピリカに対し、ヒロユキ、ホマレ、カナの3人は笑顔で迎えたのだった。
復活した理由は超全集での市野龍一監督へのインタビューで明かされ、ウーラー消滅直前に体内に入り込んだタイガが掴んだ「何か」にピリカの情報が詰まっていて、これをピリカドライブに入れるとピリカの意思が復活。そして外事X課がエオマップ星にピリカの空ボディーの発送を依頼、届いたボディーにデータを入れ直した事によるというものが明らかになった。
劇場版では、いつの間にかE.G.I.Sの副社長に就任しており、ヒロユキ達を驚かせた。
同作では、ホマレと共に宇宙人達の不穏な動きを調査しており、ファントン星人から情報を得るが、グリムドにまつわる不審なサイトにアクセスした際、逆にハッキングされて謎の踊りを踊らされる羽目になりショートしそうになる。
そこを、大空大地によって救われる。以降、彼の事を気に入っているような節がある(1年半後の後日談でも彼との約束を守っている描写がある)。
関連タグ2(ネタバレ含む)
エリー(ウルトラマンマックス) - アンドロイドヒロインの先輩で、オペレート担当である点も共通。ただしこちらは地球製。
アンドロイド・ワンゼロ - 同じくアンドロイドヒロインの先輩で、ラスボスを身を捨てて止めようとした点で共通。ただしこちらは元々敵だった。
湊アサヒ - 前作『ウルトラマンR/B』のヒロイン。そしてまさかの共通点が見いだされた。
ヒューマギア - 放送時期が重なる令和一号ヒーロー番組に登場するこのアンドロイドを連想したファンも多かった模様。ちなみに同作のヒロインもアンドロイドで、しかもその末路も…