演:新山千春
人物
民間警備企業E.G.I.S.の創設者である女社長。漢字表記は「佐々木 可奈」。
従来のウルトラシリーズでいう、防衛チームの隊長ポジションに当たる人物である。
かつては警視庁外事X課に属する刑事だったが、過去にとある宇宙人の少女を助けられず、組織の方針に疑問を覚えて以降、独立しE.G.I.S.を立ち上げた。
事務職が主な業務である為、彼女自身が実働に向かう場面はあまり無いが、宇宙人と互角に渡り合えるだけの格闘術の心得は有り、依頼によっては自ら出向いて敵に果敢に立ち向かう。
基本的に細かい事は気にしない性格だが、大雑把な人物な訳ではなく「ローンで買ったばかりの車」が壊れるのを危惧したり、破格の報酬を出した依頼主が人格に難ありな人物でも「いい金も悪い金もない」と言い切る等、経理面には厳しい。
一方、その依頼主からの報酬の小切手を事件解決後にこっそり破り捨てる等、旧・警察官としての高潔さや、ポリシーも持っている。
人を見る観察眼に優れ、外事X課時代に幾度も顔合わせ逮捕したセモン星人ミードに騙され、危機に陥った際に「貴方は悪党だけど悪人じゃない」と断言しミードを改心させた(現にミードから「カナちゃんはオレ達、宇宙人達にとって宇宙の天使だ」と称された)。
更に、本編から7年前にピリカ03を保護して、旭川ピリカの名前を与えて人間として接触・生活させる、ヴィラン・ギルドを抜けたばかりのホマレに宗谷の姓を与えて更生させる、ピリカを通じてウーラーの真実を知ると、ウーラーを助けようと行動を開始する等、ここまで来ると前述のミードが称した天使は疎か、女神に匹敵する慈愛の持ち主と評価できる。
しかし、その精神性がウルトラ戦士に通ずるものがあるのか、かつての光の戦士の癪に障り、後に悲劇を生むのだった……。
又、上記の辛い過去も、現在はそれなりに折り合いが着けられたようで、ホマレの負傷に自責の念に駆られ、自暴自棄に陥ったヒロユキを厳しくも優しく叱咤激励をした。
外事X課の佐倉刑事は警察時代の恩人で、今でも親交があるが、自分達を都合良く使おうする態度には、度々苦言を呈している(しかし、最終的には口車に乗せられる形で、協力させられてしまうケースが多い)。
年齢は38歳とアラフォーに差し掛かっている(合わせたのかは不明だが、演じた新山女史も放送当時38歳であった)が、タイタスからは“お嬢さん”と称されている(まあ、数千~数万年の時を平気で生きるウルトラマンからすれば、十分若いと取られてもおかしくはないが)。
だが、外見はそうは見えない程に若々しく、更に歳不相応のはっちゃけぶりを見せるのもあってか、“カナちゃん”とかなり砕けた呼ばれ方をされる場面も多い。