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演:其原有沙


概要編集

湊カツミ湊イサミの妹である女子高生。母のいない湊家の家事全般を受け持っている。

カツミとイサミの事は「カツ兄」「イサ兄」と呼ぶ(二人をまとめて呼ぶときは「お兄ちゃん」と呼ぶ時もある)。公式における口癖は「ハッピー♪」で、当初はそこまで口にしていなかったが話や出番が進むに連れて増加していった。

年齢は明言されていないが、誕生日が3月3日とされていること(第8話より)、本編1年後の話にて受験勉強中の女子高生とされていることから、本編では16歳(高校2年生)と思われる(ただし、公式Twitterでは2001年生まれと記載があり、早生まれのアサヒでは(『R/B』本編が2019年か留年でもしていない限り)設定に矛盾が生じてしまっているのだが……。

超全集ではTVシリーズの欄にて「2001年3月3日生まれの17歳」、劇場版の欄で「18歳」と表記されている。血液型はB型。


SNSやスイーツ、ファッションに目がない今時の女子高生だが、ジャンケンすらしたがらないほどの平和主義者でもあり、世界中の人々がいつも幸せになることを祈っている(もっともジャンケンについては相手があのコマ姐だったことも一因らしく、兄たちとは普通にジャンケンをしている描写もある)。

キャンディーを常に持参しており、それで誰とでも仲良くなれる。キャンディーを渡す時の決め台詞は「はい、飴ちゃん!」

ちなみにかなりの甘党のようで、その度合いはといえば、夕食に何を食べたいか聞かれ「フルーツいっぱいのチョコフォンデュ」と即答してしまうほど。


そうした争いごととは程遠い性格である一方で、怪獣が暴れている中、危険を顧みずに兄を救出しようと奮闘する等、勇敢な一面も併せ持っている。

また時折、サラッと毒舌を吐くことがある。


元気いっぱいタイプの女の子ながら、誰に対しても敬語交じりで話すのも特徴。


実は……?編集

ウルトラシリーズでも珍しい身内の、それも妹という人気属性を持つヒロイン。

しかし、同時に極めて不可解な謎に満ちた存在でもある。


まず、第1話での初登場シーンが「グルジオボーンを倒し、変身解除されたカツミ達を迎えに現れる」というやや唐突に感じられるもので、それ以前に描かれていたクワトロMでの日常生活シーンや、幼少期のカツミ達の回想シーンにもアサヒは一切登場していない(前者に関しては、アサヒはまだ高校生なので昼間は学校に行っていて不在、夜のシーンは深夜だったため既に就寝していただけなのかもしれない)。


その後も、

  • アサヒが「お母さんも言ってたじゃないですか!一人でできなくても二人なら出来るって!」と語るシーンがあるが、三人兄妹にもかかわらず「二人」と言い切っている。加えてミオ失踪当時のカツミ、イサミ兄弟はとても幼く、当時まだ赤子だったであろう彼女がミオの言葉を正確に記憶している(仮に現在のアサヒが高校1年生とすれば、誕生時期はミオの失踪時期と重複する)。
  • 母であるミオと共同研究していた愛染マコトの「娘さんがいるとは知らなかった」という発言。
  • カツミが高校野球で活躍し大学からも沢山スカウトが来たという話を知らない。
  • 同級生に誕生日プレゼントを渡したが、その際に同級生は自身の誕生日を把握していないかの様な描写があった(結局同級生二人が自己解決したものの、最後までアサヒは黙っているだけであった)。
  • 赤子の頃の出来事を鮮明に覚えている事を語り、ウシオを驚かせている。

などと家族の一員や普通の人間として見るにはおかしい点がチラホラあり、一部の視聴者からは「カツミ達は気づかぬうちに記憶を改変されたが本来湊家に娘は存在しないのではないか」という疑惑の声が上がっている。そんな考察もあるため、小牧カオルが「4人家族」と告げた際の意味深なアサヒの目線も順当なら「母親をハブったことへの怒り」と取れるべきなのだが、「カオルを洗脳したシーンなのでは」と言われることも。


また、湊家の名前は


・名字の「湊」:船を停泊する場所である「港」

・父ウシオ:潮汐(月と太陽の引力で起きる海面の昇降現象)を表す「潮」

・母ミオ:船が河川と海を航行する際に使われる水路を表す「澪」

・長男カツミ:漢字表記で「活海」

・次男イサミ:漢字表記で「勇海」


この様に「水や海に関連する言葉」から取られているが、アサヒには海に関連するどの言葉も当てはまらない。

どちらかと言うと、アサヒという名前から連想する言葉は「朝日」、つまり光に関連する言葉である。第7話で判明した漢字表記は「朝陽」であり、やはり海ではなく光・太陽に関する言葉である。


また、従来のヒロインは、新世代ヒーローズで限定しても、防衛チームの隊員だったり、主人公と同じ敵に復讐を誓っていたり、主人公の幼馴染でも関係や過去がすぐに仄めかされたり発覚したりと、イメージが付きやすいものばかりであったが、アサヒの場合は「戦闘力も無ければ、特殊能力を持っていたり、超常的な存在と近しい訳でもない普通の女子高生」である。


にもかかわらず、演じる其原有沙氏はインタビューで「私のセリフに隠された伏線も注目してほしいです」と語っている。


よってアサヒの正体は「主人公達を助ける神様やその使いの様なポジション」ではないかと疑われているが…


色について編集

カツミは「」、イサミは「」のイメージカラーを持つが、アサヒは黄色で統一されている。

カウントダウンメッセージでの一文字、OPでのキャスト紹介、そして私服は黄色と、兄達同様にイメージカラーが決まっている事はほぼ確実である。

愛染マコト湊ウシオには特に定められた色はないが、アサヒは兄達以外では数少ない特定のカラーが決められた人物であり、兄妹揃って、赤、青、黄と代表的な三色となる。

単純に、兄達が赤と青だから妹は黄色になったのか、それとも今後の展開に関わる伏線なのかは定かではない。


しかし、前述の名前の由来を考えると光を連想する黄色がイメージカラーなのは何かしらの意味があると思われる。

なお、美剣サキは湊兄弟とアサヒを除いた登場人物の中で唯一イメージカラー()を有している。しかしサブカラーとしてアサヒと同じ黄色も配されており、サキとアサヒの関連性が視聴者からは囁かれている。


更なる謎編集

第9話でカツミ達の特訓に付き合った際(本人はどちらかというとピクニックに行く気分だったが)、何者かの声に導かれ、結果カツミ達はビクトリーのルーブクリスタルを手に入れる事になる。

第10話では、回想シーンでは母親の失踪前に赤ん坊だった頃のアサヒが登場している。

そして第12話では、カツミ達がウルトラマンの正体だと知って普通に驚いていた。

これらの点から、アサヒは予想よりも普通の存在である可能性がある。


だがこれだと、第9話の件で「何故カツミ達ではなく、アサヒを導いたのか?」という謎が生まれる。

ビクトリーのルーブクリスタルを見つけさせるだけならば、カツミ達に直接伝えても良い筈である。

前作にも似た様なシチュエーションはあったが……


第10話の回想の存在から怪しいこと自体はミスリードという声もあった…が、

第12話ではその回想シーンでアサヒも一緒に撮った筈の家族写真にアサヒが映っていないというアサヒが普通ではない物的証拠がついに登場、さらに第13話で、ウシオが子どもたちの思い出の品を整理してみたところ、アサヒにまつわる品は何一つ見つからなかった。いよいよ疑念は深まり、ついに彼女に問い詰める。

「君は誰だ?」

すると当のアサヒは困惑し機嫌を損ねてしまっただけでなく、続く第14話では接触してきた美剣サキに「お前は何を演じている」と問われてもやはり困惑しており、さらに同話で彼女自身も家族の思い出の品の中に自分のものがないことを遂に知り、愕然。第16話では家族の前から姿を消し、「自分は何者なのか」とひとり苦悩している。同話でウシオによってアサヒの母子手帳や写真が見つからなかった事も言及されている(これについてはカツミとイサミがアサヒの母子手帳も写真もミオが持って行った可能性を指摘している)。


以上のことから、特殊な存在ではあるが本人にはその自覚がない可能性が浮上している。


第22話で帰還したミオが語った所によると「アサヒは女の子が生まれたらつけたかった名前」だったらしく別次元(平行世界)の実子であると推測。

裏を返せば、アサヒは(少なくともこの世界の)ミオの実子ではないことが確定したともいえる(回想シーンもその世界での記憶と思われる)。


受け継がれる光編集

サキとの和解を望んでいたアサヒだったが、それは叶わず、第24話にてかつての自分を取り戻したサキはカツミとイサミが変身したロッソ、ブルを庇ってルーゴサイトのゲネシスレクイエムを食らってしまい、致命傷を負ってしまう。


倒れたサキを見つけたアサヒは必死に親友の名を叫ぶが最早時間の問題だった。

瀕死のサキは最後の力を振り絞り、アサヒに告げる。


「私の……名前は……グリージョ


それは、誰にも話す事はなかったサキの本当の名前であった。


「貴方達なら出来るはず……三人の力を合わせれば……」


サキは静かに自身のルーブジャイロをアサヒに渡す。

必死に呼び掛けるアサヒに対し、サキはアサヒの頬に触れる。


「もういいよ。もう十分。お前達に会えて……私はハッピー


今までになかった最高の笑顔で、感謝の言葉を送り光となって消滅。

アサヒから貰った一つだけの飴玉を落とし、兄達が待っている場所へ旅立って行った。

親友の死を迎え、悲しみに堕ちるアサヒはただ彼女の通称である「ツルちゃん」と叫ぶしかなかった。


しかし、それは決して絶望だけではなくアサヒが戦士の後継者へと選ばれるという新たな希望の始まりでもあった。

自分が誰なのかもわからない中ルーブジャイロを託されたアサヒは、カツミ達と共にルーゴサイトを倒し、サキの意思を受け継ぐ事が出来るのだろうか……



女もそうさ 見てるだけじゃ始まらない


余談編集

演じる其原氏はウルトラシリーズのメインヒロインでは初となる2000年代(2001年)及び21世紀生まれである。


メイン監督の武居正能は、アサヒのキャラクター付けについて視聴者の母親層が可愛らしいと感じてもらえることを意識したとしている。シリーズ構成の中野は、アサヒのイメージを「京都の女子高生」と述べている。また、飴玉を相手の口に入れる描写は、相手が面白い表情にさせることを意図している。


アサヒ役を演じた其原は当時17歳で、ウルトラマンに変身する役を演じた女性俳優としては歴代2位の記録を更新した。また、ウルトラマンの変身者を演じた俳優では初の21世紀生まれでもある。

また其原はウルトラマンへの出演を機に沼へハマっており、ウルトラシリーズのソフビやウルトラアーツを集めて、テレビも時間があればリアタイで視聴し、ウルトラギャラクシーファイトなどもしっかり見ている様子。新規ファンの鑑である。

関連タグ編集

ウルトラマンR/B

湊家

月島あかり/ジャンヌ…ウルトラシリーズではアサヒと同じく妹系ヒロインに該当する。ただしこちらは小説作品のキャラクターである。


斎田リコ…ウルトラシリーズにおける「自分が何者なのかわからなくなり姿を消してしまったヒロイン」繋がり。ただし彼女の場合、その顛末は……。


伊賀栗レイト→湊アサヒ→イグニス






















正体編集

以下、『R/B』最終回のネタバレ注意




























『私は、あの時、生まれた』




その正体は、ミオの思いによって作り出されたマコトクリスタルが人の姿で実体化したものである。

アサヒがミオと同じ記憶を有していたのもミオから意図せずして生み出されたからで、ある意味分身の様な存在である為。また、同時にミオのポジティブ思考の化身とも言える存在でもあり、「ハッピー♪」の口癖は彼女の本質を表していた。

アサヒとして誕生したのは第1話の初登場シーン直前(カツミとイサミが初戦闘を終えた直後)である。そしてウルトラマンとなった兄二人を母の代わりに近くで見守ってきたのだった。

そして、サキが遺したルーブジャイロがアサヒの眠っていた力を覚醒させた。

ルーゴサイトのゲネシスレクイエムを封じる程のバリアでルーブを守り、クリスタルへと変化。真ボルテックバスターを発動し、遂にルーゴサイトを撃破した。

しかし、アサヒは役目を終えたかの様に笑顔で兄達と別れ消滅。

戦いに勝利したルーブだったが、その背中はとても悲しいものであった。


ウルトラ史上初の妹属性のヒロインは消失系ヒロインでもあった。














































カツミ達湊家はアサヒが生まれた場所である公園にいた。

アサヒとの思い出を皆で語る中、イサミはふと空を見上げた。


イサミに続いて湊家全員が空を見上げると、そこには光となって降りてくるアサヒがいた。

これはマコトクリスタルからアサヒの人格が分離され、人間の肉体を得たことによるもの。


「朝日のあたる家」


家族の絆が奇跡を起こし、消滅したアサヒを復活させたのだ。


こうしてアサヒが無事帰還した事で湊家は再び全員揃った。

後日、開店作業をしつつ学校へ行く弟イサミと妹アサヒ、仕事へ行く母ミオを見送るカツミの姿で『ウルトラマンR/B』の物語は終わる。


だがそれは兄弟の物語が終わっただけに過ぎず、家族の物語がこれから始まろうとしている。


アサヒはまだ気付いていない。

自分が親友の名を持つ三人目の光の戦士になる事を……


余談(ネタバレ)

演者の其原女史によれば、当初の予定ではアサヒは死亡する筈だった。しかしスタッフが「整合性よりもハッピーで終わらせたい」と強く願ったことにより、最終的に生存することになったという。

ルーゴサイト撃破後、一時的に消滅したのはその名残かもしれない。


前述の通り、その特殊な出自だった故かNHKが放送した『全ウルトラマン大投票』ではウルトラ怪獣の候補の中に『湊アサヒ』が選択肢の中に含まれるという事態が起き、視聴者からは困惑の声が続出した。

因みに演者である其原有沙女史も指摘している。

第1話から登場しているにもかかわらず、最終回で初登場したかの様な記載がされているが、これは恐らく正式に正体が判明したのが最終回だからだと思われる。

人気投票の結果は第33位となったが、これは他の人間型の候補の中では最高記録であり、未だ根強い人気を持っている証明になったと言える(厳密に言えばジャグラスジャグラーが第2位の記録だが、あちらは魔人態としての側面もあり、公式サイトのリストでも魔人態の姿が載せられている)。

因みに第32位はケムール人がランクインしたが、出演者からは「ケムール人の下に女子高生がいる」とネタにされていた。

また、その後のアサヒの変化から出世魚みたいだ」とも例えられていた。


関連タグ(ネタバレ)

朝倉リク劇場版で共演する前作主人公。彼女と似たような出生を持つ。歳も近いため、そのため劇場版ではその手の話で意気投合している。

????…円谷プロの作品で同じ日に最終回を迎え、消滅したヒロイン。彼女の消滅は復活こそなかったが、物語において最大の意味を持っていた。





劇場版ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタルでの活躍


以下、劇場版でのネタバレ注意

































看護師になるべく受験勉強に真っ最中で、学校ではモテモテらしく、父ウシオから凄く心配されている。

また、湊家の人間では、ウルトラマンジードこと朝倉リクと最初に接触した(しかし、カツミ、イサミ、ウシオはデートだと勘違いした上、恋人同士がよくやるアレをアサヒがされそうになったように見えた為止めに入った)。

怪獣撃破後、リクを家に招待し、家族みんなですき焼きを御馳走したが、お客様であるリクには気を遣わず、イサミと一緒に肉ばっかり食べていた。

夕食後はリクの父親について聞く等、演者の年の差も近い事もあってか、中々お似合いな様子であった(この人が見たら黙っていられないかもしれない)


カツミが失踪した後は、イサミ、リクと共にカツミの行方を探索するも、その途中に突如スネークダークネスウルトラマントレギアが現れる。

サキからルーブジャイロを託された為、今回から本格的に戦闘に参加。

主にグルジオレギーナを使用するが、相手が悪かった為にイマイチ活躍出来ずにいた(それでもグルジオレギーナの能力を存分に駆使し、最低限の援護はしている)。またアサヒは今まで殴り合いの喧嘩を1度もしたことが無いため近接戦闘では、相手にはちょっとしかダメージを与えられてない。


カツミの帰還後、再び四人でリベンジをするも、ルーブは合体解除され、ジードもロイヤルメガマスターの変身が解かれる程に追い詰められる。

カツミやイサミから「女の子だから」と逃げる様にと促されるも、「女の子だなんて関係ない」と否定。

諦めなかったその姿勢に応えたのか、消滅したサキから力を与えられ、ウルトラウーマングリージョへと覚醒した。

グリージョチアチャージでの回復、グリージョ・バーリアで光線を防ぐ等の活躍を見せ、更にはカツミ、イサミと融合してウルトラマングルーブとなり、トレギアと激戦を繰り広げ、勝利に貢献した。



その後の活躍は『ウルトラウーマングリージョ』を参照。


関連タグ

マナカ・ケンゴ後の作品で登場する後輩ウルトラマンで「スマイルスマイル」と似た様な口癖を持つ。またネタバレを避けるため詳細は伏せるが、出生に関してとんでもない共通点があることが発覚した。

ライブステージでも時折共闘している。


伊賀栗レイト → 湊アサヒ → イグニス

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