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「私を倒す気らしいが、それならさっきの連中も倒すんだろうな?自ら望んで侵略兵器にエネルギーを与えてる。奴らだって私と同罪だ。違うか?」

「地球の滅亡に手を貸す人間、自らの命を売りに出す人間…お前はそんな連中のために戦うのか?」


データ編集


概要編集

宇宙商人マーキンド星人

昆虫のような外見の宇宙人で、肩書通り宇宙を股にかけてビジネスを行っている商人であり、本人に他星を侵略する意思はないが、彼が売買しているものは戦争に必要な兵器類や軍事機密などであり、その実態は「死の商人」と呼んで然るべきものである(マーキンド星人そのものが軍事産業を糧としているのか、それともごく一握りの活動に過ぎないのかは不明である)。


格闘能力はそこそこあり、能力として空中を高速で飛び回り、手から黄色い光弾、目から青い光弾を発射する。また、人間に擬態して活動することも可能。


ULTRASEVENX編集

EPISODE3「HOPELESS」に登場。


何者かからの兵器製造依頼を受け、タマルという男に化け、「ホープレス」と呼ばれる無職の人々(現代でいうフリーターホームレスDEUSのエージェント・ケイ曰く「夢を失った怠け者の負け犬」。作中では失業者撲滅政策が取られてはいるものの、実際は過酷な労働が待っている)を集めて侵略兵器を作らせていた。


彼曰くホープレスに与えられる仕事には「時給はまあまあできついけど、リスクのない仕事」と「時給が凄く良くて楽だけど、リスクのある仕事」の二つがあり、前者は単純に力仕事だが、後者はヘッドフォンのようなものを付けられ一日ボーッとしているだけというものである。だがこれは人間の脳からエネルギーを吸い取っているのであり、報酬欲しさにエネルギーを吸収されすぎると脳が収縮し死んでしまうという恐るべきものである。

一応は星人も筋は通しており、リスクはちゃんと説明し、給料を使うだけの寿命は残しておけと警告はしていた。ホープレスもそれに同意していて、真実を知っても尚、全く関心を持とうとしていなかった。


DEUSの調査によりその正体と目的が露見し、ジンに追い詰められると、ウルトラアイを装着してセブンに変身するジンとは逆に、眼鏡を外してエイリアンの姿に変身。

「自ら侵略兵器の製造に手を貸すホープレス達も同罪だ」と主張してジンに揺さぶりをかけるが、結局変身を許し、直接対決になる。

工場の外でセブンXと戦うが、その最中彼は言い放つ。


「お人好しのお前に教えてやろう。私に、あの侵略兵器を頼んできたクライアント…それは、人間だ!」


直後、セブンXが放ったアイスラッガーが顔の側面に直撃し、マーキンド星人は爆死した。

これにて一件落着かと思いきや、ホープレスは星人が倒されると「楽な仕事だったのに…」とぼやく後味の悪い結末が待っていた。


彼が死の間際に言い遺した言葉の真相及びクライアントとされる人間の正体は、最後まではっきりしていないものの、その後の展開を見る限りではこの世界を裏で支配する存在あるいは、それに対抗しようとする勢力が絡んでいたと思われる。また、その世界を裏で支配する存在はDEUSの実権をも握っていたのだが、意外にも今回は能動的にDEUSがマーキンド星人を潰しに来たわけではなく、偶然にもタマルがジンに名刺を渡してしまった事や、変死体の続出をジンらに知られてしまった事がマーキンド星人の敗因となってしまった。


今回の事件ではセブンXはよりにもよって本来倒すべき黒幕を助ける真似をしてしまった事になるが、地球人の醜い一面を知った上で地球人を愛した彼ならば、真実を知ったとしても、ホープレスを助けようとした事であろう。


ウルトラマンX編集

宇宙商人 マーキンド星人(X版)

第14話「光る大空、繋がる大地」に登場。

似非中国語(協和語)を思わせる胡散臭い話し方が特徴。


シャプレー星人の提案で彼に呼び寄せられ、壊滅したグア軍団に代わる新たな戦力としてメカゴモラスパークドールズを差し出し、更にXioの基地内部情報も提供した。しかし、代金をシャプレー星人に請求しようとした瞬間に、用済みとして彼に射殺されてしまった。


テレビシリーズへの登場は、『SEVEN X』以降約8年ぶりとなる。チョイ役だったとはいえ雑誌などの事前情報でも登場することは一切発表されていなかったため、スラン星人クワイラと同じく一種のサプライズ出演となった。なお、『新ウルトラマン列伝』公式ブログによると、第5話に登場したナックル星人バンデロの取引先の相手は彼だったという裏設定があるらしい。


当然ながら、『SEVEN X』の怪獣の中では初の客演であり、さらに言えば深夜帯で放送されたウルトラシリーズの番組のキャラクターが夕方放送の番組に直接出演するというのも今回が初の事例である。

奇遇にも、再登場を果たしたのは同じ『X』がつくウルトラマンだった。ちなみに、同話には回想シーンではあるが、ウルトラセブンも登場している。


声を担当した金子氏は、2話後の話でもナレーションを務めたほか、『ウルトラゼロファイト』でテンペラー星人極悪のヴィラニアス、『ウルトラマンギンガ』でウルトラの父、『ウルトラマンギンガS』ではガッツ星人ボルストの声を担当している。


ウルトラマンタイガ編集

宇宙商人 マーキンド星人 (タイガ版)

第1話「バディゴー!」編集

ヴィラン・ギルドの一員にして宇宙人オークションの主催者であり、マグマ星人の出品したゼガンがヤングマザーザンドリアスと戦うシーンをデモンストレーションとして客達に見せつけていたが、霧崎が召喚したヘルベロスの攻撃でゼガンをいとも容易く撃破され、オークションを台無しにされてしまった。


第2話「トレギア」編集

キングゲスラが暴れるシーンを客に見せつけていたが、タイガトレギアの乱入でこれまた中止になった。


第24話「私はピリカ」編集

ウーラーの出現に際してマグマ星人と共に地球から逃げようとしており、いい縄張りであった地球の滅亡を残念がっていた。しかしその矢先、突然やって来た旭川ピリカに怪獣誘導用の脳波コントロール装置を使われてしまう。もっとも、本人としてもこのまま地球が破壊されるのを良しとしなかったからか、ピリカを邪魔するような事も特にせず、むしろ機器類を操作して彼女に協力している。


第25話「バディ ステディ ゴー!!」編集

ウーラーと一体化したピリカを助けようとするも、敗北してしまったヒロユキの元にマグマ星人と共に接触する。

後に、電波ジャックの形でピリカがウーラーの真意を語り、それを聞いた佐々木カナはウーラーの救助を提案すると、マグマ星人と共に現れ協力を宣言、以降はウーラーと一体化して居なくなったピリカに代わって、電子機器によるバックアップを担当した。


無事に『バディ ステディ ゴー!』を終了させた後、マグマ星人と共にE.G.I.S.に入社、社の会計として全うな生活を送っている。


ニュージェネクライマックス編集

警護に当たっていた秘宝展から、バラージの青い石がダダ率いる窃盗団に盗み出されてしまい、「損害賠償を払う羽目になったら会社が倒産してしまう」と頭を抱えていた。その後は、敵の銃撃からホマレを庇って負傷したマグマ星人の入院を付き添うべく仕事を休職した為、以降の物語には一切絡まなかった。


なお、地球言葉日本語)は平仮名しか書けない上に指が三本しかない為、文字を書くのにすごく苦労している模様。


余談編集

名前の由来は英語で商人を意味する "merchant" と商人の読み方の一つ「あきんど」を合わせたもの。現在、肩書き通りの扱いが完全に定着していることを踏まえると見事なネーミングである。


『タイガ』で監督を務めた監督の市野龍一は、マグマ星人ともども第1話の時点で再登場させることを決めていたため、憎めない小悪党として描写した。脚本を担当した林壮太郎も、再登場を決めた時点で社員にすることにしたと述べている。


なお、ホープレスの由来はhopeless(希望がない)の意味であり、ホームレスにも引っ掛けた秀逸なサブタイトルだと言える。


関連タグ編集

ULTRASEVENX ウルトラ怪獣

宇宙人 昆虫怪獣 死の商人

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