データ
概要
『ウルトラマンX』第8話「狙われたX」に登場した、スラン星人の一個体。
慇懃無礼な口調が特徴。
正体がばれた際には開き直って「大空大地の父親のことを知った時、『これだ!使える!』って思いました!」「案の定、コロリと私の事を信じましたからねえ!」と嘲笑するなど、途轍もなく悪辣な性格。
その一方で地球侵略に興味はなく、目的は同胞の仇であるマックスを倒すことのみ。
格上のマックスに勝つために非常に周到な計画を準備したり、作戦のためとはいえ当麻博士として大地の父のことを語って大地にやる気を出させるなど、綿密な計画を立てて戦う頭脳的な面や、同族を思いやったり、人間の感情を理解している情緒的な面も見られた。同族のかたき討ちを最後まで望んでいたあたり、案外友人としてはいい奴だったのかもしれない。
光線銃も難なく躱したり、等身大の格闘でアスナ隊員を圧倒するなど戦闘力も高い。
作中での動向
自身の所持するゼットンのスパークドールズで街を襲い、一度はウルトラマンエックスを圧倒した上で撤退。大地達にパワーアップが必要だという危機感を植え付けさせる。
そしてトウマ・カイトの姿に化け、「当麻博士」と名乗ってXioに海外から来た青年科学者として協力を装って接触(服装は初代ゼットン星人が化けた岩本博士を髣髴とさせる黒いスーツ)。
大地の父・鷹志の研究仲間だったと詐称し、自分の所持しているゼットンのスパークドールズを研究のために持ってきたと偽りながら、大地にうまくやる気を出させてラボチームを騙し、ゼットンアーマーを開発させる。
その上で再びゼットンを出現させ、大地がゼットンに勝つために装着したゼットンアーマーに仕込んでいた悪性プログラムによってウルトラマンエックスをも操る。
現れたマックスに正体を明かされてしまうも、マックスを出現したゼットン・自身・エックスも含めた3人がかりで追い詰めた。
だが、マックスにトドメを刺そうとしたとき、エックスとユナイトしていた大空大地の強引なハッキングでゼットンアーマーの洗脳が解除されてしまい、意識を取り戻したエックスがマックスに加勢したことで2対2の戦闘になる。
3度目となる分身による包囲でマックスを惑わすも、こちらも3度目となるマクシウムソードで分身を消され、初代同様に背後を取る動きも読まれ、最後は予め地中に潜ませておいたマクシウムソードで逆袈裟に斬られて大ダメージを負ってダウンしたところをギャラクシーカノンを浴びて木っ端微塵に粉砕された。
余談
ダンカンと並び本物のウルトラ戦士を操った数少ない“普通の”ウルトラ怪獣となった(ラスボス級も含めればウルトラマンベリアルやダークルギエルもいる)。
また、「過去のウルトラマンの変身者に化けて防衛チームに協力するふりをする」という手法はアンチラ星人と同じである。
なお、クワイラの存在は予告編や雑誌などの先出し情報でも一切伏せられており、OPでも「高速宇宙人クワイラ」とだけ記述され、スラン星人であることは隠されているなど、シークレットのような扱いを受けていた(ゼロダークネスに近く、後に登場したマーキンド星人も似たような扱いだった)。
ちなみにXオリジナル怪獣と派生怪獣を除けば、『X』に敵役として登場した初の平成ウルトラ怪獣(宇宙人)である(味方として登場しているキャラを含めれば、ファントン星人グルマンに続き2人目)。
名前の由来は中国語で「速さ」を意味する「快(クワイ)」から付けられている。