概要
何世紀もの間封じられている。目覚めると復讐が始まる。
姿は「巨大な緑の単眼で、無数の長い触手に取り巻かれている」と描写されることが多いが、これはあくまでも仮の姿に過ぎず、本来のシアエガの姿はニョグタのように不定形なタールのようだとされる。
シアエガはニョグタの兄弟であり、ニョグタと同様にヴァク=ヴィラ呪文を苦手とする。ただしヴァク=ヴィラ呪文を逆に唱えれば、シアエガを解き放つ。
シアエガが封印されているドイツ西部のフライハウスガルテンという村の外れ、「闇の丘」(ドゥンケルヒューゲル)には、ヴァイエンと呼ばれる石像が五つ存在するが、それらの石像が安置されている地点を線で結ぶと五芒星になる。五芒星を構成することにより、石像は旧神の印として機能しているのである。
村の住民達は若い娘を「生ける祭壇」に用いて生け贄を捧げ、シアエガを讃える儀式を行う。実はこれはシアエガを封印する儀式であり、シアエガは世界各地に存在する人間の姿をした自分の分身を村に呼び寄せては儀式を邪魔しようとしているが、今まで完全な復活をはたしたことはない。
現在のシアエガの興味は自身の復活とその後の人間や旧神達への復讐だという。シアエガが解き放たれた場合無数の触手が辺りに拡がり伸び、生物無生物問わず興味の赴くままに握りつぶし、押しつぶすという。
エドワード=P=バーグランドが編纂したアンソロジーThe Disciples of Cthulhu を初出とし、旧支配者シアエガを誕生させたことで知られるが、発表されてから30年以上が経過した今日でも邦訳は出ていない。
関係性
リン・カーターによれば、シアエガはウボ=サスラの落とし子の一柱なのだという。
ニョグタ共々アザトースの甥ということになる。
・ニョグタ
兄弟。兄なのか弟なのかは不明。
信仰
シアエガ自身は信仰に興味は無い。信仰者に何らかの恩恵を与えたという記述もない。
あまり知られていない神にもかかわらず、多くの魔女や魔術師に崇拝されていたようである。
余談
概要にある通り、シアエガの出典は未だに邦訳されていないにもかかわらず、日本での認知度があるのはクトゥルフTRPGで取り上げられたからである。
それ故、「名前や外観は知ってるけど……」な、日本人ファンも一定数居ると思われる。