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ハスター

はすたー

ハスターとはクトゥルフ神話に登場する神性。旧支配者。
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概要

アメリカの小説家ハワード・フィリップ・ラヴクラフトの創造したクトゥルフ神話のキャラクターの一人である。
クトゥルフ神話のキャラクターのカテゴライズでは旧支配者(グレートオールドワン)に属し、邪神の一柱に数えられる。
星間を飛び交う風の神々の首領であり、クトゥルフとは敵対関係にあるため、人間に助力してくれる。

創出

アンブローズ・ビアスが書いた小説「羊飼いのハイタ」(1893年)では、放牧の神とされ、ロバート・W・チェンバースの作品では、都市名として登場した。
チェンバースは、ビアスの「羊飼いハイタ」から名前を借りたと言われ、小説「黄衣の王」(1895年)など、4本の小説にハスターという語を用いた。
他にもレイモンド・チャンドラーが小説「黄衣の王」(1938年)を書いており、作中で主人公がチェンバースの黄衣の王に着いて言及している。

ラヴクラフトもハスターを気に入り、小説「闇に囁く者」(1931年)で初めて登場するも、この時は会話の中に「ハスター」という単語が出てくるだけで物語で活躍することはなかった。
この後のラヴクラフトの作品でもハスターと思われる存在が仄めかされたものの、登場することはなく後にオーガスト・ダーレスが自らの作品で邪神と明言し、旧支配者の一柱として組み込まれた。

1927年頃にラヴクラフトは、チェンバースの小説「黄色の印(The Yellow Sign)」を読んだとされ、この作品をクトゥルフ神話の要素として加えることを手紙で友人らと話している。
従ってハスターに関連するハリ、カルコサ、アルデバラン、黄色の印(エルダーサイン)などの設定も流用された。
またアザトースやヨグ=ソトースらの関係性を表す系図(ラヴクラフトを含め複数の作家が書いているため、それぞれ矛盾している)にも加えられた。この系図により、シュブ=ニグラスの夫であり息子と位置付けられた。

名付けられざりし者

「名状しがたきもの(the Unspeakable)」の異名を持つ。
あるいはラヴクラフトが作品で仄めかした名状し難き者とはハスターを意味していると解釈されている。
他に「名付けられざりしもの(Him Who Is Not to be Named)」、「星間宇宙の帝王」、「邪悪の皇太子」、そして黄衣の王がある。

主にクトゥルフと同じくタコのような怪物、全身がミミズのような触手で構成された身長60m級のゴジラのように直立するトカゲとも言われている。
特にハスターの代名詞とされるのが黄衣の王の姿であり、その名の通り、黄色の襤褸布をまとった人間サイズの怪人が良く知られている。
ただし、クトゥルフ神話の神々にとって姿など大きな意味を為さない点を踏まえなければならない。

極めて稀に死体に憑依する事があり、憑依された死体は大きく膨張する同時に、全身の締まりが失って弛み、皮膚が無数の刺に覆われる。

かつて宇宙空間を自在に駆け回る力を持ち、地球上に君臨した形跡もあるが、現在彼がいる、あるいは幽閉されているのはおうし座ヒヤデス星団アルデバラン周辺「黒いハリ湖」と呼ばれる場所である。
ハリ湖の近くにある都市カルコサにおいては羊飼いの神となっている。
ハスターが姿を現すことができるのは、地球から見てアルデバランが中天に見えている時だけである。

彼はクトゥルフとは対立関係にあり、彼ら旧支配者を追放した旧神のいるペテルギウス星が中天に上る間、ハスターとクトゥルフは安息所を求めて争うという。

クエスチョンマークを3つ合わせたようなシンボルマークを持つ。
またハスターに憑依された人間は頭と手に鱗が生えて変形し、腕は骨のない触手のようになってしまう。ハスターが肉体から離れても、この変異は元に戻らない。
ダーレスによってハスターの名前を人々が話すと滅ぼされるという設定が加えられた。
彼の信奉者、助力を求める人間のもとに奉仕種族バイアクヘーを送る。

関係のある呪文

いあ! いあ! はすたあ! はすたあ くふあやく
 ぶるぐとむ ぶぐとらぐるん ぶるぐとむ
 あい! あい! はすたあ!
黄金の蜂蜜酒を飲んで唱えると、ビヤーキーを遣わしてくれる。内容はハスターを讃えるもので、この文言は祈祷文にも遣われるらしい。

化身

化身はみな一見して人間に見えるという共通点がある。

黄衣の王

ハスターの最も頻繁に遭遇する化身。
自由自在に姿を変えることができる。孤独な狂人、芸術家、詩人に多く崇拝される。彼らは呪われた戯曲『黄衣の王』によって狂気に駆り立てられ、人間の経験を無意味にするような作品を創造する。

エメラルド・ラマ

「心の触媒毒」。
謎に満ちた聖人のオーラを出し、着古したきらめく緑色のローブを着ている。
常に地面から一メートルほど浮遊している。滅多に部外者の前に姿を現さず、犠牲者を求めることも決してない。
研究者や僧侶などの神秘探求者の好奇心につけ込む。術中にはまった者は真の悟りを熱望し、瞑想に時間を費やす。彼らは生きながらミイラになり、干からびた肉体に生きた脳が永遠に捕らわれる。事前の兆候として他のすべてを忘れるほどのクトゥルフ神話への不合理な渇きがある。
ラマを探求するものはその意味、宇宙の本当の意味を理解しようと駆り立てられ、人生を費やす。ラマに接触し、かつ逃れたものは平穏を得るが、同時にラマを探し出したいという欲求にかられる。

かなたより饗宴に列するもの

「脳を喰らうもの」。犠牲者の頭に穴を開け、脳を吸い取る。

関係性

ヨグ=ソトース

父親。この神性にはハスター以外にも多くの子供がいる。

シュブ=ニグラス

母親、あるいは妻。妻とされる場合は「名付けられざるものの妻」という記述に基づいていると思われるが、これがハスターを指している可能性は低い。
ヨグ=ソトースの妻でもあるのは多くの作品の証言や、創造者であるラヴクラフトの書簡の通りだが、この女神がハスターの直接の母親であるかは分からない。

クトゥルフ

元々近い血縁であるとされてきたが、カーターの「クトゥルフの異母弟」が最も整合性のとれる血縁関係である。対立し、この両者が顕現して相対するシーンのある作品もある。

イタクァ(イタカ)

眷属、あるいはシュブ=ニグラスとの子。風の神として関連づけられている。「星間宇宙を歩むもの」と呼ばれ、宇宙空間を移動できると示唆されている。

ロイガーツァール

眷属、あるいはシュブ=ニグラスとの子。ハスターを首魁とする風の精に連なる双子神。
旧神との戦いにもハスターに率いられて現れたらしい。
クトゥルフとニャルラトホテプの別名として扱われている作品もある。

ビヤーキー(バイアキー、バイアクヘー)

眷属、奉仕種族。ハスターの下僕。
星間宇宙に棲んでいる生物。蟻や蜂に似ているが人間より大きい。
ハスターを讃える呪文を唱えると人間にも乗り物として利用させてくれるが、その資格の明確な条件は不明。

信仰

広く一般的に信仰される神である。ハスターを崇める教団は数多く、名前を知られていない教団もあると思われる。

黄色の印の兄弟団

ラヴクラフトの作品内でほのめかされた教団。ハスター信仰で最もよく知られたカルトの一つ。

関連イラスト

化身とされる「黄衣の王」のイラストが多い。

ハスター
黄衣の王


クトゥルフ神話以前の扱い。

羊飼いハイタ


アンブローズ・ビアスの「羊飼いのハイタ」が初出作品。羊飼いを守護する温和な神であると語られている。ダーレスにより邪悪な神と設定されてクトゥルフ神話に組み込まれることになったが、後続の作家によりビアス作品とのすりあわせが行われ、アルデバランの都市カルコサでは羊飼いの神となっている。
この設定をそのまま受け入れると「ハイタ」は地球人ではないということになる。

原語表記

  • Hastur(ハスター)
  • Assatur(アサタ―)
  • Xastur(ザスター)
  • Kaiwan(カイワン)
  • Hastool(ハストゥール)

その他のサブカルチャーでのハスター

ペルソナシリーズ

ペルソナ2罰ではペルソナとして登場するが召喚するためには特殊な手順を踏んで元になるマテリアルカードを手に入れる必要がある。
アルカナは「TOWER」。物理攻撃に弱い反面、あらゆる魔法攻撃を反射する恐ろしい耐性を持つ。前述で風の属性に類するとあるが、こちらのは何故か「」属性。そのくせ覚える技は「暗黒」属性の方が多い。
ペルソナとしての見た目は、関連イラスト左側のイラストが近いが、配色はの方が多い。
余談だが、ハスターを降魔していると防空壕の第四区画に登場するビヤーキーとペルソナトークが発生し、特殊なアイテムを入手できる。

しばらく登場機会がなかったがペルソナ5ザ・ロイヤルにてペルソナならびに敵シャドウとしてビヤーキーともども再登場。初登場のさまはなかなかに奇怪。
弱点なしで3属性無効以上と耐性は優秀で、全体に万能属性の特大ダメージを与える専用スキル「深淵の眼」を持つため敵としても脅威だが味方にできれば心強い。
急なカムバックを成し遂げたことにはある理由が推測されるが…ネタバレのため明言は避けておく。

エル・ヴィエントアネット再び

二作ともハスターの血を引くキャラが登場している。

関連タグ

旧支配者 クトゥルフ神話 クトゥルフ 神話 邪神 黄衣の王
風神 ツァール ロイガー

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