「女ぁ、気に入った」
データ
概要
『ウルトラマンタイガ』第19話「雷撃を跳ね返せ!」に登場。
宇宙に名を轟かせる雷神にして、「出会った者には必ず死が訪れる」と恐れられている厄災の神ともされ、召喚されると有り余る闘争心を満たす為に、戦い続けると伝われている。トライスクワッドの3人もその存在を知っており、ヒロユキに注意を促した。
また、怪獣だが一応の知性は有り、片言口調で人間の言葉を喋り「ゴロロロ……」>*と笑う(鳴いている?)。
でっぷりとした腹に、アヒルのような口が目立つ、間抜けそうな顔つきが特徴。
両肩には発電機のような突起を備えた装甲、胸には太鼓にも見える二つの丸いパネルが付いている。
又、ヘソにはカラータイマーを思わせる結晶があり、上記の台詞を発した後に佐々木カナを拉致・幽閉した(この後に巨大化したようにも見えた為、エネルギーを吸収する器官とも考えられる。また、後にこの結晶が切除された際、本当のヘソが現れた)。
その手には電気によって生成されたと思しき棍棒の『ゴロン棒』が握られている(ただし、見た目は木を削って作ったような代物)。
胸の太鼓のような器官を、ドラミングのように叩いてエネルギーを充電し、それを片腕の吸排口から発射する『サンダースパーク』、両腕から竜巻を放つ『ゴロタツマキ』等の技を用いて敵を攻撃する。
ゴロン棒は1億アンペアの電流および、1兆ボルトの電圧の発生ができ、打撃と共に相手に浴びせる。
また、股間を中心に配置された回しのような部位に加え、四股を踏む、塩撒き、攻撃アクションに連動してお囃子が鳴る等、随所に相撲や力士を思わせる挙動や演出も特徴。
あまり強そうには見えない、ひょうきんな姿をしているが、称号に違わずその実力は本物であり、サンダースパークを重ねる事でエレクトロバスターを押し返す等、搦め手なしの真っ向勝負で苦戦知らずだったタイタスを追い詰め、トライストリウムとも互角に格闘戦が行える程。
この強さには呼び出した霧崎も焼肉ポーズばりに身体を仰け反らせながら高笑いし、「想像以上だ!」と絶賛していた。
最期はカナの応援で奮起したタイガにヘソの結晶を切り落とされてカナを救出されると、自身のサンダースパークを吸収して威力を増幅したタイタスバーニングハンマーで倒された(この時、体が首まで地面にめり込んだ後に爆発し、赤い肉片が飛び散っていた)。
その後の作品での登場
ニュージェネクライマックス
ヘルベロス、セグメゲル、ナイトファング、ギガデロスと共にトレギアが怪獣リングから召喚し、新世代ヒーローズと戦う。
主にロッソ、ブルの2人と戦うが、最後は劇場版形態となった五大ウルトラマンの一斉攻撃(自身はグルーブのグルービング光線)の前に他の4体共々敗れ去った。
ちなみにロッソとブルとの戦いは『コミカルなウルトラマン対コミカルな見た目の怪獣の構図』及び『タロウの力を使うウルトラマン対「タロウっぽい怪獣」を意識した怪獣の構図』になっている。
ウルトラマンZ
第22話「それぞれの明日」にて、バロッサ星人(三代目)がゴロン棒を武器として所持していた。
バロッサ星人は厄災の神の武器をどうやって入手したのか……。
ウルトラマントリガー
第20話「青いアイツは電撃と共に」に、ゴロサンダーによく似た「バリガイラー」が登場する。
余談
本話監督の辻󠄀本監督は「『タロウ』っぽい怪獣を意識した」と明言しており、間の抜けたような外見やどこか愛嬌のある動きをするが、そこからは想像も出来ないような強豪怪獣である点は、まさしくそれと言えるだろう。
また、その特徴もタロウの怪獣と類似している点が多い。
- エンマーゴ:カラーリングが似ている他、別作品で「突然の死を暗示する」類似点がある。
- オルフィ:へそに宇宙人が入り込んで操られそうになった所を助けられた、ゴロサンダーとは真逆の立ち位置となっている。
- ドロボン:ゴロサンダーと同じく棍棒を武器とし、人間を捕らえた。また、ウルトラマンジャックのカラータイマーを盗んで(胸部とへそとで設置部位が違うものの)、似た外見特徴を持つ。
- モチロン:タロウと相撲勝負を繰り広げた。
- ライブキング:でっぷりとした腹とでべそが特徴的。こちらも「腹に穴を開けて飲み込まれた人間を救助しようとする」と似たシチュエーションがある。
なお、声優は辻本監督自身が担当している。
当初はペダニウムゼットンやマガオロチを改造する想定だったが、辻本監督の具体的なイメージからそれを元にデザインする方向性となり、初期から『稲妻を武器とする怪獣』のコンセプトはあった。スーツは新規製作しているが、腕や足は一部過去キャラクターのジャンク品を流用している。
デザインは円谷プロの造型チームLSSの渡邊靖将が担当し、辻本が書いたラフスケッチを元にデザインされた。辻本は「『タロウ』のモチロンやドロボンのような見た目の面白さを追求した二足歩行怪獣」とイメージしていた。
脚本を担当した森江美咲は、仮デザインを見てカナをへそに捕らえるシナリオを提案した。
初登場時は5メートル大であったり、ドラミングや人語を話すなど、得体の知れない予想外のキャラクターであることを強調している。一方、巨大戦では単純明快なバトルを意図している。
ゴロン棒の電圧は1兆ボルトの設定だが、この数値はゼットンの代名詞でもある『1兆度』のオマージュと思われる。ちなみにこの電圧の数値はあらゆる創作物でもトップクラスの数値であり、これを上回る出力は『トップをねらえ!』に登場するガンバスターの「ダブルバスターコレダー」(100京ボルト)しか無い。
関連タグ
Σズイグル、メカゴモラ、ノスフェル:同じく体内に人質を閉じ込めたウルトラ怪獣。
ギャラクトロン:ほぼ同上だが、こちらは人質ではなく、意思疎通の為の部品としての意味合いが強い。
モチロン、ジヒビキラン:同じくウルトラマンと相撲勝負を挑んだ怪獣たち。
コダイゴンジアザー、ジャシュライン:タイガの兄弟子が戦った、間の抜けた外見や挙動の割に強い怪獣達。
クラウドマン:必殺技の名前がゴロサンダーである。