「やるしかねえ!今、やるしかねぇんだ!!」
「アスミ・カナタ!明日を見る、彼方まで!」
「何もしないで拓ける未来なんて…あるか!」
概要
プロフィール
年齢: | 20歳 |
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所属: | 一般市民→TPU訓練校・怪獣対策課→GUTS-SELECT |
演: | 松本大輝(ウルトラマンデッカーの声も兼任) |
ウルトラマンデッカーに変身する、GUTS-SELECTの新人隊員。
漢字表記は、おそらく「明日見彼方」。
祖父であるアスミ・ダイシロウの営む煎餅店「明日見屋」で働き、常連客やご近所さんとも仲の良い好青年。父シロウ、母トキコも共に明日見屋で働いていたが、第1話の時点で商店街の福引が当たり、二人は火星旅行に行っていることが語られている。そのため、宇宙に関係のある人物には親近感を抱くという。
人物像
目の前にあることに必要以上に全力で取り組むとてもひたむきな性格の持ち主。明るくお調子者のムードメーカーで、煎餅に絡めたジョークを飛ばすこともある。また、優しくて面倒見が良く、困っている人を見ると手を差し伸べずにはいられないお節介な性分でもある。
たまたま出会ったキリノ・イチカに対し、商売道具であるはずの煎餅を無償で譲ろうとし、彼女が固辞しても無理矢理渡そうとするなど、悪気がないとは言えお節介が過ぎる面もある。
とはいえ、行き先が一緒という理由で年寄りを目的地まで送迎したり、怪獣からの避難時に自分よりも逃げ遅れた人を優先して助けるなど、面倒見の良さと他人を思いやる優しさは本物である。
また、怪獣相手に銃器を持って単身で挑んだり、訓練中にある理由からリタイアしようとしたチームメイトのリュウモン・ソウマに対して真っ向から反論するなど、かなりの熱血漢であり、自身が努力家ということもあって「何もしないまますぐに諦めてしまう」姿勢を大変嫌っている。
元々煎餅店で働く一般市民だった為、身体能力などは高くないらしく、TPU訓練校では組手でイチカやソウマに全く敵わず、射撃訓練も明らかに2人に劣っていた(とはいえ、イチカもソウマも元々カナタよりも先に訓練生として厳しい訓練に取り組んできているのでこの差は当然なのだが)。また、60kmの行軍訓練と聞いたときは「散歩にはちょうどいい」と意気込んでいたが、そのルートが険しい山道というのもあってか「もう200kmも歩いたんじゃない?」と弱音を吐く場面もあった(もっとも、このときイチカも隊長役のソウマのペースが速いことを指摘している)。ウルトラマンでありながら身体能力が高くないと言うのはウルトラマンダイナの変身者であるアスカ・シンと共通していると言えよう(ただ、アスカは本編後の映画等では人間サイズの宇宙人相手なら変身せず生身で倒せる程に身体能力が上がっていると思われる描写がある)。
デッカーの力を手にはしたが、自分の意思でいつでも変身が可能という訳では無い上に、変身前の怪我がデッカーの状態でも影響し、また変身後に怪我が治るわけでもない事実を痛感したため、ウルトラマンの力が万能ではないことを早い段階から認識しつつある。
1年もの間、自らの意思でデッカーに変身できず、さらに自分がウルトラマンになった理由も分からないため、その現状に困惑するナイーブな一面も見られる。
先輩のウルトラマントリガーことマナカ・ケンゴとは違い、当初は秘密を知る者は誰もおらず、地球に残っている先輩隊員のメトロン星人マルゥルは、これまでの経験からデッカーにも「変身者」が存在する可能性を疑ってはいたが、かつてのケンゴ同様にその人物がGUTS-SELECTに新たに入隊しているなど夢にも思っていなかった。
だが、戦いが本格的になるに伴い、秘密を知る者が徐々に増え始める。
スフィアゴモラの事件の際に成り行きでHANE2に明かす事になり、スフィアメガロゾーアの事件で初めて対面したケンゴと、同じく先輩であるシズマ・ユナにも知られる事になった。また、この時は出会う機会が無かった他の前作メンバーの何人かにも、事件解決後に帰還した二人の報告によって知られたものと思われる。
そして、マルゥルにも変身者だと気付かれていたのだが…?
尚、ケンゴと出会うまで過去に現れたウルトラ戦士達について彼が独自に考察している様な描写は無かったが、自分の様な「変身者」が存在していた事はおろか、ウルトラマンがコミュニケーション可能な相手とすら思っていなかった模様(デッカーと出会ってから1年以上もろくに会話が出来ていないため、そう考えても仕方がない面がある)。
活躍
第1話「襲来の日」
明日見屋で祖父ダイシロウの手伝いに勤しんでおり、この日は煎餅の納品に宇宙港を訪れる。到着した宇宙港でTPU訓練校生のイチカ、ソウマと顔見知りになるが、その直後にスフィアの襲来を受ける。
ソウマからシェルターに避難するよう指示されるが、避難中に瓦礫に埋もれ身動きが取れなくなった女性を発見し救出を試みる。しばらくしてイチカ、ソウマと再会し、避難してないことをソウマから叱責されるも、事情を把握した二人と協力し被災者を何とか救出しようとする。ソウマからは被災者の救助は自分達に任せて避難するよう促されるが、「自分一人だけ逃げるわけにはいかない」と救出活動を続行、この時合流したTPU訓練校のムラホシ・タイジ校長らの援護もあり、見事女性の救出に成功。
だが、すでにスフィアザウルスの出現もあり攻撃は激しさを増しており、またカナタの眼前でTPU隊員がスフィアに飲み込まれた。犠牲を増やさぬためにも自分が囮になることを思いついたカナタはTPUのマシンガンを拾い上げ、単身特攻するがスフィアに飲み込まれてしまう。スフィアに取り込まれたカナタは記憶が薄れかけていったが…
「俺は、俺だ…!」
「俺は…アスミ・カナタだー!!」
気を振り絞ったことで自我を取り戻す。
その瞬間、カナタの前に宇宙のようなビジョン、そして巨人の幻影が姿を現す。突然のことに戸惑いながらも、巨人と意思疎通したカナタは彼から授けられたウルトラDフラッシャーとウルトラディメンションカードを使い、巨人ことウルトラマンデッカーへと変身を遂げる。
自分がウルトラマンとなった事に戸惑いつつも、この状況を収拾するべく敵に立ち向かう。
激闘の末にスフィアザウルスを撃破するが、地球がバリアで覆われようとしている事に気付き、地球を飛び出してスフィアソルジャーの大群と戦うも、連戦を重ねたことで力尽きてしまう。
そして、気が付いたときにはデッカーへの変身が解けてカナタの姿に戻っていた。
ソウマに「素人が勝手な真似をするな」と詰め寄られるも、ムラホシが彼を制したことでこの場は収まる。その後、ムラホシからも「人助けもいいが、自分の命も大切にしなくては…」と無茶な行動をたしなめられ謝罪。だが、その後ムラホシから名を名乗られ、誰かを守る意志があるのなら連絡をするよう伝えられる。事件から5日後、火星旅行に出掛けていた両親の安否も解らず、明日見屋と祖父の身を心配していた為に決心が着かずにいたが、そんな祖父から後押しされTPUへ行くことを決意。
TPU訓練校に入学したカナタは、正式入隊を目指して日々奔走することとなる。
第2話「決意のカナタ」
TPU訓練校・怪獣対策課に配属されて1年。
日々激しい訓練に勤しむカナタだが、スフィア襲来の日以来ウルトラマンデッカーに変身できず、なぜ自分があのときウルトラマンになれたのか分からぬまま時を過ごしていた。
元一般市民というハンデ持ちのため、成績は訓練生12人中最下位という厳しいものであった。
それでもめげずにトレーニングに励んでおり、その際に訓練生の成績上位者が今度再編されるGUTS-SELECTの隊員候補に選ばれることを知る(ただし、この話はカナタ以外の全員がすでに知っていたことで、イチカからは「今まで何を目指してきたの!?」と呆れられていた)。
それから間もなく、最終試験とも言える60kmの行軍訓練に参加、隊長役のソウマ、イチカと3人でB班が結成される。だが、訓練中に地震(後にある怪獣によるものと判明する)が発生、その際にバランスを崩して転倒し左足に怪我を負ってしまう。
カナタの怪我を見て任務達成が不可能と感じたソウマは本部にリタイアを報告しようとするが、カナタは無理はしないと言って訓練に戻ろうとする。しかし、ソウマに無理矢理引き止められ、それぞれの考え方の違いから衝突。GUTS-SELECTへの入隊に並々ならぬ思いを抱いているためにカナタの考えを甘いと切り捨て、合理的な考えに拘ってリタイアを選択しようとしたソウマに対し、
「今やれることを限界までやりもしないで、失敗だからって途中で止めて、お前こそ本当に戦えんのかよ!!」
と反論。
完全の一触即発の空気となってしまうが、ソウマの選択を正しいと認めつつ、カナタの気持ちも汲み自身の思いも吐露したイチカからリタイアせずにできる限り挑戦しようと提案され、二人とも一応は冷静さを取り戻す。
だが、そのとき再び地震が発生。それと同時に山中からデスドラゴが出現。"何か"を警戒し威嚇行動を取るデスドラゴは街の方へと進撃する。訓練も中止となり、本部から退避命令が下されるが、カナタらB班は退避命令よりも近隣住民の避難誘導を優先する。
一方、ムラホシはGUTSファルコンでの戦闘中にB班が逃げ遅れた住民の避難に当たっている様子を確認。同時にデスドラゴが彼らに電撃を喰らわせようとするが、GUTSファルコンの捨て身のガードで事なきを得る。
自分がウルトラマンとして戦わなければいけないことを自覚したカナタは、逃げ遅れた住民の確認と理由付けてその場を離脱、「やらなきゃいけないって思うから…やらずにはいられないからやるんだよ!」というイチカの言葉を胸に、「やるしかねぇ…!今、やるしかねぇんだぁー!!」と叫びデスドラゴに向かって行く。そして、「もう一度力を貸してくれ!」と願うと手元にウルトラDフラッシャーが出現、1年ぶりにウルトラマンデッカーへの変身を果たす。
デッカーとしてデスドラゴとの戦いに挑むも、変身前の左足の怪我が響き、劣勢を強いられる。援護のために出撃したGUTSホークがデスドラゴの片角を折り放電攻撃を封じるが、格闘戦でなお押されつつあった。そのとき、カードホルダーから怪獣のウルトラディメンションカードが出現、デッカーの声に従ったカナタはミクラスを召喚し、形勢を逆転させる。最後はデスドラゴの電撃光線をかわし、セルジェンド光線を発射して撃破する。
戦闘終了後も左足を引きずり、ウルトラマンになってもすぐに怪我が治らないことを痛感するも、間もなくイチカ、ソウマと合流。途中で離脱したこともあってかソウマとはまた険悪な雰囲気になりかけるも、被災した住民達の姿を見て喧嘩をしている場合ではないと悟り、救助活動に取り組む。
現場に合流したムラホシから、本部から総員退避命令を出ていたこと、そしてカナタ個人については1年前「命を大切に」と忠告していたにもかかわらず従わなかったことを問い詰められるが、「自分達が今やるべきことはこれだって、三人で決めました」と報告。ムラホシから忠告を受け謝罪するが、その直後にイチカの指摘により自分達がGUTS-SELECTに選ばれたことに気づき、驚愕する。
後日、GUTS-SELECTへ正式に入隊。イチカ、ソウマと共に隊長のムラホシ、副隊長のカイザキに自己紹介をする。その際にGUTSホークの搭乗者はカイザキではないかと質問するも、タネ明かしも兼ねてHANE2を紹介される。
TPU訓練生を経て、GUTS-SELECT隊員となったカナタ達の表情は笑顔に溢れていた。
第3話「出動!GUTS-SELECT」
GUTSホークとの連携をこなすには、HANE2と協調することが必要。しかし、カナタ達はこれに苦戦してしまう。(なんならカナタの初回シミュレーションではファルコンとホークが衝突事故を起こすというトンデモなミスをやらかした)
その後3人で努力していたが、休憩中にうっかりデッカーの名前を暴露してしまい、「デッかくて、カッコいいから」と誤魔化していた。
ゴモラ出現時はムラホシの指示でファルコンを操縦。特訓の賜物かホークとも見事に連携し、ハイパーモードの至近距離射撃とホークのレーザー攻撃を集中的に叩き込むことで尻尾を破壊する戦果を挙げたが、直後にスフィアがゴモラに融合、スフィアゴモラが誕生してしまう。
スフィアゴモラのスフィア超振動波でファルコン、ホーク、ナースデッセイ号がまとめて(規模こそ1話程ではなかったとはいえ)麻痺してしまったため、HANE2に操縦をリンクさせてから「今から起きることは絶対に秘密にしてくれよな!!」と前置きして、デッカーフラッシュタイプに変身した。
しかしゴモラはゴモラ自身が戸惑う程まで強制的なパワーアップをされており、カナタは苦戦。
「力が足りねぇ……!」と焦っていると、カードホルダーから今度はストロングタイプのディメンションカードが飛び出し、これを使えば力が得られるということで手に取りタイプチェンジした(なおカードを受け取っただけで「うおお……力が……力が弾けてぇ……っ!!」と、燃え上がる程の力を感じ取っていた)。
その後はストロングタイプの超パワーでスフィアゴモラを圧倒。放たれたスフィア超振動波も簡易版のドルネイドブレイカーと援護に発射されたナースキャノンで相殺しきってから、再びドルネイドブレイカーをチャージして走り込み攻撃。そのままアッパーを決めてスフィアゴモラを撃砕した。
戦いの後HANE2に「俺もなんでデッカーに変身出来るのかよくわかっていない」「だからしばらくの間はデッカーであることを内緒にしてほしい」と、カナタ=デッカーである事を秘密にすることを頼み、二人で共有することになる。その後は彼にハネジローの渾名を与え、調子が狂うからと自分に対しては敬語禁止を伝える。
すると、フランクモードになったハネジローから「カナタぁ……お前さ、操縦荒くねぇ!?」とあまりにもど直球に言われ、フランク過ぎだろとツッコミを入れていた(周りの面々は爆笑していたため「なんで笑ってるんですか!?」と焦っていた)。
第4話『破壊獣覚醒』
冒頭での戦闘訓練にて、功を焦って独断行動に出てしまいフォーメーションを崩してしまった(なおこの時Dフラッシャーが顕現している)。
GUTSファルコンとGUTSホークが『GUTSグリフォン』へと合体できると聞いた際には「合体メカ大好きだったんだよ」大喜びしており、リュウモンに注意された。
「怪獣の通信販売かよ……!ふざけるなぁっ!」
トチノキシティに出現した巨大カプセルに眠っていたモンスアーガーの対処に追われる中、送り主であろうメラニー遊星からのアナウンスに対して憤っている。
第5話『湖の食いしん坊』
対災害用バッテリー・メガアースを運搬していたイチカをソウマと共に発見し、その後ピット星人のユウコとエレキングのエリーのことを知らされる。
ムラホシの許可をもらい、3人でピット星人のユウコとエレキングのエリーの下へメガアースを運搬して給餌するも、過剰摂取だったためにエリーは暴走。
これを食い止めるべくデッカーに変身し挑むも、エリーには敵意がないことに気づき宥めようとするも不用意に頭に触れてしまったため怒らせてしまう。
召喚したミクラスも倒れた中、「奇跡を起こす」という意思によってミラクルタイプのディメンションカードが解禁。
これを手に取ってミラクルタイプにタイプチェンジし、エリーの過剰な電気エネルギーを吸収し沈静化に成功した。
第6話『地底怪獣現る!現る!』
地底怪獣パゴスの出現を受け、ムラホシの指示でソウマと共に現地調査に赴く。
煎餅屋で来客の対応をしていた経験を生かし現地の人々に聞き込みに回り、高齢女性から「地面の奥底をほじくり返すから土地神様が怒っている」と地下エネルギー精製工場の情報を聞き、ソウマと合流。
工場の調査中にパゴスが出現し、避難民の誘導を担当する中で負傷して倒れていたソウマを発見し救出。その後、様子を見に行った際に彼の過去を知ることになる。
再度出現したパゴスに対しデッカーに変身して挑む中、新たに出現したグドンによって地下空間に引き摺り込まれてしまう。
パゴスとグドンの連携に苦戦する中、さらに現れたテレスドン、ツインテールの群体に対してアギラを召喚。テレスドンの撃破に成功し、ソウマの駆るGUTSファルコンとナースデッセイ号の援護を受けてパゴスとツインテールの大群が一掃された後はミラクルタイプにタイプチェンジして地上にワープし、グドンの撃破し、事態を収束に導いた。
第7話『希望の光、赤き星より』
10年前に消滅した筈の闇のエネルギーを感知し、ファルコンで反応のあったエリアを巡回していたカナタは、地底より謎の生物の攻撃を受ける。ファルコンは墜落されるも、すぐにデッカーに変身して何とか脱出する。そこを同じ攻撃によって身動きが取れなくなるが、駆け付けたウルトラマントリガーに助けられてピンチを切り抜ける。そして、変身を解いたトリガーが初代GUTS-SELECT隊員のマナカ・ケンゴの姿となった事に驚愕。
トリガーの正体を知り、彼がウルトラマンとしてだけで無く、GUTS-SELECTの隊員としても先輩だった事実に愕然とするが、それを受け入れて自己紹介し、ケンゴも初めて出会う後輩の隊員兼ウルトラマンに笑顔で応じる。
その後、ナースデッセイ号にてかつてのケンゴの…現在はカナタの個室の部屋で交流を兼ねた情報交換を行い、他のウルトラマンや『トリガー』での出来事等を聴き、束の間の休息を過ごしていたが、やがて闇のエネルギーの正体であるスフィアメガロゾーアが出現。
かつて世界を滅ぼしかけた邪神を前に緊張するが、単に後輩としてだけで無く「仲間」として自分を信頼してくれるケンゴに応え、共に変身してスフィアメガロゾーアとの戦闘を開始する。
他のウルトラマンとの初めての共闘戦ではあったが、それを感じさせぬ程の抜群のコンビネーションでスフィアメガロゾーア相手に善戦し、遂にあと一歩まで追い詰めるが、土壇場で邪神の内部にカルミラが閉じ込められている事に気付いたトリガーが動揺し、その一瞬の隙を突かれて逃亡を許してしまう。
第8話『光と闇、再び』
ナースデッセイ号に帰還後、攻撃をためらった理由をケンゴに訊ねるのだが、そこで彼の目指す夢と、かつてカルミラを救えなかった後悔等、戦う理由を聴いていく中でカナタは自分自身の戦う理由を見い出していなかった事に初めて気付く。
その後、イチカからの通信で緊急事態の連絡が入り、カナタはイチカ、リュウモン、ケンゴと一緒に街の状況調査に向かうと街の人が幸せそうに寝ている光景を目にする。辺り一面を見渡してると道端にルルイエとよく似た花を見つけた。カナタは、花に近づいて花粉を吸ってしまい街の人と同じく幸せそうな笑顔で寝てしまう。そして、夢の中で実家のせんべい屋で、仲間とそっくりのお客と雑談をしていて、夢に囚われそうになるも、ケンゴからの問いかけを思い出し、これは自分のやりたい事では無いと気づき、目が覚めた。ナースデッセイにやって来たシズマ・ユナから花の正体である超古代植物ギジェランについての詳細を知らされた後、駆除するためにケンゴとユナの初代隊員二人と共に現場へ出動する(尚、ケンゴとともに現場を離れた際の表情からユナにもデッカーの変身者だと知られた模様)。
そこへ再び現れたスフィアメガロゾーアとの戦闘になり、ケンゴがメガロゾーアの中にいるカルミラの助けに向かうの見て、「なんのために戦うのか分からないけど、今やるべきことを」という思いからミラクルタイプにチェンジし、ユナのユザレの力によるバフを受けて、ケンゴのカルミラ救出を援護し、救い出されたカルミラとトリガーとの共闘で今度こそスフィアメガロゾーアを撃破した。
戦いが終わった後、地球を守る力として3枚のディメンションカードとウルトラデュアルソードをケンゴから託され、「戦う理由を見つけて必ず伝える事」をカルミラと共に火星への帰路につくケンゴに誓うのだった。
第13話『ジャンブル・ロック』
先輩隊員のメトロン星人マルゥルがナースデッセイのメンテに訪れるが、その際に会話誘導に引っ掛かり、自分がデッカーの変身者である事実をボロを出す形で彼にバラしてしまう。
「なんのために戦うのか」その意味をずっと探してきてたカナタに対してマルゥルは「ノープランゾンビだけど見所はある」とケンゴが認めたウルトラマンと、カナタの同期である2人の成長を見守って行った。
第14話『魔神誕生』
デッカーとテラフェイザーの連携が世間からもかなりの評価を得てとても嬉しそうにしていたカナタとハネジロー。だがそんなある時スフィアザウルスの襲撃を受ける。
カナタはグリフォンで出撃するが、強化されたスフィアザウルスの攻撃で撃墜されてしまう。その直後にデッカーに変身しスフィアザウルスにハネジローが駆るテラフェイザーと連携して攻撃していき、トドメを刺すためにハネジローはTRメガバスターのチャージをしてカナタはその時間稼ぎをしてもうすぐ発射という時に、突如としてテラフェイザーに搭乗しているハネジローがショートしてしまう。
ハネジローは強制排出され、テラフェイザーは機能を停止してしまう。
そして、本性を露にしたアサカゲ博士によって、テラフェイザーは人々を守る機神から、復讐のために動く魔神と化してしまう。
アサカゲ「カナタくん。君がこの時代のデッカーだったとはね」
「どういうことですか!?」
アサカゲ「君を倒すために作ったテラフェイザーだ…。これ以上邪魔はさせない…!」
スフィアザウルスと2対1で襲われてしまい、TRメガバスターによって、変身を解除されてしまう。
困惑するカナタのもとに、アサカゲが現れ、
アサカゲ「君に恨みはない…。……その身に宿した“光”が目障りなんだよ。」
そう言い、カナタに見知らぬ銃を向けるが…。
???「わりぃ。待たせちまったか?」
突如、空から謎の男が現れる。
その声色はカナタには聞き覚えがあった。
謎の男「今までよく頑張ってくれたな。……ただ、ここからは俺の仕事だ。ヤツとのケリは俺がつける」
そう言い、男はホルダーとDフラッシャーでカナタと選手交代するかの如くデッカーへと変身し…。
第15話『明日への約束』
未来人デッカーからスフィアの真実とアサカゲことアガムスが未来人である事を聞き、スフィアをこの時代に連れてきた彼の真意を問うが、そこへアガムスが再びデッカーとカナタの前に現れ、自身が未来人であると同時にバズド星人という異星人であり、目的が八つ当たり同然の復讐である事を明かす。
当然、カナタは激しい怒りをぶつけるが、「…純粋だな……君のその純粋さには…虫酸が走るッ!!」と吐き捨てたアガムスは彼を銃撃。
それをデッカーが庇って負傷するのを見るや、再びテラフェイザーを呼び出して搭乗し、2人を追い詰める。
デッカーと共に逃げ何とか砲撃を掻い潜ろうとするが、遂に追い詰められてしまう。
「おっさん!大丈夫か!?」
「…信じてくれ…俺達は…未来の宇宙に平和を取り戻そうとした…今でも!その想いを胸に仲間達は闘い続けている!それだけは…」
そして、変身出来ないカナタに代わり、不完全な状態の身体でありながら、デッカーは再び変身しようとする。
「その身体で…無茶だ!」
「大人にはなぁ!…責任ってもんがあんだよ…この命に替えても…俺の手で奴を…!」
カナタ達の時代に自分達の時代の闘いを巻き込んでしまった責任感から、デッカーはカナタの静止を振り切ってでも闘おうとするが、変身直前にテラフェイザーからの砲撃を受けるものの、間一髪でカナタが助ける。
「何をしてる!?お前は逃げろ!」
変身出来ないのに自分の前に立つカナタにデッカーは避難するよう叫ぶが、
「何だよそれ!…分かんねぇ…分かんねぇよ!おっさんの言ってる事も、博士の言ってる事の分かんねぇ!」
時代を超えてまでも、命を捨ててまで使命を全うしようとするデッカーとアガムスに、とうとうカナタの疑念と怒りが爆発した。
「何でそんな簡単に、命を捨てられんだよ!捨ててどうなるんだよ!それで、本当に解決すんのかよ!?」
地上からスフィア達の迎撃を必死に続けている仲間達を想いながら、カナタは自分の意志を伝える。
「おっさんの仲間達も今!闘ってるんだろ!?だったら…何が何でも…生き延びろよ!生きて!一緒に頑張れよ!『巻き込まれたから』じゃない…俺は今、俺の世界を守りたいんだ!こっちは俺に任せて、さっさと未来へ帰りやがれ!!」
決して巻き込まれたから闘っているのでは無い。今自分が闘っているのは使命の為でも無い。ただその胸に抱いた純粋で真っ直ぐな『自分の世界を守りたい』という自分自身の意思。それこそが、カナタが仲間達と共に今日まで闘って来られた理由だった。
そんなカナタの揺るぎ無い意思を聞き届けたデッカーは、カナタに駆け寄る。
「ガキが…デケェ口叩きやがって…!」
「『ガキ』じゃねぇ!」
この時代を守るのは自分では無く、この時代を生きるカナタなのだと理解したデッカーから、Dフラッシャーとディメンションカードデッキケースの一式を再び託されると、「この時代のデッカー」として、アガムズの前に立ち塞がる。
「アサカゲ博士…いや!アガムス!俺は、俺の故郷を…地球を守る!」
「この地球を守る」というずっとカナタが探し続けてた戦う理由を胸に、再びデッカーに変身しテラフェイザーと戦うが、アガムスには全て読まれており、トドメと言わんがばかりにTRメガバスターを打ち込まれる。何とか耐え続けている時、デッカーは「大口を叩いてその程度か!」と活を入れ残った力でカナタを支え、そうして背中を押してもらい押し返した直後、目の前に現れた光を掴むと、新たな力が覚醒。
テラフェイザーとスフィアザウルスを諸共に倒す。
デッカーはアガムスがまだ生きている事を警告し、この時代のスフィアとの決着と憎しみに囚われているアガムスの救済をカナタに託す。
そして、自身がカナタの子孫「デッカー・アスミ」である事実を明かして去って行った。
その後、チームと合流したカナタは、未来人デッカーが話したスフィアの真実とアサカゲの正体に関する情報を報告した。
勿論、デッカー絡みに関する事は伏せているが、マルゥルやハネジローなど、自身の秘密を既に知っている者達には報せている。
第16話『君は君のままで』
アガムスとの戦いから1週間が経過した後も彼の存在が気にかかり、それが原因でパンドンとの戦いで危機に陥るも、リュウモンの言葉もあって何とかパンドンを撃破する。
第17話『過去よりの調べ』
パンドンとの戦いの後、待機していたカナタ達はデッカーの話になり、リュウモンが「デッカーは意外と近くにいるかもしれない」という可能性を指摘した事に動揺している。
TPUの内部調査中にゴメスが出現した際、出撃しようとするもムラホシがアガムスと繋がっている可能性を局長のメトロン星人ナイゲルから疑われている事を知り、カナタ達は何とか弁明を試みる。
そして、リュウモンが出したある「証拠」によってムラホシの無罪が証明され、ファルコンに乗って出撃。戦いの中でデッカーに変身するも前回の怪我の影響で満足に戦えなかったが、ハネジローの援護で何とかゴメスを撃破した。
第18話『異次元のいざない』
TPUの調査部がアガムスを見つけた時、カナタ達は司令室でスフィアとも違う謎のエネルギーを発見し、その調査任務に向かったが、アガムスの事で哨戒任務に集中出来ておらず、リュウモンからも「まだアガムスに言われたことを気にしてるのか」と問われると、それとは別に未来人から託された「アガムスの救済」の事を話し、「自分達を憎んでる相手を救済して赦す」という困難な問題について考える事となった。以前のスフィアメガロゾーアの事件でケンゴがカルミラを救った前例もあり、カナタは余計に悩んでいたが、今は任務が優先と、戻ろうとした瞬間、後ろから突如謎の空間に引きずり込まれ、そこにいたアガムスと対面する。
ダイナミックタイプを見たアガムスは、カナタを危険分子と判断して直接始末しようとしていた。カナタは必死にアガムスの説得を試みるも一蹴され、そのまま取っ組み合いになり、やがてアガムスと共に元いた場所に戻るが、既に謎のエネルギーの正体であるアリブンタが地上へ出ようとしていた。
その後、アリブンタを相手に地上で戦うも、リュウモン達が狙われそうになると、すぐさまデッカーに変身して2人を救う。交戦をしてる中、アガムスがテラフェイザーを起動し2対1の劣勢に追い込まれる。タイプチェンジを駆使して何とかテラフェイザーを退けてアリブンタを撃破するも、今度はアガムスに化けたヤプールの罠に嵌まり、異次元の穴に吸い込まれてしまう。
第19話『月面の戦士たち』
ヤプールの罠に嵌り異次元の穴に吸い込まれたが、セルジェント光線で穴を突き破り抜けてくると、そこは 宇宙 であり、 スフィアのバリアが地球を覆っている以上地球に戻れなくなってしまった。 そして、宇宙空間にいたスフィアに取り込まれそうになるが、そこで ウルトラマントリガーが救出に現れる。
両者共に変身解除した後、久しぶりにケンゴと再会する。ケンゴは、シズマ財団とTPUがかつて宇宙開拓の前線基地として使用していた無人基地の調査をしており、しばらくの間行動を共にする。アガムスの救済について相談すると、ケンゴからカナタの両親のメッセージが入ったデバイスを受け取る。両親の安否を無事確認し、ケンゴへ感謝する。早速メッセージを再生しようとするも、月面基地まで追ってきたヤプールの襲撃に合い、ケンゴとはぐれてしまう。途中、敵から身を逃れる為物陰に隠れた際にデバイスを落としてしまうが、その際デバイスが起動し、両親のメッセージが流れる。父シロウはケンゴからカナタがGUTS-SELECTに入隊したことを聞かされており、カナタに途中で悩んで立ち止まっても、名前の由来である「明日見る彼方へ突き進め」と助言する。直接の会話では無いものの、両親からの叱咤激励を受けたカナタは、今自分に出来る事を精一杯すると決意。ケンゴと合流するために、基地の奥深くまで行くと、スフィアに捕まっているケンゴを見つける。そして、囚われたケンゴを救う為に等身大デッカーになり、敵兵を薙ぎ払いつつケンゴの救出に成功する。そして、等身大トリガーになったケンゴと共闘し、スフィアに取り込まれたヤプールをセルジェント光線とゼペリオン光線の同時攻撃で倒す。
しかし、月面に散らばっていた残骸からスフィアがギャラクトロンMK2を起動する。巨大化してトリガーと共闘するも、スフィアの力で強化されてることで苦戦を強いられる(この月面基地周辺には、他にもキングジョーなどのロボット怪獣が散らばっていて、ケンゴは「スフィアが自分達の器にする為にここへ集めていたのではないか」と推測した)。だが、デッカー・アスミから託されたアガムスの救済と、両親の言葉で見つけた守れるものは守るという思いを胸に再び立ち上がり、それを聞き届けたケンゴと共に、ダイナミックタイプとグリッターエタニティにチェンジし、一気に逆転していく。ケンゴにデュアルソードとトリガーのディメンションカードを再び渡し、フラッシュダイナミックブレイクとグリッターゼペリオンブレイクの同時攻撃で撃破した。戦いが終わった後、ケンゴから再びデュアルソードとトリガーのディメンションカード1式を渡され、カナタはケンゴに返却しようとするが、彼はこの剣とカードは未来のユザレが地球を守る為に託した物だと伝え、再び託す。
地球に戻れないカナタに、ケンゴは最後の1回しか使えないスフィアのカードを渡し、無事地球に帰還する。しばらく地球を離れてしまっていた為、仲間達に怪しまれないように急いで医務室に向かい、何とかソウマとイチカを誤魔化す事に成功する。二人が出て行くまで何故か全身を布団で覆っていたが、実はライフル等を携えたフル装備状態のままだった事が判明(恐らく、ナースデッセイ号に帰還した後直ぐに装備を外すつもりが、予想より早く二人が部屋に来てしまった為、急いでベッドに潜ったのだと考えられる)。ハネジローから無事に戻ってこられたみたいだなと安心した言葉をかけられると、地球を離れていた間必死に仲間達を誤魔化し続けてくれた彼に感謝を伝え、「お前は最高の親友だよ!」と抱きついた。
第20話『らごんさま』
カイザキ達女性陣がメインに描かれた回であるため、今回は司令室でお留守番をしていたが、ラゴンが出てきて暴れ出すと、ファルコンに乗って出撃し、街への外へと追い出そうとするも、攻撃を喰らったファルコンは墜落。寸前でデッカーに変身して脱出するも、ラゴンの吐き出した水流によって大地に沈められてしまう。その後、海女の岩戸の異空間に引き込まれた、イチカと浦沢老人をミラクルタイプにチェンジして救い出した。
第21話『繁栄の代償』
「サイテックラボラトリーホールディングス」の「Sプラズマ増殖炉」の調査にリュウモンとやってきたが、それがスフィアの死骸を利用した物だった事を知り、すぐさま中止を宣言するも会長のヒヤマ・ユウジは聞く耳を持たず、自分達には企業の方針に口を出す権限も無いため、ここは上層部から政治的アプローチをしてもらおうと一旦立ち去ることにするが、その直後、ヒヤマの無茶な行動が原因で増殖炉のスフィアが蘇生し、スフィアジオモスが出現してしまう。
更に、スフィアジオモスの開いた時空の穴からスフィアザウルスまでもが出現し、戦闘になるも二大怪獣の猛攻の前に止めることは出来ず、一時撤退を余儀なくされる。
司令室にて作戦会議を開いた後、地上からファルコンとナースデッセイを援護してたカナタだが、そこへアガムスが接触してきた。アガムスにとってもスフィアジオモスの出現は予想外だったようであるが、これが「人類側の愚行の結果だ」と皮肉られてしまった。
そしてカナタに「未来のバズド星にスフィアを連れてきて滅びの道を辿る要因となったのは宇宙に進出した後先考えずに愚行を繰り返す愚かで身勝手な地球人だ」と明かされ、再び新たなスフィアザウルスを呼び出そうとするスフィアジオモスを倒すためデッカーに変身しようとするも、動揺した影響で出来た心の迷いによりフラッシャーが起動せず、そんなカナタに対し、「お前自身が未来に絶望した証拠だ」とアガムスが蔑んでいた時、スフィアジオモスが開けた時空の穴からウルトラマンダイナが現れる。
アガムスはテラフェイザーを召喚してスフィアジオモスと共闘。未だに迷いから変身できずにダイナの戦闘を見守ることしかできないカナタだったが、仲間たちが戦ってるのを見て「何もせずに開ける未来なんてあるか!」と奮起して、デッカーに変身するとそのままダイナミックになりダイナと共闘し、テラフェイザーを撤退に追い込み、スフィアジオモスを撃破した。
その後、インナースペースにてダイナから「未来は、誰にも分からない」というメッセージを受け取る。
ライブステージでの活躍
NEWGENERATIONTLIVEデッカー編の主人公として登場。テレビ本編では、トリガー以外の先輩ウルトラマンと会うことが無いため、意外な一面や素の性格が見られる。
ステージ3Part2では、ケンゴと共にルーザーズに囚われたカルミラを探してる際に、カルミラを攫った敵と関係してるセミ人間を捕まえてた手錠から思念を辿ってたケンゴと同じことをしてる際に、ハネジローにそそのかれてケンゴに置いてかれたり同じ敵に囚われたグリージョを探してたロッソとブルに出会い2人を探してた際に、ルーザーズのマグマ星人達に見つかり、戦ってる時にロッソ達がルーブに合体したところを見た際には、すげぇ合体した!こんなことできるんですね!ウルトラマンって!と戦闘中なのを忘れるほどに興奮していた。
ルーザーズのアジトにミクラスを呼び出して送り込む際には、ミクラスの頭を下げて一緒に偵察できるレベルの活動時間を延ばしてくれたお礼をしている。
またイグニスカルミラケンゴと一緒にエタニティコアを狙おうとしてるチャリジャと対峙したときチャリジャが手に持ってる怪獣の細胞が入ったカプセルを見てきな臭いと怪しんだ時中身が腐ってると意味を勘違いしている。
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余談
『ウルトラマンダイナ』の主人公アスカ・シンは防衛組織養成所の出身だったが、カナタは防衛組織とはまったく無縁の出身だった点が大きく異なっている。また、アスカは養成所をトップの成績で出ているが、カナタは元々軍事畑とは無縁の家内労働者だったこともあり、成績は最下位とこちらでも対照的である(ちなみに、前歴が家内労働者だった主人公はウルトラシリーズでは珍しい)。
ウルサマのボイスドラマ等ではトリガーやトリガーダークを幼少期のヒーローとして言及していた。
第1話では、迫り来るスフィア相手に(囮役のため敢えて目立つ真似をしたのだろうが)「地球人なめんじゃねえぞぉ!!」とドスを利かせながらマシンガンを持って突撃するという、先輩のお父さんの作品に登場する住民や民間人時代にベロクロンに特攻かけた元パン屋のドライバー並みの強メンタルぶりを発揮した。
誰が呼んだか「発砲する煎餅屋」。
カナタ役の松本氏は、前々作『ウルトラマンZ』の主人公ナツカワ・ハルキ役の平野宏周氏とは同い年で誕生日が3日違いであり、前作『ウルトラマントリガー』の主人公マナカ・ケンゴ役の寺坂頼我氏も遅生まれではあるが、1999年生まれである。これにより3年連続ウルトラシリーズの主人公が1999年生まれとなった。
松本氏は『ウルトラマンコスモス』世代であり、『コスモス』の主人公春野ムサシ役の杉浦太陽氏も松本氏と同じ3月生まれ。また、3月生まれの俳優がシリーズ主人公を演じるのは『ウルトラマンギンガ』の主人公礼堂ヒカル役の根岸拓哉氏以来となる(ちなみに、根岸氏も松本氏と同じく『コスモス』世代である)。
松本氏の最終学歴は専門学校卒業のため、シリーズ主人公役で専門卒の人物は、『ウルトラマンマックス』の主人公トウマ・カイト役の青山草太氏以来2人目となる。
松本氏は、テレビドラマ『臨床犯罪学者 火村英生の推理2019「狩人の悪夢」編』で俳優デビューしたが、同ドラマで共演した主演の斎藤工氏は『デッカー』の同年公開の『シン・ウルトラマン』で主人公:神永新二を演じており、ドラマの共演者が数年後の同じ年にそれぞれ別のウルトラマンに変身するという、珍しい現象が起きた。松本氏本人も公式ツイッターにてこのことに触れている。
松本氏は前作トリガーの主人公のマナカ・ケンゴ役の寺坂氏とのインタビューにて、撮影裏話として寺坂氏が椅子に座ってた際にシーン撮影の為に立ち上がった所、椅子の変な所を触ってしまい、負傷した事があった。その後、スタッフから椅子を持つの禁止され、そんなウルトラマンなんて聞いたことないって言われたそうだが、松本氏も同じ現象にあったらしい。さらに変身シーンの撮影時にDフラッシャーの顔部分が破損し、修理のため撮影が一時中断したことがあったようだ。寺坂氏に変身シーンの撮影はスムーズだった?と問われた際にはスムーズに行けましたと答えた松本氏にハルキさんだ。と寺坂氏は少し嫉妬していた。これは前作でゼットが客演した際に、寺坂氏はハルキ役の平野氏に「変身が上手い人はセンスある人だ」と言われており、前作の後半からトリガーダークに変身したイグニス役の細貝氏は変身シーンの際に上手くキーがスパークレンスに入らず、寺坂氏にセンス無い人と言われている。かく言う寺坂氏も松本氏とのインタビューで変身シーンはとても大変だったと発言している。
19話の放送後に配信されたレギュラーキャストと監督による座談会にてリュウモン役の大地氏とメイン監督の武居監督が15話のダイナミックになるシーンと再びデッカーに変身するシーンを選んでおり、カイザキ役の宮澤女史も大地氏が選んだダイナミックになるシーンのコメントで久しぶりに会って大輝の顔つきが変わったとコメントしており、デッカー・アスミからDフラッシャーを託され再び変身するシーンを選んだ武居監督も、自覚はないだろうけど宮澤さんが言ったように顔つきが変わったとコメント。武居監督のコメントに小柳氏も「武居さんの熱のある演出があって、それについて行こうとする大輝を見て、その二人を見てるとこのドラマは面白くなるなとその後OAを見るとやっぱり顔つきが変わっててあの演出があったから〜」とコメント。武居氏もその前にアガムスとデッカー・アスミのバチバチとした掛け合いがあってカナタはその時置いてかれてるから必死に食らいついて食らいついて言ったのが絵になったと松本氏の事を評価している。松本氏も谷口さんと友さんのバチバチとした芝居に影響されたと返してる。
最終回後にYouTubeにて挙げられた谷口氏のインタビューによると14話でデッカー・アスミがインナースペースでセルジェンド光線を撃つシーンは本来台本に無かった所だと明かされた。谷口氏によると、夕方撮影で入って監督からセルジェンド光線打って下さい。と言われて、スタッフさんがカメラとカメラを動かすキャスターを動かすレールを敷いてる際に松本氏がすごい顔で見て来て、谷口氏はどうしたんだろ?と疑問に思ってると監督が谷口氏にボソッと大輝にはまだやらせたことがないやらせてないんですよと語り、谷口氏はそれが武居監督からの後半もっと背負えよという松本氏へのメッセージと捉えており、谷口氏を出してセルジェンド光線を撃たせてあえて嫉妬させたのも松本氏を成長させるためであった。
また、アスカ・シン役のつるの剛士氏とエンディングを担当した影山ヒロノブ氏との対談にて特撮の洗礼である生身でのナパームの洗礼を受けなかったと語っており、15話のデッカーアスミと共にテラフェイザーから逃げるシーンくらいしかドラマパートの撮影で爆薬を使わなかったと語っている。
また、ウルトラマンに限らず今まで仮面ライダーやスーパー戦隊と言った特撮のオーディションは何作品も受けてきたがどれも受からずウルトラマンのオーディションはデッカーが初めてであると語っている。
関連項目
歴代ウルトラマンの主人公系譜
マナカ・ケンゴ→(神永新二)/アスミ・カナタ→ヒルマ・ゲント
最終章ネタバレ注意
第24話「夢の果て」
前回の戦いのダメージで気を失っており、リュウモンによって医務室へ運ばれる。気がついた後、リュウモンにもハネジロー同様に自身がデッカーであることは伏せるように頼み込む。
ふいに痛みを感じ自分の脇腹を見るが、そこではアガムスのようにスフィアの浸食が始まっていた…。
(一体いつスフィアに取り憑かれたかは不明だが、カナタは第1話と第19話の2度に渡ってスフィアに取り込まれており、そのどちらかの時期から浸食されていたが、デッカーの力が侵食を抑えていたのかもしれない。その他にも、デッカーシールドカリバーシールドモードの機能は防御ではなく吸収(して光輪に変換し攻撃する)のため、その影響である可能性もある。シールドカリバーについては後述も参照)。
なお、ケンゴも第19話でスフィアに取り込まれていたがカナタやアガムスの様にスフィアに侵食されている様子は今のところ見られない。最終回でのケンゴに対するスフィアの行動を考えると、ケンゴを取り込むことがかなり困難である可能性はある(実際、『トリガー』本編にてケンゴは無意識でバリア張って身を守ったことがある)。
ちなみに19話の後日談である舞台『NEW GENERATION THE LIVE ウルトラマンデッカー編 STAGE3 希望の光に導かれて』では、ケンゴに取り憑いてトリガーの力を得たスフィアがスフィアトリガーを生み出しているが、デッカーとトリガーによって倒されており、この事からケンゴはスフィアの侵食が無くなっていたと思われる。
その事実を伏せ、作戦会議へ。イチカが気弱になった際には「みんなが作戦考えつくまで俺たちは煎餅食べて体力温存だ!」と彼らしい言葉でエールを送っている。
スフィアオベリスクの破壊作戦ではA班の指揮を担当し、スフィアの浸食に苦しみながらも何とか任務を成功させる。が、テラフェイザーの妨害を受けてナースデッセイ号の操縦室が攻撃されムラホシ隊長が怪我を負い、続いて地上も攻撃されイチカを庇ったカイザキ副隊長が気絶する。それを見ていてもたってもいられなくなったカナタはデッカーに変身、テラフェイザーに攻撃を加える。…が、フラッシュタイプになってテラフェイザーに攻撃したその直後、心音と共にすぐにカラータイマーが点滅。カナタの身体にもスフィアの影響が大きく出始めていた。
ダイナミックタイプにチェンジして何とか持ち直し、アガムスを必死で説得する。TRメガバスターとダイミュード光線の撃ち合いを制した後、デッカーはよろめきながらもスフィアオベリスクに近づいていく。が、背後でテラフェイザーがTRメガバスターを構えており、シールドカリバーを出す余裕もなく撃破される…
かに思われたが、TRメガバスターはデッカーをギリギリ避けてスフィアオベリスクに直撃。それに合わせて自身もダイミュード光線を放ち、オベリスクを破壊してスフィアバリアの消滅に成功。よろめいてしまうがテラフェイザーに支えられ、アガムスからの感謝に笑みを見せる。
スフィアバリアの影響で長らく途絶えていた火星との通信も復活し、戦いは終わったかに思われた。
…だが直後、宇宙からトリガーが落下してくる。何事かと身構えると、そこには最強スフィア獣マザースフィアザウルスがいた。自身も満身創痍な中で、マザーと戦い続けボロボロなトリガーを庇いつつ戦うも2人して歯が立たず、テラフェイザーもエネルギーを吸収されてしまう。そのエネルギーで放った光線によりトリガーは撃破され、自身に放たれた2射目をシールドカリバーで吸収しようとするが勢いに押され吹き飛ばされ、シールドカリバーを弾かれてしまう(そしてこの時、一部を吸収した影響かカナタの左手にもスフィアが現れた)。3射目が放たれ、デッカーも撃破されかけるが…
それを庇ったのはアガムスだった。デッカーをテラフェイザーで押し出して光線をモロに喰らってしまったテラフェイザーは爆散してしまう。そしてその余波でデッカーは変身解除。更にはカナタの限界を示すかのようにウルトラDフラッシャーが砕け散ってしまう。イチカとリュウモン、そしてケンゴに助けられるが、直後マザーが起こしたエタニティコアの暴走と時同じくしてカナタの身体を浸食しているスフィアも光り出し…
アガムスは死亡しテラフェイザーも破壊され、ケンゴ/トリガーも満身創痍、そして自身はデッカーへの変身能力を失ったばかりかスフィアの影響で瀕死という絶望的状況。カナタ達はマザーを打ち倒し、地球を救うことができるのか…?
第25話「彼方の光」
リュウモン達が情報共有している時、ハネジローからカナタの中に大量のスフィア因子が入り込んでいた事が明らかになり、いつ死んでもおかしくない状況にまで置かれていた。
またバリアが解除されたとはいえ火星にも大量のスフィアソルジャーが襲撃してることから、先代のGUTS-SELECTの応援は望めず、ファルコンやナースデッセイも満足に戦えない状態と絶望的な状況に陥っていた。
その後カナタがアガムスが遺したフェイズライザーに入っていた情報と生前の記憶喪失状態で面会した時に彼から聞いたマザーの弱点を伝えた上で作戦を立案しそれをムラホシ隊長とカイザキ副隊長にも共有。ウルトラマンとの作戦共有に関して問われると、遂に自身がデッカーであることを二人にも伝える。
ムラホシやイチカとのやり取りを通じて改めて今やるべきことを再確認。ムラホシからは影で必死に努力していたことから、今まで明かされなかった天才の称号として努力の天才の称号が与えられた。
そして始まった最後の戦い。グリッタートリガーエタニティがマザーの心臓部のコアから吸収したエタニティコアのエネルギーを変換した光をケンゴから受け取って変身能力を取り戻し、空中で再びデッカーに変身。この時、初のダイナミックタイプへの直接変身を披露している。
グリフォンやハネジローが乗り込んだテラフェイザー、応急処置が完了したナースデッセイ、地上からのケンゴの援護を受けて最初こそ善戦するも、強大なマザーの力に押されてダイナミックタイプの変身が解け、仲間達諸共スフィアに取り込まれる。が、マザーが作り出そうとした統一された未来を否定して立ち上がり、セルジェンド光線を放ちマザースフィアザウルスを撃破、火星を含む全てのスフィアを消滅させることに成功した。
戦いの後、役目を終えたかのようにDフラッシャーとディメンションカードは消滅、デッカーになる力は失った。ケンゴには「この後どうするかはまだ決まらなかったけど、目の前にある事を一つ一つこなしていく」と伝え、ケンゴにも納得された。
スフィアバリアが消えたことにより地球に帰還できた宇宙船に両親が乗り込んでいることを察し、万感の思いを込めて手を振るのであった。
またフラッシャーとカードが消滅した際、自分達の未来を救ってくれてありがとうと言わんがばかりに相棒とスフィアを倒すために力を託してくれた友と友の大切な人が嬉しそうにカナタを見つめていた。
平和な日常がスフィア襲来により一変したばかりか突然ウルトラマンの力を手にし、戦う理由に悩みながらも仲間達や先輩ウルトラマンと絆を深め、自分が守りたいものを守るために戦い続けた青年の物語はひとまず幕を下ろした。
余談②
モチーフ元であるウルトラマンダイナでは、最終回で主人公であるアスカ・シンがワームホールに飲み込まれて行方不明になると言う衝撃の展開が起きたため、『カナタもアスカのように最後に行方不明になるんじゃないか?』と不安を抱くファンも多くいたが、カナタは最終決戦後も仲間たちの元に戻る事ができ、対照的な終わり方となっている……もっとも、後日談である劇場版でどうなるのかは不明なので不安の種が無くなったわけではなかったが…
前作主人公のケンゴが(一旦)皆の前から姿を消すエンドかつ(映画のエピソードを経て)引き続き変身可能だったのに対して、カナタは最終決戦を経て変身アイテムを消失している(その後の映画にて再変身する)ことから、「アスカ・シン要素のエンドがケンゴ」「マドカ・ダイゴ要素のエンドがカナタ」と例える人もいる。
因みに、リメイク元ではダイゴが仲間達のみに正体を知られ、アスカは全人類に正体を知られたので、アスカの方がより多くの人物に正体を知られるという結果になったが、本作ではカナタは新生GUTS-SELECTの仲間(とメトロン星人マルゥル)にのみ正体を明かしたのに対し、ケンゴは新・旧GUTS-SELECTの両方の面々に正体がばれており(状況的には火星の人々にも知られている可能性がある)、正体を知られた人数がケンゴの方が多いという点でも対極となっている(ちなみにホッタ・マサミチは両者の正体を知ることになる)。
余談③
テレビでは明かされていないものの最終回で立案、発動された作戦名はOPERATION T/D/Gという名称であることがカナタ役の松本氏から明かされている。作中の意味合いではトリガー、デッカー、GUTS-SELECTを指すものと思われるがこちらを想起させられる人も少なくないだろう。
ただその一方で、ここで『G』が使われた事から、デッカーの次回作は「所謂『NEW GENERATION GAIA』に値するウルトラマンをやらないのでは?」という予想もされており、主にガイアを期待するファン達から不安の声が上がっている。
【警告】これより先、現在配信・公開中の作品『ウルトラマンデッカー最終章 旅立ちの彼方へ…』の情報が記載されています。全編のネタバレとなりますので、未視聴の方はブラウザバックを推奨します。
『最終章 旅立ちの彼方へ…』(超ネタバレ注意!!!)
マザーとの戦いから1年後。カナタは、リュウモンとイチカと共に特別教師としてTPU訓練校に赴き、後輩達の指導をしていた。成績が最下位だった訓練校時代と異なり今ではすっかりエリートであり、自身の経験を活かして後輩達に熱く指導していた。
ナースデッセイ号に戻った際、同期のイソザキ達から3ヶ月後には自分達が後にGUTS-SELECTに入隊することを聞かされ、彼らに祝いの言葉を送った。リュウモンは次期隊長に任命され、イチカは再スタートした宇宙開発事業のメンバーに参加、ムラホシは訓練校の校長に戻り、カイザキは新設される怪獣対策センターのセンター長に転身する等、それぞれが新たな道に進んでいく中で、カナタは将来に悩んでいた。今のところはGUTS-SELECT隊員として地球に残るつもりのようだが火星に明日見屋の支店ができるため、以前のように家業に戻るか訓練校の教官につくか将来を決めあぐねていた……。
イチカやリュウモンとそんなことを話している時、空から謎の女性が降りてきてカナタとぶつかり、押し倒される形に。その際彼女から「他の人と何か違うような…?」と言われながらも謝罪され、立ち去っていくのを見送った。
それから数日後、人々が突然昏睡状態に陥る謎の現象が起こる。
調査をしている際に、先日ぶつかった女性の背中を見て追いかけると、ペダン星人達が何かをしているのを見つけ、現場の確保に入ると謎の装置が起動し急に動けなくなってしまうが、女性が施したディメンションカードの力で立て直しペダン星人達の制圧に入ると、ペダン星人はカナタ達を踏み潰そうと考えキングジョーを召喚。これに対しテラフェイザーが出撃するも圧倒され窮地に陥るが、女性は急にDフラッシャーを召喚、ウルトラマンディナスに変身。かつてデッカーの変身者だったカナタは驚愕する。
その後今回の事件の黒幕であるプロフェッサー・ギベルスの事件を一緒に調査することとなる。ディナスと名乗った女性の話を聞く中で、彼女もウルトラマンダイナに出会っていたことを聞く。ディナスから、カナタ達のいる地球にもウルトラマンがいることを聞かれると、自分がウルトラマンデッカーであったこと、もう変身できないことを話す。かつて力を手にしていたものとして思うところがあったのか、ディナスの事を気にかけることが多く、変身出来なくても今自分に出来ることをやるんだとかつてケンゴが自分に伝えてくれたことをディナスにも伝えている。
調査してる最中にイカルス星人の襲撃を受け、謎の空間に閉じ込められ外と隔離されてしまい、ナースデッセイ号との通信も断ち切られた状況。それでも銃撃戦で必死にグリフォンとディナスの援護を行い、謎の空間の発生装置の片割れを破壊し脱出に貢献した。だがその直後、ギベルスが変身したギガロガイザが出現。戦うディナスだったが、先程のイカルス星人との戦いでディナスは既に活動限界が近い。援護のためテラフェイザーの出撃をムラホシに要請するが、ハネジローからナースデッセイ号とTPU本部が敵に乗っ取られテラフェイザー含む戦力も全て敵の手中にあり起動できないこと、ムラホシとカイザキが行方不明なことを聞かされ、直後通信が途絶。更にディナスは連戦に次ぐ連戦に加え怪獣の力を使いすぎて意識を失ってしまい、イチカやリュウモンと共に移動して森の小屋でディナスの介抱をする。そこで4人は一念発起、TPU本部を奪還しギベルスの実験を阻止するために行動を開始。
本部の奪還に乗り込むものの、ペダン星人にディナス共々捕まってしまい絶体絶命の危機に陥るが、ペダン星人に変装したある人物とその協力者の助太刀により全員集結し、イチカ達によって装備も奪還されギベルスを追い詰める。
ギベルスはギガロガイザになり街の破壊を始めた。カナタはテラフェイザーに搭乗、ディナスと共にギガロガイザを迎え撃つ。マニュアル操作でカナタの動きとリンクするようになっており、ウルトラマン変身者の過去を持つため初搭乗ながら乗りこなしていた。だがギガロガイザはゾルガウスと合体しゾルギガロガイザとなって逆に追い詰められてしまい、ディナスを徹底的に狙ったギベルスはディナスにトドメの一撃を放つ。が、それをテラフェイザーが庇った。まるで、かつてアガムスが自身を庇った時のように。
「うわーっ!うっ...!守ってくれディナス!地球を!...宇宙をーーーーーーー!!!!!!」
テラフェイザーは胸部を破損、カナタは致命傷を受けてしまい、仲間達によって機体から降ろされた際には生命活動が停止…死亡していた。悲しみに暮れる一同だったが、ディナスは「絶対に死なせない」と自身の手を乗せ、更にGUTS-SELECTメンバーも全員がそれに連なる。彼らの絆は奇跡を起こし、消えかかっていたカナタの意識を繋ぎ止める。
ディナスに宿るウルトラマンの光、そしてディナスが作戦前にカナタ達に渡した5枚のディメンションカードを媒介に、デッカー・フラッシュタイプのディメンションカードが奇跡の復活を果たし、カナタの手にDフラッシャーが生成されると同時にカナタは息を吹き返す。Dフラッシャーを起動、カナタはあの言葉を叫ぶ。
「輝け…フラッシュ!!デッカァァァァァァーー!!!!!!」
マザースフィアザウルスとの決戦後、実に1年ぶりにカナタはデッカーに変身。ゾルギガロガイザを相手に最後の戦いを挑む。だが、デッカーといえどゾルギガロガイザの力には圧倒される。そこで仲間たちが一度は撃墜されたナースデッセイ号とグリフォンを起動、残り僅かなエネルギーをフル活用し、ゾルギガロガイザを構成するゾルガウスをネオマキシマナースキャノンとハイパーソーンレーザーで破壊、ギガロガイザの状態まで戻す。丸裸になって宇宙へ逃亡するギベルスをデッカーは追い、セルジェンド光線を放ちギガロガイザを撃破した。
ギベルス「くっ、なぜ…!余が地球人如きに…!?貴様はなんだ?地球人?ウルトラマン!?貴様は…貴様は…!!」
「俺は…アスミ・カナタ!ウルトラマンデッカーだぁぁぁぁぁぁぁぁーっ!!!」
その後地球に戻り、仲間達とサムズアップを交わした。
生き残ったギベルスの手下の宇宙人たちもナイゲルとグレースによって拘束されたことにより軍団は完全に壊滅。カナタ終の戦いは、ここに終結したのだった。
最後の戦いからまた数ヶ月後、宇宙開発チームの護衛艦として地球を発つナースデッセイ号の艦長としてディナス、イチカ、ハネジローと共に宇宙へ旅立った。スフィアの脅威から人々の平和と未来を取り戻した、あの時言い放った変わらぬ決意を胸に、カナタはまだ見ぬ未来と未知のフロンティアへと進んでいく。
ケンゴも第1次の宇宙開発チームとして既に太陽系外を超えてるため、またどこかの未知なる惑星で再会するかもしれない。
その旅立ちの彼方には、一体何が待っているのだろうか。カナタの旅は、これから始まる……。
なおイチカとハネジローを除く他の船員達はカナタとディナスがウルトラマンである事を知ってるかは不明。
余談④
戦いの後に仲間と共に宇宙に旅立つと言う点は、ダイナ本編最終回のアスカと言うよりも、大決戦!超ウルトラ8兄弟の世界のアスカと共通している。『旅立ちの彼方へ』自体がダイナの関わった劇場作品を意識してるような節があるため少なからずオマージュはしているのだろうと考えられる。
また、最後のインナースペースでのセルジェンド光線のカットはデッカー・アスミがインナースペースで打った物のセルフオマージュとなっている。
カナタ役の松本氏は、ディナスの変身を見た際デッカー・アスミの時のような嫉妬は無いとインタビューにて語っている。
ウルトラマンニュージェネレーションスターズ
第11話、12話のデッカーの中のインナースペースに登場。時系列は不明だがGUTS-SELECTの制服を着ていたため、ギベルスとの決戦から、第2次宇宙開拓チームの出発の間と思われる。
光の国からディメンションナイザーを受け取り、初めて変身したデッカーとの出会いやディメンション怪獣の事を振り返っていると、ウルトラマンゼットやウルトラマンエックスのサイバー怪獣と特空機との戦いの記憶がカナタのナイザーに流れ込んできた。
その中でエックスが色んなウルトラマンと絆をユナイト(結び)して強くなった事を知ると、自身にもギャラクトロンMK2やスフィアジオモス、テラフェイザーとの戦いで力を貸してくれた未来のデッカーとダイナ、先輩であるトリガーがいた事を思い返した。
そして古代からトリガーが戦い、その意志は未来で戦うダイナや自らの子孫であるデッカーに受け継がれている。そんな歴史の中に自分が組み込まれている事に不思議な感覚を感じ、またディメンションナイザーを通して浮かんで来た他のウルトラマンの記憶を目にした事により、自分と同じように別のウルトラマンにも自分の記憶が流れている事に絆の巡り合わせを感じるのであった。
その直後、ディメンションカードホルダーが眩く輝き、黄金のデッカーのディメンションカードが出現。デッカーに関するディメンションロードを成功させた。
未来に向かって前に進んでゆく決意と共に、「未来で待っててくれよな!」という未来へのメッセージを送るのであった。
NEW GENERATION THE LIVE STAGE5 『彼方へと続く道』
地球から旅立ち、今日も今日で宇宙の海を旅してる時、ナースデッセイ号周辺に怪獣達が現れテラフェイザーに乗り込んだハネジローと共に撃破。
かつて共に戦ったウルトラマンダイナことアスカ・シンからの召集を受け、ハネジローと共に惑星グリンへ向かうと、そこにはダイナとテラフェイザーによく似たデスフェイサーがアブソリューティアンと戦っており、すぐさま彼らに加勢し追い払った。
デスフェイサーを操縦していた惑星グリンの住民リーフから大きな花(通称キングフラワー)が咲いてることを知り、ハネジローが分析したものの「専門外だから植物に詳しい人が必要」と返され、同時刻に開拓任務から火星に戻って全宇宙の学会にて論文を発表しようとしてたケンゴに(発表会に来てた人達が見てるモニターを使って)連絡を入れて、惑星グリンまで早めに来るようにお願いした。
その後ケンゴが花を調べてる間ダイナに組手を依頼する。そしてダイナにスフィアとの戦いの中で力を失ったことを話すと、その分の他の力が湧き出てくるとアドバイスを貰った。ケンゴとハネジローが花の解析を終えてその結果を聞いてた際にタルタロス含むアブソリューティアンの幹部達が現れ、過去に共に戦ったトリガーダークやリセスティア星人が共に戦ってくれたことで力を取り戻して行き、その力でタルタロス達を追い詰めるも、タルタロスが意味深な言葉を残して去ると、リーフが花の花粉を浴びてモネラ星人に乗っ取られグリンの住人達も花粉によって暴走状態に陥ってしまう。
カナタはその中で拐われてしまい、花粉で意識が朦朧としてくるもすんでのところでDフラッシャーをディナスの元に送り届けたため、ディナスが助けに来た。その光に応じてティガも助けに来たことで窮地を脱する。
そしてルルイエの花粉でキングフラワーの花粉を中和してきたケンゴ達もやってきてディナスから再びDフラッシャーを受け取って変身。モネラ星人に乗っ取られたリーフを救うために直前にケンゴから受け取ったルルイエキーによる中和剤をリーフに打ち込むことで救い出すことに成功。
依代を失いファイブキングになったモネラを撃破した後、ディナスから「艦長なのに勝手に船を飛び出したから、イチカが背負い投げ100本の刑が待ってる」と言われたことで慌てて彼女やハネジローと共にナースデッセイ号に戻っていった。