ギガロガイザ
ぎがろがいざ
ギベルス「地球人…その強靭な精神力…やはり最高の実験材料だ!」
映画『ウルトラマンデッカー最終章 旅立ちの彼方へ…』に登場。
プロフェッサー・ギベルスが、自らの肉体を巨大化させて変身する怪獣形態。
青みがかった肌に鎧のような外装を持つ二足歩行型怪獣で、レッドキングのように長い首と小さい頭部を持ち、鋭い牙の並んだ凶悪な顔立ちをしている。
武器としては口から吐くビームと、全身から全方位に乱射出来るサイバー光線を持つ。
また、長い尻尾の先は刃のようになっており、振り回して敵やビルを斬り裂く事が出来る。
さらにこの形態でもギベルス本人の意識は健在で、要塞艇ゾルガウスを操作し連携を取る事も可能。
なお、この怪獣への変身能力がギベルスの種族であるゾゾギガ星人に本来備わっているものなのか、あるいはギベルス個人の実験による産物なのかは現時点では不明。
後者が事実の場合、本人は知的生命体の精神を怪獣に移植しようとしていた事から、その技術を自分自身に施した可能性が考えられ、本来のギガロガイザはギベルスの変身体とは別に存在する宇宙怪獣である可能性も浮上してくる。
※以降、劇場版未視聴の方はネタバレ注意
イカルス星人との激闘を終えたばかりのディナスとGUTS-SELECTの前に、異次元空間から現れるように出現。
GUTSグリフォンを撃墜し、エネルギーを消耗していたディナスを難なく撃破する。
その後、GUTS-SELECTの逆襲を受け、配下の宇宙人達を置いて一人逃走したギベルスが、追ってきたカナタ達の前で再び変身。
今度はディナスに加え、カナタの操るテラフェイザー、ナースデッセイ号、GUTSファルコン、GUTSホークといったGUTS-SELECTの総力を挙げた攻撃の前に押され始めるが、ゾルガウスと合体して銀河要塞獣ゾルギガロガイザにパワーアップ。
ゾルガウスの発射口から発射する高火力の破壊光線でナースデッセイ号とGUTSグリフォンを撃ち落とし、さらにディナスを庇ったテラフェイザーをも撃破(これにより操縦者のカナタは心肺停止に追い込まれる)、怒りに燃えるディナスすら容易く打ちのめした。
しかし、仲間達の想いとディナスの力により奇跡の復活を遂げたカナタが、ウルトラマンデッカー・フラッシュタイプに変身。
デッカーとの直接対決となるが、ゾルガウスを分離させてコンビネーション攻撃を行い、デッカーを圧倒する。
だが、再起動したテラフェイザーの攻撃に怯んだ隙にGUTSグリフォンとナースデッセイ号にゾルガウスを破壊された事で一気に形勢不利となり、危機を感じたギベルス=ギガロガイザは宇宙へ逃亡。
大気圏外まで逃げるがそこでデッカーに追い付かれ、口からのビームとセルジェンド光線の撃ち合いとなる。
威力は拮抗するも最終的にカナタの気力に押し負け、最期はセルジェンド光線が直撃してギベルスもろとも大爆発した。
ハッキリ言ってしまうと、中々の強敵ではあるが素体となるギベルス本人のフィジカルの程度がたかが知れている都合上、ギガロガイザそのものの戦闘力はそこまで高くはない。見た目通りの怪力で敵を殴るファイトスタイルだが、基本的にはゾルガウスとのコンビネーション攻撃を主体とする。
ギガロガイザ単独ではゾルガウス由来のバリアや超破壊光線なども使えないため、コンビネーション攻撃もほぼゾルガウス頼りであり、敵が機体に怯んだ漁夫の利を狙うという戦法が多い。
劇中での戦績も、初戦こそディナスがエネルギー消耗後だった事もあって単独で圧勝したが、再戦ではテラフェイザーとディナスの連携の前にある程度怯んでいたり、最終決戦ではゾルガウスが破壊された途端逃げ出したりといった、良くも悪くも機械に頼り切った戦術が目立つ。
少なくとも、『デッカー』TV本編でカナタ達を苦しめたマザースフィアザウルスや、過去作のラスボス・劇場版怪獣達と比較するとそこまで絶望的なまでの強さではなく、事実ゾルガウス抜きではフラッシュタイプのデッカーにすら苦戦してしまう程であった(ただし、この時点でのカナタはあくまでもスフィアを倒した最終回後であり、それなりに成長している事は留意されたし)。
ゾルガウス抜きでの強さで言えば、前作のイーヴィルトリガーの方がラスボスとしての強さがある感は否めない。挙げ句の果てには、「直前に戦っていたイカルス星人(と異次元空間発生装置)の方が能力的にはヤバい」なんて声も…。