「ここが墓場になるのはお前だ、ウルトラマン」
「ウルトラ一族の抹殺。それが、私の使命…」
CV:杉田智和
概要
ウルトラマンフェスティバル2016のライブステージ第2部「ウルトラマン episode‐Z ~脅威のゼットン軍団~」にて初登場したキャラクター。
バット星人が対ウルトラマン用として誕生させた、全てのゼットンの頂点に君臨する人工生命体である。
ウルトラマン戦用に特化させたためか従来のゼットンよりも人型に近く、胸にはカラータイマーのような発光体が付いている。
『これまで歴代のゼットンがウルトラマンを倒しきれなかったのは、ゼットンに心が無かったためだ』と考えたバット星人によって「悪の心」を植え付けられ、それにより自分の意思で行動を行う。
戦闘力は非常に高く、訓練用に戦わせたスーパーグランドキングを瞬殺し、ウルトラの父と初代ウルトラマンの2人をも圧倒。
パンチの一撃でウルトラマンを粒子状に分解して消滅させた。
武器として「さすまた」を持っており、ウルトラマンゼロとウルトラマンオーブ・ハリケーンスラッシュとも互角に戦った。
さらには他のゼットンを操る能力まであり、ゼットを倒さない限り無尽蔵にゼットンを増やすことまでも行える等、全てのゼットンの頂点に立つにふさわしい力を持つ。
反面ゼットンの代名詞ともいえる一兆度の火球やテレポーテーション、バリア等は一切使用せず主に格闘戦で闘うスタイルをとる(なお、海外のステージ用に作られた映像ではテレポート能力を駆使してウルトラマンを翻弄する姿も見られた)。
「誰の命令にも従わない」という理念のもと、スーパーグランドキングを倒した直後に生みの親であるバット星人をも殺害した(だがバット星人本人はこうなることを予測していたようだった)。
誰かに言われたからではなく”自分自身の意思”でウルトラ戦士を倒すため光の国に侵入、ウルトラの父とウルトラの母を撃退。
救援に現れた自身の最大のターゲットであるウルトラマンの力量を試すべくゼットンやEXゼットン、クローンゼットンらのゼットン軍団を召喚し、自らは地球に赴く(召喚されたゼットン達は救援であるウルトラセブン、ウルトラマンマックス、ウルトラマンスコットらレッド族の戦士達により撃退された)。
地球でゼットン達と戦うウルトラマンエックスの前に現れ、追って来たウルトラマンゼロ、ウルトラマンメビウスにゼットン軍団を差し向け、ウルトラマンとの一対一の戦いに持ち込む。
怪獣を倒したゼロ達に新たにマガゼットンを送り込んで撤退させると、自らの手でウルトラマンを粒子状に分解し消滅させた。
しかしオーブの参戦で状況は不利になって行き、ライトニングアタッカーに変身したオーブの攻撃と他のウルトラ戦士たちの光線によってマガゼットンを倒され、人々の祈りの声に応えて復活したウルトラマンと再戦。
激しい激闘の末、ウルトラマンとの光線との撃ちあいに競り負け敗北。
ウルトラマンの力の秘密を知り、「勝てぬわけだ…」と呟き切り札であるゼットンバルタン星人を召喚し姿を消した。
EXPO THE LIVE ウルトラマンタイガ
自分の存在意義である「最強」であるためにU40を襲撃し、時間稼ぎに残ったウルトラマンジョーニアスと交戦したが、邪悪なものを封印するU40の秘宝「ワイズマンソード」を持って帰って来たウルトラマンタイガによって切り裂かれ封印された。しかし闇の力が強大過ぎたためにワイズマンソードも一緒に消滅してしまった。
ジョーニアスからは戦闘力以外の強さがあることを説かれ、最強だけが目的でその力で成したいことを持たない点を憐れまれていたが、ゼット本人はそれを愚弄されていると捉えていた。
この作品でも大いなる陰謀同様に、ゼットン軍団を配下に持つが、タイガ達がワイズマンズソードを引き抜いた時に発生した閃光で消滅してしまう。
第2部ではトレギアによってワイズマンズソードから解放されるが、おおよそ自我と呼べるものは残っておらず、トレギアの傀儡と化している。
一度はニュージェネレーションヒーローズに敗れるも闇の力により復活し、返り討ちにしてしまうが、観客達の起こした奇跡によりタイガ達が復活。最期はニュージェネレーションヒーローズの合体光線によって敗れるというあっけない末路を辿った。
ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀
本作にて、初めて映像作品に登場。
こちらでもゼットン軍団を率いてウルトラ戦士達と対峙し、事実上のラスボスとなる。
『ニュージェネクライマックス』の特典時系列資料から、『EXPO THE LIVEウルトラマンタイガ』での戦い(U40のウルトラマンジョーニアス、トライスクワッドと戦った)が正史扱いとなっている様子ではあるものの、作中にて別次元の存在であると明言されている。
今作ではフューチャーアース(ウルトラマンサーガの舞台)に飛んだアブソリュートタルタロスがレイバトスの力で蘇生させたバット星人が作り上げた個体という設定。
実はバット星人はハイパーゼットンとは別の計画を試せず仕舞いになっていたことが明らかとなり、軍門に下った後に自身のラボにて装置を起動。「これまで歴代のゼットンがウルトラマンを倒しきれなかったのは、ゼットンに心が無かったためだ」というウルフェスの経緯とほぼ同じ内容の別プランによって誕生したのが本作のゼットである。
生み出されるや、すぐにトライスクワッドの面々が修行していた惑星マイジーへと移動すると、配下のゼットン軍団を呼び寄せてこれを差し向ける。
トライスクワッドを苦しめるもそこにGRFのアンドロメロスとウルトラマンリブットの加勢により、形成が逆転しゼットン軍団が次々と倒されていく中、ウルトラマンタイガ・フォトンアースと対決。さすまたを駆使して食い下がるも、徐々に押されていきオーラムストリウムを放たれた際には撤退した。
その後、EPISODE9にて、(恐らくタルタロスの命令で)ユリアンを拉致すべく彼女の搭乗していた王室専用宇宙船を襲撃して撃墜。ユリアンと80を除く搭乗者を全滅させ、新たに再構成したゼットン軍団を差し向ける。
数の暴力で両者を圧倒し、遂にユリアンを捕らえることに成功したものの、救難信号を受けてメビウス、タイガ、ゼットが現場に駆け付け、さらに遅れてウルトラリーグの面々が到着したことで大乱戦となり、自身はメビウスと80のタッグと戦闘になる。
その後、トライストリウムとなったタイガが割り込んできたことで彼との対決になるが、ゼットが加勢して来たことで劣勢となり、タイガの攻撃を受けて怯んだところにゼスティウム光線の直撃を食らい、致命傷を受ける。
それでもしぶとくゼットン軍団を再複製しようと試みるも、トドメのレインボーストリウムバーストを受けて軍団もろとも爆発四散、完全敗北を喫した。
尚、こちらではバット星人に反逆して殺害する様子は無く、先んじて登場していたEpisode4でも隣に立っていた事から生みの親であるバット星人とは比較的上手く関係を結べている模様。
また、トライスクワッドと対峙した際に、彼らからかつてこの時空の別のゼットがU40に封印された出来事を聞かされ、「この時空に私と同じ個体が存在していたとは…」と訝しげに語る一幕もあった。
その他
ゼットのスーツは既存スーツの改造品であるが、ボディ部分のデザインラインがウルトラマン・ザ・ネクストやレイバトスに酷似している。これは没となった映画『ULTRAMAN2_requiem』の劇中に登場するはずであったキャラクターのスーツを改造した名残であると言われているが、レイバトスとは異なり公式では特に触れられないままである。
ゼットの声を担当した杉田はウルトラマンギンガやダークルギエルの声も担当している。
関連タグ
ゼットンバルタン星人 - 同じくウルフェス2016のライブステージでデビュー。召喚、製造、使役することができる。
ウルトラマンゼット - 4年後に登場した同名のウルトラ戦士。『UGF大いなる陰謀』では「紛らわしい名前しやがって!」と苦言を呈された。
ゼットン三世:心がありかつ流暢に喋る