概要
『ザ☆ウルトラマン』の主人公・ウルトラマンジョーニアスや『ウルトラマンタイガ』に登場する戦士・ウルトラマンタイタスの出身地。
『ザ☆ウルトラマン』はM78星雲光の国のウルトラ兄弟は登場せず(過去にも初代ウルトラマンたちが地球に飛来したような描写も台詞もない)、U40が「もう一つのウルトラの星」として登場する。
U40は人工的な外観の光の国とは異なり、自然が多く残された緑あふれた美しい星だが、非常に近代的な都市も存在する。なお、都市部は自然環境への影響を考慮してか地下に設けられており、地上には古代ギリシャや古代ローマを思わせる建造物が幾つか建っているだけで、近代的な建物は一切映り込んでいない。
平成以降に入ると、映像表現が進歩したこともあってか、どこかオリエンタルな雰囲気は残しつつも建物や橋などの建造物にもう少し近未来的な意匠も加わるようになり、以前とは少し印象が変わった。
住民であるウルトラ人も地球人と非常によく似た姿をしており、古代ギリシャやローマのような布を纏っただけのようなゆったりした服装をしている。しかし彼らはウルトラマインドの力によりウルトラヒューマノイドへと進化しており、精神を集中する事で肉体の分子構造を変えて変身(ウルトラチェンジ)できるのである。
ウルトラ人が何故地球人と似た姿なのかというと、実は10億年前にウルトラ人は宇宙各地に子孫を広げると言う大掛かりな実験を行っており、それにより色々な惑星に移住し、機械や道具無しで新たな文明を築く事で人間の持つ力と知恵を気づかせようとした。
その中には残念ながら力尽きて全滅してしまった惑星もあったものの、惑星に元から住んでいた先住民族と共存・同化した者達も存在した。地球もその一つであり、ウルトラ人とネアンデルタール人が出会った事で地球文明が始まったと言う。
その為、地球人とウルトラ人は殆ど同じ姿をしているのである(このため、作中では言及されていないが、恐らくウルトラ人と地球人は現在も交配することができる可能性が高い)。
そんなU40人は「ウルトラ人」と呼ばれているものの誰でもウルトラ戦士になれるわけではなく、ジョーニアスの他、エレク、ロト、メレグ、ノア、ミゲル、その他あと2人いるらしい8人の勇者のみがビームフラッシャーの力で巨大化することが可能。
ただしこの8人というのは『ザ☆ウルトラマン』の物語の時系列当時の話であり、後年に新しいメンバーが加わったりもしている模様(現在はウルトラマンタイタスを加えた9人体制になっている)。
ちなみにボイスドラマでのタイタスの発言によれば、変身時の肉体は人間態での肉体に由来するらしい。
「大賢者」と称される老人が最高指導者らしいが、政治体制は不明。
またこの惑星には宇宙艦隊を持つ大規模な戦士団(早い話、宇宙警備隊の様なもの)を有しており、戦士団は宇宙の平和維持の為に戦っていると言う。
そんなU40にも悪党が存在した。それは1万年前にウルトラマインドを悪用しようとして宇宙支配を目論んだ反逆者ヘラーと彼が率いる多数の賛同者で構成されたヘラー軍団である。その暗黒星雲に追放されたはずのヘラー軍団に復讐とばかりに侵攻され、占拠された。戦士団は彼らの電撃的侵攻により壊滅状態に追い込まれ、残った僅かな戦力がレジスタンスとなって抵抗する羽目になった。そこにヘラーシティが建てられ、ヘラー軍団の宇宙侵略の拠点となったが、後に乗り込んできた科学警備隊とジョーニアスの活躍でヘラー軍団は壊滅、U40は無事奪回された。
なお、M78星雲光の国の宇宙警備隊とは互いに人事交流のようなものがあるようで、『ウルトラマン怪獣大決戦』ではM78星雲の戦士たちに混ざってジョーニアスが登場している(ジョーニアスは頻繁に光の国に立ち寄っているほか、U40においてもウルトラマンキングは聖人のように扱われているとされるため、案外ウルトラの星に近い所にあるのではないかという説もある)。
また、『ウルトラマンタイガ』ではタイタスがトライスクワッド(宇宙警備隊候補生のタイガが結成したチーム)の一員として活動しているほか、ボイスドラマおよび『ウルトラヒーローズEXPO THE LIVE』によればタイガもかつて武者修行の一環としてU40を訪れたことがあり、その際にジョーニアスに色々と世話になったようである。
『大いなる陰謀』でも、ゼロがウルトラリーグ結成のためにジョーニアスと会った際、ジョーニアスは初対面ながらゼロのことを知っていたことから、情報交換が盛んにおこなわれているらしいことが窺える(ゼロが様々な宇宙で活躍しているため、どこかで噂を聞いていた可能性もあるが)。
これに加えて、ギャラクシーレスキューフォースとも協力体制を敷いていることがボイスドラマで明らかになっている。宇宙警備隊やアンドロ警備隊とは異なり、現時点でギャラクシーレスキューフォースへの直接的な人員の派遣は行っていないようだが、同じ志を持つ組織同士ということで、有事の際には協力し合う関係になっている模様。
運命の衝突では、ジョーニアスはゾフィーからタルタロスとの戦いに備え戦力強化のため宇宙警備隊の戦術指南役として光の国に赴いており、最終章ではゼロに本格的なウルトラリーグの編成を助言している。
書籍『ウルトラマン全戦士超ファイル』では、U40は光の国があるワールドとは異なる宇宙にあるとされており、『80』や『メビウス』で言及されることもなかったが、上記のように劇中描写では無縁と断言することができず、意図的にはぐらかされている節がある。
近年は世界観の拡大により展開終了後にその後が一切描かれることがないという作品が大半だが、U40のある世界観は実写とはいえ『ウルトラギャラクシーファイト』で少しだけ描かれており、これはかなり少ない例外である。
U40出身者
8大戦士
- ウルトラマンジョーニアス
- エレク
- ロト
- メレグ
- ノア
- ミゲル
- ???(名称不明)
- ???(名称不明)
その他
ヘラー軍団
余談
- 『ウルトラマンタイガ』のボイスドラマでは知名度について「O-50とU40の間には大きな隔たりある」「L77星の方が有名」などと散々言われてしまっている。
- ボイスドラマによると、ペットとして管理下に置くのであれば外来種も星で飼っていいようであり実際にジョーニアスがサメクジラにミクロ化光線を使い、小さくした状態で引き取ることを善良なバルキー星人に提案している(地球にて暴れていたとは言え善良だったタフギランタフギラス夫妻やチョウとジン兄弟を殺した苦い経験もあるのだろう)。