概要
『ウルトラマンアーク』に登場する組織。正式名称は「怪獣防災科学調査所」(Scientific Kaiju Investigation and Prevention center)。
日本における怪獣災害の発生および被害拡大の予防を目的としており、地域に密着した科学調査及び避難誘導等を行う組織。
組織されたのは10年前、K-DAYの後である。
武力を用いた怪獣への攻撃を行う地球防衛隊とは任務の棲み分けがなされている(一応危険生物から自衛するための武装は支給されているが)。
しかし怪獣対処等、本来防衛隊がやることを間違い電話で来るのもざらにあるようである。
ウルトラシリーズでは初めてとなる独立行政法人及び国立研究開発法人で、「怪獣の生態及びそれによる災害予測及び対策、減災」という役割のためそもそも防衛隊とは畑の異なる組織。このため複数の国家の関わる防衛組織のGDFとは組織の壁が生じている。
(現実で例えると獣害問題が対応する農林水産省と、防衛任務を担う防衛相の自衛隊が一緒に仕事をしているようなものである)
こうした問題を解消するため石堂シュウが調査員として配属されるなど、連携強化に努めている。連携強化の結果か本部職員が立場を悪用した汚職事件調査の際に防衛隊側が所属員にスパイを依頼し、おとり捜査を行うという表向きに出来ないグレーな事案対処も行われた。
調査対象であるモノゲロスの角が残された星元市には、星元市分所を置いている。
基地となる建物は雑居ビル・ニュー星元ビルの3階にあり、黒電話が設置されている。電話番号は「0783-74-74(オナヤミナシナシ)」で柴犬の写真がポスターに描かれている。
尚、第1話時点でコーヒーを飲むメンバーがいないからかコーヒーメーカー、インスタントコーヒーが無かったらしく、石堂が驚いていた。後に正式に派遣された際に私物のコーヒーメーカーを持ってきている。
日本全国にSKIPの分所が設置され、各分所ごとにユピーと同型のAIロボットが1体ずつ配備されているが、業務内容は怪獣の出現頻度に左右される為、暇な所はとことん暇。
総集編1にて中部のフジヤマ市分所が登場。しかし怪獣が頻繁に現れる星元市とは逆に怪獣出現がこの10年でたったの2件のみ(それも実害0)の為に予算、人員削減が行われ、人員は元防衛隊の中村とユピーと同型のサポートロボット・チャッピーのみ。その中村も北の方(東北)の分所に飛ばされる事になる。
総集編2では、中村は以降も東北や九州へと短期間で3回も異動(たらい回し)が続いたのち関西のミヤコ市分所へたどり着くが、どこの分所も怪獣が全然出現しない地域だったため職員が自分(所長)とAIロボットしかいなかったことが語られている。
メンバー
本部
- 山神サトル……本部情報分析班所属。リンをSKIP推薦した人物。
星元市分所
- 伴ヒロシ……星元市分所の所長。
- 飛世ユウマ……星元市分所の新人調査員。
- ユピーザロボット……サポートロボット。
- 石堂シュウ……特別調査員。地球防衛隊日本支部から出向。
- 夏目リン……プログラマー。システム担当や機器開発を務める。
フジヤマ市分所
ミヤコ市分所
- まいこッピー……ユピーと同型のサポートロボット。
装備
- ソニッター
超音波威嚇装置。
閃光や超音波を放つが威嚇用の為、殺傷能力はない。
- 怪獣探知機
怪獣の生体反応を探知する機器。
- 小型ネットランチャー
捕獲用のネットを発射する機器。
- 自律AI搭載型サポートロボ
頭部を分離してドローンとして別行動を取れるロボット。
量産され各分所に1機ずつ配備されており、ユピーやチャッピーの他に大阪製のツッピーといったペットネームの個体が確認されている。
怪獣が現れた時に現地へ移動する際に使用。
また災害時には緊急車両として対応できるように、特殊なチューンナップが施されている。
余談
オフィスに張られてるSKIPの求人募集のポスターには、辻本監督の回ではお馴染みの愛犬「むーちゃん」の写真が載っている
地球防衛軍との棲み分けがされたのは、本作は防衛隊を主軸にしないことが最初から決まっており、防衛隊からシュウが派遣されたのも『怪獣が出現した際に怪獣の動向に詳しい人物がSKIPにいないと話を転がしにくい。防衛隊を大きく描かないにしても存在する以上、そこから派遣された人物を一人置いたらどうだろうか?』という意見から設定されている。
関連タグ
E.G.I.S.:5年前のウルトラ作品に登場した主人公の所属組織である民間警備会社。こちらもSKIPと同じように対怪獣集団などでは無かったり、ライドメカの類を持たないのだがこちらは怪獣と言うよりも宇宙人関係の案件を受け持つ事が多い。
SGM・・・ミラーマンに登場する防衛チーム。作品初期は怪獣や侵略者の作戦や能力等を科学的に分析して対策を考え防衛隊に通報したり作戦を立案する、といったことが主目的だった点がSKIPと共通する。後にこちらはメカを有してミラーマンと共に敵と戦っていく事になる。
SRI…怪奇大作戦に登場する特殊チーム。フィギュア王のインタビューによると、SKIPは怪獣版SRIをイメージしているんだとか。