概要
茶葉以外のものを淹れた飲み物も茶と呼ばれることがある。
製法と種類
茶葉を加工する際には、主に茶葉に含まれている酵素による自己発酵(萎凋)や、加熱処理によって酵素を壊し発酵を止める加工(殺青)が行われる。この萎凋や殺青のタイミングにより同じチャノキから採れた茶葉でも様々な外見や風味のお茶が誕生する。
お茶の原産地である中国では、加工後の茶葉の見た目や茶湯の水色の違いによって、大きく6種類に分類している。
- 緑茶:茶葉を摘み取ってすぐに殺青して作る無発酵茶。中国で最も飲まれている茶であり、煎茶やほうじ茶など日本茶のほとんどはこの分類に含まれる。かつてはヨーロッパでもよく飲まれていたが、後年には紅茶の方が好まれるようになった。
- 白茶:若い茶葉や芽を摘んでほんの少し萎凋させてからとろ火で乾燥させ殺青したもの。他の茶とは違い茶葉を揉み込まない事から名前の由来にもなった白い産毛が特徴的。
- 黄茶:茶葉を摘み取ってすぐに加熱(緑茶とは違い発酵の止まらない程度に緩やかな加熱)をし、それから高温多湿の環境で熟成を行ったもの。生産量の少ない貴重品。
- 青茶:烏龍茶とも。萎凋により茶葉を20~80%程度発酵させてから殺青を行った半発酵茶。
- 紅茶:茶葉を乾燥させ徹底的に揉み込む事で茶葉を完全に発酵させて作る全発酵茶。東アジア以外の地域ではお茶といえば紅茶と言っても過言ではなく、世界で飲まれるお茶の約8割が紅茶といわれている。日本でも明治以降輸出用に生産されたが、現在では少ない。
- 黒茶:茶葉を殺青した上でよく揉み込み、さらに麹菌などの微生物による長期発酵を行って作る後発酵茶。有名なものとしてはプーアル茶がある他、モンゴルやチベットで飲まれる団茶は黒茶を材料にしたものが主流。日本茶では極めて少ないが、阿波番茶(阿波晩茶)やバタバタ茶などがこの分類に含まれる。
番外
上記の6種類の分類に当てはまらないものとしては、次のようなものがある。
- 花茶:茶葉に花の香りを移したり、花そのものを混ぜる事で香り付けを行ったフレーバーティー。代表例は茉莉花で香り付けされたジャスミン茶で、材料の茶葉は緑茶が主流だが、沖縄では青茶を材料としたもの(さんぴん茶)の方がよく飲まれるなど例外も多い。紅茶にベルガモットの香りをつけたアールグレイも花の香りではないが、これに類するものである。
- 茶外茶:麦茶やハーブティーなどのように、名前に「茶」「ティー」と付いていながら茶葉を全く使わないもの。
呼称
中国から世界各国へと広がったお茶は、その名称も世界的に中国語からの借用語がほとんどとなっている。基本的には「チャ」「チャイ」系統の名称か、「テ」「ティー」系統の名称に二分されていると言ってもいい。
現代中国語では標準語(普通話および国語)をはじめ広東語や客家語など多くの方言で「茶」を「チャ」に近い読みで呼んでいる。また、漢字文化圏で話されている日本語、韓国語、ベトナム語、中国語圏のすぐ近隣で話されているモンゴル語やタイ語、シルクロード経由で陸路での繋がりがあったイランのペルシア語、さらにそれらの影響を受けたヒンディー語、アラビア語、トルコ語、ロシア語などの言語では「チャ」「チャイ」などの呼称が用いられている。また、かつてポルトガルが広東語圏のマカオを植民地として持っていた関係でポルトガル語でも若干発音の変化した「シャー」という呼び方がされている。
一方、江蘇省から福建省にかけての中国沿岸部ならびに福建省からの移民が多い台湾や海南省、マレーシアなどでは「ゾー」「ダー」「テー」といった別系統の発音も用いられている。また、西欧諸国(前述のポルトガルを除く)でも、オランダやイギリスが閩南語(厦門語や台湾語など福建省南東部から台湾にかけて話される中国語方言の総称)圏の台南や厦門および閩南語系の呼称を取り入れていたマラッカやバタヴィアを貿易拠点としていた事もあって、オランダ語や英語を経由して「テー」「ティー」といった発音が定着していった。
なお、「チャ」「チャイ」系統と「テ」「ティー」系統のどちらも用いない言語もあり、例えば元々中国語と同じ系統の言葉が用いられていたミャンマーでは、「ラペッ」という固有の呼び方が存在している他、日本でもアイヌ語では「キナ ウセイ(草を煎じた湯)」「シサㇺ ウセイ(和人が飲む湯=日本茶)」あるいは単に「ウセイ(白湯)」と呼んでいた。
お茶が好物なキャラクター
※派生種のみを好物とするキャラクターはここに含めない。また、「お茶が好物」という表記であっても種類が限定される場合は除外する。
作品名(五十音順) | キャラ | 備考 |
---|---|---|
アイドルマスターシンデレラガールズ | 日野茜 | |
いないいないばあっ! | うーたん | |
うらら迷路帖 | 棗ニナ | |
うる星やつら | ラン | |
采配のゆくえ | 細川忠興 | |
セブンスドラゴン | ファゴット | |
戦国乙女 | 明智ミツヒデ | |
緋色の欠片 | 大蛇卓 | |
魔法騎士レイアース | タトラ | |
ONEPIECE | つる |
関連タグ
お茶の種類
紅茶 ロシアンティー ミルクティー チャイ ティータイム ティーカップ
茶葉を使用しない「お茶」
麦茶 黒豆茶 そば茶 昆布茶 柚子茶 ハーブティー マテ茶 ルイボスティー 大豆茶
韓国伝統茶 梅茶 ユズ茶 ※喫茶文化が朝鮮王朝時代に壊滅したため「韓国伝統茶」には茶葉を使用しない「お茶」が多い。
その他のお茶
関連企画
その他
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