誘導
- 山田風太郎の小説。
- 上記小説を原作とした漫画及びアニメバジリスク〜甲賀忍法帖〜。
- 陰陽座の楽曲『甲賀忍法帖』。バジリスクアニメ版の主題歌でもある。余談だが、バジリスクタイムの誕生した由来は、こちらの曲である。
タグとしては、2の表記揺れが圧倒的に多い。
1.の概要
山田風太郎が雑誌『面白倶楽部』(光文社)1958年12月号から1959年11月号まで連載した小説。忍法帖シリーズの第1作にあたる。
それぞれ独特の忍法能力を持つ個性的な20人の忍者(魔人とも称される)たちがその秘術を尽くして甲賀組対伊賀組の死闘を繰り広げる。
小説家の夢枕獏は「ストーリー上にチーム対決の要素を盛り込んだのは山田風太郎が初めてであり、山田風太郎という作家が漫画界に与えた影響は計り知れない」と評しており、今日「バトルもの」あるいは「能力バトルもの」に分類される日本の漫画アニメ系作品の始祖的な存在と言っても過言ではなく、日本のエンターテイメント界にとって極めて重要な作品である。
コミカライズ、映画など
約半世紀を経て同作に再び脚光を浴びせた「バジリスク〜甲賀忍法帖〜」を嚆矢として、複数の漫画版と、実写映画が存在する。
『甲賀忍法帖』
小山春夫による、本作最初の漫画版。作者が白土三平の元アシスタント、かつ熱烈なフォロワーであるため、ジェネリック白土三平作品とでもいうべき作風が特徴。
『バジリスク〜甲賀忍法帖〜』
せがわまさきによる漫画版。本作に再びの脚光を浴びせた大ヒット作。漫画版は大枠において原作に沿った内容。アニメ版では、各キャラクターにフォーカスした掘り下げなどが行われた。詳細は個別記事も参照
『SHINOBI-HEART UNDER BLADE-』
残念ながら、いわゆる「小説・漫画原作のクソ実写化問題」の見本とも呼ぶべき悲惨な出来であり、原作モノであることに目をつぶって単品の映画として見た場合でも「話が雑かつ説明不足で分かりにくい」「演出が乏しく盛り上がりどころがない」「主役二人を筆頭に、役者の演技が大根」等々の問題から、シンプルに駄作である。
『甲賀忍法帖・改』
浅田寅ヲによる漫画版。ほぼ原作に忠実なコミカライズで大ヒットとなったバジリスクの後発であるためか、SF的な設定も盛り込むなど独自色の強い作品となっている。作家性も非常に強いため、同作者の元々のファンと、そうでない読者とで評価が賛否両論となっている。掲載紙の休刊に伴い、未完。