曖昧さ回避
- 「演技力のない下手な役者」のこと。本記事で記述
- 『それいけ!アンパンマン』に登場するキャラクター。→だいこんやくしゃ
大根役者について
芸が拙い、演技が下手な役者を揶揄する表現。
略して「だいこん」と言うことも。また、類語に観覧料を払うほどの価値もない芝居を指す「三文芝居」と同じ意味で「三文役者」という表現がある。
反対に、演技が上手く、たくさんの人を集められるような役者のことは「千両役者」という。
語源としては複数の説がある。
- 大抵の大根は「白い」→素人、無意味におしろいをたくさんつける、場が「白ける」など「しろい」こと
- 滅多に「食あたり」にならない→めったに役がヒットしない、人気が出ない(当たらない)
- 演技が下手で役から「下される」(降板させられる)→大根おろし
などなど。
英語では「大根役者」に相当する表現として「ham actor」があるほか、フランス語ではカブ(Navet)に喩えられる。
「演技が下手」と言われる要因として、動きが不自然でギクシャクしているか、逆にとてもわざとらしい、棒読み、場や相手、役柄によって演じ分けができない、表情が固い、メタ発言と違った意味で第四の壁がチラつき、人物が生き生きしていたり、人物が作品舞台に馴染んでいたり、日常生活の空気感や戦場の臨場感がリアルだったりせず、行き当たりばったりで態度を決めているように見え、登場人物の感情よりもスタッフの承認欲求のほうが伝わるなどがある。
これらは演出として意図的に用いられたり、役者本人の持ち味としてあえて指導せず残されたりすることもあるが、大抵は演技経験が未熟で発声や立ち回りなどの技術が身に付いていない、台本を読み込めておらず役柄や物語の解釈が浅い、緊張や照れなどで感情の起伏を示すのが難しいなど、役者の能力がいまいちなことが原因となっている。また、監督や演出家の演技指導が曖昧でわかりにくい、そもそもミスキャストであるなど、制作側に問題があるケースもある。
なお、声が小さかったり演技の癖が強かったりミスが多かったりするものの、人物にはなり切れている場合や、メタ要素ではなく作中の人物や出来事に対する感情が伝わる場合は、大根役者ではなく「駆け出し」「粗削り」「ヘタウマ」など、別の形容詞で呼ばれる。
関連タグ
ダイコンワルド:大根モチーフの怪人で登場した作品が放送された際、大根役者に関して言及があり、twitterのトレンドに「大根役者」がトレンド入りした。
美輪明宏:『人生の大根役者』という歌を歌っている。
内田秀:ある事情から「大根(おろし)声優」と呼ばれることがあるが、演技が下手という意味で言われているわけではない。