概要
芸術などの創作活動において、まるで素人や子供が作ったように「ヘタ(技巧的に稚拙)」だが、それゆえ個性があり、味わいのある「ウマ(うま味であり、上手いでもある)」出来栄えとなっている作品・作風のこと。また、「ウマい」人が意図的に作った「ヘタ」に感じられるもの(正規の芸術教育を受けた作者が、あえて力を抜いて稚拙なように作ったものなど)を指すことも多い。
自称で用いるというよりは、他からの評価として用いられることが多い表現である。
ヘタウマはあくまで「ヘタさが個性として感じられる」のであり、確立された表現技法の一種といえる。
単純にデッサンやパースが狂っている、雑に描かれているのではなく「狙ってやっている」面があり、ラフさやキュビズムのような既存の透視図法から外れたデッサンなどを打ち出すヘタウマ系作家は多い。また、正規の芸術教育を受けてこなかった作者が独学で制作した、いわゆるアウトサイダーアートにも「ヘタウマ」と見なされる作者がいる。
一方で美大や専門学校などで、芸術に関する高度で専門的な教育を受けた(=ウマい)作者があえてその技巧を「外す」ことで、ヘタウマを意図的に表現することがある。
例として、下記のリストにあるしりあがり寿は、多摩美術大学でグラフィックデザインを専攻した経歴を持つ人物であり、生前の手塚治虫に「この人は実はものすごく絵がうまい人だ」と評されている。
ヘタウマ系と呼ばれる主な漫画家
※画力は低いが味がある、というタイプと、元々上手いがあえて下手に描いている、というタイプの両方が含まれるが、特に区別しないものとする。
etc…