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漫☆画太郎

まんがたろう

日本の漫画家。1990年『週刊少年ジャンプ』に掲載された『人間なんてラララ』でデビュー。
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もしかして→似顔絵芸人の「マンガ太郎


概要

1989年、『人間なんてラララ』で週刊少年ジャンプの第1回GAGキングを受賞。その後、1990年にて、同誌掲載でデビュー。以降、ジャンプ関連誌で活躍している。


一度見たら忘れられない非常に独特な絵柄で、濃厚な描写とナンセンスなギャグで知られる。そのため、Pixivでは作品のパロディや登場キャラクターのほかにも、「画太郎風」と称し、彼の画風を真似たイラストや漫画が多数投稿されている。


絵柄の使い分けに長けており、荒々しく勢いのあるタッチと、萌え系に近い柔らかいタッチが一作品の中に共存する。そのため、表紙が一見愛らしい絵柄でも、ページを開けばいつも通り「ばばあ」が暴れているのだろうとその作風を知る読者から警戒されるほど。


インパクトの強いセリフ回しから、インターネット上でもよく話題に上る。具体的には「てめーにはおしえてやんねー!くそしてねろ!」「まさに外道!」等の産みの親。


デビューから30年が経つ2020年現在でも、彼のプロフィールや私生活は謎に包まれており、彼に会ったことがあるとされる人物達から様々な証言等があるがどれも真実である確証がない。謎多き漫画家の一人である。

ペンネームは作品によって変わることがあり、「漫F画太郎」・「漫¥画太郎」・「漫$画太郎」・「MAN☆GATARO(☆の中にF)」・「もろぼししんいち」などがある。中には「まん○画太郎」・「TEN☆GA太郎」など色々な意味で危ないモノもあったりする。(「TEN⭐︎GA太郎」はTENGAとのコラボレーションに際しての表記)


なんと2020年には「ガタロー☆マン」名義で絵本作家デビュー。「悲劇を喜劇に、喜劇を超喜劇に」をコンセプトとして画太郎的解釈で描いているという・・・大丈夫かコレ。

第一弾は「ももたろう」、第二弾は「おおきなかぶ」、第三弾は「てぶくろ」。



特徴

不条理・ナンセンスギャグを得意としている。

基本的に老若男女を問わず醜悪な容姿で描かれる登場人物達※、ダイナミックな嘔吐排泄描写、容赦の無い死亡描写(貫通、圧死、破裂、首チョンパ等)といった下ネタ・グロ描写を多用する作風であり、見る人をかなり選ぶ。

※後述の「美少女たち」については、作中のほとんどのキャラクターと全く異なる画風で描かれている。


その絵柄は一見すると荒く力強い(場合によっては汚いともいえる)ものではあるが、ギャグ同様勢いがあり、背景の綿密な描写や所々に見られる人やクリーチャーのリアルな描写など、決して下手なわけではない。たまにゆるキャラっぽい描き方もしていた為、強烈さ一辺倒だけではない。

寧ろ描き込みの緻密さは類を見ないレベルであり(実際GAGキング開催での受賞者作品として前例における描写解説でも画太郎の勢いと緻密さを解説していた程)、後述のコピーネタでもスキャン→印刷で起こる画質の劣化に耐えうる程度の描き込みであることがわかる。まんゆうき2巻のおまけページにある「ばばあを様々な角度で描いたもの」を見る限りでは画太郎の真の実力とはデッサン画に長けているものと思われる他、絵本作家活動においても画太郎の画風を加味しているとはいえ色の使い方は繊細である為、相当の実力派であると思われる。

その為「才能をドブに捨て続ける男」では止まらず「捨て続けた才能でドブを埋めた男」と言える。


今でこそ殆ど見られないが、結構真面目に描いた絵(扉絵だけだが…)もあったりする。短編「家・なき子」の扉絵がソレである。


例えるならば、特殊漫画大統領を自負する根本敬便所の落書きが増殖した画風に対して、画太郎の場合はデッサン画の枠から飛び出して暴れ回る画風といったところか。




ジャンルは冒険活劇やホラー、スポーツ、恋愛など多岐にわたるが、基本的にギャグ漫画である。

暴力や下ネタ、漫才のようなキャラクター同士のやりとり、死亡オチを多用し、シュールな内容がほとんど。ブラックユーモアもふんだんに盛り込まれている。


また、仕事場にコピー機を導入した喜びから「コピーギャグ」を用いるようになり、「ミトコンの轢殺オチ(トラックで轢かれるコマが執拗に引用され続ける、というネタ)」に代表されるような、一度描いた絵を台詞だけを変えて数ページにわたって使い続ける、同じオチを様々な話で使う、一度描いた絵を他の作品(他誌においても)に使いまわすなどの表現がある。なお、それ以前からもいわゆる天丼をよく用いている。


打ち切り漫画家

基本的に、その場その場で思いついたネタを投げっぱなしに出し、しょっちゅうメインストーリーから脱線するため、長編連載作品は例外無く打ち切り、ないし掲載誌移行などの憂き目に遭っている。画太郎と言えば「打ち切り漫画家」と言われるくらいである。

また、本人も連載漫画が苦手であるとさまざまな場で公言しており、破滅的な展開に敢えて持ち込んでいると見受けられる作品も多い。

「連載を引き受けるのは食べていくためであり、編集部の命令だから」、「(仕事を選べるなら)読切に限定したい」とも発言したことがある。


その例でもっとも有名な作品は「地獄甲子園」であり、キャラクターから展開まで全てがぶっ飛んでいる伝説的な作品なので是非自分の目で確かめてもらいたい。(有名なまさに外道もこの作品が元ネタ)

他にも、「樹海少年ZOO1」では終盤近くに差し掛かったにもかかわらず、これまでの展開を「無かったこと」にして、何事も無かったかのように中盤から話を仕切りなおしたこともある。ただしこちらは原作付きであり、画太郎の責任とも言い難い。え?最後の一ヶ月はセリフ以外ほぼコピペなのは誰の責任かって?それを言うなよ。


一応、ちゃんとストーリーが脱線せずに真面目に進んでいる作品もあるのだが、そのような作品も絵柄のせいで敬遠され打ち切りに遭う場合がほとんどである。


唯一、完走できたのが「月刊コミック@バンチ」誌に於いて2012年から2013年に連載していた「罪と罰ドストエフスキー作品のコミカライズ)」のみとされている。


「ばばあ」について

画太郎といえばばばあである。

画太郎作品には大抵ばばあが出演し、様々な役柄で場をかき乱す。ばばあは文字通り老婆のキャラクターで、破天荒に場をかき乱す存在として登場する。

特に少年誌以外では全裸で登場することが多く、白髪にかんざしを指し、全身皺だらけの皮膚、浮き出た肋骨、膨れた下腹、垂れ下がった鋭い乳房など妙にリアルな描写のばばあが元気に動き回る姿は強烈である。

中でも「いやしのストリッパー」は全裸のばばあがブレイクダンスを踊るというもので、ばばあのポーズの一つがあのジュウシマツ住職AAに使われていたりする。


「ばばあ」については本人の祖母がイメージの根底にあるとしている。

勿論、現実の祖母はこんなはっちゃけたキャラクターではなく、むしろ体が弱く自宅で永らく介護を続けていたことから、せめて漫画の中では元気で暴れて欲しい、と言う画太郎の願望が込められているとの事。この暴れっぷりは親族の来訪などで元気を取り戻した姿がモデルの一つであるという。


漫画家清野とおるが著書で画太郎と出会った際のエピソードを綴っており、その中で画太郎と老婆(おそらく祖母)が同居していたが、老婆(と住み着いていた野良猫)は2012年ごろに亡くなったとしている。ただし、あくまで本人が直接明言したわけではないため真偽は不明である。


美少女について

先述のようにばばあで有名な画太郎だが、実はばばあとは正反対のかわいらしい「美少女」を描くこともできる。少女たちは普段の絵柄とは全く異なる、繊細で愛らしいタッチで描かれており、『苺ましまろ』のばらスィーが画太郎の美少女から影響を受けたのでは?という噂が一時期インターネット上でささやかれていたほど。


まんゆうき」の娘々(にゃんにゃん)が有名で、作風からのあまりの浮きっぷりから「アシスタントが描いたのでは?」と読者から疑われたこともあった。

この娘々は画太郎作品においても純粋無垢で心やさしく、犬耳っぽい髪や裾の短い着物もかわいらしいが、画太郎作品の主人公なので顔面を殴られたり小便をかけられたりなどひどい目に遭うこともしばしば。

特筆すべきなのは、いつもの画太郎の作風の真っ只中にいきなり美少女が現れた事がインパクトを与えたのである。



縮地の法

1994年に発表された作品だが、娘々のキャラクターは現在でも通用するポテンシャルを秘めており、萌えキャラの先駆けとして語られることもある。

だが、この「まんゆうき」も打ち切られ、その後長らく画太郎作品において美少女を見かけることはなくなった。


しばらく時間が空いて2003年、「つっぱり桃太郎」において遂に土産物屋の娘コビャッコいう美少女キャラが登場した。

その後は、「珍入社員金太郎」「世にも奇妙な漫☆画太郎」といった氏の他の作品においても、ブスやババアに混じって美少女・美女キャラも普通に登場するようになった。


そして2009年には「珍遊記2」の連載が始まり、なんと娘々が主要キャラの一人として復活を果たした。ついでに双子の妹っぽい存在の龍々(ろんろん)も登場し、長年のファンも大喜びしたが、やっぱり長くは続かなかった・・・


その後、ジャンプSQにて本格ガールズファンタジーと銘打った「ミトコン」を連載。
ミトコン

銘の通り、主要キャラが全員ローティーンの美少女であり、ツルペタ幼女の裸が出たりポロリした巨乳をモミモミされたりと美少女のサービス描写が多い。


しかしこれも長くは続かなかった…が、後に別の雑誌に移行して連載が再開され、全6巻で完結した。


因みに、漫画家デビューの前にスタジオジブリへの入社を試みた事でも有名。結果は不採用。

美少女の描写にはファンであると公言する宮崎駿の影響があると考察されている。


ガキの使い

人気番組である『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』の大晦日スペシャル「絶対に笑ってはいけない○○24時!」シリーズの2011年版、「絶対に笑ってはいけない空港」においてなんと画太郎の作品が登場。

定番の引き出しネタの一つとして様々な作家による浜田雅功の似顔絵が入った封筒が登場するが、その数枚の似顔絵のトリを務めたのが画太郎による似顔絵であった。

まずは「なつみーッ!!」と咽び泣く浜田の絵が出現した後、二枚目になつみ 生きとったんかワレ鼻水を垂らしながら喜ぶ浜田の絵が登場するというもので、見事に笑いを取った。


番組の人気と絵のインパクトも相まって、このネタは画太郎の作品の中でもかなりの認知度を得ており、pixivにおいてはキャラを改変したネタが複数投稿されている。また、死んだと思われたキャラクターが実は生きていた時のレスポンスとしてもよく使われている。

なつみ 生きとったんかワレ最終回のバニーの心境を漫画太郎風にキメてみたら大惨事になった【フリー素材】浜ちゃんの顔


画太郎と冨樫とパンダ

2010年、珍遊記2において、休載ネタを始め作品内で冨樫義博をこれでもかとイジリ倒す回が話題となった。そして冨樫がモデルのキャラ・山下ムサシ(キャラ造形の元ネタは山下清)が連載している漫画が『パンダパンダ』であり、登場キャラもパンダであった。『パンダパンダ』は長期休載から再開が決まったという設定である。


そして2011年、冨樫は画太郎へのアンサーとして、HUNTER×HUNTERでパンダのぬいぐるみを度々描いたり、幽遊白書の文庫版完結記念として描きおろした新作漫画では、敵として腹に凶と書かれたパンダを登場させたりした。さらに17年ぶりとなる幽遊白書の新作があまりにもアレな内容だったこともあり、前述の画太郎の件と合わせて話題となった。


ちなみに、幽遊白書は元々『幽遊記』というタイトルだったが、連載開始の少し前に画太郎が珍遊記を連載開始することが決まっていたため、変更を強いられたというエピソードがある。


さらに余談だが、幽遊白書にダウンタウンの二人らしき人物が描かれていたり、浜田のセリフがHUNTER×HUNTERのタイトル決めに関わっていたりと、随所に冨樫のダウンタウン好きが垣間見える。そんな中で自分をイジってきた同業者が(文庫版騒動があった年の年末に)間接的とはいえダウンタウンと共演を果たしてしまったという、なんとも奇妙な話である。


関連作品

珍遊記

地獄甲子園

罪と罰:衝撃のコミカライズ。

漫古☆知新:2023年4月まで、少年ジャンプ+で連載していた「バカでも分かる名作古典」漫画。……iOSアプリ版では途中で配信停止の憂き目にあったりもしたが。

「おまえらジャンプラ読者が……何故バカなのかわかるか?漫画ばっか読んでるからだーーッ!!


関連タグ

娘々 まさに外道 ジュウシマツ住職 浜田雅功 打ち切り ミトコン

マキシマムザホルモン:ほとんどのCDジャケットを担当。


藤子不二雄:『まんが道』を読んで漫画家を志したと発言するほどのファン。藤子不二雄Aからは直筆メッセージを送られたことがある。

原哲夫:ファンで、原に会った際に無理やり自分のサイン色紙を押し付けたというエピソードがある。多少ではあるが、原作品からの描写の影響もあるとされる。

宮崎駿(スタジオジブリ):もともとGAG大賞に応募したのは「スタジオジブリの入社試験に落ちた腹いせ」と発言している。また、(特に少女の)描写に宮崎の影響が見受けられる。

電気グルーヴ:二人とも画太郎のファンを公言しており、画太郎自身も電気グルーヴのファンである。「珍遊記」終盤では、ゲスト出演を果たす。またピエール瀧は「樹海少年ZOO1」の原作者でもある。


浦安鉄筋家族少年チャンピオン連載時に合作したことがある。万田太郎(まんだたろう)という、画太郎をモデルにしたキャラクターも登場。


松山ケンイチ:実写映画版「珍遊記」で山田太郎役を演じる。


臼井儀人:画太郎と同じく特に映像メディアや写真に至るまで生涯最後まで読者に素顔を一切見せなかった(葬儀においても遺影すら出さなかったとされる)。

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