概要
藤子不二雄原作の自伝的作品。フィクションと事実が少々織り交ぜられている。主人公の満賀道雄と相棒の才野茂が過ごすマンガ中心の青春が描かれている。
後年NHKドラマ化もされた。
作品の特性上、藤子・F・不二雄と藤子不二雄Aの合作といえる作品だが、1988年の解散後は藤子不二雄Aに著作権が帰属している。
戦後漫画史の貴重な資料の側面もあり、実際にその当時の漫画作品の一部が登場している。なお、資料として登場した漫画作品の原作者にはどうしても連絡の取れない消息不明の人物があった事もあり、巻末で事後承諾の為にその作者の行方情報を求める事もあった。
あらすじ
小さいころから絵を描くのが好きだった満賀道雄(A先生)、やがて彼は一人の少年に出会う。その名は才野茂(F先生)。自分たちの絵を見せ合った時、才野の才能に圧倒されてしまう。
挫折は感じたがすぐに立ち直って画業に励み、やがて漫画家として夢を実現するために才野とともに東京へと旅立つ。
学生時代の話には時折展開が学園ドラマに、もちろん恋愛ドラマもあった。
余談
その後、大槻ケンヂ(筋肉少女帯)が同僚の内田雄一郎と共に組んだユニット名に使われた。
唯一の作品「ボヨヨンロック」のレコーディングには筋少メンバーが(正式加入前のメンバーおよびサポート含む)全員参加している。
パロディ - 他の漫画家、江口寿史作品の背景にそれらしきアパートが確認される。加えてヤングジャンプ連載の『プリマックス』でそのまんま「ときわ荘」が登場。
『時は…』 - なんとこち亀の秋本治がトキワ荘を舞台にした読み切り作品!21世紀の若手漫画家と編集者が偶然にも過去へとタイムスリップ。現役時代の手塚治虫たちに出会う。
事実 - ご存じ手塚治虫、トキワ荘の住人。寺田ヒロオ、鈴木伸一ら先輩たち。若き日の赤塚不二夫、石ノ森章太郎らが実名で登場した。
続編 - 『愛しりそめし頃に』東京へ来てはや数年後が舞台。2013年春、連載終了した。
『さらば友よ』 - 上記の『愛しりそめし頃に』の特別編。F先生の死去に際して当時のA先生の心境と漫画人生を共に歩んできた最大の友に捧げた追悼話。才野茂・満賀道雄としてではない藤本弘(F)と安孫子素雄(A)が一緒に歩んだ「真のまんが道」と言うべきものであり、まんが道のもう一つの最終回的なものでもある。
『笑ゥせぇるすまん』 - 原作漫画エピソードの一つにて、なんとトキワ荘が舞台になる話!
まんが道系作品
- アオイホノオ:大阪芸術大学時代に漫画家を志した島本和彦の半自伝作品。
- あだち勉物語:「連ちゃんパパ」で突然ブレイクしたありま猛が漫画家を志した頃の最初の師匠・あだち勉を軸に赤塚不二夫率いる1970年代のフジオ・プロ周辺を描いた作品。
- コロコロ創刊伝説:コロコロコミックの歴史かつその作品群に携わった漫画家をドキュメント形式で描いたのむらしんぼの作品。