略歴
野球漫画『すすめ!!パイレーツ』にて週刊少年ジャンプでデビュー。
彼が独自の作風を確立した『ストップ!!ひばりくん!』は男の娘・女装の先駆け作品だった。
しかし、同作の連載中から、美麗な絵柄にこだわる故の遅筆癖が目立つようになる。作品内容も「白いワニ」の幻覚に襲われたなどの言い訳めいた内容、楽屋落ちだらけとなり、目の当てられない状況に。
江口の逃亡により『ひばりくん』は未完のまま連載が打ち切られ、続く『「エイジ」』『パパリンコ物語』も休載の嵐となり、いずれも未完のまま打ち切られることになる。この結果江口には「締め切りを守れない漫画家」「連載を放り出す漫画家」との悪評が立ってストーリー漫画の長期連載が無くなり、1990年代以降はイラストレーターとしての活動に重点を移した。その中にあって1ページ連載の『キャラ者』は(休載はあったものの)途中で投げ出されることなく、2008年6月まで連載が続いた。
余談
- 『世にも奇妙な物語』のエピソードのひとつ「ハイ・ヌーン」、定食屋の全メニューを片っ端から食べ続ける男の物語。実は江口寿史の漫画「すすめ!パイレーツ」のエピソードを流用している。ストーリーテラー・タモリのお気に入りで2015年にリメイク放送された。(主演:玉置浩二⇒和田アキ子)オチに関しては原作漫画「史上最大の生中継」の方がオチついてる。「ありゃ、食い逃げだ。」
- 山上たつひこの漫画家復帰作『中春こまわり君』(1、2話)の作画アシスタントを務めた。
- 高橋留美子とともに、1980年代〜1990年代の少年漫画/青年漫画の女性像に与えた影響は大きく、「江口寿史によって少年漫画の女性にファッション性が肉付けされるようになった」とまで言われたほど。なお、本人は絵柄についてアンディ・ウォーホルなどのポップアート作家の影響が強いと発言している。
- 浦沢直樹が、大友克洋ともに大きく影響を受けた漫画家の一人として同氏の名を挙げており、氏の画風を勉強しなかったら『YAWARA!』は描けなかったとインタビューで答えている(浦沢本人曰く可愛い女性を描くのが苦手だったので、それで江口の画風を勉強し、特に鼻の描き方を参考にしたと答えている)。
- 名前の故かアニメーターの江口寿志(『SPRIGGAN』『ルパン暗殺指令』のキャラクターデザイナー)と、よく間違えられる(しかもアニメや漫画の業界人やマニアですら、よく間違える)ため、定期的かつ事ある毎に「誤字ではない(漫画家は『史』、アニメーターは『志』)」「別人である」旨を述べている。(特に『SPRIGGAN』は劇場版の総監督が大友克洋であるため間違えられやすい)。一部のファンから江川達也と誤認されている。
- 田辺三菱製薬・アスパラドリンクのCMキャラクターアスパラマンを江口寿史らほか漫画家4人が描いた広告を制作した。
関連作品
- 『無人惑星サヴァイヴ』 - NHKアニメ。キャラクター原案。
- 『SonnyBoy』 - マッドハウス制作のオリジナルアニメ作品。キャラクター原案。
- 『老人Z』 - 大友克洋原作のオリジナルアニメ映画作品。キャラクター原案。
- 『おたくの星座』 - 本宮ひろ志と組んで製作されたファミコン・PCエンジンCD-ROM2用RPG。キャラクターデザイン。
- 『平成大江戸巷談イレギュラー』、狩撫麻礼と一緒に仕事したと思っていたら願いがかなっちゃったコンビ作品(この時カリブは「椿屋の源」別名使用)