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概要編集

1991年に公開されたアニメ映画。

原作・脚本は大友克洋で、磯光雄と共にメカニックデザインも務めた。

監督は北久保弘之。キャラクターデザインは江口寿史


あらすじ編集

看護学校に通う晴子は、学業の傍ら寝たきり老人の高沢の看護のボランティアをしている。

ある日、高沢は厚生省の新事業のモニターに選ばれる。厚生省は民間の協力を得て、高齢者問題を解決するための全自動看護ベッドZ-001号機を開発していたのだ。


実験台のような扱いを受ける高沢を見て、「愛が感じられない」と憤る晴子。高沢からと思われるSOSを受けて救出作戦を試みるが、失敗してしまう。

そしてとあるアクシデントから、Z-001号機のコンピューターは自我を持ち、勝手な行動を始める。


登場キャラクター編集

()内は担当声優


芙蓉看護学院の2回生。19歳。

レストラン「アンネミラーズ」でアルバイトをしながら、老人看護のボランティアをしている。

世話好きで家庭的。芯が強く、行動力がある。

スタイル抜群。


晴子が世話をしている老人。87歳。

妻を亡くし、古びたアパートで寝たきりの生活をしている。


厚生省の役人。41歳。高齢者問題に誠実に向き合うマジメな男。しかし、そのためにあまりにも拙速な解決を望んだ事、ゆえに効率を重視し過ぎたために「人の感情や意志」というものを軽視しすぎてしまった事、さらには官僚として人の上に立つ立場であるがゆえに「自分は間違っていない、間違えるわけがない」とする自負による傲慢から長谷川および西橋商事、さらにはその裏にいる存在に、いいように利用されて騒動の原因のひとつになってしまった。


晴子の同級生で友人。21歳。

しっかり者。ややヤセ型。


晴子の同級生で友人。19歳。

遊び人タイプ。トランジスタグラマー。


晴子の同級生で友人。20歳。

晴子に気があるものの、全く相手にされていない。


西橋商事の社員でありZ-001の開発者のひとり。35歳。寺田と共に「Zプロジェクト」を推進する。しかし、その裏ではとんでもない者たちと繋がっており、厚生大臣がプロジェクトの停止を言い出した時にはさらに上の存在に連絡をとって大臣たちを黙らせてしまった。

のちにZの暴走が決定的になると、Zと同型の軍事兵器を持ち出し、高沢老人ごとZを始末して闇に葬ろうとした。


  • Z-001号機

厚生省と西橋商事の協力で開発された老人看護用の全自動ベッド。

入浴、食事、排泄処理、運動指導、娯楽の相手までなんでも行う。

しかし、そうした「手厚い看護と介護」を受けられる代償として利用者はこのベッドに細胞レベルで一体化させられて永遠に縛り付けられ続ける事となる。プロジェクトを指揮していた寺田は「どうせ寝たきりなんだからたいして違わないじゃないか」と軽く見ていたがベッドの利用者にとっては自らの意志による行動の権利を奪われるに等しい事となる。

動力源は超小型原子炉だが放射能漏れには初期通報システムなどを主軸とした何重ものフィールセーフを組み込んでいると語られている。

自己進化増殖機能を備えた第6世代コンピュータに管理されている、という触れ込みだったのだが……。


芙蓉看護学院の中にある看護病棟の患者。

優れたハッキング技術を持つ老人たち。登場時には米国企業にハッキングして、同社の不正と汚職の証拠を抜き取ってマスコミに流していた。

晴子からZ-001の話を聞きハッカー魂・技術者魂に火が着いて彼女(と高沢)に力を貸す。

Z-001に使われたコンピューターが第6世代どころか特殊培養で精製されたバイオコンピュータである事を見抜いた。


  • 小春

高沢のアパート近辺に住み着く巨体の猫。

高沢の胸の上に乗っかって寝るのが好き。


高沢の妻。故人。

しかし、そのデータが晴子とパソコントリオによってZ-001に入力されバイオコンピューターの制御AIプログラムや高沢の記憶と結び付く事によって人格データとして再構成され事実上の黄泉帰りを果たす。


関連タグ編集

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