概要
本名:山上竜彦(1947年12月13日~)
小説家としては「山上龍彦」、「秋津国宏」名義を用いる。
辰巳ヨシヒロに多大な影響を受けている。
当初はSF、ホラー、『喜劇新思想大系』以降はギャグを手掛けるようになった。
代表作は『がきデカ』。
1990年以降は漫画執筆をやめ、小説家に転向した。
略歴
1947年12月13日、徳島県に誕生。出生名は三宅竜彦だったが、養子に出されて森田姓となる。
1954年、大阪府に転居。母の旧姓の山上姓となる。住居前のドブ川にショックを受け、不健康なもの、不浄感の向こうに本質を探ることを学んだ。
1963年、大阪鉄道高校(現在の大阪産業大学附属高等学校)に入学。
1965年、貸本漫画の出版社「日の丸文庫」で編集のアルバイトをしながら漫画を描き、「影 別冊」掲載の『秘密指令0』でデビュー。
1966年、高校を卒業し「日の丸文庫」に正式入社。貸本業界の衰退していく様を体験した。
1968年、「日の丸文庫」から独立し、「コミックmagazine」(芳文社)3月12日号掲載の『第七病棟異常なし』で雑誌デビュー。
1969年、「週刊少年マガジン」(講談社)に『二人の救世主』が掲載され、少年誌デビュー。
1970年、「週刊少年マガジン」でディストピア漫画『光る風』を連載。高い評価を受けた。
1971年、和光市(埼玉県)のアパートに入居するが大家に嫌がらせを受け、4ヶ月後に練馬区(東京都)の一軒家に転居。
1972年、「マンガストーリー」(双葉社)に掲載された「ゼンマイ仕掛けのまくわうり」の評判が良く、以後、主にギャグ漫画を描く。「マンガストーリー」と「別冊マンガストーリー」の交互連載となり『喜劇新思想大系』として纏められる。
1974年、「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)で『がきデカ』を連載。大ヒットとなる。
1980年、『がきデカ』の連載が終了。連載中は精神的に追い詰められていたため、作風を変える。
1988年、小説を書き始める。
1989年、『がきデカ』がテレビアニメ化され、フジテレビ系で放映。同時期に大映映像によるOVAも作られている。
1990年、『がきデカ完結編』の脱稿とともに漫画家を引退。「自家中毒に陥り書けなくなった」とのこと。
2004年、「ビッグコミック」(小学館)で38歳になったこまわり君を描く『中春こまわり君』を不定期連載。
2014年、『羊の木』(作画:いがらしみきお)の原作者として第18回文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞。
主な作品
漫画
光る風 がきデカ 快僧のざらし 玉鹿市役所ええじゃない課 JUDOしてっ!
漫画原作
小説
アシスタント
関連タグ
江口寿史:山上のファンで『中春こまわり君』のアシスタントも務めた。
秋本治:デビュー時のペンネームは山上のパロディで「山止たつひこ」(やまどめ たつひこ)。『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の連載初期に使用していたが、山上からクレームが入りペンネームを本名に改めた。