曖昧さ回避
- 廃棄された、もしくは逃げ出したペットのワニの末裔が下水道に棲むという都市伝説。
- 漫画家・江口寿史が原稿を落としそうになるたびに現れるというワニ。
- 色彩変異で白くなった個体。ペットとして人気で、爬虫類イベントの目玉商品としてよく使われる。
概要
都市伝説
アメリカ合衆国における都市伝説の一つ。ペットのワニが逃げ出し、下水道で野生化していると言う「下水道のワニ(Sewer alligator)」のバリエーションには、その体色を白色とするものがある。
その原因についても様々なバージョンがあり、地下生活が長い為に身体の色素が抜けたとするもの、アルビノ個体であったとするもの、下水に含まれる化学物質に汚染されて変化したとするものがある。体色以外でもサイズが巨大に変異した、という噂話も語られる。
名前と土地柄からミシシッピワニ(アメリカアリゲーター)がモデルと思われる。都市伝説において(本種の棲息地である)フロリダで土産として買われ持ち帰られたが、下水に流されてしまった、という起源が語られている。
江口寿史の幻覚
漫画家・江口寿史がネタが切れたため、または締め切りが迫ったために見えた幻覚である。恐らく白い原稿用紙がワニに見えたのであろう。
アニメ「ストップ!!ひばりくん!」ではオープニングや本編に登場している。
創作での扱い
- 『機動警察パトレイバー』の押井守脚本回「地下迷宮物件」で、下水道に棲む白いワニのアケミちゃんが登場した。この名前は設定画に書かれたキャラデザインの高田明美へのメモが、雑誌に掲載された際に誤って伝わったものだという。逃げ出したペットが巨大化したという設定ゆえか、作画の遊びで一瞬シッポにリボンがついているシーンがある。
- 石ノ森章太郎作の『仮面ライダーBlack(漫画)』第1話ではニューヨークの下水道に白いワニが出現し、更にワニの能力を与えられた改造人間・ワニ怪人が登場した。同作者の『番長惑星』にも下水道で独自に進化した怪物群が登場した。
- 『おたくの星座』ではキャラクターデザインが上記の江口寿史であることからモンスターとして、『オーロラクエスト』では1,2,3とポーズが違うモンスターとして水域に出現する。
- 『ゴブリンスレイヤー』の水の街の下水道に棲む沼竜(アリゲイタ)のモチーフである。実は単なるモンスターではなく下水道を守護する使徒であった。
- 伝説のFCロールプレイングゲーム『星をみるひと』および前身であるPCゲーム『サイキックシティ』に「しろいわに(シロイ ワニ)」として登場。
- 『ファイナルファンタジーシリーズ』では「クロコダイル」の上位種として「ホワイトダイル」が登場した。
- 『女神転生シリーズ』では『デビルサマナー』に登場したエジプト神話のワニ頭の”魔獣”アーマーンが、白いワニをモチーフにして白く彩色されていた。
- 『メタルマックス』では貴重な装甲車と引き換えに、下水道に巣食っている脚と目が6つある白い「ミュータントワニ」の退治を依頼される。
- 人の想いが妖怪になるTRPG『ガープス妖魔夜行』では、上記の都市伝説から生まれたピラニアの群れを召喚する妖術を持つ妖怪「下水ワニ」としてデータ化されている。
- 『ロードオブヴァーミリオン』ではⅡで海種に属する使い魔「白ワニ」として参戦。複数カードにまたがって展開されるフレーバーテキストシリーズ「アマゾネスの冒険」にも登場。直立し武器を扱う知能を持ち、地下下水溝の主として君臨していたが、主人公のアマゾネスにより晩メシにされてしまう。
- 『刃牙道』では白いのかは不明の巨大な個体が下水道から川に現れたが、恐竜時代から蘇った謎の野人ピクルに捕らえられてごはんにされ、宮本武蔵との会食に用いられた(カオスであるが本当にこの展開)。
- 『こちら葛飾区亀有公園前派出所』のアニメ版OPの一つである「おいでよ亀有」の中でも、アーケード街のマンホールから下水道に落ちた両さんを、そこに居た白いワニが襲うという一幕がある。特に何か本編に関係があるというわけではないが、作品自体がいろんな面で遊び心にあふれた作風であることを鑑みると、こんな都市伝説的なネタも、制作陣の遊び心から入れられたと考えるとしっくりくるのではないだろうか。