ワニの概要
ワニは、中生代白亜紀末に絶滅した大型爬虫類の唯一の生き残りである。鎧のような皮膚に覆われた大きな体と、力強い尾を持つ。
現生の爬虫類の中では恐竜(およびその子孫である鳥類)に最も近い生き物と考えられている(絶滅した系統を含めると翼竜類が恐竜に最も近い)。爬虫類としては珍しく、鳥のように群れで行動したり、鳴き声でコミュニケーションをとったり、熱心に子育てをしたりする。また鳥と同様砂嚢を持ち、石を飲み込んで食物をすり潰して消化の助けとする。
ワニの進化
ワニ類は、中生代三畳紀に大いに繁栄していたクルロタルシ類の生き残りである。現生のワニのイメージから、半水生で肉食の動物と思ってしまうが、元々は陸生の動物であり、草食の種類も多かった。
ジュラ紀から白亜紀にかけては恐竜に押され気味だったもののそれなりに繁栄し、二足歩行のワニや海生のワニ、プランクトン食のワニも出現した。白亜紀末の大量絶滅では大型爬虫類で唯一生き残ったが、この時に大半の系統が絶えてしまい、1種~ごく近縁のわずかな種しか残らなかった。現生のワニは、このわずかな生き残りから進化してきたものである。
現生のワニ目一覧