「どこ行くねーん!」
人物
兵庫県立高砂南高等学校を卒業後、吉本総合芸能学院 (NSC) 大阪校に11期生として入学する。
在学中に高校時代の同級生、西口圭と「リミテッド」というコンビを結成する。NSC卒業後もリミテッドとして活動するが、「リミテッドを見ると不幸になる」と馬鹿にされるまでの低評価を受けており、せっかくのテレビ出演でも不運が重なってなかなか目立てなかったこともあり、1995年に解散。ピン芸人として活動を始める(西口は解散とともに芸能界引退)。
1997年ごろには解雇寸前にまで追い込まれるものの、現在の芸風につながる「あらかじめ用意した映像や音声にステージ上でツッコミを入れる」スタイルを生み出す。『爆笑オンエアバトル』などで注目されたほか、1999年に開館したbaseよしもとではFUJIWARAらとともに後輩芸人のまとめ役となり、見事大逆転を果たした。
baseよしもと卒業後は東京での仕事が増え、俳優・バラエティ番組での司会など活動の幅を広げていった。以降は東京を拠点に、新喜劇など舞台にも積極的に出演している。
2020年2月22日に自身のYouTubeチャンネル「陣内智則のネタジン」を開設。メインはコント動画投稿だが、新ネタ募集やコラボなども投稿。
また、自身の芸風からゲーム実況との相性が良く、後述の『桃太郎電鉄』や『ファイナルソード』をはじめとするプレイの配信(2022年は投稿動画の半分以上を占めており、『四八(仮)』等クソゲーが多め)も行っている。
英語版チャンネルも公開されている他、bilibiliでも動画を配信している。
またファンからのファンレターの内容によってはそれらの内容をネタに動画コントにしてる事もある。
同期にはケンドーコバヤシ、たむらけんじ、中川家、藤井隆、海原やすよ・ともこ、ハリガネロック、堂土貴(ルート33)、ハリウッドザコシショウ、吉本新喜劇の烏川耕一、たいぞうなどがいる。
アイドルとして活動する宮脇舞依は姪(姉の子)にあたる。
陣内孝則とは同じ苗字、名前が一文字違いということから親戚(または智則の方が若々しい容姿のため親子)と勘違いされることが多いが、全く血縁関係はないと『陣内家』という番組で発覚した。なお、智則の兄は「タカノリ」という名前である。同姓ということでバラエティ番組でいじられることも多く、私生活でも親交がある。
あだ名は主に、先輩は「陣」後輩は「陣さん」同期以上の女性からは「陣くん」、他は「陣ちゃん」など。『なるトモ!』では三浦隆志(読売テレビアナウンサー)から「陣様」とも呼ばれていた。
超天然ボケで、尚且つ極端な方向に突っ走る事があり、それが災いして「お皿にカレーを盛る作業をしていたら、そのままの勢いで隣にあったファミコンにまでカレーをかけてしまった」「ガッツ石松の頭を叩いて大激怒させてしまい(※芸人の世界でも同意なく年上の頭を叩くのは禁忌とされている)、収録を中断させてしまった」といった惨劇を引き起こした事もある。
2007年2月には、ドラマの共演が縁で知り合った藤原紀香と結婚。同年5月に行った豪華結婚披露宴が話題を集めたが、2009年3月に離婚。自身の浮気が原因であるとしている(※ただし、結婚前は大人気女優であった藤原との格差が不安視されていたほか、離婚後に藤原のスピリチュアルへの傾倒も報道された)。
なお、披露宴でコブクロの『永遠にともに』を弾き語りしたが、離婚後は周囲から「縁起が悪い」などといじられている。
2017年6月にフジテレビアナウンサーの松村未央と再婚し、2018年には第一子となる長女が誕生。しかし、2024年現在も相変わらず周囲から藤原の件と自身の浮気ネタはいじられているままである。
阪神ファンで、選手とも交流がある。自分でも芸人仲間を誘って草野球チームを結成している。
かつてNSC在学中寿司屋で働いていたことがあり(※アルバイトのつもりであったが、間違って正社員としての雇用契約を結んでしまったため真面目に勤めていたとのこと)、魚を捌くのが得意。
芸風故にしっかりしてそうに見られるが実際にはラランドをララランドと呼び間違える(しかも何度も)、缶コーヒーを空けてから振って服をびしょびしょにするなど結構ポンコツな面が多い。
サブカルとの親和性が高い芸風にもかかわらず、『仮面ライダー』シリーズを始めとする特撮やアニメの事はあまり知らないと『アメトーーク』で判明している。ゲームは(YouTubeの企画もあって)多少やるようだが、それほど詳しくはない。
また過去には小原乃梨子や神谷明、古谷徹等共演したエピソードもある。
演技力
演技も非常に下手である事が『アメトーーク』で判明し、『仮面ライダー電王』の映画である『俺、誕生!』で真田幸村役として出演した際の棒読み混じりの演技を宮迫博之と瀧本美織から「クソ大根」と酷評され、それ以来数々のバラエティ番組で他の芸人や俳優(女優)などの周囲からいじられて笑いを誘うと同時に自身の大根演技シーンを流されたり、やらされたりする羽目になった。
なお、どれくらい演技が酷いのかを『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』にて、同じく大根役者として有名な遠藤章造と過去三回比較検証したものの、全てにおいて遠藤を完全に食ってしまったほどである。
陣内自身はこれらの事を恥ずかしそうにしたり、かなり嫌っていたりして不満を露にしているが、これらはあくまで「いじり」である。そもそも彼の本業は芸人で、演技を専門で学んだわけではないこと、コント師ではあるが芸風的に漫談やフリップ芸に近いこともあって、芸において演技量が求められるような立場にないことは留意するべきである。
加えて、レギュラー出演していた『かるたクイーン』や舞台などでは比較的まともな演技を披露しているため、向き不向きが分かれやすいタイプとも考えられる。
陣内孝則からは、本件もあって自分の名前を検索するとサジェストに「陣内孝則 演技 大根」と出てきてしまうようになったため「風評被害だ!」「芸名変えてくれ!」と冗談混じりに怒られている。
なお、智則自身はTwitter(現:X)で「演技、上手くなりたい」と語っている。
芸風
一人コント形式で舞台装置を用い、エキストラ(本人の場合もあれば、町でスカウトした外国人の場合もある)に演じさせたり、CGで制作した映像等の音声や映像に対してツッコミを入れるという独特なスタイルをもつ(バッティングセンター、校歌など)。
またコントで使用した小道具やネタを別のコントで使用することもあり、それによって世界観のつながりを感じさせ、前のネタを知っているとクスリとくるコントも多い(絵日記ネタと美術館ネタ等)。
多くのネタは「小ボケを何分にも積み重ねることによって、やがて大きな笑いにする」というもので、1分ネタしかできない爆笑レッドカーペットには出演したことがない。
後述のS-1グランドチャンピオン大会でも「3分という時間制限の中でも十分な面白さを発揮できるネタ」がなかったために惜しくも2位となっている。
また、「盗聴」や「忘れ物預かりセンター」などのネタには後輩芸人のフットボールアワーの岩尾望やサバンナの高橋茂雄などが,声だけ出演している場合もある。
ピンだが、ネタや番組上、ツッコミ役になることが多い。
ネタ、相方について
「ボケ」となる映像に「ツッコミ」を入れるという形で、ピン芸人でありながらコンビのようなやりとりを行うのが特徴である。
元ピン芸人で現グラフィックデザイナーの原田専門家(同じくNSC11期生)が「裏の相方」として、ネタ画面のCGや仕掛け製作を手伝っており、現在は原田を筆頭に演出家(2021年時点では元『エンタ』のディレクターである)や台本の編集・修正担当によって「チーム陣内」が結成されている。
陣内によれば、陣内が考えたネタを、演出担当と精査して構成を作り上げ、これに合わせて原田が「ボケ」となる映像を作り、この映像を陣内が見ながら調整していくとのこと。外にロケに行く際は陣内が同行することもある。
また、ネタで流れる女性の声は元バスガイドでうめだ花月(現在廃止)のスタッフだった吉本興業の女性社員であるが、ナレーターの五十嵐サキが起用されることもある。
余談だが、「サザエさん」に関することをネタに取り入れることがたまにある。
ゲームネタなど著作権に関わるものが多いため、版権元に許可を取ってからネタを披露している。YouTubeに投稿する際は、版権に引っかからないようプロに頼んでBGMを「それっぽい」形で用意してもらっているとのこと。
由来
こうした独特の芸風が生まれたきっかけは1997年、当時の陣内はまだリミテッド解散のショックを引きずっており、ネタが作れない状態に陥っていた。
そんな中、吉本や先輩芸人から「次のイベントでスベったら芸人を辞めろ」と最後通告を受けてしまう。
プレッシャーからネタを作れない中、イベント直前に乗った電車の車掌が変なアナウンスをしており、ツッコミ芸人の性から思わずそのアナウンスにツッコミを入れてしまう。
すると車内で笑いが起きたことで新しい手法のネタを思いつき、イベントの開演直前に新ネタが完成。その評判も良かったため、吉本からの評価も変わっていった。
以降はこの時のネタの手法をブラッシュアップして現在のスタイルを作り上げていった。
実況したゲームなど
- 桃太郎電鉄:元々ゲームのファンであり、2004年発売の「桃太郎電鉄USA」以降のCMに他数名のタレントと起用されている(藤原との離婚により一度途切れたが『たちあがれ日本!!』にて復帰)。また、YouTubeでは『昭和、平成、そして令和』verの発売に合わせ、本作を利用したコントを発表しているほか、純粋な一人プレイ動画、さまざまな人との対決動画をupしている。
- ファイナルソード:そのトンチキなゲーム内容やバランスが「陣内のネタで使われそうなゲーム」と話題になり本人が自身のYouTubeチャンネルにて、プレイ動画をアップした。
- ぷよぷよテトリス:2014年にセガから発売されたパズルゲームで、タイトル通りぷよぷよとテトリスのコラボレーション作品。陣内はこの作品より前にコントでぷよぷよとテトリスそれぞれをネタとして披露した事があり、どちらも「テトリスをしてるのにぷよぷよが落ちてくる、もしくはぷよぷよをしてるのにテトリミノが落ちてくる」というギャグが作中にあったため、公式でこのゲームが発表された際に「予言者」と話題になった。しかし、実際はコント作成時点でぷよぷよをプレイしたことが無く、自身のYouTubeチャンネルで初めてプレイすることとなる(その時のソフトもぷよぷよテトリスであった)。
- スターライトステージ:『アイドルマスターシンデレラガールズ』のリズムゲーム。2018年頃からとあるデレステPによって「陣内がデレステをネタにコントしていたら?」のコンセプトで陣内の画像を使ったデレステMADが投稿されていた。また2020年には本家デレステに追加された『Witch』モードが「陣内のコントに出てくる様な難易度だ」と話題になり、Twitterのトレンドに上がったが、2022年になって陣内本人がバンダイナムコエンターテインメント承諾の元、前述の二次創作ネタも一部取り入れ実際にコントを製作・自身のYouTubeチャンネルで披露した。
- 人生ゲーム ハッピーファミリー:クソゲーオブザイヤープレイ動画第一弾。最初はどこがクソゲーなのか分かってなかったがプレイしていくうちに理解した模様。
- メジャーWiiパーフェクトクローザー:視聴者からのリクエストでプレイするが、彼も当初はバグが原因かと思っていたようだがそのシステムにツッコミが連発された。
- 四八(仮):あまりにツッコミどころ満載な内容から「若手芸人のツッコミの教科書にしたらいい」とまで評した。後に本作をモチーフにしたコントを自身のYouTubeチャンネルで披露している。
- プロゴルファー猿:その独特過ぎるシステムにツッコミが連発。
- サモンライド!:プロゴルファー猿と同じ製作元ということで早速不安そうにしていたが、その予想は的中し、そのシステムに段々イライラしていたようでプレイしているうちにだんだん口数が減っていったりしていた。
- 水族館プロジェクト:視聴者からのリクエストでプレイするが、本人曰く罰ゲームと評するほど。
- ギリギリッス:カジザックとのコラボ動画でプレイ。二人で突っ込みながらプレイしていたが終いには「子供がやるにはいいけど大人には剥いてない」と評される。
テレビ出演等
関連動画
関連タグ
陣内ターボ:アニメ『ウマ娘(第二期)』に於いて、登場人物の一人のツインターボの独り言の言い回しが陣内のコントの導入部分の言い回しに酷似していると話題になり、2021年7月の動画にて自らこのネタを再現した。その後の2023年4月には衣装一式を揃えリアル陣内ターボのコスプレを披露するまでに至った。