概要
1982年3月15日生まれ、北海道旭川市出身、東京NSC6期生。本名は安村昇剛(やすむら しょうごう)。
旭川実業高等学校時代は野球部に所属。1999年夏の甲子園にベンチ入りメンバー(一塁手・背番号13)として出場している。
中学時代に友人と文化祭で漫才を披露したことがきっかけで、お笑い芸人を志すようになる。
高校時代の同級生で同じ野球部員でもあった栗山直人に誘われて上京。2000年に栗山と「アームストロング」というコンビを結成し、活動を始める。その後、2014年にコンビを解散してピン芸人「とにかく明るい安村」となる。
代表的な芸に「全裸に見えるポーズ」がある。ビキニパンツ一枚の姿で登場し、そのビキニパンツを隠し全裸に見えるポーズを披露し、「安心して下さい、穿いてますよ。」と言うまでがセットの芸である。
このネタはAKB48の渡辺麻友の写真集『まゆゆ』に触発されたものであり、安村本人もAKBファンとして知られるが、他のAKBのメンバーからは「渡辺を愚弄している」と快く思わない者もいたという。
ちなみに渡辺と共演した際に上記のエピソードを語ったところ「絵に描いたような苦笑いをされた」とのこと。当たり前である。
2015年8月、芸歴15年にして初となる全国区のCM、クルーズのスマートフォンゲームアプリ『エレメンタルストーリー』に出演する。
なお、日本テレビの安村直樹アナウンサーとは同姓でぽっちゃりした容姿(※アナウンサーの方はのちに大幅な減量に成功した)から親戚同士、または「実は本人の別名義なのでは?」などと噂されることもあるが、両者の血縁関係は存在しない上、まったくの別人である(当人同士の2ショット写真)。
ただし、安村アナが『シューイチ』などで「安心してください」や「とにかく明るく、お伝えします」などのフレーズを多用したり、また同アナが取材で不在の際にはとにかく明るい安村が代理としてスーツ姿で出演して真面目に解説したりするなど、お互いをネタにし合う機会は少なくない。
強烈な印象を残すネタが逆に「ワンパターン」と評価されてしまったこともあり、また2016年に不倫が報道された(※のちに事務所を通じて「不倫相手と報じられた女性とは古い友人で、そういった関係はなかった」と釈明している)ことも追い打ちをかけて仕事が減少した。
しかし『有吉の壁』がスタートすると番組にピッタリはまり、裸ネタだけでない多芸ぶりを発揮。番組のヒットとともに再ブレイクを果たした。
その後、2023年、本人ですら予想していなかった世界的なムーブメントが巻き起こり、国際的な話題となったことで一発屋の汚名を返上した。(詳細はTONIKAKUの項目にて)
pixiv内のタグとしては本人を描いたもののほか、「穿いてないように見える」ポーズ及び構図のイラストに使用される。
女性キャラの場合、穿いてはいてもつけてないイラストも多いので閲覧は注意。
カプセルトイフィギュアがある。続いて2024年、バンダイより立体フィギュア化
2024年にはワールドメイトの教祖深見東州のバースデー個展にゲスト出演し、十八番ネタを披露した。
人物像
三人兄弟の末弟。実家は電器店を営んでいる。
本人のインタビューおよび持ちネタの一つ「東京ってすごい」によれば、普段は人見知りな性格で、子供の頃も引っ込み思案であまり目立つタイプではなかったという。
地元チームである北海道日本ハムファイターズのファンと公言しているが、これはどちらかといえば仕事のために言うようになったという側面もあるらしく、子供の頃は東京ヤクルトスワローズを応援していた。
私生活では2012年に結婚しており、2013年には子供も産まれている。かつてコンビ解散の時点で芸能界を引退して北海道に帰郷するつもりであったが、妻から「まだお笑いやりたそうな顔してるから」と励まされ続けることとなったと語っており、売れない時代も献身的に支えられていたと振り返っている。
現在の芸名は「成功でも失敗でも、どちらに転んでも笑いになる名前」として付けられた。
「全裸に見えるポーズ」のネタで穿いているビキニパンツは女性ものの水着である。ネタのためにはお腹が出ていることが重要となるため、痩せすぎず太りすぎずで体型の管理には気を遣っている。仕事が減り体重が落ちていた時期にネタを披露した際観客から「隠れてないぞ」とヤジが飛ばされたことがある。
TONIKAKU
2023年4月、スーザン・ボイルをはじめとした多くの人々が一夜にしてスーパースターに転身したイギリスのオーディション番組『ブリテンズ・ゴット・タレント』に出場。
名前も『とにかく明るい安村』から『TONIKAKU』に変更し、再ブレイクしつつも、有吉の壁等ですっかりスベリキャラが定着したこともあってか、本人は「どうせ滑るだろう」と半ば思い出作りの観光気分で出場し、当初は『太ったおじさんの裸芸』に嫌悪感を示されていた。だが、最初のポーズを決めた瞬間一変。本人が「人生で1番ウケた」と自負するほど会場の爆笑をかっさらう結果を残して予選を突破。
拙い英語で名物コメンテイターのサイモンをイジったりと審査員達のハートをガッチリとキャッチした。
その後の準決勝はエキストラや背景もバッチリ決めたパフォーマンスを披露したが、残念ながら準決勝ブロック3位に終わり決勝進出を逃し出演を終えた…
と思いきや準決勝の3位の出場者の中から1名選ばれるワイルドカード枠に選出され日本人史上初の決勝進出を果たす快挙を成し遂げた。
惜しくも優勝はならなかったが、会場はスタンディングオベーションに包まれ、TONIKAKUには惜しみない拍手と称賛が送られた。
因みに優勝したのはヴィゴ・ヴェンというノルウェー出身のコメディアンである。
芸がほとんど言語に関係のないものであるため海外でもウケてイギリスでは「 Don't worry,I'm wearing.」で爆笑の渦を巻き起こした。海外ではYasumuraではなくTonikakuと呼ばれており本人もI am Tonikakuと自己紹介し司会からはTonyとあだ名で呼ばれている。分かりやすさを優先した結果だろうか。
また、全裸ポーズの名前もイギリスの文化に合わせてジェームズ・ボンドやサッカー選手、スパイスガールズなどの文化に合わせたネタになっている。
更に準決勝からはサポートのエキストラも使い、決勝ではバックダンサーと共にパフォーマンスを繰り広げる史上最大の大舞台となった。
ちゃんと審査員達との会話も拾って次回のネタにしており、予選では「I like tea!」と何度も口にしていたのを拾ったのか準決勝では「裸に見えるティータイムのポーズ」を披露し、予選でサイモンをイジった際にサイモンから「期待させておくんだ」と返された為、決勝では「スーパーマンのポーズ」2回の後に「ヴィランのポーズ」を披露し、そのヴィランがスーパーマンの敵役ではなく、番組でよく見る厳しい顔で失格ボタンを押すサイモンだったり、しっかりと練られたネタを披露した。
余談だがI'm wearingという文章は文法的に完全ではない。wearは他動詞であるため必ず目的語が必要だからである。
日本語には自動詞や他動詞という区別があまりなく、目的語が存在せずとも成立する場面が多い。
たとえば日本語の場合「憎い相手を前にしたシーン」で「殺す・・・殺してやる!!」と言っても成立するが、英語圏では「I kill you!!」と目的語が必ず入る。
そのため「履いてますよ」の直訳として「I'm wearing」という言葉を使った安村に対して司会の女性が「Pants!」と合いの手を入れるという事態が発生した。
わかりやすく日本語に直すならば
安村「安心してください。私が履いているのは・・・」
司会「パンツ!」
このように言語圏の違い、文法の違い、文化の違いが本来一人完結型の芸風がオーディエンス参加型の芸風に変わった。
この事に気づいた安村も途中から「I'm wearing〜?」と聴衆に問いかけるような言い回しに変わっている。
漫才などは意訳やその土地の文化や歴史などに合わせてうまく作り変えるために翻訳家などプロに頼むことも多くある。直訳では面白くなくなるケースもあるからだ。
しかし安村の芸は言葉が不要であり、必要最低限の言語だけで済む。プロに頼む必要もほぼないため自分で直訳した可能性が高い。
日本人は英語が拙い、未成熟というのは知られた話ではあるが、今回はその英語の弱さが逆に生きたケースとなった。
この予想外の展開に、有吉の壁公式YouTubeチャンネルが、英語圏の視聴者向けに字幕をつけた安村のネタを再配信することになった。
2023年11月1日に発表された『新語・流行語大賞』において、まさかのノミネートがされることに。過去に日本語Verもノミネートされたことがあり、同じネタで2度目のノミネートと言うイレギュラーが生まれた。同じ人が違う流行語でノミネートはゼロではないかもしれないが、事実上同じネタになるものが入るものは前代未聞と言える。
(星雲賞では同じ作品でも漫画版やアニメ版などで別扱いノミネートがされるケースが、一部であるにはある一方で……流行語大賞の方では異例になった、とも言えるかもしれない)
その後、裸の規制がより厳しい上海でもライブを行った。そんな国でどのように乗り切ったかと言うと、肌色の全身タイツの上からパンツをはくというもの。言い回しも日本語訳で
「安心してください、服を着てますよ」と大きく変えている。
現地市民からは「上海にこのようなパフォーマンスはないのですごく大胆」、一方日本人からは「もはや服を着ている方が面白い」と言った感想まで。
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穿いてるようでそうじゃなかったパターン。
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アキラ100%…永遠のライバル