概要
保護地域(ホームエリア)は東京都。
球団会社名は『ヤクルト球団』で、通称は『ヤクルト』又は『スワローズ』。
2022年現在の親会社は飲料品・医薬品などのメーカーであるヤクルト本社である。
チームカラーは濃い青紫(もしくは緑)。
イースタン・リーグに所属する2軍は、埼玉県戸田市の河川敷にある「ヤクルト戸田球場」(27年から茨城県守谷市に移転予定。)である。
1950年に日本国有鉄道(国鉄)の外郭団体の子会社球団国鉄スワローズとして加盟。その後、産経新聞とフジテレビジョン資本のサンケイスワローズ(1965年)、サンケイアトムズ(1966年~1968年)、ヤクルト参加後のアトムズ(1969年)、ヤクルトアトムズ(1970年~1973年)、ヤクルトスワローズ(1974年~2005年)と親会社とチーム名を変え、2006年より現在のチーム名となる。
これまでに9回のリーグ優勝と6回の日本シリーズ制覇と2回の交流戦最高勝率及び優勝を達成している。
球団史
2005年までについては、国鉄スワローズ、サンケイアトムズ、ヤクルトアトムズ、ヤクルトスワローズの記事を参照。
2000年代~2010年代前期・「ヤ戦病院」とメークミルミル
2006年からは古田敦也が選手兼任監督に就任。チーム名を地元密着の東京ヤクルトスワローズと改称。2006年はなんとかAクラスを確保するが、2007年は五十嵐亮太、高津臣吾、石井弘寿、ディッキー・ゴンザレス、アダム・リグスら主力選手が次々と離脱。セス・グライシンガー、アレックス・ラミレス、青木宣親らの活躍もあったが最下位に沈んでしまう。古田はこの年限りで現役引退し、監督も辞任した。更に古田に続けたばかりに一久、高津、ラミレス、グライシンガーが退団したこともあり、チームとしてもファンとしても絶望のオフシーズンを迎えた。
2008年からは前年限りで北海道日本ハムファイターズのゼネラルマネージャーを退任した高田繁が監督に就任。アーロン・ガイエルらの離脱でシーズンは5位に終わるが、福地寿樹、飯原誉士、林昌勇、押本健彦、松岡健一らが台頭し浮上のきっかけをつかむと、2009年は新たに横浜からFAで獲得した相川亮二を戦力に加え、川島慶三、田中浩康、高木啓充、鬼崎裕司らの活躍でAクラスに食い込む。
翌2010年は極度の成績不振から高田監督がシーズン途中で辞任し、小川淳司が監督代行を務める(来季より監督に正式昇格)。監督交代後ジョシュ・ホワイトセル、山岸穣、渡辺恒樹らを補強し、さらに畠山和洋の台頭ももあって驚異の進撃を見せた。結局この年は4位だったが、石川雅規、館山昌平、由規、村中恭兵の4人が2ケタ勝利を記録した。この快進撃は「メークミルミル」と呼ばれ話題になった。
2011年はウラディミール・バレンティンの加入でシーズン序盤から首位を独走。しかし9月に主力選手の戦線離脱などで大ブレーキを喫し中日ドラゴンズに大逆転優勝を許してしまう。ラスティングス・ミレッジが加入した2012年は3位に終わり、福地、宮出隆自、林昌勇が退団。この辺りから「ヤ戦病院」と揶揄されるケガ人の続出が問題化してきた。
岩村が7年ぶりに古巣復帰した2013年は主力選手にケガ人が続出、また投手陣の不振もあって6年ぶりに最下位に転落。しかしこの年は、バレンティンのシーズン本塁打記録更新、小川泰弘が新人王獲得など、明るい話題もあった。2014年も最下位。
2010年代後期・乱高下する成績
2015年より監督が真中満に交代する。またFAで成瀬善久、大引啓次を獲得。この年のセリーグは1992年同様稀に見る大混戦で、最後に抜け出たヤクルトはそのまま逃げ切り、2001年以来実に14年ぶりのリーグ優勝を果たした。主軸の山田哲人がトリプルスリー(打率3割・30本塁打・30盗塁)を達成したほか、秋吉亮、トニー・バーネットら救援陣が安定して機能した事などが、優勝を手繰り寄せたと言える。
2016年は相変わらずの「ヤ戦病院」ぶりで低迷、終盤にDeNA・阪神と熾烈なCS争いを繰り広げるも力尽きて5位。2017年は長年にわたりチームを支えた石川が防御率4点台と不安定な上、館山も故障、故障のため離脱→抑え転向失敗の小川と結果が出ない山中が二軍落ちしたため先発投手陣が崩壊。中継ぎも前年までリリーフを支えたローガン・オンドルセクが退団、秋吉も故障したため壊滅。2年続けてトリプルスリーを達成した山田が不振、川端が故障でシーズン前からいないのに加え畠山、雄平、大引が次々と故障。相対的に戦力不足となりチームはセ・リーグ最下位に低迷、10連敗2度、5点差逆転負けなどかなりの惨状となり真中監督は退任。最終的にチームワーストの96敗を記録した。
2018年は小川淳司が4年ぶりに監督として現場復帰。さらに、メジャーから青木を復帰させた。山田が3度目のトリプルスリーを達成し、バレンティンが打点王に輝いた。また、数少ない近鉄戦士の一人である近藤一樹が17年目にして初タイトルとなる最優秀中継ぎに輝いた。レギュラーシーズンは2位に浮上し、前年の借金51から貯金9と前年比がなんと60になった。
2019年は5月にセリーグワースト記録タイの16連敗(ちなみにタイ記録のもう1つは1970年にこの球団が記録したもの)を喫したこともあり2年ぶりに最下位に転落し、小川監督は辞任を表明。後任は高津臣吾2軍監督が昇格。このシーズンは高卒2年目の村上宗隆が大活躍するなどの明るい話題もあった。
2020年代前期・高津監督の「ゆとりローテ」
2020年は怪我人続出で2年連続の最下位。そこで翌年2021年、高津監督は故障回避を最優先に投手陣の登板間隔をバラバラにする方針をとった。この年は規定投球回数クリアの投手がゼロかつ故障者が少なく、東京オリンピック終了後からは首位争いを繰り広げる阪神・巨人を猛追し1位に浮上。全試合日程終了近くまでもつれ込む接戦を制し、6年ぶりのリーグ優勝を果たした。
クライマックスシリーズでは巨人を2勝1分けで下し、同じく2年連続最下位からリーグ優勝したオリックス・バファローズと激突。4勝2敗で20年ぶりの日本一に輝いた。なお、セ・リーグチームの日本一自体は9年ぶり。
2022年は5月ごろから順位を上げ、交流戦で14勝4敗で全球団に勝ち越し過去最高勝率を記録し独走ムードに。7月中にマジックナンバー点灯と圧倒的だった。スワローズの連覇は1992年・1993年以来29年ぶり、村上宗隆が史上最年少で(野手の)三冠王に。
クライマックスシリーズではDeNAを破った阪神に3タテを食わせ日本シリーズ進出、昨年と同じくオリックスと対戦。開幕3試合で2勝1分けとリードするがそこから4連敗し、日本シリーズ連覇はならなかった。
2023年・2024年は共に「ゆとりローテ」が組めないぐらい先発投手が成績不振に陥ったほか、連覇時の主力野手の怪我離脱やパフォーマンス劣化が相次ぎ、投打が噛み合わない試合が多々あった。
主力の村上宗隆はいずれも30本塁打を放ったとはいえ三冠王の年と比較しても満足できる結果では無く、これらの要因で順位はギリギリ最下位脱出の5位に滑り込むのがやっとだった。
pixivでは
イラストの投稿数は実在やオリジナルの選手よりも、つば九郎や既に引退している燕太郎などマスコットの方が多いようである。
選手一覧
2024年9月28日現在
監督・コーチ
一軍
背番号 | 名前 | 役職 |
---|---|---|
22 | 高津臣吾 | 監督 |
73 | 嶋基宏 | ヘッド兼バッテリーコーチ |
89 | 伊藤智仁 | 投手コーチ |
98 | 石井弘寿 | 投手コーチ |
78 | 大松尚逸 | 打撃コーチチーフ |
74 | 杉村繁 | 打撃コーチ |
87 | 福川将和 | 打撃コーチ |
75 | 森岡良介 | 内野守備走塁コーチ |
82 | 松元ユウイチ | 外野守備走塁兼作戦コーチ |
二軍
背番号 | 名前 | 役職 |
---|---|---|
88 | 池山隆寛 | 監督 |
79 | 城石憲之 | 総合コーチ |
72 | 小野寺力 | 投手コーチ |
81 | 正田樹 | 投手コーチ |
84 | 松岡健一 | 投手コーチ |
76 | 宮出隆自 | 打撃コーチ |
70 | 河田雄祐 | 外野守備走塁コーチ |
83 | 衣川篤史 | バッテリーコーチ |
95 | 土橋勝征 | 内野守備走塁兼育成担当コーチ |
92 | 山本哲哉 | 投手兼育成担当コーチ |
所属選手
投手
背番号 | 名前 | 投 | 打 | 備考 |
---|---|---|---|---|
12 | 石山泰稚 | 右 | 右 | |
14 | 西舘昂汰 | 右 | 右 | 2023年ドラフト1位 |
15 | 山下輝 | 左 | 左 | |
16 | 原樹理 | 右 | 右 | |
17 | 清水昇 | 右 | 左 | 選手会長 |
18 | 奥川恭伸 | 右 | 右 | |
19 | 石川雅規 | 左 | 左 | |
20 | 木澤尚文 | 右 | 右 | |
21 | 吉村貢司郎 | 右 | 右 | |
24 | 星知弥 | 右 | 右 | |
26 | 山野太一 | 左 | 左 | |
28 | 松本健吾 | 右 | 右 | 2023年ドラフト2位 |
29 | 小川泰弘 | 右 | 右 | |
34 | 田口麗斗 | 左 | 左 | |
35 | 石原勇輝 | 左 | 左 | 2023年ドラフト3位 |
37 | エルビン・ロドリゲス | 右 | 右 | |
39 | ホセ・エスパーダ | 右 | 右 | 新外国人 |
40 | 高梨裕稔 | 右 | 右 | 14から背番号変更 |
41 | 柴田大地 | 右 | 右 | |
43 | 山本大貴 | 左 | 左 | |
44 | 大西広樹 | 右 | 右 | |
45 | 小澤怜史 | 右 | 左 | |
47 | 高橋奎二 | 左 | 左 | |
48 | 金久保優斗 | 右 | 左 | |
49 | 嘉弥真新也 | 左 | 左 | ソフトバンクから移籍 |
52 | 尾仲祐哉 | 右 | 左 | |
53 | 長谷川宙輝 | 左 | 左 | |
54 | サイスニード | 右 | 右 | |
56 | 坂本拓己 | 左 | 左 | |
58 | 阪口皓亮 | 右 | 左 | |
61 | 宮川哲 | 右 | 右 | 西武からトレード移籍 |
62 | 竹山日向 | 右 | 右 | |
68 | 丸山翔大 | 右 | 左 | |
69 | 今野龍太 | 右 | 右 | |
99 | ミゲル・ヤフーレ | 右 | 両 | 新外国人 |
012 | 近藤弘樹 | 右 | 右 | 育成選手 |
013 | 嘉手苅浩太 | 右 | 右 | 育成選手・67から背番号変更 |
015 | 沼田翔平 | 右 | 右 | 育成選手 |
016 | 西濱勇星 | 右 | 左 | 育成選手・NPB復帰 |
017 | 翔聖 | 右 | 右 | 育成選手・2023年育成ドラフト1位 |
019 | 下慎之介 | 左 | 左 | 育成選手 |
捕手
背番号 | 名前 | 投 | 打 | 備考 |
---|---|---|---|---|
27 | 中村悠平 | 右 | 右 | |
30 | 西田明央 | 右 | 右 | |
32 | 松本直樹 | 右 | 右 | |
33 | 内山壮真 | 右 | 右 | |
57 | 古賀優大 | 右 | 右 | |
65 | 鈴木叶 | 右 | 右 | 2023年ドラフト4位 |
90 | 中川拓真 | 右 | 右 | 2024年シーズン途中入団 |
93 | 橋本星哉 | 右 | 左 | 育成から支配下登録 |
025 | フェリペ | 右 | 右 | 育成選手 |
内野手
背番号 | 名前 | 投 | 打 | 備考 |
---|---|---|---|---|
00 | 赤羽由紘 | 右 | 右 | 71から背番号変更 |
1 | 山田哲人 | 右 | 右 | キャプテン |
5 | 川端慎吾 | 右 | 左 | |
7 | 長岡秀樹 | 右 | 左 | |
10 | 宮本丈 | 右 | 左 | 39から背番号変更 |
13 | ホセ・オスナ | 右 | 右 | |
36 | 西村瑠伊斗 | 右 | 左 | |
38 | 北村拓己 | 右 | 右 | 巨人から現役ドラフトで移籍 |
46 | 太田賢吾 | 右 | 左 | |
50 | 北村恵吾 | 右 | 右 | |
55 | 村上宗隆 | 右 | 左 | |
59 | 小森航大郎 | 右 | 右 | |
60 | 武岡龍世 | 右 | 左 | |
63 | 増田珠 | 右 | 右 | ソフトバンクから移籍 |
66 | 三ツ俣大樹 | 右 | 右 | |
67 | 伊藤琉偉 | 右 | 右 | 2023年ドラフト5位 |
026 | 髙野颯太 | 右 | 右 | 育成選手・2023年育成ドラフト2位 |
外野手
背番号 | 名前 | 投 | 打 | 備考 |
---|---|---|---|---|
0 | 並木秀尊 | 右 | 右 | |
3 | 西川遥輝 | 右 | 左 | 楽天から移籍 |
4 | 丸山和郁 | 左 | 左 | |
9 | 塩見泰隆 | 右 | 右 | 副キャプテン |
23 | 青木宣親 | 右 | 左 | |
25 | ドミンゴ・サンタナ | 右 | 右 | |
31 | 山崎晃大朗 | 左 | 左 | |
42 | 澤井廉 | 左 | 左 | |
51 | 濱田太貴 | 右 | 右 | |
64 | 岩田幸宏 | 左 | 左 | 育成から支配下登録 |
過去に所属した選手
あ行
か行
さ行
た行
な行
は行
ま行
や行
ら行
わ行
外国人
永久欠番
球団側が永久欠番をしないと明言している為、今のところは存在していない。
- ただし、背番号1は「ミスタースワローズ」がつける背番号という慣例があり、名乗らせるに相応しい選手がいない場合は欠番扱いとなる。2024年時点では山田哲人が使用。
- また、背番号27も「球団か古田敦也が認めた捕手」がつける番号とされており、2021年に中村悠平が使用されるまで欠番扱いだった。
金田正一は、国鉄時代につけていた背番号34を読売ジャイアンツ移籍後も使用していた。読売ジャイアンツでは永久欠番。
高津臣吾は、当時独立リーグチームだった新潟アルビレックスBCでヤクルト時代にもつけていた背番号22が、そのままアルビレックスの永久欠番となっている。
マスコット
現役
退団
応援歌
球団公式応援歌は『とびだせヤクルトスワローズ』、『新・とびだせヤクルトスワローズ』を経て、現在は『We are the Swallows』である。
しかし球場の私設応援団が7回の攻撃前に歌い始めた事から外部採用に至った『東京音頭』があまりにも有名であり、他球団やプロ野球全体のファンにおける公式応援歌の知名度は低い。
また、『君こそヒーロー』は球団公式では無いもののヤクルトを讃える歌詞となっている為、応援団では攻撃開始時に使用している。
関連項目
球団変遷:国鉄スワローズ→サンケイスワローズ→サンケイアトムズ→アトムズ→ヤクルトアトムズ→ヤクルトスワローズ→東京ヤクルトスワローズ